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2007年03月31日

明日のPUNKSPRING

THE SUMMER OBSESSION
THE RED JUMPSUIT APPARATUS
PROTEST THE HERO
STERIOGRAM
JIMMY EAT WORLD
NEW FOUND GLORY

を順番に見ていく予定です。起きれたらホルモン。目玉はPROTEST THE HEROとJIMMY EAT WORLD。時間かぶらなくて良かったー。PTHはきちんと演奏できるんだろうか。日本盤についてたDVD観てもイマイチつかめんかった。

とりあえず昨日までで65daysofstatic週間が終わったんですが、1つのアーティストの1回の来日に4回も観に行くなんて久々な感じ。そのうち2回は650円のライブだし単独公演が4回あったら全部行くかはわかんないけど。

無理やり順位をつけると

タワーレコード渋谷店 >> 渋谷クラブクアトロ >>> Duo >>>> HMV

て感じかな。タワーのはホント良かったなあ。一番いいのがインストアライブっていいのか悪いのかわからん。最終日に「フジで会おう」的なMCをちょっぴり期待してたりしてたんだけど残念ながらなかった。

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2007年03月30日

残響レコードPresent's "SPETZI"

こんばんは。65daysofstaticファンブログです。なので、今日も彼らの出演するイベントに行ってまいりました。

渋谷のDuo Music ExchangeっつーとこはTHE RASMUSで行ったことがあって、ステージ低いわ柱はあるわですげー観にくい会場っつー印象だったんでなんだかなーと思ってたんだけど、開演時間の6時半ちょい過ぎに入ったらガラガラ。すげー観やすかった。人がいないとここってすげー広く感じるのね。ステージが横長だし天井もそこそこ高いし。

NAAN
ギターヴォーカルトランペットとドラム尺八(?)その他の二人組。まったく予備知識無しで観たんですがこれがなかなか良かった。なかなかとか書くと偉そうだけど。ギターが激しくかき鳴らされるパートあり、尺八(?)がむせび泣くパートあり、SIGUR ROSが密教的になったかのようなパートありで。遅れて入ったのでちろっとしか観れなかったんだけどこれは改めてしっかり観てみたいです。

te'
なんか変な名前のバンドばっかです。もっとDRAGON FLAMEとかそういうわかりやすいバンド名で行こうよ。ロゴまで見えちゃうようなさ。

去年の65の日本ツアーで前座を務め、65を食っちゃうぐらいの素晴らしい演奏を聞かせてくれたバンドなので楽しみにしてたんだけど、期待通りでした。日本人らしい繊細さと生真面目さが感じられる演奏。激しいけれどどこか暖かみや優しさという雰囲気が感じられちゃったりして。えへ。

ブレイクが気持ちよくビシっと決まるバンド全体の演奏のタイトさの中で光っているのがリズム隊のカッチョよさ。ベースラインはかなりうねってるけどバキバキ感もあり、ドラムもラウド。最近出たらしいシングルからの2曲のうち、2曲目はかなり体動かされました。naanと一緒にイベントに出るらしいので行ってみようかな。

I'M NOT A GUN
ドイツで活動しているエレクトロニカバンド?と思ってたんですが、こちらもドラム(すげー太ってた)とギター(7弦。この人は日本人かな?)のデュオ。多少エレクトロニカなサウンドが使われているからポストロックにカテゴライズされているのかもしれないけど、感触的にはジャズとかフュージョンとかイージーリスニングとかそういう雰囲気だったような。

なんとなくたどたどしいギターを含めてその音楽性もちょっと俺の好みには穏やか過ぎる感じではあるんだけど、意外と飽きずに最後まで聴けました。

65daysofstatic
なんか人口密度がすかすかなので前に向かううちにまたもや最前列に来てしまった。今までの3バンドはドラムが全部ステージ左端にセッティングされててきっとも共用してたみたいだけど、65はさすがにそういうわけにも行かず、全部バラして通常の位置に組み直し。今までのバンドはすげー簡単にセットチェンジが進んでたんだけどさすがにここでは時間がかかる。9時スタートの予定だからかスタッフがすげー大急ぎでセッティングしております。

結局9時10分ぐらいからのスタート。オープニングのDance PartiesはイントロがFATBOY SLIMのRight Here, Right Nowにちょっち似ている。今日もバンドの調子はなかなかよさげな感じでジョーは演奏しながらステージの下がどうなってるかチェックしつつ客に向かって「上がってこい」のジェスチャー。上がってどうしろっつーのって感じでお客さん困り気味。

今日もセットリストは変わらないかなーと思ったら、昨日カットされたRetreat!Retreat!をI Swallowedの位置でジョバンニ・プレイ。カンパネルラのジョバンニ道連れ受け。序盤にプレイね。

その後は昨日のタワレコと同じ展開だったんですが、アンコールはカット。やっぱ10時に音出し止めなきゃいけなかったみたい。最前にいると打ち込みとかの音は生バンドにかき消されちゃう感じだったんだけど後ろのほうだとサウンドや盛り上がりはどうだったんかしらね。

っつーことで4回目のライブだっただけに特にもう書くこともないんですが、今日も今日で楽しかったです。これで今回の来日ツアーは終わったわけですが、新作発売後にまたきちんと戻ってきて欲しいです。今度はもうちょっと長くやって欲しい。

投稿者 trouble : 23:45 | コメント (2) | トラックバック

2007年03月29日

65daysofstatic at 渋谷タワーレコード

65daysofstatic2.jpg

今回の来日で3回目のライブに行ってきました。今んとこ何回観ても飽きん。

先日のHMVと同じくシングルを買うと入場整理券がもらえるっつーシステムのイベントで、今日はタワーレコード渋谷店。HMVでのイベントは店内の照明そのままだしモニターもなしで(ドラマーはクリック聞いてたけどフロント3人はイヤホンモニターもしてなかった)本当に「インストアライブ」だったんだけど、タワレコの地下スペースは普通にライブハウスだし去年のイベントは普通に「ライブ」だったのでクアトロの単独と同じような気持ちで向かいました。

で。整理番号が良かったもんだからつい最前列に陣取ってしまった。うわー最前列なんて何年ぶりだろ。おそらく1993年のTALISMAN以来。あのときフレデリック・オーケソンに手渡しでもらったピックはどこにいってしまったんだろう。そしてフレデリックはARCH ENEMY抜けてこのあとどうすんだろ。KRUXに専念?

65のライブを観るたびに毎回ギターの音がちいせーとか文句垂れてる俺ですが、サウンドチェックの音を聴く限りギターアンプから直で音が来る感じだし、しかもドラムも生音でガンガン聞こえそう!と「最前だと音がわけわかんなくなってイヤ」と普段偉そうに言ってるクセに今日は最前だからこそ体験できそうなギターサウンドを楽しみに待つ。

いつも開演時間きっかりにライブを始める几帳面な彼らですが今日は5分ほど押してのスタート。あまりに前すぎてPAから出るサンプリングの音が後ろに聞こえる感じですが、バンドの音はめっちゃいい感じ!何よりギター2本がステレオでクッキリ分かれてちょっとしたノイズまではっきり聞こえる。ラウドギター至上主義な俺にはたまらないサウンドバランスであります。こうして聴くとポールが轟音担当、ジョーのギターはメロディー担当って感じ。いやホントギターがデカくて気持ちいいぞ。

で、バンド・・・というかジョーのテンションが今日はやけに高く、いきなりステージから降りてきたり身体を客にあずけてギター弾いたりとこれまでに観たことのないノリでした。ポールはいつもどおりケイレン。サイモンは相変わらず怖い。ロブの前髪は相変わらずウザい。

場所のせいもあってサンプリングサウンドとバンドサウンドのヴォリュームがクアトロ公演とは逆のバランスだったんだけど、このバランスで聴くと彼らがCONVERGEを好きっていうのがなんとなくわかるような気もする。。今日本編ラストでやったThese Things You Can't Unlearnのラストでの盛り上がりんときのギターサウンドなんかはこうして聴くとかなりCONVERGEっぽいなと思ってみたりして。この曲、美しく物悲しいメロの上に爆弾が落ちてくる音や人の悲鳴に聞こえるサンプリング音が被さって不穏な雰囲気になり、そこからカタストロフパートへと展開するのが超いい。超カタルシス。腸カタル死す。CDで聴くとあんま伝わってこないけど、ライブを観るとこの曲に限らず彼らの音楽に感じられるカタストロフな感覚が音楽性は違えどもCONVERGEに共通してると思う・・・んだけどどうかしらん。いや共通してるからって明日僕にシアワセがおとずれるわけじゃないですけども。

アンコールは時間の都合で予定されていたRetreat!Retreat!がカットされたみたいだけど、今回の日本ツアーで初披露となるPrimerが聴けたし(この曲終わってからDance Partiesの打ち込みが鳴っててまたやんのか!とちょっと興奮したけど単なる間違いだった)60分強のマジ素晴らしいライブ。こんなライブが650円だなんて贅沢にもほどがある。しつこいぐらい書いてるようにギターの轟音サウンド(あとあとはやっぱロブのカッチョ良すぎなドラムな)を十分堪能できたこともあってクアトロ公演以上に燃えた。ホント観るたびにどんどん好きになるなあ。

明日はDUOにてI'M NOT A GUNとかTE'も観れるんで楽しみ。65は1時間てことだけど出番はラストになるんかな?

投稿者 trouble : 22:39 | コメント (0) | トラックバック

2007年03月27日

PHILIP SAYCE and THE ANSWER

ラッキーなことに招待券をいただくことができたので行ってまいりました。両方とも聴いたことなくて、PHILIP SAYCEはブルーズ、THE ANSWERはJETみたい、という変な決め付けをして行ってみた。

着いてみて初めて知ったんだけどWHDという会社かなんかのショウケースでテレビカメラもでっかいのだのクレーンだの入ってて妙に物々しい雰囲気。あと業界人ぽい人ばっか。ってショウケースだからか。入り口でパンフレットみたいのをもらってそれを眺めてみたら両アーティストとも若い。1枚ずつしかアルバム出してないから当たり前か。でもそんなアーティストに比較してお客さんはオジサンばっかでした。

PHILIP SAYCE
7時きっかりに登場したのはPHILIP SAYCE。うぉーイケメンだ。ストラトの音がめっちゃ気持ちいい。もちろんプレイはキレがあってカッコいい。んでもって歌もうまいんだわ。トーマス・ヴィクストロームをファンキーにしたかのような歌声なのな。

音楽的には渋いのを予想してたんだけど思った以上にハードロッキン。ファンキーでソウルフルだったりもするのでリッチー・コッツェンとか後期MR.BIG、ROOSTERに通ずるところもあった気がする。ただ、楽曲的にはそこまでポップというかじゃなくて、アルバムとかじゃなくてライブでガンガンのし上がっていくんだろうなーっつー感じ。

で、彼のバンドはトリオ編成なんですがとにかくラウド。その原動力がドラムのケニー・アロノフ。この人ジョン・ボン・ジョヴィ人脈というかジョン・クーガー・メレンキャンプのバンドにいた人ってことで勝手にレイドバックしたスタイルだと思ってて、再結成SMASHING PUMPKINSのドラマーがこの人になったって聴いたときは「あれ?」と訝しんだんですが、生で観たらすげーのな。ダイ・ハードのブルース・ウィリス的アピアランスでレイドバックとかとまったく関係ないとにかく手数が多いしドン!カン!という音の鋭さがたまらなく気持ちいい。おかげでベースの人はまったく存在感なかったですが、正直ギターと歌がいくらうまくても曲にイマイチ引っ掛かりがないこのバンドのライブを最後まで集中力途切れずに観ることができたのはケニーのドラミングのおかげかなって感じです。

アンコールでSpanish Castle Magicやってたんだけど俺にとってはイングヴェイヴァージョンがオリジナルなので、「なぜそこで早弾きを入れない!」ともどかしく感じながら聴いてました(病)。

THE ANSWER
前座、ヘッドライナーっていう形じゃなくてダブルヘッドライナーのショウケースのようで、PHILIP SAYCEは80分ほどプレイ。その後20分ほどのセットチェンジタイムを経てTHE ANSWERの登場。

さすがにさっきのケニーと比べてしまうと雲泥の差のドラムで、ギターも乾いた音だったため、バンド全体の音圧はPHILIP SAYCEに譲るものの、このバンドの場合はヴォーカリストの存在感で客の目を惹くって感じ。おもっくそロバート・プラントmeetsクリス・ロビンソンでした。でもきちんとライブをやってきたバンドらしく、PHILIP SAYCEよりもショウの進行はスムーズ。音楽的にはJETって感じじゃなくてもっとブリティッシュハードロックというか、初期のエアロスミス(アンコールではSweet Emotion)とかBLACK CROWESみたいな感じ。

新人バンドだし多くを望んでもしょうがないんだけど先人たちにこの手のバンドで偉大なバンドが山ほどいるだけに「今この手のバンドがあまりいないから」という理由以外の、このバンドならではの魅力はまだないような気がしたなあ。音楽的にも小粒感が否めないし。フジにも出るみたいだけど今日1回観たらもういいかなあ。

っつーことでタダで観たクセに文句が多い感想になってしまいました。やーね!

投稿者 trouble : 23:26 | コメント (1) | トラックバック

2007年03月26日

65daysofstatic at 渋谷HMV

20070326.jpg

吉祥寺にてサトウのコロッケ(メンチと違って並ばず買えて、なかなかおいしい)を食べながら井の頭公園を散歩。今日は暖かかったから人がすげー多かった。こういう日は一人ボートは断念。

で、そのあと渋谷に移動して65daysofstaticのインストアライブに行ってきました。すっかり追っかけ状態。

Don't Go Down To Sorrowのシングルを買うとインストアライブが観られるっていうイベントがタワレコ渋谷店とHMV渋谷店で企画されたのでまずタワレコのほうでチケットをゲット。わざわざHMVでのインストアライブは観なくてもいっかーと思ってたんだけど、にも関わらず来てしまったのは昨日があまりにも良かったから(というのはタテマエで、暇で死にそうだったから)。結果的にシングルをダブって買うことになってしまったけど650円でライブ観れるなら安いもんだ。

HMVの3Fロック&ポップスフロアでライブって話だけど一体どこでやるんだべ?と思ってたらフロア奥のスペースを暗幕で区切って強引にスペースを作ってました。

hmv.jpg

で、機材のセッティングは小さなステージにドラムが、後のメンバーは柵で区切られただけの、客と同じ目線の位置でプレイするみたい。一応ステージ左右にPA(っつーかスピーカー)はあるけど各自のアンプ直の音。ドラムにもマイクはついてるけど生音に聞こえるんだろうなあ。

そんなちんまりとしたセッティングなのでほんのちょっとしかライブやらないのかと思ってたんだけどセットリストは昨日のライブからI Swallowed HardとCat以降をカットした感じ。予想外に50分強やってくれました。ただ、前半はジョー(真ん中の人。名前実は全部違うかもしれん)のギターの調子が悪く、オープニングが長引いてしまったり、Don't Go Down To Sorrowは不完全燃焼だったり。

まあ明るい店内で行われたインストアライブなわけで、むしろここまでガツンとやってくれたのが予想外だった。フロアとイベントスペースは暗幕で仕切られてるだけだから外の人にも音丸聞こえで、それはそれでいいプロモーションになるけれど、こんだけしっかりやってくれると単独ライブのありがたみが薄れるような。

まあそれはさておきドラムはやっぱ生音がガンガン聴けて、ロブの超人的なドラミングと前髪のうざったさを堪能。ほんとあの全身で叩きまくるあのドラミング、半端なくカッコいいわ。全編ドラムソロと言っても過言ではない感じ。ポストロック界のスノーウィ・ショウだ。ドラムだけ観てても満足できるライブです。

ライブ開始前には「飽くまでもインストアイベントとして、楽しんでください」というアナウンスがあって「おまえらヘタに盛り上がるんじゃねーぞ」という圧力をかけられていたわけじゃないでしょうが、昨日のクアトロと比べるとやはりお客さんも明るい店内でどう盛り上がっていいかわからなかった感じでとっても静かでした。あとアレよな。調子に乗って最前行くとメンバーと近すぎて妙に気まずいよな。ジョーは意外と客のほう観てくるし。最前行かなくて良かったなあと思ったシャイボーイな僕でした。

投稿者 trouble : 22:30 | コメント (1) | トラックバック

2007年03月25日

65daysofstatic at 渋谷クラブクアトロ

え?また?と言いたくなる早いペースでの再来日公演に行ってきました。

この人たちのライブっていっつも時間通りきっかり始まるんですが、今日も6時きっかりに場内暗転。したものの特にSEがあるわけじゃなく、なんか妙な間が空いてたんですがほどなくしてメンバーがパラパラと出てきて位置に着く。

今月21日にシングルがリリースされ、来月25日にニューアルバムリリースってこともあって今回は新曲が沢山聴けるんじゃないかと思って楽しみにしてきたんだけど、いきなり1曲目から新曲!これがこれまでの彼らにはなかったようなレイヴトランスな雰囲気バリバリの曲でいきなりアゲアゲです。The Distant & Mechanised Glow of Eastern European Dance Partiesという曲らしい。長すぎ。さらに続けざまにAwait Rescue。この連発に場内も盛り上がって軽いモッシュまで起こってました。去年のツアーんときとは大違いの盛り上がり。

続いて先日シングルでリリースされたばかりのDon't Down To Sorrow。淡々とした雰囲気のピアノ曲から徐々に曲が盛り上がり、弦をかき鳴らすノイジーさと終末的な美旋律が溶け合ったいかにも65daysofstaticらしい曲だ。ライブで観るとやっぱいいな。

その後相変わらずドラムと格闘するかのような叩きっぷりが気持ちいいI Swalloed Hardを挟んで「もうすぐ出る新作、誰もまだ聞いたことないはず。そっからやるよ」とのMC。相変わらずナマってるからなんつってるのかよくわからん。

その新曲(A Failsafe)はブレイクビーツとピアノ、そしてガンガン叩きまくるドラムっつー目新しさはないスタイルながらもブレイクビーツがかなり凶暴で否が応でも衝動性を喚起させられてカッコよかったです。そのまま続けての新曲(When We Were Younger & Better)もやはり耳障りなブレイクビーツと叩きまくるドラム、かき鳴らされるギターに隠れずにピアノの美旋律が響くという65daysスタイル。なかなかいい。

静かな嘆きの中の深い悲しみといった趣のFix The Sky(なんでこの曲をJapanて言うんだろう?)に続いて人気のRadio Protector。この曲の後半のギターのブーストサウンドは今までのライブでは一番良かったかも。一般に轟音バンドと言われる彼らですが、轟音と言われるとMOGWAI的ギターサウンドを思い出してしまうのにも関わらずこのバンドはそこまでギターによる轟音を志向していない感じだし、そもそも音量がそんなにデカくないんだよな。そこらへんはかなり物足りなくもあるんだけど、今日は今までで一番サウンドの抜けも良ければバンドアンサンブルも良くて、「轟音」の何恥じない演奏を聞かせてくれてたと思う。

で、続くThis Cat Is Landmineがやばかった。この曲前回のツアーとはかなりアレンジを変えていて激しさが通常の3倍です!って感じでめちゃめちゃカッコよかった。

本編ラストに演奏された新曲 These Things You Can't Unlearnはゆったりとしたテンポながらも悲壮感漂う旋律がドラマチックに展開する曲。いや今日披露された新曲はどれも素晴らしくて新作への期待が高まりまくりです。

アンコールは1曲目がライブでは必ずやってるけどイマイチ好きではないAOD。これやるならAren't We All RunningとかInstall A Beakなんちゃらとか聴きたかったとか贅沢なこと言ってみたり。んでもってオーラスがお約束のRetreat!Retreat!。キメ曲なんで盛り上がるんだけど、ちょっと飽きたかも。

今回のライブはじっくり聴くという場面よりも肉体性に訴えかけられる激しい場面がかなり多くて会場の盛り上がりもこれまでの東京公演にはないものだったんだけど、その激しさにはRetreat!Retreat!を例外にすれば祝祭的な雰囲気だとかハピネスみたいなもんがほとんどなく、むしろ愛する人を殺された悲しみと絶望にまみれながら道行く人をメッタ刺しにしている、そんな感情喚起が強かったのが良かった。いやそこまで凄惨じゃないですけどとにかく絶望とか嘆きとかそういうファクターが強いのがいいんだよなあ。メンバーの演奏する姿も悲壮感と危なさが漂ってるし。

ともあれ、今まで観たライブの中では一番満足度が高かった。過去の曲の中で聞きたかった!って曲が数曲あって、しかもリリース前の新作からの曲が多かったのにも関わらず楽しかったってのがいいよね。早く聴きたいぜ。

投稿者 trouble : 21:49 | コメント (2) | トラックバック

2007年03月24日

Six Litanies for Heliogabalus / JOHN ZORN

Six Litanies for Heliogabalus.jpg

Six Litanies for Heliogabalus / JOHN ZORN

ジョン・ゾーン指揮のもとにマイク・パットン、トレヴァー・ダン、ジョーイ・バロンという強烈トリオが凄まじい演奏するプロジェクトの第三弾。リリースペースはえー。

前作はロックオペラってことだったけど今回は全6曲、カリギュラとかネロと言った悪名高いローマ皇帝みたいなのの酒宴とかそういうのにインスパイアされたらしい。よくわからんけど・・・と思っていたらそうではないみたい。mixiのジョン・ゾーンコミュで「ヘリオガバルスの妖美な倒錯世界を、音で再現したのがこの
"Six Litanies for Heliogabalus"」という書き込みをしてくれた人がいて、いやはや納得。いやこのヘリオガバルスってのはまさにジョン・ゾーンがこの面子を集めてアルバムを作るにふさわしいだけの変態皇帝だ。詳しくはコチラで。付加情報で音楽の価値が高まるとかそういうわけではないけれど、このテーマを踏まえた上で聞くこの作品はさらに凄みを増して聞こえるのは確か。

そんな稀代の変態皇帝をテーマにして作られている今回、ジェイミー・サフト(オルガン)、イクエ・モリ(Electronics)の二人と女性コーラス3人が参加し、さらに3作目にしてついにジョン・ゾーン御大もサックスで狂乱の宴を盛り上げております。

基本的にはMOONCHILDやASTRONOMEの音楽性と大きく変化があるわけじゃなくて歪んだベースが縦横無尽なドラムと合間ってバキバキとうなりをあげ(トレヴァーのベースは作を重ねるごとにカッコよさを増している気がする)、パットンがビキュバギャー!アイッ!グベアー!だのブチュッ、ウゴガァァ!ボソボソ・・・ンフフフ・・・と意味不明な言語を駆使する中で阿鼻叫喚の世界が作り上げられていくんだけど、そのゲスト陣の存在のおかげで今回はかなりサウンドの色彩が豊かになっていて、スリルも増している感じ。パットンの絶叫三昧はさすがに3作続くと飽きてきたなあと思ったりもするけど女性コーラスが入ってくると急に冷たく厳かな空気になったり、イクエ・モリのキュラキュラした電子音やオルガンが入ってくることでサウンドに奥行きができたりと、前2作とはまた違う感覚で聴くことができる。オペラだった前作よりもある意味シアトリカルな印象。

そういう意味でこれまでの作品の中では一番カラフルだし起伏もあるしでとっつきやすい作品かもしれない。まさに大量の薔薇の花びらで客を窒息死させたというエピソードがある宴会のイメージにふさわしい美しく、豪奢で、イカれた音楽。時折切り込んでくるジョンのサックスもかっちょいいし。2曲目でのパットンとの掛け合いは生で観たらさぞ強烈だろうなあ。

ただ、4曲目はパットンのヴォカリゼーションが8分強にわたって繰り広げられるんですが、これって別にココでやらんでもいいんじゃないかっつー気もします。

いやでもこの制作ペースの速さもさることながら、どれもそれなりに違った魅力を打ち出しているところがこのプロジェクトの凄いところだ。頼むから来日して欲しい。もちろんこのメンツで。

投稿者 trouble : 14:45 | コメント (403) | トラックバック

Here Come The Waterworks / BIG BUSINESS

herecomesthewaterbusiness.jpg

Here Come The Waterworks / BIG BUSINESS
昨年出たMELVINSのA Senile Animalに参加していたコーディ・ウィリス(ドラム・ヴォーカル)とジャレッド・ウォーレン(ベース・ヴォーカル)は、元々このBIG BUSINESSというバンドで活動していた二人。この二人がMELVINSのツアーの合間に書き溜めた曲をレコーディングして、新作としてリリースしたらしい。レーベルはISISのアーロン・ターナー主宰のHYDRA HEAD、日本ではDAYMARE。

そのMELVINSのアルバムもツインドラムによるグルーヴとジャレッドが持ち込んだポップなメロディが素晴らしかったが、こちらのBIG BUSINESSもそれに負けず劣らず、いや個人的にはさらにかっこいいと思えるアルバムになっている。

MELVINS等に参加していたデヴィッド・スコット・ストーンがギター・その他ノイズで参加しているけれど、とにかくジャレッドとコーディが生み出すサウンドは大迫力で、1曲目からそのぶっといウネリにやられてしまう。音楽性は全然違うけれどもそのウネリが生み出すドロドロとした混沌の色合いは、CONVERGEに共通するものがあるような気がする。CONVERGEのリズム隊がスラッジ寄りのロックンロールをプレイするとこうなるのでは、というのは乱暴な表現かもしれないけど、どこかサイケなムードもあってホントかっこいいのでヘヴィでウネリのあるロックが好きな人には是非聞いてもらいたいアルバムです。

んでもってまたその混沌の上に乗るのがジャレッドのポップなメロディーで、これがまた俺にはちょうどいい塩梅。MELVINSのアルバムでもそのポップ性を如何なく発揮していたジャレッドだけども、こちらではさらに堂々とした歌を聞かせてくれる。

ちなみに日本盤にはTour II EPがまんま収録されていて、アルバム収録曲のデモヴァージョンが聴けるんだけど、アルバムヴァージョンよりさらにプリミティヴなベースのブリブリっぷりがかっこいいです。

投稿者 trouble : 11:41 | コメント (3) | トラックバック

2007年03月16日

CONVERGE, ENVY, PLANES MISTAKEN FOR STARS, DRUMKAN at 下北沢Club251

クアトロ公演に行こうか迷ったあげく、最終公演をチョイス。下北は10年ぐらい前はよく来てたけど最近は全然来なくて、オッサンはオヤジ狩されないかドキドキしながら行ってきました。会場のClub251はいかにもインディーズバンドたちが日々切磋琢磨してそうな雰囲気だったけど思ったより広かった。それにしても男ばっかの客だったらステージ見えずに終わっちまいそうだな。

DRUMKAN
トップバッターは日本のベテランエモ、DRUMKAN。CONVERGEのギターとメル友で、日本に来るなら出させてよーとお願いしたところ快諾されての出演らしい。

音楽性は今日出演するどのバンドともまったく関わりがないストレートな歌謡エモって感じ。本人たちも場違いのリスクをわかったうえでの出演だったんだろうけど実際あんま反応もなく・・・というか音楽的にもあまり引っ掛かりを感じることができずでした。

PLANES MISTAKEN FOR STARS
長髪、ヒゲであぶらぎったとっつきにくそうなアンドリューWKといった出で立ちのメンバーたちが自分たちでセッティングして、サウンドチェックからそのままライブスタート。彼らのことはまったく知らず(と思ってたら携帯の「気になるバンドリスト」に書いてあった)に観たんだけど、ところどころカオティックというかマスメタル的な雰囲気も漂わせつつ根底にあるのはアメリカのドロドロしたロックンロールて感じでかなりかっちょよかった。

曲の魅力がちょっと俺には響いてこないかなーとか思ったりもしたけれど、ところどころドラマチックな展開もあったりして最後まで飽きずに観れた。ただ、CD買うかつったらビミョーだな。

ENVY
去年のフジロックではヘリコプターに乗ってたもんだから観れなかったんで久々のENVY。

なんか以前よりもさらに轟音の中の美旋律、激情ってもんが明確になった気がする。音を浴びるのが気持ちよい。ヴォーカルの嘆きっぷりは多少コミカルでもあるんですが、以前観たときにやってた曲より起伏が激しい曲が多かったような気もして、そこらへん非常に気持ちよかったです。総合的に観たら今日一番よかったのはENVY。

CONVERGE
JANE DOEを聴いてBEAST FEASTでライブ観て興味を持って、YOU FAIL MEを聴いて好きになり、ISIS、MASTODONとの共演つー奇跡の面子でのDOJOでトドメを刺されたように好きになったCONVERGE。NO HEROはどこかメタリックに整理されすぎた印象があって前作・前々作と比べると物たりなさを感じてもいたんだけど、それなりにハマってたしとにかくめっちゃ期待してたライブでした。

このバンドも前3バンドと同じく自ら機材をセッティングして、ギターのサウンドチェックがそのままPlaguesの冒頭のリフになり、そのままライブスタート!と思ったらなんかPMFSやENVYと違って音がガツンと迫ってこない・・・?あり?会場前方は予想通りの騒乱を見せてるんだけど、後ろの方までその熱気が伝わってこない感じ。

ジェイクはモニターの調子が悪いのかしきりにスタッフに何か言いながらの演奏。ベースがトラブったりしてライブの流れが悪くなったりも。ギターもアルバムで聴ける錆びたノコギリでジゴジゴ切られるようなザラついた痛みが感じられず、妙に細い感じ・・・(これが物足りなさの大きな要因かも)。そういう機材トラブルの問題を抜きにしてもなんかこうキレがないというか。音量も小さいし、前回のインパクトが凄すぎたからなのか、会場の音響の問題なのか。

と序盤はなんかノリきれないまま観てたんですが、やはりカオスの中に絶望と怒りと破壊と美をドラマチック描き出す彼らの音楽は絶品。Last LightやDrom Outと言った劇的な曲はたまりません。ラストには往年の名曲Saddest Dayも演奏されてゲキソクも控えめに盛り上がってました。

でもなんかやっぱ今回は不完全燃焼だなあ。連荘でライブをこなす日本ツアーの最終日だったから疲れが出てたのか?クアトロはどうだったんかな。

投稿者 trouble : 23:26 | コメント (67) | トラックバック

2007年03月12日

MUSE at 国際フォーラム

昨年のサマソニの感想をネットで見ていると「初めて観たけどMUSEはすごかった!」っていう感想が多かった。それが影響したのか前回はNKホールでスカスカだったのに今回は国際フォーラムが即日完売。新木場スタジオコーストでの2公演が追加された。

で、俺は国際フォーラムのチケットをゲットしてたんだけど、3日間もあったらセットリスト変えてきそうだし、何よりスタンディングの盛り上がりを観たい!と強く思って3月11日、スタジオコーストの二日目の公演に急遽行ってしまいました。

そしたら当日券もなくて完全ソールドアウト。ひえー!事前にしっかり確認しよう!と夏川純に言われてしまいそう。クリマンのHPに国際フォーラムはTHANK YOU SOLD OUTって書いてあったけど新木場のには書いてなかったんだもーん。前にMTVでVJやってたモデルの男も「チケット2枚売ってください」って書いた紙持って立ってたし、そういう業界のやつが入手できないんだから俺みたいなションボリ30男にチケットが手に入るわけもない・・・と意味もなく落ち込んで帰ってきました。

結局コースト二日間は両日でセットリストに大幅に変更があって、そうなると国際フォーラムも大きく変えてくるだろうし、やっぱ1日だけじゃなくて2日は観たかったなあ・・・と昨日のチョンボが悔やまれます。

でも今日は東京3連荘の最終日だしきっと素晴らしいライブになるはず!と悔やむ心を無理やり前向きにして会場へ。今日の席はPA卓前のど真ん中。ほんとピッタシど真ん中でした。

■THE FRATELLIS
今日は昨日の公演ではキャンセルだったTHE FRATELLISが前座でプレイ。7時3分前ぐらいから始まってました。スリーピースのシンプルなロックンロールバンドでどうやらiPodのCMで使われてるらしい。でも正直退屈だったかなあ。ドラマー(シンバルがすげー高い位置にあったな)がまだまだ本調子じゃないことと慣れない大会場でのプレイだからってこともあったんだろうけどプレイに耳を引くものはなかったし曲にもピンと来なかった。とかえらそうなこと言う以前の問題で、30分のうち23分は爆睡してました。

■MUSE
セットチェンジには30分ぐらいかかって8時チョイすぎに真打MUSE登場。サマソニではMap Of Problematicでスタートしたけど今日はTake A Bow。フレーズが繰り返されるごとに徐々に大きく盛り上がっていく展開のこの曲はオープニングにぴったり。ラストのパワーコードが引き伸ばされてドムのカウントが入り、引き裂くようにクリスのベースリフに導かれてHysteriaが始まる。うおーかっけー!と盛り上がりつつも場内はまだまだイス席でどう盛り上がったらいいか戸惑っているような雰囲気も。ただ、歓声は凄い。Hysteriaでのリズムってのはシンプルなようでハイハットとか金物の入れ方が絶妙だと思う。複雑なことではないのかもしれないけどセンスを感じさせるグルーヴっつーか。この曲に限らずMUSEの曲のリズムってそういうちょっとした味付けがおいしいものが多いと思うんだよね。で、この曲はギターソロ・・・というか間奏の展開も大好き。どこかコミカルな、人形劇のBGMに使われるようなメロの前半からゆったりと大きく流れる後半のメロへの流れがたまらん。

アタマ2曲ではややサウンドバランスを調整してます、っていう感じで音のフラつきが感じられたんだけど次のMap Of Problematicからは(もちろん俺の席の場所での話だけど)完璧なサウンドになった。ステージ後方には中にらせんの入った筒(電灯?)みたいのがあって、その前に半透明のスクリーンがある。電灯は光ったりするんかと思ったら意外と活躍しなかったんだけど、スクリーンには映像だのメンバーの演奏映像が流されたりする。照明も完璧にプログラミングされており、曲の展開に応じて素晴らしい効果を生み出していた。

スクリーンにはこの曲ではサビのLoneliness Be Overという歌詞が映し出される。曲のラストではヘヴィなリフを使ってのジャム。以前のフジロックで披露されたジャムが後にStockholm Syndromeへと発展したけれど、今回いくつか披露されたこれらのジャムもいずれ曲となってアルバムに収録されるのだろうか。

マテューさまは相変わらず痩身で上はこじゃれたTシャツだが下はラメラメのパンツで相変わらずあまりお客さんの方を見て演奏はしない。国際フォーラムだとステージと客席の目線が結構まっすぐぶつかるのでマテューさまのような方にはやりづらい会場かもしれない。歌って前向いてるときは目つぶってて、歌がなくて演奏してるときはドムのほう観てるってことが多かった。要所要所でキメポーズ決めてるくせにそういうどっかビクビクしてるようなところも相変わらず高貴でございます。クリスはジェイムズ・ヘットフィールドみたいなヒゲ生やして相変わらず寡黙にアタマ振ってブリブリとベース弾いてます。この人のベースランニングって安定してて気持ちいいよなあ。ドムは相変わらず。サポートメンバーはキーボード弾いたりときにはベースを弾いたりと結構な活躍。でも紹介とかはしてもらえない切ないポジション。

次に早くもButterflies & Hurricanesが登場。CDで聴くとどちらかというと地味な存在感だったりするこの曲だけど、ライブで聴くとMUSEの、マテューさまの凄さをわかりやすく示してくれる名曲だったりする。凄絶なピアノソロと激しいパートのダイナミズムが素晴らしい。そして続いてはAssassin。新作の中では特にメタリックで激しいこの曲は日替わりでプレイされる日とされない日があったようだけど、昨日披露されたということは今日やらんだろう、と勝手に思い込んでいたので嬉しい。激しいパートはDREAM THEATERの近作で聴けるようなスリルを感じさせてくれる。

Sing For Absolutionは静かな曲でこういうとこで聴いたらダレちゃうだろうなーと思ってたので実はあんま嬉しい選曲ではなかったんだけど、意外と集中力が途切れず聴くことができた。激しい曲の連発で来たとこでこの曲っつー置き場所も良かったんだろうな。静かに、意外とアッサリとした余韻を残してこの曲が終わるとマテューたまが7弦ギターを持って登場。このギターを使うってことは・・・と思ったとおりCitizen Erased!ってこの曲はHullabalooのライブDVDで観るとすげーかっちょいいんだけどいざ生で聴くとDVDと同じカッコよさを意外と感じられないもどかしい曲だったりもして。

ラストのピアノを引き継ぐようにしてライブはピアノタイムに。前回のような派手なキーボードがあるわけじゃなくて白いアップライトピアノ(キーボードですけど)が置いてあるだけですが、このパートではそのピアノが前に出されてマテューさまがそれをポロロンポロロンとお弾きになりながらお歌いになられます。

Hoodooは特にCD聴いてるときは意識してなかったけど昼ドラで「ガーン!」なシーンに使われるような叩きつけるフレーズから後の荘厳さはなかなかのモノ。客は引き込まれたのかガーン!の余韻に呆然としていたのか曲が終わっても反応がなく、静寂の後マテューが「終わり」って言ったのがカワユスでした。インプロでポロポロ弾いてたあとに始まったのはApocalypse Please。荘厳2連発のあと、小休止という感じでFeeling Goodだったけど、2番では久々にマテューさまセルフ紙ふぶき炸裂。拡声器で歌いはじめると客が今か今かと紙ふぶきを待ちわびてる空気が伝わってくる。っつーかセルフ紙ふぶきで「おー!」って拍手するって何よって感じだけど。このFeeling Goodでちょっと和やかな空気が生まれたけれど、Sunburnが始まるとまた会場の空気がひんやりと引き締まる。結局1stからはこのSunburnだけだったけど、最近は筋肉美術館もやってないのかな?

と、ここでピアノタイムが終わってどこか能天気な手拍子ソングStarlight。あとはノリノリエンディングまで一直線!ってことになると思ったんだけど、待てよ?なんか俺が聞きたかった曲まだ全然やってないじゃん!と気づき、必ずライブやるPlug In BabyとかNew Bornとかカウントしつつ昨日一昨日の曲数で計算すると聞きたい曲の半分もやらずに終わってしまうことに気づく。えー?マジ?ひょっとして今日が一番ハズレの日だったの?と愕然としつつも、すでにここまでで十分楽しんでいる自分にも気づく。Dream Theaterとかと同じでどの選曲パターンの日に当たってもきちんと満足できるんだからやっぱこのバンドすげー!ってまだライブ終わってないんだけど一人考えておりました。

それまではどこか演奏は凄いけどどう盛り上がろうか・・・みたいな遠慮を感じられた場内も、Time Is Running Outで火がつき、マシューがドラムの前で天を指差しポーズ!なNew Bornが立て続けに演奏され、Blissで風船が出てくる展開にはたまらず大盛り上がり。イス席の会場でこんだけ盛り上がれば大したもんだろ、って感じのノリに。

そのまま本編は終了。さっきは「どんな選曲でも満足させるMUSEはすげー!」とか思ってたけどアンコールを待ちながら考えた。俺がこの時点で「今回のライブで絶対聞きたかった曲」のうち、まだプレイされてないのが新作のInvincible、Supermassive Blackhole、Knights Of Cydonia、前のアルバムからStockholm Syndrome、Plug In Baby・・・5曲ある。でもアンコール一発目はきっと新作のアコギの曲で、その後2曲、そのうち1曲はCydoniaだから実質1曲・・・えええ!ストックホルムもブラックホールもインヴィンシブルも、さらにはPlug In Babyまでもが「日によってはやらない曲」になってるってことかい!と。なんつー贅沢な・・・。まあでもここまで来たら全部聴けなくてもしょうがないなーとか思いながら待っているとやはりアンコール一発目はSodier's Poem。まあゆったりとキレイな曲でいいんだけど、「これやるならこの曲をリスト」がかなりあるのでちょっと流してみてました。でもこの曲から次のInvincibleへの流れは良かったなあ。

この曲はこのツアーではハイライトになりうる曲だと思ってるんだけど、この日の演奏も素晴らしかった!後半ギターソロで一気に爆発するところのカタルシスがすげえ。いろんな人が言ってるほど映像そのものが素晴らしいと思えないんだけど、世界での紛争やデモの映像を流す前でこの美しい曲が演奏されるというのが素晴らしいマッチングを見せていたのは確か。

そしてそのメッセージ性の強い演奏から一転してSupermassive Blackhole!陳腐な表現ですが場内は一気にパーリームード。いやこのどこかキッチュな感じもするダンスチューン、すげー好きなんだよね。スクリーンにはリズムに合わせてズンズン行進するロボットやクネクネ踊るロボットが。これが意味なくアホでいい。カオスパッドでギュルギュルかまし、クリスの絶叫で曲が終わり、ついにCydoniaで終わりか・・・と思いきやStockholm Syndrome!!これ燃えました。キレました。場内もこの流れのせいでそりゃ尋常じゃない盛り上がりになってる。この曲では席の位置のおかげなのかサビで聞こえるシーケンサーのフレーズがサラウンドで回っているように聞こえて素晴らしかったなあ。

適当なジャムのあとにマテューが「ありがとーう」とシンディ・タニムラばりの挨拶をかまして引っ込んだので今日はCydoniaなかったけどやっぱ十分満足できたなあ!と思っているとどうもまだもう一発アンコールかます様子。うへー、新木場二日間でやった曲全部やるつもりだこいつら!と嬉しくなってしまいました。

で、その2回目のアンコール1発目はCity Of Disillusion。Muse流西部劇なこの曲ではアコースティックギターを使っているけどエフェクターでエレキの音も出してしまってました。Plug In Babyはそりゃもう大騒ぎで、ついにラストのKnights Of Cydoniaへ。スクリーンに映し出されるNo One's Gonna Take Me Alive, Time Has Come To Make Things Right, You And I Must Fight For Our Rights, You And I Must Fight To Surviveの歌詞に合わせて大合唱したあとの爆発は凄かった。バンドのヴォリュームが一気に上がった感じだった。Bohemian Rhapsodyでの有名なヘドバンパートの爆発力をこの曲は凌駕したと思う。

いやほんとすげーライブだった。日本デビュー前にOn Air Westでやったショウケースギグから彼らのライブを観てるけど(とプチ自慢)、観るたびにガンガンスケールでかくなってるし、パフォーマンスの質にバラつきなく毎回納得させる凄みを感じさせてくれるんだからおそるべし。

無理やり難癖つけるとすればマテューさまは1曲1曲ギターをコマめにお代えになっておられましたために、ライブの流れがイマイチ良くなかったようにも感じたとこ。クラブ規模の会場より今日のようなイス席のホールだと曲がいくら素晴らしくてもその熱狂は短時間のうちにすっと引いてしまうので、ノリが分断されちゃってたような印象もあり。

でもこの凄まじいまでのカタルシスを前にはそんなことも些細なことで。フジの初日に出るという噂があるけれど、今日みたいなライブをあそこでかましたらさらにすごいことになるよな。実現してくれることを願います。

投稿者 trouble : 23:23 | コメント (965) | トラックバック