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2004年11月13日

プルートゥ

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あんま浦沢直樹には興味がなかったんだけど、鉄腕アトムの地上最大のロボット編のリメイク、ということでずっと気になってたんですよね。アトムってイメージ的には「明るく優しい人間の友だち!」って感じだけど、コミックで読んでみると話の内容そのものはかなりダークで悲しいストーリーが多い。この地上最大のロボット編も単に悪玉ロボット善玉ロボットの両者の対決じゃなくて悪玉であるプルートゥはめっちゃ人間臭く悲しい運命を背負わされていて、善玉ロボットであるエプシロンが悲惨な最期を遂げたりと初めて読んだ幼稚園児のころには自分の中で処理しきれない感情に襲われたのを覚えています(「光・・・光・・・ひかり・・・」のコマがめっちゃくちゃショッキングだった)。ただ、今読み返してみると意外とあっさりと話が進んでいくというか確かに根底にあるテーマはダークなんだけどそれに気づかせない軽妙なテンポなんだよね。30歳になった今これを読んでもあまり心には残らなかったかもしれない。

で、この浦沢PLUTOなんですが、カヴァーというよりもインスピレーションって感じでテーマは同じながらもその表現方法を大きく変えてきていて読み応えありまくり。ゲジヒトを主人公にするという着眼点だけでなく、俺が子どもの頃に読んだとき感じた「ロボット達の悲哀」みたいのを過剰なまでに表に出してきていて読んでてすごく心が揺れる。展開がどうなっているかわかるだけにその過程を読んでいる間余計に痛みを強く感じるんだよな。特にノース2号のエピソードは最後彼がどうなるかはもうわかっているだけに、その間の展開が切なくて。

オリジナルどおりであればエピソードとして掘り下げられるべきロボットは7体、ゲジヒトを除けば6体のロボットのエピソードが描かれていくことになるのかな。第一巻ではモンブラン、ノース2号、ブランドのエピソードが描かれているけれど、それぞれ同じ形式で彼らがどのような生活背景を持っていたのかを描くんじゃなくてゲジヒトと絡みながらミステリーのストーリーの中で彼らがどのような存在だったかを感情移入できるように描いたり、ノース2号の話のように独立したストーリーとして読ませたりと一本調子で話が進んでいくわけではないところもすごい。

って俺あんまマンガ読まないから他の作品と比較してどうのとは言えないんだけど、オリジナル思い入れを持っていてもさらにその思い入れを上回るインパクトを与えてくれる作品だと思う。続きを早く読みたくて仕方ないです。あ、ガンダム THE ORIGINもね。


投稿者 trouble : 2004年11月13日 20:32

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コメント

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