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2004年08月04日

Fuji Rock Festival '04

フジロック、今年は意外とマッタリ見れたかな。夜のボードウォークとヘヴンの美しさも堪能したし、いっぱいおいしいものも食べたし、気持ちいい風と気持ちい青空にも恵まれたし。ちっとは雨も降ったけど、去年の辛さと比べたら天国でした。クツカバーも活躍してくれたし、言うことなしですよ。今年一年また来年のフジを楽しみに生きていこう。ってその前に試験です。

今年観たバンドと一言感想を列挙しておく。細かいことは自分とこのフジロック観戦記で書く。かもしれない。
7月30日
SIKTH
THE KILLERS
SNOW PATROL (5,6曲だけ)
HAVEN
ASIAN KUNG-FU GENERATION (2,3曲)
PJ HARVEY
PIXIES
CHRIS ROBINSON & NEW EARTH MUD

期待しないで観たTHE KILLERSが意外とよかったんだよな。どことなくニューウェーブっぽいからイギリスのバンドだと思ってたけどアメリカなのね。一方期待はずれだったのがSNOW PATROL。演奏に迫力が感じられないこと、どうもメロに引っかかりを感じないということで5,6曲聴いたところでHAVENのために移動しちゃいました。そのHAVENも相変わらずというか、演奏はうまいんだけどつなぎのとことか曲のエンディングがなんか適当っぽかったりとか痒いところに手が届きそうで届かないもどかしさを感じるんだよね。まあギャリーのあの歌さえきちんと聞ければそれなりに満足できるんだけども。DONT SAY A WORD聞きたかったなあ。

アジカンは凄い人気でした。レッドマーキーに一番人が入ったのは彼らのときじゃないだろうか。でもイマイチ音楽的に好みじゃないし、ライブの見やすい日本のバンドよりも他のライブを楽しもう、とすぐ出てきちゃった。PJ HARVEYは迫力満点。女性の、核の部分を目の前に突きつけられるような、そんな感じ。今のALANISよりもずっと生々しい。PIXIESはとにかくルックスのインパクトがすごい。海坊主だよあれ。音楽的にはイマイチはまりきれないんですが、轟音サウンドとポップなメロ、みたいなところで俺が好きなバンドが彼らに影響を受けてるところはすごくよくわかった。このバンドを好きになれないのは「BEATLESに影響を受けたバンドは好きだけど、BEATLES自体にそんな興味がわかない」っていうのと似てるかな。

本日一番の目当てだったCHRIS ROBINSON。ソロになったもんだと思っていたのですっかり彼の歌を堪能しまくれるんだろうと思ってたんですが、実際は彼の歌よりもジャムバンドっぽい雰囲気で肩透かし。ただ、演奏はいいし、やっぱりクリスの歌の素晴らしさは言うまでもなく、バンドの方向性に慣れたら気持ちいったらなかったよ。

7月31日
JAMAICA ALL STARS (ちろっと)
THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE (ちろっと)
ESKOBAR
FRANZ FERDINAND
BEN HARPER AND THE INNOCENT CRIMINALS
COURTNY LOVE (半分)
JIMMY EAT WORLD
THE CHARLATANS
THE CHEMICAL BROTHERS

JAMAICAとジミヘンはシートの上でゴハンを食べながら。ESKOBARは礼儀正しくオシャレなスウェーデン優男って感じのサウンド&ルックスだったけど、ラスト前でいきなり「行くぞー!1,2,3,ダー!!」ってやってたのが笑えた。FRANZ FERDINANDは評論家が絶賛してるって時点で嫌いだったんだけど、ライブで聴くと踊らされるねー。THE STROKESと同じでライブで観ると「確かにいい」と認めさせられる感じ。
BEN HARPERもシートの上でまったり気持ちよく聴いてたんだけど、このとき結構雨が降ったんだよね。彼らのサウンドは夏フェスにピッタリ!って感じの夏サウンドだけにちょっとかわいそうだった。
今日の主役はなんと言ってもコートニー。予定時刻を過ぎても全然出てこないので「やっぱ来れなかったんじゃねーか?」とか「今になってイヤだとか言い出したんじゃねーの?」とかの声がちらほら聞こえ出した頃に登場。「あれシラフ?」ってぐらいの立ち振る舞いで歌詞は覚えてない、声は出ない、客の反応の悪さにキレる、とある意味期待通りの展開。客もドン引き。お祭の中だからこれはこれで楽しめたんだけど、これが単独だったら・・・っていうかやっぱコートニーはおもろい。そして音楽雑誌の人たちはこれを貶したらロックのスリルがわからないって言われるんじゃないか・・・とビクビクしつつ「コートニーはロックだった」とか書くんだろうなあ、と思った。素直に貶せよ。
JIMMY EAT WORLDはコートニーとは正反対のとことんまでに音楽に真摯な姿勢で取り組んでる感じでこれもこれでよかった。いきなりSWEETNESSから始まったから焦ったよ。横殴りの雨の中、素晴らしいパフォーマンスでした。THE CHARLATANSはベテランの素晴らしさ。演奏はしっかりしてるし盛り上げる術を知ってるって感じでした。ケミカルはいきなりHEY BOYで始まって焦ったけれど、全体的にはイマイチ?一昨年のフジでの前半のほうが凄かった気がする。楽しかったけどね。

8月1日
STELLASTARR (ちろっと)
JAMIE CULLUM (半分)
SOUTH
MUM
PRAXIS (ちろっと)
THE LIBERTINES (ちろっと)
JET
KEANE
WHITE STRIPES (半分ぐらい)
ASH

STELLASTARRはまったく期待せずに観たらなかなか良かった。ニューウェーブ風味もあるポップロックって感じで。JAMIE CULLUMはおそらく知ってる人もあまりいなかったのかな、って感じだった。最初は客もまばら。ところがジャズピアノと優しくも力強い歌と、ピアノに飛び乗ったり走り回ったりのパフォーマンスを伴っての演奏がカッコイイ。曲自体はそんなにいいとも思えなかったんだけどJEFF BUCLEYの曲なんかも交えつつの熱演で通りがかった人たちが「誰これ?」って感じでどんどんステージ前に集まってきてた。俺はSOUTHを観るために途中で抜けたんだけど、RADIOHEADのHIGH&DRYなんかもやったみたい。聞きたかったなあ。
で、そのSOUTHなんですがこれも良かった。思った以上に力強い感じで軟弱なUKロックって感じはなかった。むしろアメリカのエモロック系に見られる時折見せる激しさが力強くてよかったです。MUMは真夏の炎天下にまったく似合わないポストロック・音響系。メンバー自らセッティングしてました。癒し系を超えて妙なおどろおどろしささえ感じさせるその冷たくも美しいサウンドに引き込まれました。SIGUR ROSとかBJORKとか、アイスランドには何か危険な匂いがします。あ、QUARASHIもアイスランドだっけ。
PRAXISはちらっと観て俺には合わないなと退散。LIBERTINESはちらっと観ただけで、去年と同じくピーターなしっつー布陣でしたが演奏は去年よりよかったような。でも音楽的に興味ないからすぐパス。JETは確かに去年のレッドマーキーでのライブは素晴らしかったけれど、いきなりこんな人気バンドになるとはビックリです。タイアップって凄い。ライブも盛り上がりまくり。このバンドはCMの曲だけじゃなくて他の曲もカッコイイし、堂々としているのでグリーンで観てもショボくない。
KEANEはかなり期待していたんだけど、まあまあかな、って感じ。演奏はしっかりしてるし声も出ているんだけどそれ以上のサムシングはなかったような。意外と一本調子というか。なんか「曲はいいんだけど心に残らない」ってとこでCALLINGと似てるかも。WHITE STRIPESはなんだかんだで求心力を持っていて、メグのリズムも上手いわけじゃないのに妙に気持ちいい。そんなSTRIPESを切り上げてASH。これがもう素晴らしくて。「あのヘナチョコASHがよくぞここまで」と感無量になるお父さんお母さん多数。っていうかすげーテンションだ。新作と前作に過去の代表曲を絡めて、って感じだったけどとにかく全曲キラーチューン。どの曲もコールやイントロの直後に「うぉおおお!!」っていう声が上がって盛り上がる。盛り上がりなら今年のフジで一番じゃなかったんだろうか。

目玉はなかったけれど、行ってみたらやっぱり楽しいのよね。本当は音楽以外のとこの素晴らしさについても触れたいんだけど、変に信者っぽくなるのもイヤだしな。でも食べ物もおいしいし、ほんと素晴らしいフェスですよ。死ぬまで行きたい。

投稿者 mikepatton : 2004年08月04日 21:51

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