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2004年12月05日

おつかれさまでした。

大学2年か3年ぐらいのときに、「卒論も書かなきゃだしワープロ使えないと苦しいよな。最近はインターネットという情報ツールもあるらしいからパソコン買っちまうか」と勢いでパソコンを買い、インターネットを始めた。で、当然ながらそこで調べるのはメタル関係であったり、イングヴェイ関係だったりしたんだけど、そんな中で「チャット」ってものがあることを知って、ドキドキしながらやってみたりした。

当時はあまり周りに音楽の話ができる友達がいなかったこともあって、どっぷりチャットにハマって。学校にほとんど行かず、夜のバイトしかしてなかった時期なので毎晩テレホーダイの時間から明け方にかけてダラダラやってました。おかげでブラインドタッチがみるみる上手くなって、太陽と学校からさらに縁遠くなった。

今はもうそこまで「新しい人間関係」に対する希求みたいのは少なくなったんだけど、当時はまだまだそういうのがすごい強かったのでチャットというのはすごく魅力的だったし、実際話をするのも楽しくてしょうがなかった。まあその中にはやっぱりクセも強い人はいたけれど(いや俺がそうか)、今でも友人と呼べる人が何人もいるわけで、あの場は自分にとって非常に思い出深い場だ。

1日の夕方、そこで出会った人が亡くなったっていう連絡が来た。理屈っぽくてすぐ人にかみつく感じの俺のこともかわいがってくれていたし、俺の考え方みたいのもとっても尊重してくれていた人だった。ここ数年疎遠だったこともあって、連絡をもらってからしばらくは自分の中でどういうふうに感じてるのかとか全然つかめなくて、ショックではあるけれど悲しいのかどうかとかそういうのもよくわかんなかった。

通勤のときに音楽を聴いていて彼女の事を思い出すようになったのはその連絡もらってから数日経ってからだった。彼女はフレディ・マーキュリーとマイケル・シェンカーとイングヴェイ・マルムスティーンとミッチ・ペリーを大好きだった。最初はその音楽を聞いているときに「ああ、あんときのライブ後に初めて会ったんだよな」とか「この曲好きだったんだよな」みたいなことを思い出してたんだけど、そこから「あんな声だったよな」「こんな話し方する人だったよな」みたいな空気を思い出すようになって、少しずつ実感がわいてきた。そうなると「このことについて話したかったな」「こういうことを聞いてほしかったな」みたいなことまで考え出してしまって。死んじゃってからようやく疎遠だったことに気づいたような自分が今更こういうこと思うのは本当に情けないと思ったらどうにも申し訳なくなって。まあ何を言いたいわけでもなくて、そんとき感じた持って行き場のない感情を外に出したくなったので、ここに書いてるわけです。当時の知人からもらったメールにもいまだ返事を書くこともできてなかったりする。

事故とかではなくて、どうやら病気だったみたい。入退院を繰り返していたらしいので、ずいぶんと疲れたと思います。こういうときはやっぱり言いたい言葉もみつからないわけで、自分の頭ん中ひっくりかえしてみても、「おつかれさまでした」みたいな気の抜けたフレーズしか浮かんでこないんだよな。

投稿者 mikepatton : 2004年12月05日 22:53

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