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2008年05月29日

FINLAND FEST. at 恵比寿リキッドルーム

行ってきたよ。三鷹を出るときは雨が止んでたから傘を持たずに出たのに恵比寿に着いたらまた降ってやんの。タッキーの名言に「この程度の雨で傘さしてたらイギリスじゃ笑われちゃいますよ!ウヒャヒャヒャヒャヒャ!」というのがありますが、僕は日本人なので雨の日は傘をさしたいのです。そして、そんな日本人だからこそ井上陽水の「傘がない」のような名曲が生まれるんです。こないだの土曜日の大雨んときもタッキー傘持たないで出歩いてたのか。あいつの場合は日本人かイギリス人かとかそういうレベルの問題じゃないな。

■STなんとか AND なんとか
アルバムを聴いたときは子どもが作ったアルバムの割には・・・という前に「やっぱ子どもが作ったっぽい曲だよな」て感じであんま楽しめなかったんだけど、ライブで聴くとその稚拙さがむしろシンプルなわかりやすさに転化していてまるで80年代前半の欧州メタルって感じで楽しめてしまった。

演奏もまだまだたどたどしかったりするけどヴォーカル&ギターの彼とかドラムの彼なんかは「演奏」じゃなくてしっかり「パフォーマンス」として成立していたし大したもんだなあと思ってしまった。あと、音が良かった。

■LOVEX
BURRN!に載ってた写真を見て「ヴォーカルは大槻ケンヂみたいだ」と思っていたけど生で見たら全然違った。

なんか映画のサントラみたいなSEがオープニングだったけど、フィンランドのバンドってバカの一つ覚えみたいにこういうの使うよな。で、いきなりバンドサウンドがショボい。STなんちゃらの音が良かっただけに余計にショボさが引き立つ。演奏も別に悪いとは思わないけどサウンドバランスが変だったりしたせいで(ギターとドラムが引っ込んでベースだけ妙に前に出てた)あんま印象が良くない。

ただ、ヴォーカルはアルバム聴いたときからショボいと思ってたんでライブもこんなもんだろうって感じで特に不満に思わず。でも時々曲がいいんだよね、つーことでGuardian Angelみたいなキメ曲では楽しめました。

■ARIなんちゃら
ステージ上に出てきたときのあまりの華奢っぷりと小ささにビックリ。はじめてアヴリルのライブ観たときと同じインパクトでした。

出音は最初はあんま良くなかったけど少しずつ回復。バックはそれなりにキャリアのある人たちだけあって演奏はなかなか。なかなかつーかギターがめちゃウマ。早いとかテクニカルとかじゃなくて流麗なフレーズの中でのちょっとしたフィーリングみたいのが素晴らしい。素晴らしいネオクラギタリストだ。フィンランドにもマトモな人はいるんだな。

肝心のアリ君の歌は声出なくて苦しそうだわ音外しまくりだわであまりいい印象はナシ。良かったのは見た目も声も女みたいなので乳首が見えたりするとかなりドキっとするところぐらいかなあ。

あと、新曲は欧州メタル度がいい意味でアップしてる感じで好感触でした。ギターソロがめっちゃ80年代的ネオクラシカルなHero's Goldとかもっときちんとしたヴォーカルに歌ってもらいたいぐらい。

■NEGATIVE
デビュー当時に見たライブは見た目が派手な割りにまだそんなはっちゃけてないというか、服から乳首が見えたらこっちがドキドキしちゃったりしてたんですが、久々に見たらなんかすっかり貫禄がついちゃって「オラオラ乳首上等だぜ!」みたいな感じになってたのがショックでした。前はJURASSIC JADEの腋の下よりヨンネ様の腋の下のほうがグッと来るなあと思ってたのに。で、相変わらず下手のギターの人は松田優作meetsココリコ田中でした。

演奏は別に上手くなった印象もなかったけどその佇まいの雰囲気がすっかり大物になってた分昔よりきちんと魅せるステージになってたなあ。曲もいいしね。で、ドラムは相変わらず姿勢が良くて変。

"The Moment Of Our Love"ではギターソロの後でShow Must Go On歌ってました。

投稿者 trouble : 23:04 | コメント (1)

2008年05月18日

PROTEST THE HERO & BULLET FOR MY VALENTINE at ZEPP東京

PROTEST THE HERO目当てで、すげー期待して行ったよ!

なのに音の酷さは一昨年のPUNK SPRING以上。何やってるか全然わかんねーし。ベースだけはよく聞こえた。ある程度音量大きくしてないとタッピングとか聞こえないからかしら。

ぶっちゃけ何やってるか全然わからなかったのでバンドとしてまとまってるのかとか各自の演奏は、ってのもわからんかった。ただ、ギターはピロピロで限界です!みたいな感じでピロってるときはいいけど普通にフレーズ弾くときにもう少し情感出して欲しいっつーかさー。何度も書いてるけど機械的なシュレッドはともかくとしてヴィヴラートもチョーキングもほぼ皆無ってのはあんま聞いてておもろくない。ってのは80年代の遺物の意見でしょうか。まあまだ若いからこれからどんどん魅力的になっていって欲しいです。

セットは30分だけ。Blindfolds Asideやんねーし・・・。明日やったらムカつくな。

でもここのヴォーカルにはかなり惹かれる。若くて暴れるわけでもないんだけど佇まいとかアクションに存在感があって、しかも狙ってます感があまりない。なんか一筋縄じゃいかねーんだろうな、こいつ、っつーのが感じられてキモかっちょいいです。このヴォーカルがDEPに加入したらハマりそうな気もするんだけど。

BFMV(ぶふんぶ)ことBULLET FOR MY VALENTINE。ステージ前方に下ろされた幕にメンバーのシルエットが!っつー燃えるオープニングの演出の割りに出音は小さくショボく、しかも前半の曲のつまらないのなんのって。後半は盛り返してそこそこ楽しめたんだけど。

リフで引っ張ってソロも派手に魅せるぜ!っつー路線は最近の欧州メロパワバンドに欠けているとこだから好きだしパートパートで惹きつけられるとこは多い。でもそのリフにまだまだ求心力が足りなかったりサビメロにスカされたり展開がありがち過ぎたりと(ネオクラファンの俺がここに文句言うのは筋違いですけど)、やりたいことはわかるんだけどそれぞれに魅力が伴ってないように感じた。その彼らの音楽に欠けているところを奇跡的なレベルで達成してしまったCreeping Deathをライブのラストでカバーしちゃったもんだから「だからBFMVイマイチなのかー」ってのが凄くよくわかってしまった。アルバム2枚しか出してないのに比べちゃいけないし、BFMVには時代性ってもんがプラスアルファで加わっているんだろうけど、そのつまらなさを補うだけのとこまでいってないというか。

メタルのメにアクセント置いちゃう若い子にとっちゃこういうのが新鮮に感じるんだろうけど、こういう理屈っぽくて口やかましいオッサンにはイマイチ。でも魅せ方はうまいしなんつーか演出先行型なので、オバサンには受けそう・・・と思ってたらやっぱ会場にはオバサンがいっぱいでした。

と思うままに書いてから読み返すと、俺らが若いころにオッサンたちが「ZEPPELINやPURPLEに比べて今のバンドはよー」みたいに言ってることとほとんど同じってことに気づいて凹む。でもほら、PROTEST THE HEROは大好きなんだよ!若いのはダメって言ってるわけじゃないんだよ!(必死にまだまだ感性は老人化してないよアピール)

顔真っ赤にしてムキになって文句書いたけど、そこで「だからあいつらダメ」ってのはBON JOVIを7800F(略までで評価下しちゃうみたいなもんか。脊髄反射の動物化老人って最悪じゃんな。ダウンロード世代より、ダウンロードを覚えた老人の方がはるかにタチ悪いよな。

投稿者 trouble : 23:08 | コメント (7)

2008年05月11日

Extreme The Dojo Vol.20 Special at 新木場スタジオコースト

行ってきました。会場に着いてロッカーに荷物を入れて、金を入れたのに鍵がかからずというハプニングもライブへの期待を盛り上げるね!ハプニングでもなんでもないけどね!ロッカーでそうやってイライラしていたらちょうどS.A.T.O.KYOKOと言うどっかで聞いた名前のコンビもちょうどロッカーにいて、「えー珍しいー何観に来たのー?」と聞かれたので「AT THE GATESとMAYHEM」って言ったら「嘘だー」とまったくとりあっていただけず。DOJOも10回目以降は結構来てるんだけど!と「漏れだってメロデスもブラックも好きだもん!」と悪ぶりアピール。そんなアピールしつつもAT THE GATESは3rdと4thしか聞いたことないけどね!MAYHEMに至っては何枚目を持ってるのかもわかんない。Funeral Fog入ってるアルバム。でもそういうの関係なくここらへんて普通に観てみたいじゃん(結局そんぐらいのテンション)。

ちなみにメロスピを嫌いっつーイメージもあるみたいですけど、普通にというかかなり好きだす。

■INTO ETERNITY
DOJOになぜ?っつープログレメタル。こないだのアルバムは印象よくなかったけどみんな大好きなのかライブは意外と盛り上がる。でもそれはヘヴィミュージックな盛り上がりというよりはホント古典的メタルな盛り上がり。それなりにライブをこなしてきた人達のようで見せることも意識してるし(だからといってかっこよくはないんだけど)コーラスのハモりが外れてて気持ち悪いとかヴォーカルの煽りっぷりがウザいとかいくらでも難癖はつけられるにせよ時間も30分だし楽しめた。音楽は悪い意味でアタマデッカチな感じというかセンスの悪さが先行しちゃってる気がするからそれをカバーするぐらい曲に魅力が出てきてくれたらなあ、と偉そうに思ってみた。

ヴォーカルはMCんときTHURSDAYのヴォーカルの声にそっくり。

■PIG DESTROYER
ギターとドラムがかっちょええ。ベースレスだけど音の薄さはまったく感じず、ドラムとギターのキレのよさだけで楽しめる。ヴォーカルは高校でのけ者にされてそうな冴えないオデヴ。ただ、パフォーマンスはあまり面白くなかった。SE&ノイズ担当のやつはどれぐらいの配当でギャラもらってるんだろう。

■MAYHEM
ステージ真ん中に豚の頭と豚足、地球のビニールボールに蝋燭っつー祭壇がセッティングされてその時点から場内はどよめきが。ライブがスタートしてしばらくはアッティラ様は降臨されず、出てきたと思ったらなんか変なきったないローブ?のようなものを来て登場。蝋燭で手をあぶったり豚をいじくりながら呪術っぽいヴォーカルを聴かせていてSUN O)))のときと同じくアーティスティックなパフォーマーぶりを見せていました。あんなたたずまいなのにきちんと「アリガドー」と日本語でMCしていたのがかわいい。曲は激しいんだけど抑揚がなくてノレる音楽でもないので結構途中で飽きる。まあプリブラってこんなもんだよね(知ったかぶり)。

で、途中で眠くなって目つぶって聞いてたんだけど、次に目を開けたら地球が無くなってた。

ドラムもさすがだし、ギターも音がでかくて気持ちよかったけど、楽しかったかって言われるとビミョーな感じ。

■DILLINGER ESCAPE PLAN
今日のメンツで一番好きなバンドではあるけれど、一番期待してなかったのがこのバンド。ドラムとギターが変わったし、何より新譜のIRE WORKSが絶望的につまんなかったのですっかりどうでもよくなっちゃってました。1枚つまんないとすぐ見切りをつけるって動物化した若者っぽくていいよね!そんなわけで、「観たい」ってことならAT THE GATESとMAYHEMの方が上だったのれす。

が。やはし彼らのライブはいつもと同じように、いやそれ以上に素晴らしかった。最新作での考えすぎ感がまったく感じられないまさにケオティックなパフォーマンス。相変わらずチョーかっこよかったす。グレッグ・プチアートも凄まじい筋肉なのにどこかバランスが悪くて(首周りだけ異常に筋肉ついてるから?手が短いから?)フリーキーな体型がいいです。歌はあんま好きじゃないけどそのアンバランスな肉体とパフォーマンスはアリ。絶対真っ当な異性趣味してないだろうな。前にフジロック出たときセミ食ってたもんな。

新作の曲もこうしてライブで聞くと気にならないというか、昔の曲と並ぶとメリハリが出来ていい・・・と思いそうでやはりそうはなりきれず。やっぱダメだな。パットンとやってから影響を受けたのかポップなパートを盛り込むことにも貪欲になってるけどどれもイマイチな感じがする。

IRONY IS A DEAD SCENEからはいつもWhen Good Dog Do Bad Thingsなので、たまには他の曲もやってほすぃ。

新ドラマーもうまかったし、新ギターもテクニカルなのはもちろん、キレっぷりもまったく他のメンバーと変わらないところが凄かった。そこまで含めてオーディションとかやってるんだろうか。上手のPAによじ登ろうとして途中で思いっきりズリ落ちてたのが良かった。

■AT THE GATES
北欧の伝説バンドは生で観るとショボいことが多そうなイメージですが、皆現役のミュージシャンだけあってしっかりと演奏がまとまってた。今日はミキサー卓真横で観てたからってのもあってかどのバンドも凄い音が良かった。その中でもAT THE GATESは凄くクリアだったなあ。

でもクリアな分暴虐っぷりはあまり伝わらず、ソツなくまとまった北欧メロデスバンドっつー印象も。曲紹介のMCが全部"レディース&ジェントルメン、this song called ○○"みたいで流れ作るのもあんまうまくないし。でもまあ確かに曲がいいし、何よりBlinded By Fear1曲でそのへんのことも吹っ飛ぶカタルシス得られたけど(いかにも大して好きじゃない人っぽい感想)。

五者五様でどのバンドも違う音楽性ながらそれぞれが説得力あるパフォーマンスだったからお得なイベントでした。人もそんなに多くなかったから見やすかった。でも暴れる人に合わせたからか空調が寒くて遭難しそうでした。三歩に「よく頑張った」って言われたい。

投稿者 trouble : 23:02 | コメント (5)