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2004年09月22日

Start From The Dark / EUROPE

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Start From The Dark / EUROPE

いくら音楽評論家の方々が「初期に戻った」「1st2ndの頃のダークさが」とか言ってもそんなものが本当に戻ってきているなんて露ほども期待していないし、あの頃のような北欧ならではのヘヴィメタルが再現されてるともとても思えなかったのでむしろ「いいわけない」みたいな意気込みで買ったこのアルバム。

ヘヴィなレス・ポールサウンドによるダークなギターリフが曲を引っ張っていてまるで「95年あたりに出たアルバム」っぽい雰囲気なんだよな(こないだのTESLAのもそんな感じだったっけ)。まあ彼ら自身「クラシックなハードロックアルバムを作ろうと思った」と言っているように、70年代のハードロックを今風に解釈、みたいな方向性でやったら70年代のグルーヴを押し出していたグランジに共通するヘヴィなムードが出てくるのは当然だよね。

という音の分析はともかく、聴き始めてみるとこれがなかなかいいんですよ。ジョーイの歌メロはあまり起伏がなく、どちらかというと直線的だったりするんだけど、その少ない音の動きとダークなコード進行によって醸し出される独特の哀感があるというか、派手さはなくて地味なのに「あれ、なんかいいよ・・・」と聞き入ってしまう魅力がある。PRISONERS IN PARADISEでの70年代路線の延長上と言った感じのGot To Have Faithはともかくとして、ブート音源で聞いたときはなんとも思わなかったStart From The Darkや切羽詰った緊張感のあるFlamesと言った曲はダークなリフと明るい声質のジョーイの歌によるケミストリーが抜群で、ヘヴィな音楽に目覚めたジョン・ノーラム(リズムギターの音はかっこいいけど、ソロは正直ストラトで弾いてたころのほうが好き)とソロ活動でソングライターとしての経験を積んだジョーイ・テンペストがいる今のEUROPEならではの佳曲だと思う。この2曲は歌詞もこれからの活動に向けてのステートメントと言った感じで気合も感じられる。

フィル・ライノットに捧げられたHeroは感動的だし、ダイナミックなWake Up Callもかっこよく、前半のテンションはかなり高い。ところが中盤以降AUDIOSLAVEの出来損ないみたいなSong NO.12があったりかなりつまらない曲が増えてきて、アルバム終わったあとの疲労感はなかなか大きかったりする。Spirit Of The UndergroundやAmericaはそんなに悪いわけじゃないんだけど中盤の停滞感を一掃するほどでもないし。そんなわけで、アルバムトータルでみると復活っていう派手な話題に相応するだけの出来のアルバムとは言えなくなってしまう気も。

ただ、バンドに愛着を持っている俺からすると前半の魅力はやはり大きく、絶賛したりはしないにせよ「俺は好きなんだよねー」と言いたい。ただ昔に戻ろうってんじゃなくて、今の自分達の魅力を押し出した上で活動していきたいっていう気概も俺はいいと思うしね。

投稿者 trouble : 2004年09月22日 20:20

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コメント

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