2007年01月06日

BEST ALBUMS 2006

一応順不同で良かったなあってアルバムを挙げていきます。

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Songs Without Words / MOONCHILD
9月に出た2ndも良かったけれどインパクトはこっちのほうがあったかなあ。ただ、そのAstronomeも凄まじいオペラ作品なのでMoonchildを気に入ったのなら是非。どちらもジョン・ゾーン指揮の下で繰り広げられるその筋のエキスパートによる激烈音楽。どうしてもパットン視点で見てしまうんだけど、PEEPING TOMでのビミョーな物足りなさをスッキリと解消してくれた快作でした。

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Secret Society / EUROPE
再結成組80年代バンドの中で群を抜いて現役感バリバリなEUROPEの新作は、批判が多かった(けど俺は大好き)前作の路線を迷い無くさらに推し進めた感じで素晴らしかった。過去の遺産にすがって生きのびるのではなく、2006年に生きるバンドEUROPEとしての気合が満点。ノーラムのギターももちろんだけどダークな作風だからこそ逆にジョーイのメロセンスが生み出す哀愁がすげえ。

前作の曲もライブすっげーライブ映えしてたけど、今作のも楽しみだよなあ。

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World Upside Down / HOUSE OF LORDS
前作はすげーつまらなかったのにいきなり猛烈に素晴らしいアルバムが出てきてインパクトがでかかった。ジェイムズ・クリスチャンの声はちょっと熱すぎて大好きだってわけじゃないんだけどそういう問題じゃない煽情度の高いメロばかりがつめこまれた重厚な伝統的ハードロック。Million MilesやGhost Of Timeは何度聞いてもグッときます。

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Silver / JESU
どこかインダストリアルな響きがありつつも非常に瑞々しさを感じる有機的な轟音によるゆったりとしたポストロック。音の粒子が悲惨なようでとことん優しく、浴びててというか浮いているとすごく気持ちいい。

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A Senile Animal / MELVINS
ツインドラム編成になったことで生まれるグルーヴの凄さ、やや薄めながらもしっかりとそのヘヴィネスの中に感じられる地下臭がすっげーわかりやすくかっこいい。なにげにメロもわかりやすくてキャッチーなとこが好きでごんす。ライブで体験してみたい。

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Kezia / PROTEST THE HERO
MARS VOLTAとINTO ETERNITYが衝突してスクリーモ風味の強いテクニカルでちょっとケオティックなハードコアメタルやってますみたいなサウンド。個人的にはこの突っ走ったりひっくり返ったりするような複雑な展開ながらサウンドに重量感がしっかりあること、さらには(最初はあまりにスクリーモ声って感じで苦手だった)甲高い声がだからこその切迫感が強く感じられること、そして何より複雑なのにかなりキャッチーってとこに惹かれちゃいました。

同郷(カナダ)のINTO ETERNITYの新作はあまりハマりきれなかったんだけど、こちらはそのアタマでっかち複雑感だけじゃなくて衝動性が非常に強いとこがたまらん。展開とかアレンジなんかに「狙ってる感」はかなり強いんですけ「自称識者」な方々がそこをあげつらって人がカッコいいって言ってるところを「こんなんダメだ」とか言いたがりそうなとこに愛着がわく一枚です。

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The Black Parade / MY CHEMICAL ROMANCE
ちなみに今年のナンバー1フレーズは「マイ コミカル メンス」でした。絵で想像するとすげえ。

で、大人が好きって言っちゃいけなそうなバンドナンバー1のマイケミなんですけどこれがもう前作の成功に調子に乗ったバンドがその勢いで作ったらホントいいアルバムになっちゃったって感じ。なんか「こんなのいいって言わないんだもんね!」とか意地を張っているオジサンなのに聞いている今ではあんなに忌み嫌っている「僕らの連帯幻想」みたいのをつい持ってしまいたくなるような、甘酸っぱい一枚。

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One Time For All Time / 65DAYSOFSTATIC
輸入盤が出たのは2005年らしいけど。

巷で言われるMOGWAI meets APHEX TWINと言うイメージとは一線を画す肉体的なライブが印象的だったこのバンド、確かにライブ後にアルバムを改めて聞いてみるとドラムを中心に俗っぽい肉体性が強く打ち出されていてそこが他の所謂ポストロックとは違う即効性を生み出していると思う。

でもやっぱこのバンドの強みは曲のわかりやすさだなあ。わかりやすい曲を肉体的な演奏とそこに鋭さを加えるサンプリングで補強する、って非常に初心者向きというか、わかりやすさ至上主義な俺にはたまらんアルバムでした。アタマ2曲とラスト2曲がすげー好き。

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Mr. Beast / MOGWAI
聞き始めはちょっくらネガティブな印象だったこのアルバムですが、なんだかんだでライブを観た後に聞き返すと好きな曲がいっぱい、っつーことになってました。なんかある意味集大成的な感もあってサウンドは全然違うけどRADIOHEADで言うならHail To The Thiefみたいな存在感があるんだよな。

MOGWAI史上もっとも速い曲Glasgow Mega Snake、淡々とした歌の後ろで美しく展開し、轟音ビームが放たれるTravel Is Dangerous、ちょっと坂本龍一っぽいピアノのメロが印象的なFriend Of The Night、重く引きずるような轟音と世界の終焉的な絶望メロがたまらんWe're No Hereとほんとわかりやすいアルバムでした。そのわかりやすさを物足りないと感じていたんだけどやっぱいいんだよね、だからこそ。

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Black Holes And Revelations / MUSE
これまたリリース当時はどうもピンと来ないと言うか、今までの彼らの作品の中で一番こじんまりしちまったなあ、とか思ってたんですがサマソニのライブを観て印象がかなり変わった。FRANTZ FERDINANDみたいな踊れる曲を作りたかったっつーSupermassive BlackholelとかKnights Of Cydoniaとかめっちゃいいじゃねーか。

他にいいなーと思ったアルバム。
◆エモ・スクリーモっぽいの
A City By The Light Divided / THURSDAY
Saosin / SAOSIN
Vices / DEAD POETIC

◆ヨーロッパのメタルっぽいやつ
Helluva Time / JADED HEART
When The Night Falls / AGNES
Pitch Black Progress / SCAR SYMMETRY
Cold Reality / WINTERBORN
Reflections Of The Obscure / ESSENCE OF SORROW

◆プログレメタルっぽいの
Christ 0 / VANDEN PLAS
Legend Of The Bone Carver / PYRAMAZE
Imagine / STRIDE

◆激しめのやつ
Disintegrate / ZYKLON
Come What May / STONE SOUR
Rio Grande Blood / MINISTRY
Organic Hallucinosis / DECAPITATED
The Strench Of Decemption / DEICIDE
Assasination / KRISIUN
Warnaments / TORCHBEARER

×期待ハズレだったの
Cum Laude / VELVET TEEN
In The Abcence Of Truth / ISIS
The Rise And Fall Of Butch Walker And The Let's-Go-Out Tonites / BUTCH WALKER
My Heart Has A Wish That You Would Not Go / AEREOGRAMME

なんか今年も途中から80年代メタルばっか聞いたりしてたんでそんなに新しいのいっぱい聞いたわけじゃなかったりすんですけどね。

投稿者 trouble : 17:37 | コメント (2) | トラックバック