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2006年08月28日

ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男 

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観てまいりました。ストーンズにはまったく興味ないしブライアン・ジョーンズに関しては「ウィレム・デフォーに似てる人」ぐらいしか知らなかったんだけども。

ブライアンに使用人(家の建築?)として雇われたフランク・ソログッドが死に際に告白した内容をベースに当時のマネージャーであるトム・キーロックに協力してもらってブライアン・ジョーンズの死とそのロックライフを映画化したといった感じ。

前半は映画関係なく眠くてまともに観れてなかったんですが、ストーンズのかっこよさとか破天荒さが描かれているわけでもブライアンの音楽的貢献が描かれていたり彼の存在が美化されているわけでもなく、徹頭徹尾ブライアンのダメ人間っぷりが描かれています。インドにバンドで行ったときにキース・リチャーズと女のことでトラブって一人インドに置いてけぼりにされたエピソードとか本当なのかしら。まあ要は麻薬と女です。アニタ役のモネット・メイザーのロケッティなおっぱいがいい感じでした。

ストーンズの音楽よりも印象に残ったのは、劇中に流れるBOB DYLANのBalladd Of A Thin Man。おまえの知らないところで何かが起こってるんだぞ、Mr.Jones、という歌詞を聴いてボブ・ディランの大ファンだった当時のブライアンはかなり情緒不安定になったといういわくつきの曲なんですが、この曲がミックとキースに解雇を言い渡されるという重要な場面ですげー効果的に使われてました。かっちょよかった。

ちなみに、というかここからが本題。アヴァンギャルドな音楽といえばのTzadikレーベルからリリースされているRadical Jewish Caltureシリーズ、最新作はJamie Saftによるボブ・ディランのカバー集なんですが、このBallad Of A Thin Manも収録されています。で、俺がわざわざそれを書くと言うことでもうバレてるかもしれないですが、この曲でヴォーカルをとっているのがマイク・パットンなんです。

どこでも叫んでないし、ワキャワキャ言ってないし、最初っから最後までマジ歌唱。PEEPING TOMを聞いて「普通に歌われるだけだとなんか物足りない」と思ったのが嘘のよう。音節の一つ一つの「音」にこだわりを感じる低音での語るような歌唱、凄まじいドラマ性を感じさせる歌い上げパートなど、ファンなら一聴の価値あり。1曲だけなんだけどね、パットンが歌ってるのは。

他の曲は原曲知らんのでなんとも言えないんですがJamie Saftのピアノ、Greg Cohenのコントラバス、Ben Perowskyのドラムスによるジャズアレンジでディランナンバーが演奏されてます。

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Trouble / The Jamie Saft Trio Plays Bob Dylan

投稿者 trouble : 19:27 | コメント (0) | トラックバック

2006年08月15日

65daysofstatic at タワーレコード渋谷店

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サマソニで多くの人が裏ベストに挙げているもんのすげーライブを見せてくれた65daysofstaticのインストアイベントに行ってまいりました。

春先に出た2ndに続いて日本盤がリリースされることになった1stをタワーレコード渋谷店で予約するとこのイベントの参加整理券がもらえるというもので、僕はすでに輸入盤で買っちゃってたので人に無理やり予約させて金を払うことなくこのイベントに参加してきました。わーい。

このイベントが告知されてからすぐに予約枚数には達したみたいでミクシィの65コミュには「チケット譲ってください書き込み」があふれてました。いやーよかったなーうれしーなー。と胡坐かいてたんですが、大阪ではライブじゃなくて「トーク&フィルムコンサート」だったし東京も「ミニライブ」ってことだから2,3曲だけだったりして。

時間前にタワレコ渋谷店に着くとすでにのイベントが行われる地下への階段の周りに多くの人が集まっている。並ぶ際の整理番号は400番台まで案内されてたけど結局何人分ぐらいのチケットが配布されたんだろ。並んでる列を見る限り、意外と女の子が多い。

タワレコの地下にはしっかりといたライブスペースがあって、ドリンクも売ってた。お酒はないんだけど。整理番号は20番台ってことで前に行こうか迷ったんだけど結局見やすい位置を確保することに。でもこの見やすい位置、エアコンの風が直撃してすげー寒い。ていうか風強すぎ。

さっき書いたように400番ぐらいまで整理券は配布されていたみたいだけど、ざっと見回して実際にいたのは2,300人ぐらい?小さいハコだったけどそんなギュウギュウな感じもなかったな。サマソニでのあの盛り上がりとライブ後の絶賛の嵐を考えると、こんな小さいとこでこんなのんびりと見れるのって今回が最初で最後じゃねーかって感じもする。ていうかこういう少人数でのライブを観れるなんて貴重だし、いつか「俺あんときインストアで見たんだよねー」とか自慢できるぐらいになってほしいぜ、というプチ選民意識と自慢したがりやさんな僕。

そんなことブツクサ言いながら待っていたら19時直前に場内暗転。ステージに向かって左側にはラップトップパソコンが置いてある。そしてドラムライザーなしで地べたに直接置いてあるのでおちびさんにはドラムがまったく見えません。

オープニングはサマソニと同じくDrove Through Ghosts To Get Here。ピアノフレーズの反復と打ち込みのサウンドが緊張感を高め、爆発するパートのところから生演奏に切り替わる。ステージに現れたときは普通の人たち、というアピアランスなんだけど楽器を手にすると人が変わるというかとにかくアグレッシヴなステージング。特にキャップをかぶった方のギターのポール・ウィリンスキーはなんつーかヤバいというかキレた感じでかっこいい。もちろんサウンドもやはり一発目から度肝を抜くサウンドで、やはりドラムのロブ・ジョーンズの凄まじさに一気に引き込まれる。手数足数が半端なく多い上に非常に安定感があり、音のやかましさも素晴らしい。アタマをぶんぶん回しながら叩く姿もかっちょよい。曲のエンディングからそのままI Swallowed Hard, Like I Understoodへとつながる流れもサマソニと同じ。この曲もかっちょいいんだよなあ。あまりの演奏に息を呑んでいた観客が曲が終わると同時に大歓声をあげるとジョーが照れくさそうに礼を述べ、"We are, ろくじゅうご、にちかん、あー、の、ざつおん"と自己紹介。staticは雑音って訳すのね。

続いてはサマソニではやらなかったInstall A Beak In The Heart That Crucks Time In Arabic。曲名なげーよ。中盤のトライバルなと言っていいのかわからないがドラムの暴れっぷりがすげーかっこよかった。ほんととにかくドラムの音が気持ちいい。サマソニんとこにも書いたようにこうしてライブを観てみるとAPHEX TWINにもMOGWAIにも似ていない。ドラムを軸にしたこの肉体的躍動感はどちらのバンドにもないものだし、ピアノとギターによって紡がれる美しくときに悲壮感あふれる世界観もこのバンドならではの素晴らしさだ。観客が全員そんなことを考えながら見ていたわけじゃないだろうが、スバらしい演奏が終わった後、みな虚を突かれたように「しーん」。なんか声出したり拍手するタイミングを見失ったらしい。

そんなビミョーな空気の中バンドは黙々とチューニングを直し、次の曲へ。mixiにアップされていたセットリストによればJapanという曲みたい。曲の略称もしくは別名なんだけどこれアルバムに入ってたっけ?こういうバンドの曲名は覚えられないのが多い。先ほどの静寂の気まずさをみな反省したのかこの曲の後は大歓声。そして2ndの中でも人気の高いAwait Rescueのイントロが聞こえてくると盛り上がりはさらにアップ。緊張感あふれるリズムとキーボードサウンドに息を呑むパートから一転天井がなくなったかのようなブレイクビーツと轟音ギターの組み合わせが映える解放感あふれるパートになると怒号とも悲鳴ともつかない歓声があがる。いやすげえ。かっちょいい。

その興奮は続く65 Doesn't Understand Youになっても収まらない。ブレイクビーツが凶暴な雰囲気を醸し出すこの曲、サマソニではドラムがイスの上に立って踊ってたけど今日はプレイに没頭してました。この曲のドラム聞くと、打ち込みナシで人力オンリーでも同じだけのスリル満点のサウンドを再現できるバンドだということがわかる。

なんかMCでジョーがお詫びがどーのとか言ってた気がするんだけどこの人の英語は俺にはまったく聞き取れず。後半の日本ツアーは今日が最後でどーたらってのはわかったんだけど。前半は俺以外の人にもあんま伝わってなかったような気がします。なんて言ってたかわかった人誰かおせーてください。

Radio Protectorのピアノの調べにのってシンバルを叩きまくるドラムによってもたらされる快感に身をゆだね、本編ラストは必殺のRetreat! Retreat!。This band is unstoppable!のナレーションに導かれ爆発するサウンドで再び大きなカタルシスが生まれる。

アンコールはAod。これってなんかのシングルに入ってる曲だっけ?どちらかというと地味な曲で、どうせならAren't We All Running聞きたかったな、とか今になると思うんだけどその地味というか静かな曲であっても十分聞かせる演奏だった。何かが起こる前兆を感じさせるギターとピアノのフレーズの連なりに呑み込まれる。

最後はジョー、ロブがステージを去り、ポールとサイモン(て書くとおかしい)が静かに曲を終わらせる。

55分の間だったけどサマソニで感じた衝撃がやはり本物だったということを十分実感させられる素晴らしいライブだった。まじでこのバンド、今年のベストバンド&ベストライブの最有力候補になっちゃいました。

投稿者 trouble : 23:42 | コメント (3) | トラックバック

65daysofstaticのタワレコイベントに

行ってきた!ミニライブってことで2,3曲だったらどうしようと思いきや、50分強やってくれました。いやいやいやいやサマソニも凄かったけど今日もすげかった!!ほんと化け物だこのバンド。65daysofstaticってどんな意味だろと思ってたらMCで「ろくじゅうご、にちかん、の、ざつおん」って言ってました。レポはまた改めて。今日はちょっと疲れたので寝ます。

フジロックの2日目3日目書かずにとりあえずサマソニの感想を軽くアップ。フジはまた追ってじっくり書きます。

投稿者 trouble : 23:11 | コメント (3) | トラックバック

2006年08月14日

ゲド戦記

ペド戦記で検索すると614件もヒットするよ。「心オナニーに例えよう」だと285件。みんな同じこと考えるよな。くっそ。

さっきちらっとアップしたとおり行ってきました。いやほんと出来心で。まあなんつーか想像以上に酷い代物で、見終わった後に誰かと語り合いたくなること請け合いので映画です。

いやしょせんジブリ映画なんてさ、その痛々しい自然と共存していきましょうの押し付けがましい思想を高潔な少女に託すファミリー向けペド映画なわけで、酷いっつーのは前提だよね。改まってゲド戦記は酷い!とか言うのはメタリカのライブに今更ケチをつけるのと同じなのでほんとそもそも観に行くなって話なのはわかってるんです。

でもね、ほんとこのゲド戦記はすげーんですよ。酷いを凄いに昇華しちゃってんの。まあそういう見方自体がヤらしいのもわかってます。全部わかってます、のオンパレードなんだけど書かずにいれないの。マジ最後まで釘付けになりました。心オナニーに例えよう、ということであれば、「こんなオナニー気持ちいいわけないよな」と思って試してみたら、確かにオナニーとしては機能しないんだけど、それがマリオ無限増殖の裏技だった、みたいな感じ。

「世界の均衡が崩れている、その原因を探す」というゲドさんの旅の目的はいつの間にかどっかいっちゃって、気がついたら「命とは限りあるからこそ素晴らしいのだ」っていう「ウンコは臭いけど、生きていくにはひねりださなくてはいけないのだ」みたいなどうでもいいメッセージを繰り返す映画に変わってる。まあそれだけならほんと観る必要ないんだけど、そのメッセージがすべてもんのすげー陳腐なセリフと突っ込みどころ満載の描写で描かれるもんだから、いつの間にか観ながら「次はどうなる」的なワクワク感をもたらし、見終わった後はとにかく「すげーもん見た!」という爽快感が残る。

んでもってね、こういうことするのもほんと痛いとは思うんだけど、意味わからんところがいっぱいあったので羅列させてください。ごめんなさい。

続き物の3話だからストーリーの説明がしっかりなされてない、とかいうのは野暮なツッコミで、凄い映画ってのはそういう説明不足があっても観る者を驚嘆させることができるのです。アレンが親父殺す意味がわからない、とかウサギとクモはどういう組織でなにやってんのあそこで、とかそういうのはどうでもいいの。

・狼はあの状況ならアレン襲う前に馬食うだろ。
・テルーはアレンを毛嫌いしてたはずなのにアレンがテルーの歌を聴いて涙したら急に仲良しに。なんだそりゃ。
・ていうかかくまわれてるテルーはそもそも街で何してたんだろ。人狩に犯されそうになったことを聞かされて「あの子はなにも言わないからねえ」とのんきに応えるテナ。
・ゲドがうかつすぎ。お出かけしてる間に人質とられるし、勇ましく乗り込んだはいいけど「ああ、魔法が使えない」であっさり捕まる。あの展開はかっこよすぎる。こんな簡単に捕まったら市場で魔法で顔変えて追跡かわした意味ねーよ。
・クモにそそのかされてあっさり寝返ったアレン、その場面でゲドにちょっと説教されてすぐまた涙。
・テルー、あっさりクモの城に潜入成功。ゲドとテナの処刑の情報を立ち聞きでしっかりゲット。アレンの部屋にもあっさりたどりつく。魔法使いは意外とホームセキュリティに関心がない。
・そしてたどり着いたアレンの部屋で「本当に大切なものってなんだろう?」というアレンに「限りある命だから素晴らしいのよ!」とウンコの大切さを熱弁。アレンあっさりその言葉に打たれて立ち上がる。この展開もグッとくる。
・ペドとテナがつかまってるところにアレン勇ましく乗り込み、「二人を自由にしろ!」ってすごむ。するわけない。
・アレンとクモが戦いをはじめ、ウサギなんか逃げ出しかかってるのになぜかゲドは城のフチに立ちっぱなし。何してんだこのダイケンジン。
・クモがテルー連れて行った意味がわからない。ていうか足場崩すならちゃんと崩せ。
・「永遠のぉ、いのちぃー」とクモがおかしくなっていく様は、制作側の「なんで俺こんなん作ってるんだろ」という投げやりっぷりが感じられてすてき。
・テルー死んだと思ったら数秒で生き返る。しかも竜になる。
・「影」という存在でアレンの抱える内面の苦悩、不安を表現したいんだろうけど、ただの意味不明。影結局テルーを抱きしめて興奮させて消えてそのまんまだし。

あー、羅列したら全然面白くないや。でもね、こういうのが見事なテンポで繰り出されてくるもんだから、引き込まれるんだよ。そのセリフ回し、セリフそのものも凄いものばかりで。ここらへんは監督の技量なんだろうなと思う。父親の築いた資産を使ってこういう逆説的に面白い映画を作ってジブリ映画の凄さを表現しちゃう息子って天才だ。

もちろんね、忙しい中観に行く必要はないんだけどね、俺見たいに日々自分の存在価値を自分に問うては打ちひしがれ、消えてしまいたくなるニートは行くべき。「まだまだがんばらなきゃ」と前向きになるとともに、道を歩く人々に優しいまなざしを向けられる余裕ができるようになるから。

投稿者 trouble : 22:43 | コメント (0) | トラックバック

2006年08月13日

SUMMER SONIC '06 2日目

■ALL-AMERICAN REJECTS
うめえ。2ndがすげーよかったから期待してたんだけど、その期待を上回るライブ。音楽性はポップでスウィートなんだけど演奏はガッシリしててスタジアムでも通用する音だった。演奏だけじゃなくて盛り上げ方みたいのもすげーうまくてさ。やっぱ売れてるバンドはつえーなと思った。Move Alongはライブで聴いても名曲でした。

なんつーかSR-71とかブッチに通ずるライブ巧者って感じ。このヴォーカルは将来ブッチみたいな存在になるんじゃねーかなあ。

■FALL OUT BOY
オープニングでBON JOVIのLivin’ on A Prayerが流れてた。このバンドも売れてる勢いがあったなあ。演奏自体は結構ガチャガチャしてたけどやっぱ盛り上がるヒット曲を持ってるバンドは強い。でも全体としてはあんま印象に残ってなかったりする。

■LOST PROPHETS
どうせダメライブなんだろうなあ、と傍観姿勢でいたらすげーいいバンドになってるんでやんの。演奏もまとまってるし大観衆を掌握するだけの術も備えたフロントマンってことでめちゃめちゃ盛り上がってました。でもTAKING BACK SUNDAYと同じく音楽的に皮一枚はさんでハマりきれないとこがあんだよね。

■MY CHEMICAL ROMANCE
今日のマリンはなんかいいバンドが続いてるんでショボさが際立つんじゃねえかと思ったんだけど始まってみたら意外といいんでやんの。リズムがガッシリ聞こえるのと歌はもうああいうもんだっていう心の準備ができてたからかしら。いきなりI’m Not Okayが来たもんだから一気に沸点まで上昇したんだけどそのあとはまあマッタリ見てた。新曲はマイケミファンなら気に入りそうなキュートなポップソングだったな。

ってことで俺は好印象だったんだけどスタンドで聞くと予想(予定)どおりグダグダの音にしか聞こえなかったらしい。

■MUSE
オープニングこそ音の小ささが気になって大丈夫かと思ったんだけど、いやほんとすげーライブ見せてくれました。そんなにハマりきれなかった新譜からの選曲もよかったし、やっぱこんだけスケールのでかい音を出しちゃう演奏力に感服。セットリストも決め曲連発で息をつく間もなかった。
ちなみにメタルだメタルだ言ってたのは一種のアジテーションであって本気でメタルって言ってるわけじゃないよ。いくら音圧が高くて激しくてもメタルたりえない「線の細さ」があってそこいいところでもあるのよね。

「三人編成なのにこの音の厚み!」とか言われてたけど今回は曲によってはキーボード奏者が参加してたね。

■LINKIN PARK
チェスターの声はあんま出てなくて、バンド的にもツアーから離れてたもんだから本調子じゃねーなって感じもしたけれど、彼らの曲ってほんとノリやすいというか盛り上がりのツボを突くようにできていてほんと高機能だなというのを毎回ライブで実感させられる。んでもってその超高機能な楽曲がそれだけで終わらないのはやっぱチェスターのシャウト。聞いてて飽きやすい声だってのは確かにそうだと思うんだけど、血が滲むような痛みを伴った彼のシャウトはCDで聞くよりライブで聴くと威力が数倍にはねあがるというか聞いているこちらの感情をものすげー力で揺さぶる力があると思う。これも今更なんだけど。

なんてことをシタリ顔で書いてますけどこないだの日記に書いたようにライブ中は一番人口密度高いとこにいたもんだからノるとか踊るとかそういうことができる状態じゃなかった。ちなみに若者ぶってそこに行ったわけじゃなくてMUSEが終わって気がついたらまったく身動きできなくなってたというだけなのです。ほんとまいったー。

今回のサマソニベスト3は
1. 65daysofstatic
2. MUSE
3. ALL-AMERICAN REJECTS, DAFT PUNK

投稿者 trouble : 22:36 | コメント (3) | トラックバック

2006年08月12日

SUMMER SONIC '06 初日

めんどいからライブの感想だけね。

■65daysofstaticオープニングのDrove Through Ghost Gets Hereのバンドが入ってくるところからちょうど観れたんだけどまずその1曲目で昇天。Await Rescueのあたりで「とんでもねーバンドかもこれ」と思い始めたところにRetreat! Retreat!(ちょっとメロが南極物語っぽい)が来て、この時点で今年のベストライブに確定ぐらいの勢い。どんなバンドだか知らずに来た人たちが「すげー」連発して呆然としてたけどその気持ちが良くわかる。

よく引き合いに出されるMOGWAIほど静と動の対比に重きを置いているわけでもない感じ。イントロは静かでもそんなに焦らすことなく一気にクライマックスに持ってって、さらにそこからどこまでテンション上げられるかみたいな動の音楽性。知性よりも勢いが先走り、衝動性がものすげー高い。2ちゃんでAT THE DRIVE INを引き合いに出してる人がいたけれどほんとポストロックな雰囲気はまったく無く、ハードコア。既成のハードコアからさらに自分たちの音楽を発展させようって意味でのポストハードコアっつーか。とよくわかってもいないのにポストとかハードコアとか使ってみる。

その衝動性を引っ張るのがベースとドラムで、特にドラムは音圧すげーし手数足数めちゃめちゃ多い。打ち込みナシでも大丈夫なんじゃね?というのは大げさだけど、このリズム隊が凄まじい激しさとグルーヴ出してた。打ち込みはリズムをカバーするというよりも、曲に鋭さを加えるためにある感じ。ギターはMOGWAIのようにとまでは贅沢言わないけれどもう少し突き刺さるような感触があるといいなあ。

それにしても初日の早い時間にスタートだったのにめちゃめちゃ人多かった。しかも反応すげー良かったし、早く単独でのライブが決まってくれないかしら。

■TAKING BACK SUNDAY
こういうバンドって曜日をバンド名につけることが多い気がするが、それはさておき。演奏力はすげーしっかりしててぶっとくかなりよかったんだけど曲がイマイチはまりきれないこと、ヴォーカルがキモかったのが難点。いやTHURSDAYのヴォーカルもキモいけどさ、あっちはきちんとナヨナヨしてて王道キモじゃん?でもこのヴォーカルってすげーヒゲ濃いし金髪に染めた髪の毛がなんかキモいし多分脱いだらマッチョだしでアクションのキモさは同じでもなんかちげーんだよ。TO DIE FOR的キモさ。いややっぱ両方キモいでいいや。

ちなみにギターはかなりデヴ。かといってネオクラシカルなフレーズを弾くわけでもなく。エモなら苦悩して痩せろっての・・・と安直に思ってしまったけれど、苦悩のあまり過食に走った結果なのかもしれない。エモいぜ。

■AVENGED SEVENFOLD
本日のダメバンドその1。まあアルバム聞いてもそのショボさが印象的だったけど、ライブではその悪いところがさらに増幅されて暑い中ぐったり。リズムに迫力ないし、ギターはピロピロ魅力のないフレーズを垂れ流し、挙句の果てに恍惚のギターソロまで披露。しかもショボいクセにメタルファンの機嫌をとるかのようなPANTERAのWalkのカヴァー。いや好きなんだろうけどさ。でもこの曲での演奏が一番マトモだった気がする。メロスピって難しい音楽なんだなあ、と思いました。

それでも前方は盛り上がってたみたいで、グチョングチョンになったかみーんがスクリーンに映し出されてた。

■ZEBRAHEAD
前にサマソニで観た時もどうでもいいライブやってたんで今回はパスする予定だったんだけど雷雨のために身動きとれなくなったんでボケーと観てました。相変わらずつまんねーMCと画一的な楽曲が並んでたんだけど、やっぱこういうヤケクソ気味の天候ではこういう音楽がテンションを上げるのも確かでアリーナの盛り上がりは凄かった。フェス向きだから主催者としてはこういうバンドひとつ入れとくと安心なんだろうな(イヤな大人の視点)。

下品なMCは多いけどそれって中流階級以上の品の良いお子さんたちがこういう場だから喜ぶだけのような下品さで、音楽的にはそういう下品さがないむしろママも笑って済ませられる安心の高機能の消費音楽で、よく出来てるなあと思いました。今更言うことでもねーか。ちなみに僕の下品さは上流階級ならではの下品さです。

■HOOBASTANK
こちらもとにかく曲のよさで勝負する中流家庭育ちのお子さん御用達ロック。

このバンドは弦楽器隊の引っ張り具合というかグルーヴに欠けていていつもライブを観るたびに演奏自体には物足りなさを感じる。それは今回も同じなんだけど、とにかく曲のよさとヴォーカルのダグラスの顔の面白さ、いやフロントマン資質で楽しませる力があるバンドだと思う。

新作のつまらなさにライブは正直キツいものになるかと思ったんだけど1曲目からCrawling In The Darkで来るし、新作のInside Of Youはめちゃめちゃ盛り上がるしさらにSame Directionで畳み掛けるしと序盤はすげー良かった。Running AwayとかIf I Were Youが続いた中盤はかなりダレたんだけど、そのダレは終盤The Reasonの前に登場したダグラスのおばあちゃんによってすべて帳消し。「わたしのたいせつなダグラスを、どうかこれからも、応援してください、よろしくよろしくお願いいたします」と文章にしてみると選挙の応援演説のようなことを「あの、マイク・・・返して・・・」と困惑するダグラスの横でノリノリで話したおばあちゃんことサワコ・キタグチ。

■DEFTONES
ハイソックスのチノ・モレノのアピアランスがなんつーかもsu-ge-。とにかく太ってて醜いんだけどそのチノがマッタリとしたビミョーな空気を醸し出す楽曲に乗せて「プギャー!」とか「アヒャー!」と叫ぶ。アリーナはまったく盛り上がってないんだけど「これをわかるのが通だぜ」とばかりにちらほら盛り上がってる人もいたのでその人たちを見てました。

いや別に嫌いじゃないんだけどさ。やっぱこういうとこで観てもなんかハマれず、外の眼から観るDEFTONESのビミョーさを堪能。でも演奏は今までマリンで観たバンドの中では一番プロフェッショナルだった。ギターのとがり具合もリズムの重さも。

■METALLICA
前半3,40分、批判するために見たよ!批判するためといいつつEcstacy Of GoldからCreeping Deathが来たときには一瞬我を忘れそうになりましたが、演奏のおかげで現実世界に引き戻されました。いや演奏がグダグダなのって今に始まったわけじゃないけどやっぱこれで盛り上がれっつーのはキツいっす。「好きな曲をやるだけでいい」っつー吉本新喜劇や時代劇を楽しめるような感性のファンがいっぱいいるからこうやって持ち上げ続けられるんだろうけど。HELLOWEENとかIN FLAMESと同じくパイオニアなのに演奏で観るものを納得させることができないバンドで、言ってみりゃ「曲がいい」だけだよな。その曲がいいってのもセットリスト次第ではビミョーになるし。The God That FailedとFade To Black続けてやられたらキツくね?

あとMaster Of Puppets完全再現とかほんとこの手の企画最近多いけど、思い入れの問題じゃなくてこういうのってほんとくだらないと思う。え、イングヴェイがMarching Out完全再現?全ツアーおっかけます。

まあそのショボさってのはすでに前提になっていて、そのショボさそのものを今更書き立てるのは意味ねーよな。ショボいことを前提に、自分のノスタルジーと伝説を見てるんだという自己催眠効果にどこまで没入できるかどうかってとこなわけで、要はお祭り。ただ、お祭りになるってことは確かにすごいんだけど所詮お祭りはお祭りにすぎないわけで、このライブで「他のバンドとは格が違う」とか「メタルって素晴らしい」とかそういうところに結論づけられてるのを見るとなんだかなあ、と思う。

■DAFT PUNK
そんなメタリカを捨ててメッセに移動したら、すげー人。でもなんとなく流れに乗って前のほうに来てしまった。ステージセットはピラミッドと豪華な照明。かなりすごい。

いやあほんと楽しかった。自分たちの音源をけっこういじりつつ繋げていくわけですが、ビートの強さも音のデカさも展開も気持ちよい。2004年のフジでのケミカルより気持ちよかったなあ。One More Timeの後半ぐらいからさすがに疲れてきたし退散しちゃいましたが、満足でした。

投稿者 trouble : 22:33 | コメント (5) | トラックバック

2006年08月06日

サマソニ'06 予定

12日
11:00 HAWTHORN HEIGHTS (Marine) 絶対起きれない
11:50 65daysofstatic (Mountain) STONE SOUR新作良かったからそっちも行きたい。
12:45 TAKING BACK SUNDAY (Marine) 暑くて見れなそう
13:45 AVENGED SEVENFOLD (Marine)
14:50 ZEBRAHEAD (Marine)
16:00 HOOBASTANK (Marine)
17:15 DEFTONES (Marine)
18:40 METALLICA (Marine)

ここ数年ずーっとメッセに閉じこもってたけど今年は結構マリンに行きそうな気が。メタリカはMASTER OF PUPPETS20周年とかっつってアルバム完全再現やるみたいだから一応見たいけどきっと演奏ショボいんだろうな。でも「どうだった?」って聞かれて正直に言うとこないだの日本ツアーみたいに「この曲をやったってだけですげーんだよ!」みたいなこと言われるんだろうな!

13日
11:15 LIVING THINGS (Sonic Stage) 絶対起きれない
11:55 MUM DJ set (Mountain)
13:10 THE ALL-AMERICAN REJECTS (Marine) COPELANDも観たい
14:20 FALL OUT BOY (Marine)
15:30 LOST PROPHETS (Marine) 新作意外と良かった
16:45 MY CHEMICAL ROMANCE (Marine)
18:00 MUSE (Marine)
19:40 LINKIN PARK (Marine) MASSIVE ATTACK観たい

すげーメンツ豪華!と思ってたけどいざこうやって予定組んでみると大したこともない気がする・・・。

投稿者 trouble : 10:23 | コメント (3) | トラックバック