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2005年07月29日

7月29日 Fuji Rock Feastical '05 初日

おはよう!あぢぃ!!

なんか7時半ぐらいから「ふぁぁーふぁーふぁーふぁーふぁー」だの「ぷひー」「ぷふあー」という音が頭の中をこだましてうなされていたんですが、宿の隣で大学かどっかの吹奏楽部が合宿してるらしく、かなり朝早い時間から練習開始しやがんの。正直すげー眠かったんですがこれじゃダラダラ寝てるわけにもいかないわい、ってことでソソクサと準備をして出発。この時間だと若干雲は多いものの太陽は出てるんだけど、天気予報を見る限り明日からは天候崩れるっぽいので今日中に楽しんでおこーう。

そんなわけで10時半ぐらいに宿を出発したんだけど、会場に近づくにつれて人がガンガン増えてくる。グッズ売り場なんてそれだけでライブ会場みたいになってた。よくここに並ぶ気になるなあ、とか思いながらサクサクと歩いていく。

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まずはグリーンにレジャーシートを。今年からテント等が禁止されたためか、スペースが随分ゆったりしている気がする。毎年テントとか使って基地を作ってた人たちからは不満が出てたみたいだけど、テントとか使わなくとも基地はできるし。でも「来年はサンシェード付きの基地を作って快適に過ごすぜ!」と意気込んでテントとか買って持ってきた人は現地に着いて大ショックだろうな。

レジャーシートを敷いてまず考えるのはもちろんメシ。まだ時間も早いのでオアシス・ワールドレストラン・エリアもそんなに混んでない。だーっと見渡して決めたのはクィンシーバのオムレツココナッツチキンカリー。微妙に踏韻してるところがチャーミングだ。味のほうはまあまあ・・・かな。カレーそのものの味に深みが微妙に物足りない気もする。でもまあ野外で音楽聴きながら食べればなんでもうまい。

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ぼーっとゴハンを食べて、まずは会場をぐるっと回ってこようということで出発。ポヘポへ歩きながらところ天国を通り、ボードウォークでフィールド・オブ・ヘヴンへ。そこからアヴァロンを通ってホワイトに降りてくる。字で書くと簡単なんだけど相変わらずこれがなかなかの距離。12時25分からのSIMPLE PLANを観る予定だったんだけど、ぜーんぜん間に合わなそう。グリーンを出てホワイトに出るまで40分ぐらい歩いたのかな?

道中特に変わったところはなかったんだけど、帰りに気づいたのはホワイトからグリーンへのボードウォークが出来ていること。いや厳密には途中なのかな。試しに歩いて行ってみることに。まだ気づいてる人も少ないのか人通りも少ないのはいいんだけど、なんかすげー森の中に通ってる感じ。途中からはボードがなくなり、ケモノ道みたいになってくる。硬い茎とかが地面から沢山出てたりするしコケたらそういうのが刺さって死ぬんじゃないかとびびりながら歩いてきました。

結局普通にホワイトから歩いてくるよりかなり疲れた感じがするんですけど、来年にはきちんとした道になるのかな。

グリーンに戻ってきてみると、すでにSIMPLE PLANのライブも中盤を過ぎた感じ。でもせっかくだから前のほうに行ってみる。ちょっとナメられやすい曲をやってるバンドだけど、演奏はすごくしっかりしてるし人気のあるアメリカのバンドならではの盛り上げの巧さ。ラストはPerfectとI'm Just A Kidどっちがいい?とアンケートをとって歓声の大きかったPerfectでシメ。個人的にはI'm Just A Kidみたいなアップテンポの曲で終わってくれたほうがよかったけどPerfectも十分盛り上がってました。

SIMPLE PLANのあとは17:30のTHE MUSICまで特に観たいのはなし。こういうとき他のステージに行って知らないバンドを観るのもいいかなあと思ったんだけど、今回は音楽ももちろん大事だけどフジの音楽以外んとこも楽しもうと決めていたので、念願のドラゴンドラに行くことに。今年からRED MARQUEEの横から行けるようになっていたんだけど、これ行くまでが結構坂がキツいのね。ついさっきフィールドオブヘヴンまで行ってきたばっかなのでひーひー言いながらジジイはゴンドラに向かいます。どうでもいいけどドラゴンドラとドラゴンランドは似てますね。

このドラゴンドラ、毎年オススメされてるし毎年乗ろうと思ってはいたんだけど、正直あんま期待はしてなかったり。でも乗ってみたらこれがなかなかのもんで。乗る前に「所要時間:22分」って書いてあって「え?そんなになげーの?」とビックリしたんだけど、ほんとに遠くまで行く。最初は眼下に見えるグリーンとかホワイトなんかを見て「うわー、こんな遠くまで来たんだー」とか言ってたんだけどゴールはそれよりもはるか先。

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ゴンドラは正面の窓の上のところが開くようになっていて、そこから手を出して(ホントは手出しちゃイカンのだろうけど)スレ違うゴンドラの人たちに手を振ります。なんか手を振ってる人ってみんな「えへぇ」って顔してるのが笑える。ピースフルとかそういう雰囲気というよりも、単純にユルんでるという感じの表情。こっちもそういう顔になってるんだろうけど。

で、このゴンドラただ淡々と進んでいくわけでもなく、アップダウンがすげー大きいの。山を3つとか4つとか越えていくのな。山をグングン登っていってそこにゴールがあるかと思いきや、すげー深い谷を降りていくみたいな。軽いジェットコースター感覚。そのたびに「うぉー、すげー!」とか言ってたんだけど、ふとゴンドラ内に貼ってあるチラシみたいのを見ると「すげー!の連続!!」とか書かれてた。ほんとにすげーすげー言ってた自分の底の浅さを見透かされていたようで、ちょっと恥ずかしかった。

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こんなとこをズンドコ登って下ってたどり着いた先がDAY DREAMING AND SILENT BREEZE。下とは随分気温が違う。上着持ってくればよかったー、と思いつつもしばし涼しく澄んだ空気を堪能。それにしてもここもまた随分ユルい空気が漂うというか、パンダとかタヌキの着ぐるみがいて、「だるまさんがころんだ」やりましょうー、みたいなイベントがあって。わぁはぁはぁ~と集まる人々をほんとにやりたいのかそれ!と横目でみながらシーソーとかにムキになってました。

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これはまったくスピード感のないターザン。わお!おねいさんの黒ブラがセクスィーだ!そんな感じでひとしきり遊んで、さあそろそろ戻るかーと思ったらポツポツと、いやバラバラと大粒の雨が。うわーこりゃきっついわーと思ってゴンドラに乗ると、その雨脚はさらに強まるばかり。途中からは「豪雨」って感じになってしまってゴンドラの中で微妙にテンションダウン。雨は明日からだと思ってたのに今日からかよー、みたいな。ほんとすげー雨でした。

でも!ゴンドラが下界に到着すると雨が上がっている!ゴンドラに乗ってたのは22分間だけど、下界ではもう少し長い時間雨が降っていた様子。俺らが上に行ってる間に雨が降って、帰ってくる前に止む。なんてできた雨なんだろう!!わーい!!昨日の財布からしてなんか今回は俺神様にかなり愛されてるみたい。

とかなり調子こいたこと考えていたんですが、やっぱそう簡単に天気が回復するわけでもなく、HIGH-LOWSんときも途中からパラパラと雨が降ってました。ほんとこの人たちってフェスに強いというか否が応でも盛り上がらざるを得ない音楽だよね。GREENの客もかなり多かった。相談天国の「雨はもう止んだ」ってとこでうまく雨が止んでたりしないかなと思ったんだけど残念ながらこの歌詞のときのも雨が降ってました。

でもそんなことが彼らのライブに影響するわけもなく、聴いてるこっちもなんだか嬉しくなってしまうようなMCとかっこいい音楽を楽しむことができた。

続いては最初から観ようと思っていたTHE MUSIC。どうもこないだの来日公演について聞こえてくる感想が芳しくなかったし、去年のサマソニ、引いてはその前の来日公演でもなんかイマイチだったもんでまったく期待せずに。なんかさ、このバンドって初来日とその後のフジロックでたまたま奇跡のようなライブをやっちゃったもんで一気にBIG IN JAPANみたいな存在になっちゃったけど、そもそもまだそんなにすげーバンドじゃないんじゃない?とか思うようになってきた。2ndはそこそこよかったけどさ。

だからあんま期待しないようにしようー、と思ってたんだけど、案の定Take A Long Road And Walk Itで始まったライブは、ショボい。以前あったような勢いで突っ走って破綻寸前というか完全に破綻してしまっていながらもそこから生まれたスリルみたいのがすっかり無くなって、演奏は非常にゆったりとしたテンポになってて。落ち着きとか成長とかそういうポジティブな言葉で表せるものじゃなくて、単にトロくなったってだけのような気がする。ロブはすっかり堂々とした佇まいをみせるようになったし歌も安定してきてはいるんだけど。

新作からのFreedom Fighterもなんかタルーく終わってしまい、あーこりゃやっぱダメだなとか思い始めてたんですが、そこまではエンジンがかかってなかっただけなのか、その次のCessationあたりから急に楽しくなってきた。おかしい。やっぱこのバンドすごい・・・のかな。よくわからん。ライブの途中からかなり激しい雨になってきたんだけど、それがまた妙にテンションを上げる効果があったというか。The Peopleとかはもっともかっこよかった頃の演奏を味わってしまっているからダルダルに聞こえてしまったんだけど、その後プレイされた新作からの曲は単純に楽しむことができた。Bleed From Withinはかなり興奮しちまったぜ。

激しくなった雨も後半になると止み、雲が低いこともあって幻想的な雰囲気でした。そして夕焼けも。これはキレイだったなあ。ちょうどこの頃はキングトーンズが出演してたはず。すげーハマっただろうなあ・・・。ミクシィに「涙こらえて~、と歌われたけど、こらえられませんでした!」って書き込みがあったんだけど、俺もこのシチュエーションであの曲聴いてみたかった。2002年の井上陽水級によかったんじゃないだろうか。

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次のCOLDPLAYが始まる頃にはすっかり日も落ち、彼らの音楽にはピッタリのシチュエーション。1曲目はアルバムと同じくSquare Oneで幕を開ける。ステージを照らすことよりも、暗さをうまく美しさに使った照明は大自然の中というシチュエーションにピッタリ。続くPolitikでは歌詞を「僕が欲しいのはKAISER CHIEFSやTHE MUSIC、FOO FIGHTERSなんだー」と変えて会場を盛り上げる。この曲の中盤以降の美しく悲しい展開は反則だよなあ。そして続くはYellow。2003年に昼間GREENで聴いたときの解放感も素晴らしかったけれど、夜聞くとまた違った美しさを伴っていてたまらない。

God Put A SmileではFOO FIGHTERSのBest Of Youをいきなりガナったりしてたクリスですが、その後もことあるごとにこの曲を歌う。よっぽど気に入っているのかしら。

正直言うと新作は最初はいいと思ってたんだけど何度か聞くうちにサウンドから醸し出す「セレブ臭」みたいのが気になってあまり聞かずにラックにしまっていたんだけど、こうして無邪気に歌うクリスと最高の環境で聞くと素直にその曲の素晴らしさが伝わってくる。Speed Of SoundもWhite Shadowも掛け値なしに素晴らしかったです。

個人的なクライマックスはThe Scientist。悲しくて、なんて美しいんだろう。クリスのモッタリした声と歌が本当に素晴らしい。

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その後はちょっとダルめなアコースティックセットがあったりして昼間の疲れが出て眠くなったりもしたんだけど、ラストのIn My Place、Fix Youでまた盛り上がり、大団円て感じでした。もちろんバンド単体でも素晴らしい演奏、歌だったんだけど、そこに大自然に囲まれたGREENステージという最高の環境が加わり、音楽の素晴らしさをさらに一段上に引き上げていたと思う。いいもん観たなあ。

と満足にひたりながら一旦戻って座って休み、今回のフジロックですっげー楽しみにしているアーティストの一つ、FOO FIGHTERSのステージを待つ。こないだMTVで放映されたライブと同じ沢山のスピーカーをごちゃっと一つのオブジェにしたようなステージセットが組み立てられている。そのライブでは緑のレーザー光線がバリバリ使われててカッコよかったんだけど、野外のデカイステージでそれ使ったらさらにすげーんだろうなあ、でもGREENのトリとしてはお客さんちょっと少なめ?みたいなことを考えていたらいきなりかき鳴らされるギターが聞こえてくる。

ライブのオープニングはIn Your Honor。Can You Hear Me!!ときったない声で絶叫するデイヴに「聞こえてるぜ!!」と思わず叫び返したくなる、これから始まる壮大なロックショウを予感させるイントロから爆走パートになだれ込むと会場全体も大爆発。さらに間髪入れずにAll My Life。これがもう鳥肌モノのカッコよさで、テンションが上がる上がる。その後もTime Like These、My Heroと名曲を続けざまに叩きつけてくる。デイヴはオヒェエ!!!(Oh Yeah) ヒャウィゴー!!(Here We Go)と声をひっくり返して絶叫し、そのたびに大きな歓声。いやこれまた反則の流れです。

大好きなCOLDPLAYに贈るよ、と始まったのはしつこいまでにクリスが歌っていたBest Of You。この曲では先述のレーザー光線が大活躍。マイクに噛み付くような、というよりはマイクを噛み砕くようなデイヴのシャウトと苗場の大自然に負けないぐらいスケールの大きい演奏を聴かせるバンドによって叩き出されるこの極上のエモ・ロックをさらに壮大に彩っていた。いやマジでこの曲好きだわー。中盤のギターの激しくエモいメロはたまらなくカッコイイし、曲の起伏の激しさに伴ってこちらの感情もめちゃめちゃ揺さぶられる。エンディングがバシっと決まったときには鳥肌立ちました。そんな男・デイヴのシリアスな面を強調したBest Of Youが終わるとゆったりとしたギターとリズムに乗せてのユルーいMC。「ふじろっくぅ」という力の抜ける呼びかけで始まって「俺がフジに来ると必ず雨が降る。俺が来ないといい天気。」みたいな愚痴や、いやらしい雰囲気での「次の曲は・・・美しい恋人たちに捧げるよ」みたいなMCがまた会場の雰囲気をさらに親密なものにする。「ハァイ!」といういくらちゃんというよりキンパチ先生のような返事でさらに会場を笑わせ、Up In Armsへとつなげるんだけど、この選曲は嬉しかった!

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Stacked Actorsではデイヴがステージを降りてPA塔に登ったりして周辺を混乱に落し入れ、アンコールではデイヴがドラムを叩き、テイラー・ホーキンスがヴォーカルをとってのCold Day In The Sunをプレイするなど見所満載(やっぱテイラーよりデイヴのドラムのほうがはるかにカッコイイんだけども)のライブは、This Is A Call、Monkey WrenchやBreakoutなどの定番ソングも凄まじい盛り上がりで終了。もう呆然とするぐらいかっこいいライブでした。

ただ、残念だったのは大好きなEverlongがデイヴ1人の弾き語りだったこと。思い入れも深いこの曲はフルバンドで聴きたかったなあ。あとせっかくだから新作からもう少し聴きたかったかも。No Way Backとかさ。まあそれは今後の単独公演に期待することにしよう。やけっぱちな勢いと男臭い力強さにとびきりのユーモア、さらには胸をしめつける哀感をちりばめた彼らの音楽を心ゆくまで堪能できたし、大満足。初日からCOLDPLAYとFOO FIGHTERSの素晴らしい2連発でほんと幸せな1日でした。

しばしレジャーシートで放心してからずっとガマンしてたゴハンを食べにオアシスへ。

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ちょっと暗いね。左がチキンカレー、右はウンコみたいに見えるけどシシカバブです。マハッタという店で買ったんだけど、多少カレーに深みが欠ける気はするものの、シシカバブを砕いてカレーに入れるとこれが見事なケミストリーを。マジうめー。

ほんとはもう少しゆっくりいろいろ見て行こうかと思ったんだけど、まだまだ初日だし昼間の疲れも素晴らしいライブが終わったとたんにデロっと出てきていたのでささっと宿へ。風呂に入って、死んだようにグッスリ眠りました。ステキな一日でした。

投稿者 mikepatton : 2005年07月29日 23:51

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