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2005年09月05日

FANTOMAS at 渋谷クラブクアトロ 初日

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つ、つ、つ、ついにやってきました。もう「来日が決定した」ということが「今年度のベストライブ決定」ってぐらいインパクトがありました。5年ぶりっすよ。

会場は前回のサイクロンより一回りか二回り大きいクアトロ。大阪公演は普通にぴあで買ったのに整理番号19番だったのでガラガラなんじゃねーの?とすげー心配してたんですが、6時50分ぐらいに会場に入るとほーんとガラガラ。え、ええ?って感じ。でも、クアトロは客入りが悪いとフロアにテーブルが出るんだけど今日は出てないからそれなりに入ってるのかなあ。

と思ってたらオープニングアクトのZuが登場。スカイラーク(ってどうしてカタカナで書きたくなるんだろう)を生んだ神秘の国イタリア出身のこのバンド、ドラムのプレイを軸にサキソフォンとベースがアヴァンギャルドなプレイを乗せるスタイルで、最初は「何者?ZOOだったらいいのに」とか思ってたんだけど意外と楽しめた。ただ、ラスト10分ぐらいはフィードバックとか反復をずーっと続ける感じでかなりきつかった。

Zuが30分ほどプレイしたあとにセットチェンジがあり、パットンの要塞がくみ上げられていくんだけど、機材が所定の位置に置かれると、本人が出てきていろいろセッティングしてんのよね。そんなパットンに熱狂するオーディエンス。相変わらずのオールバックでさすがに色男。セッティングしてるときは真剣。当たり前か。サンプリングを点検し、「ぼわっ」とか「つくつくつく」みたいな感じでマイクテスト。セッティングは概ねいつものとおり?キーボードやサンプラーや録音した音を再生する機能がついたおもちゃがくっついたキューピーとかが備わったパットン要塞です。マイクは普通のが2本で他にバスについてるような安っぽいマイクを使ってた。で、会場の期待が最高潮に達するころには最初はガラガラだったフロアにもかなりの人が。なんかライブが始まる前に緊張するって久しぶりだなあ。

新作の曲でスタートしたライブはいきなりパットン節前回。やはりあの顔であの絶叫かまされるとCDで聴く数倍のインパクト。うわはははすげええ!と爆笑しながら同時にやっぱ天才だあこの人・・・と唸ってしまうようなスゴ味が第一声から出まくり。初めて観る人にはほんとすげーインパクトだと思う。

新作を中心としながらも各アルバムからの曲もバランス良く織り交ぜたセットリストで55分。前回は70分ぐらいだっただけに長さにはちょっと物足りなさを感じたけど、中身はホントすごかったです。やっぱマイク・パットンは天才!!と降りしきる雨の中連呼したくなるぐらい。音楽ってどんな方向にも可能性を広げていくことができるんだなあ、としみじみ感動してしましました。

演奏される音楽は実際にライブで観るとCDで初めて聴いたときの「なんじゃこりゃ感」が少なく、意外と「あ、これはあそこのパートか」ってのがすぐわかる。アヴァンギャルドなようでいて実はキャッチーというかさ。だからさすがに曲名までは覚えてないけど「これはどのアルバムに入ってた曲か」はすぐわかる。

で、それらの曲(パート?)が次々と繰り出されてくるわけだけども、DIRECTOR'S CUTはともかくとして他のアルバムはどれも「アルバム1枚で1つのストーリー」といった趣になっているわけじゃん?それを一度解体して他のアルバムの曲と組み合わせてそれでまたしっかりとした流れを作ってるってのがすげーなあ、とライブの帰りになんとなく思った。相変わらず「すげー」連発のボキャブラリーの少ない俺ですが、他にどう表現すんのよって感じ。まあとにかく、この一度バラして他の曲と組み合わせて・・・っていうのはかなり難しいと思うんだけどライブを観ていると「最初からその流れであったかのように」感じるんだよな。1st3rd4thからの曲の合間のDIRECTOR'S CUTからの曲がすごいいいアクセントになってた。

もちろん演奏は完璧。マイク・パットン・オーケストラの様相を呈しているけれど、パットンの指揮の下にこういうデタラメのようで実はとことん緻密に組み立てられた音楽をライブで単に再現するだけでなく、CD以上のスリルとエキサイトメントを与えるってとこがほんとすげー(また「すげー」)。んでもってそのバンドとパットンの間に漲る一瞬一瞬の緊張感がすげー(ヤケクソ)んだよ。ナイフを持ってにらみ合って間合いを計っているような緊張感。そしてその緊張の後に爆発するように始まるノーガードの刺しあい殴りあい叩き合い、みたいな。

ただ、MCがあんま無かったのが残念。前回のUSネイビーに対する「オハイオに帰れ」とかAngel Of Deathの前の「次の曲は悪名高き日本のバンド、GLAYの曲だ!」みたいなの聴きたかったです。あ、でも曲中にいきなり「そうですかー!!」って絶叫してたのはかっこよかった。

やべー前回同様すっかりライブ後はパットンオンリーモード。死んでもついていきます。今日のライブ後にゲスト出演した初台でのイベントはどうだったんだろう。そのイベントに出るために今日短かったんだろうか。明日はもっと長くやってけれ!

投稿者 trouble : 2005年09月05日 22:18

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トラックバック時刻: 2005年09月07日 00:49

コメント

こんばんは、初めまして。
私も9月11日にFantômasのライブを見てきたんですけど、FantômasのCDを全く聴いた事ない状態で見に行ったんで、ライブが始まった時は凄いショックを受けましたねぇ。w
曲名とかさっぱりわからなかったけど、マイクが奇声を上げたり、綺麗に歌い上げたり、機材をパッパと器用に操ってるのを見ながら、やっぱりこの兄ちゃんは物凄く才能があってセンスも良くてかっこよくて最高!と感激しましたよ~!

実は私はFaith No Moreのファンなんですけど、FantômasのCDも買っちゃおうかなって思いました!
あとマイクのソロアルバムも相当意味不明らしいですけど、聴いてみたいでっす。

では、お邪魔しました~!

投稿者 りさぶ~ : 2005年09月27日 21:45

はじめましてー。ロックと猫とFAITH NO MOREが
好きってとこで思いっきり同じです。

オーストラリア公演行かれたんすね!
前準備ナシで行かれたとなるとそれはそれは
ショックを受けたことでしょー・笑

FANTOMASのCDは、最初それだけで聞くと何がなんだか
わかんなかったりするんですけどライブを見てから聞くと
「ああ、やってたやってた」みたいな感じで各パートが
妙にキャッチーに響くようになったりするんすよね。
最初に聞くなら2ndのDirector's Cutが歌モノいっぱいで
いいかも。もしくはMELVINSとのジョイントライブ盤。

マイクのソロは、ネタとしてはおもろいですが普段愛聴するには
かなりの修行が必要かと。僕はまだまだ修行が足りないです。

投稿者 さだお : 2005年09月28日 21:32

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