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2006年05月30日

PEEPING TOM

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Peeping Tom / PEEPING TOM

パットンに「最も完成させるのが困難だった」と言わしめたPEEPING TOMのアルバムがついにリリース。今作では「自分なりのポップアルバムを目指した」という言葉どおり、歌モノアルバムです。まずはCDの装丁の豪華さにウットリ。アメリカで一社しかこのケースを作ることはできなかったとのことだけど、通常のCDの価格でこんなに手の込んだものを作りこんでくれるのは嬉しい限り。プロジェクト名どおり、「覗き」をテーマにしたこのアートワークは相変わらずパットン作品ならではのオシャレさだと思う。でも日本盤にはついてると期待した歌詞・対訳がついてないのね。どんなこと歌ってるかすげー知りたかった。どっかに歌詞載ってないかな。

バックトラックはゲストの人選が反映されてかヒップホップ色が強く、全体的な雰囲気としてはGENERAL PATTON VS, X-ECUTIONER、LOVAGEあたりをミックスした感じ。ALBUM OF THE YEAR的な雰囲気もあるけれど、そこまでの業の深さは感じないし、あまり毒はない。

Mojo、 Don't Even Tripあたりで聞ける起伏の激しいメロディーは最近表に出てこなかったポップ・メロディーメイカー・パットンの大きな魅力。ここ数年の彼の作品を聴いているとキャッチーな歌メロの曲は沢山あったけど、FAITH NO MORE時代に聞けたようなドラマティックなメロディーはTOMAHAWKのCpat. Midnightで一瞬披露したにすぎず(あえて一瞬にとどめていたところが最高にカッコよかったんだけど)、このアルバムで久々にこういうメロを歌うパットンに再会できた喜びは大きい。

ただ、こういう歌を熱唱するパットンの声を聴いて思うのは、確かに彼の活動は多岐に渡っているものの、その声の密度というか強さみたいのはやはりロック声なんだなあ、ということ。こういうヒップホップ・エレクトロニカな感触のバックトラックで歌って魅力的かというと、魅力がないわけじゃないけどそこまですごいとも思わないというか、正直なところ期待したほどいいと思えなかったりもする。曲も前述の2曲やNorah Jonesに下品なこと歌わせるために作ったの?って感じのSuckerあたりは魅力的だけど他の曲にはあまりハマれず。2001年の頃からプロジェクトを開始して、ちょっと長い時間かかりすぎたってのが音楽の鮮度を落としてしまったのかもしれない。このアルバムとこないだのMOONCHILDを足したような音楽だったらすげーよかったかも。

いやそれでもすげー好きだけどさ。もうちっと好きな曲以外のも聞き込んでみます。

投稿者 trouble : 2006年05月30日 21:54

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コメント

Everything's Ruined: PEEPING TOM 私が探していたものです。情報をありがとうございました。

投稿者 website design company vancouver : 2012年02月26日 04:19

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