2008年11月12日

ULI JON ROTH at 中野サンプラザ

二日連続ウリ・ジョン・ロートのライブに行ってきました。

11日は直前にチケ買ったのに9列目。真後ろには病み上がりヴォーカルと厚底眉ナシ女(有吉的表現)のカップルが。

で、中通路を挟んだ1階後方は、暴れる客の安全性を考慮してか非常に広いスペースがあけてありました。要はガラガラってことです。1Fの半分も埋まってなかった感じ?

そんな中テンション低めでスタートしたライブは、演奏は素晴らしかったけどもとにかく眠くて。内容以前に2時間しか寝てないもんで襲ってくる睡魔と格闘することで精一杯でよく覚えてない。とらいえずソロタイムは寝てました。

俺はウリが在籍してた頃のスコピーってほとんど知らないんだけど(We'll The Burn SkyとSails Of Charonはイングヴェイがやってたのを聴いた。あとIn Tranceは知ってた)、なんか能天気な曲いっぱいやってたな。マーティはプレイはともかく空回ってたので途中でウリに「おめーうぜーよ」と耳打ちされて大人しくなってました。

二日目はそこそこの体調で観たので楽しめた。Fire Windは嬉しかったけど、Starlightが曲目には入ってたのをおっクンニから聴いてたのでそれがなかったのが残念。

マーク・ボールズはどんどんありがたみが無くなっていくけど歌はさすがだし、SAHARAの人も良かったなあ。んでもってその二人のさらに上を余裕でハモる謎のギタリスト。あいつは何者なんだろう。それにしても3人ともみんな声が似てる。でもなぜか一番声が男っぽいのはリズ。アルバムだとリズとマークどっちが歌ってるかわかんねーんだよな。メロディーはウリ節満点だし低音パートだとウリが歌っててもわかんないかもしれん。そういえば、ウリの歌が結構上手かった。節回しと声が変だから好きにはなれんけど。

演奏のテンションは初日と全然違ったな。二日目の方が断然良かった。こったんも言ってたけど新作からの曲が意外と良かった。Land Of DawnにStairway To Heavenが挿入されてるのはネタなんだろうか。あとDark Ladyとか言っておきながら明るい曲ってのはどうなんだ。

リズム隊のソロがカットされたからか昨日より随分早くやること終わってしまって時間が余ったからブルーズとジミヘンでごまかしましたみたいな終わり方でなんか変だった。

二日目のマーティは最初英語でしゃべってたんだけど、ウリから「日本語で話せ」と言われて日本語に切り替えてました。

客の入りは1階は7割ぐらい埋まってた?「昨日来てくれた人もいるよね、ほんの少しだけだろうけど」とか言ってました。

投稿者 trouble : 23:04 | コメント (197)

2008年10月24日

WHITESNAKE & DEF LEPPARAD at 武道館

行ってきました。売れてないとか聴いてたし俺も安くチケット買ったんだけど、超満員で急遽ステージ脇の席も開放したらしい。13000円でこんだけ入るんだから大したもんだよな。

WHITESNAKEは「まあ新曲はイマイチだしデビカバの歌もなんだか相変わらず大変なことになってるけど、それでも中盤以降はめっちゃ燃えるなあ」という感じでまあ楽しかったって感じ。まあ予想の範囲内というか。

で、DEF LEPPARDがすっげー良かった!

昨日のセットリストを観て「あちゃー」と思ってたんだけど期待しないで行った分今日の選曲は嬉しかったなあ。Foolin'(サビが歌いにくい)やるし、Goやるし(代わりにNine Livesやらんかったけど)、Mirror Mirroやるし。Bringin' On The Heartbreak~Switch 625の流れは何度聴いても、わかっていても、燃えてしまう。

久々にライブで聴いて思ったけど2本のギターリフの絡み方であるとか、曲の中のちょっとしたフレーズ、リズムアレンジなんかが恐ろしいほどすべてフックとして機能してるのが凄かった。まあ今更言わなくてもっつーかデフレパに限らずクラシックになり得る曲てのはみんなそうなんだろうけど。WHITESNAKEも昔の曲は歌メロ聴かずにギターリフだけ追ってても楽しいし。ともかく、音が良くて全パートクッキリ聴けたので余計にそういうことを実感しました。ギターパートとか歌詞とか、ホント体に染み付いて覚えてるって感じだった。

ジョーの歌はまあアレですけど、演奏にもパフォーマンスにもまったく衰えは観られず、武道館のステージでも広さを感じさせないんだから凄い。サヴのアクションとか、ニッキー・シックスなんて比べ物にならんぐらいカッコいいもんな。

いやホント楽しかった。それでもToo Late For LoveとかGods Of WarとかLet It Go、Another Hit And Run、Stagefright、Women、Stand Up、Have You Ever Needed Someone So Bad、truth, Slang、Torn To Shredsとか聴きたい曲は山ほどあるんだけど。ていうか「今日やらなかった聴きたい曲」だけでも十分1本ライブできるな。

投稿者 trouble : 23:02 | コメント (206)

2008年10月19日

LOUD PARK '08

初日はAPOCALYPTICAから。
■APOCALYPTICA
正直そろそろ飽きてきた。たまには毛色の違うバンドのカバーして欲しいなあ。

■OBITUARY
曲もろくに知らなかったんだけど、楽しかった!すごくキャッチーでロックンロールのノリがあるというか。

■MESHUGGAH
昔観たライブDVDと比べたら良かったんだけど、座って半分寝そうになりながら聞いてると緊張感もヘッタクレも無く。あんま楽しくはならなかったなあ。元々そういう音楽じゃないか。

■DRAGONFORCE
ほぼ寝てました。何度か途中で起きたけど、ずーっと同じ曲やってた。

■SONATA ARCTICA
来日するたびに演奏も歌もどんどん良くなっていくのに、バンドのやりたいこととファンの求めるものはどんどんズレていく感じ。俺もやっぱ盛り上がるのはラスト3曲だったなあ。アヴェンジドのヴォーカルは初SONATAであの前半のノリをどう思ったんだろ。

■CARCASS
思ってたよりカッチリメタメタしくて、非常に高機能な感じ。でも単純にかっこよかった。

■AVENGED SEVENFOLD
演奏はグダグダだけど、なんだかんだで知ってる曲ばっかだから盛り上がってしまった。

■DOWN
フィルて腋毛剃ってんのな。音楽そのものよりもそれが一番インパクトあった。風呂場で剃刀で剃ってんのかな。ギターのヒゲハゲのオッサン、ペッパーの二人ともすげー良かった。リフがカッチョいい。

ラスト、ロブ・フリンとかが飛び入りして弾いてたときさ、ハゲデブの方のギターが「デイヴ・スネイク・セイボ フロム SKID ROW!!」とか言ってて確かにそれっぽい人いるけど顔よくわかんねーし冗談かなと思ってたらDOWNのツアマネがスネイクらしい(チカちゃんとこで知った)。

■SLIPKNOT
新作の曲は猛烈につまらないんだけど、過去の曲がイントロだけで「キター!」って感じになるロッククラシックスの風格満載で楽曲の強度を実感した。良く出来たエンターテイメントショウで、この手のバンドがそう感じさせちゃうのは問題かもしれんけど楽しかった。幕張やサマソニで見たときより全然マトモに聞こえたのは音のヌケが良かったからかな。People=ShitがアルバムやライブDVDより速くてかっこえがった。

立って観たのはSLIPKNOTだけ、しかも「良かった」て言ってるバンドも必ず途中どっかで寝てたっつーダラダラフェス。一回いい席確保してからまったく動かなかったもんな。エコノミークラス症候群になりそうな勢い。電話にも出ずスヤスヤ寝てました。スンマセン。

二日目
■ALL ENDS
なんつーか、アイドルとしてはかわいくないけどノリは完全にアイドルライブでAVRILとt.A.T.u.のメタル版?

■BLACK TIDE
ガキンチョバンド。80年代メタルを真正面からやってるのはフィンランドのガキンチョバンドと似た感じでまだ演奏がとか楽曲がとかそういう評価の俎板に乗せるのはかわいそうっつーか、寝ました。

■LOADED
ダフ以外のメンバーの存在感の無さ、華の無さが神がかってました。終盤ダフがギターからベースに持ち替えた!ガンズの曲来るぞ!とみんなが身構えたところにDust And Bonesかましたところが良かったです。いやそれも確かにガンズの曲ですけど・・・というツッコミで場内のみんなの気持ちが一つになった瞬間でした。その後きちんとIt's So Easyやったけど。

■MACHINE HEAD
相変わらず音がデカすぎて何やってるかわかんなかったけど、要所要所で燃えました。ちなみにアリーナ前方で最初から最後まで観たのは結局このマシヘだけでした。俺は、チェケラッチョなアニキに戻ってももらってもう1度From This Day聞きたいです。ダメ?

■BULLET FOR MY VALENTINE
うわ、出音ショボー、相変わらずドラムショボー、と思って眠りについて目が覚めたら結構良くなってた。でもやっぱ曲がカッコよく感じそうで感じない寸止め感がもどかしいです。

■BUCKCHERRY
楽しくお散歩しておりました。トイレは言ってションベンしてたら隣でイエモンのベースがチンコから液体を出してました。なんか毎年見るんだよなこの人。

■MOTLEY CRUE
ヴィンスは声は出るけどマトモには歌わない感じ。なんかトシを重ねるごとにヘリウムガス度が増してる気がする。毎回観るたびに思うんだけど、演奏はヘタクソでもこんだけいい曲が並んでたらもう少し盛り上がりそうなもんなんだけど、なんか流れが悪くてかったるくなるんだよな。

投稿者 trouble : 23:57 | コメント (3)

2008年08月15日

ANTHRAX at クラブチッタ川崎

ANTHRAX行ってきました。ANTHRAXて四天王の中では一番好きなんだども、一番存在感が薄いっつー感じがしないでもない。いつ自然消滅してても不思議じゃないというか。だから会場もガラガラだったりして、とか思ってたんだけど8割9割入ってました。開演前に黒崎先生から「上で見ない?」と誘いを受けるも俺は業界人じゃねえ!下で暴れて、ストリートの息吹を感じたいんだ!と反骨精神を発揮して汗にまみれてみました。嘘。また是非誘ってください。俺も座ってダラダラ観たかった。

前座のCOCOBATの演奏がなかなかカッコよかっただけあって多少演奏のイマイチっぷりが際立ったり(特に最近の曲)、前半と後半でベラドナ期ブッシュ期をくっきり分けてたりしたのはちょっとどうかと思うけど、四天王の中ではやっぱANTHRAXのライブが一番楽しい。演奏イマイチっつってもMETALLICAやMEGADETHみたいに酷いわけじゃないし、フランクのアクションにはめちゃめちゃ煽られる。ロブ・カジアーノは前はミニラみたいだったのにすっかり髪が伸びてメタラーになってました。Safe Homeで入魂のギターソロが聴けてよかった。

昔の曲と今の曲のテンションの違いを一番感じないのもANTHRAX。まあこのへんはこないだのアルバムも大好きな俺の好みであって、会場はやっぱ昔の曲の方が圧倒的に盛り上がってたけど。そりゃそうか。で、来年出るアルバムからの新曲は意図的に当時のスラッシュサウンドをディフォルメしてるパートとブッシュ以降の歌メロを組み合わせてて構成的にはアリだと思うけど、魅力はあまり感じず・・・という黒崎センセと同じ意見。新ヴォーカルは、ブッシュとベラドナ両方そつなくこなします、て感じで強烈な個性はないしまだまだステージ上での貫禄に欠けるけど、特に不満も感じなかったです。

Inside Out、Nobody Knows Anythingはもちろん、Bring The Noiseは聞きたかった!って意見はあまり無さげ。本格的にANTHRAX好きになったのはATTACK OF THE KILLER B'sからっつー邪道であります。Among The LivingはI Am The Lawとすげー似てる気がしててどっちとも実はあんま好きじゃない。ベラドナ期ではPanicが聞きたかったなあとか言うとちょっとタッキーっぽいかしら。Panicのギターソロはネオクラだぜ!

投稿者 trouble : 22:55 | コメント (4)

2008年06月15日

MAYBESHEWILL at 渋谷O-NEST

一緒にライブ約束してた人を普通にボウリングに誘って、ボウリング場に行ってから今日のライブについて聞かれ、そこで「今日ライブに行くことになってたこと」を思い出した僕です。その動揺からかボウリングは酷いスコア。ちょっと動揺するとすぐスコアに表れちゃう繊細なところがまたかわいいですね。

で、ボウリング終わって慌てて家に戻ってまた渋谷に行って・・・と言う無駄に慌しいライブ前。

SGT.
ドラム、ベース、ギター、ヴァイオリン(おねいさん)の4人編成。激しめのドラムとベースが曲を引っ張りつつギターがアルペジオを加え、メロはヴァイオリンが・・・と言う正直今となってはよくあるポストロック。と言いつつもこういうの好きなんで楽しめる。ただ、ヴァイオリンのメロがちょっと俗っぽすぎる感じはあったかなあ。かわいいお姉さんがヴァイオリンで参加、そしてそのお姉さんの奏でるメロが俗っぽい、となるとどうもゲーム音楽とかアニメサントラぽい雰囲気になっちゃう気がする。いやゲーム音楽やアニメサントラが悪いというわけじゃないんだけど。

ちなみにお姉さんが足元のエフェクターをいじるとき、スカートでしゃがむのでかなりセクスィーでした。

OVUM
こちらも今となっては超ど真ん中ストレートな美メロ紡ぎボレロそのうち轟音ポストロック。なんかもう「ポスト」どころか完全に様式美になってる感じがする。演奏もその轟音のもたらすカタルシスもどれも悪くないんだけど、すげーいい!ってとこまでは紙一重で届かない感じがもどかしい。徹底的な様式美を追及してるんだけどどこも上級な二番煎じで留まってるようなところが、なんつーかCONCERT MOONとかと同じような印象。

そんなネガティブなことを書いていつつも、やはり様式美ポストロック好きとしてはかなり楽しめました。

MAYBESHEWILL
二番煎じと言えばこちらも65daysofstaticの二番煎じと言われてしまいそうな感じのバンド。果たしてライブはどんな感じかなあと待っていたら開演前にイベンター(?)が出てきて抽選とかやってた。バンドを紹介して引っ込んだけどその後もまるまる1曲懐かしめな雰囲気のヘヴィロックがかかり、しばらくしてからバンドが登場。

うわあ、華がねえ!下手のギターが茂木健一郎、真ん中のベースが古田敦也、上手のギターがカラテカ矢部。脳科学者にプロ野球選手会会長、さらには気象予報士というインテリジェンス漂う布陣であります(ドラムは普通にミュージシャンぽい)。ピアノを含めた打ち込みはすべてサンプリングで対応してたっぽい。

EPは大好きだったんだけどアルバムはなんかイマイチはまりきれず、それゆえ当日3時ぐらいまでライブそのものを忘れていたんで期待はしてなかったんだけど、これが予想以上に良かったんだわ。

65daysofstaticと似た・・・と言う感じはあまりなく(いやないとは言えないか)、とにかくメタリックな轟音で煽りまくる。65のメタルっぽさというのはそのダークなドラマ性にあるのに対し、MAYBESHEWILLはスピード感があってアゲアゲであると同時にうねるギターリフで引っ張ったりもしていてストレートに肉体に訴えかけてくるメタル感がカッコいい。もちろんそういう感覚を叩きだせるだけの演奏力もある。

即効性がかなり高く、小難しいところもあまりないので単純に気持ちよく楽しめました。アルバムもきちんと聴かなきゃ。あー、柏も行っちゃおうかな。


投稿者 trouble : 23:47 | コメント (1)

2008年06月13日

AVANTASIA at 品川ステラボール

THE MARS VOLTAと思いっきり日程がかぶっていて悩んだ。どっちが好きかって言われたらそりゃTHE MARS VOLTAなんだけどAVANTASIAは来日はもうこれっきりだろうしアンドレとJORN、あとオリバー・ハートマンが来るってことでこっちを選んじゃいました。

会場は品川プリンスの映画館のさらに奥にあるステラボール。はじめて来たけど天井高いしステージ広いしでスタジオコーストよりも一回り大きな印象。後で調べたら1階のフロアだけで1700人入るらしい。そんなデカいとこで平気なの?と思ってたけど多少閉鎖されているスペースはあったものの、1400人ぐらいは入ってそうな印象。結構遅い時間に会場入りしたので随分後ろでの観戦になりました。

AEROSMITHのLove In An ElevatorとかBILLY IDOLのRebel YellっつーAVANTASIAとはかけ離れたBGMが流れる中、ほぼ定刻に暗転。

天井高いし普通にセッティングしてライブやったら随分ガラーンとしちゃいそうだけどセットは2階建て、コーラス隊のお立ち台もあり、結構豪華な感じ。

オープニングは新作と同じくMETALLICAのWherever I May Roamのカバーでスタート。とか書くとまた感じ悪いって言われるんだろうか。出音がかなりいい。出音っつーか会場の音響がいいのかな?すごいクリアに聞こえるのなー。2曲目からはJORNも登場。さらに太り、しかもヒゲまではやしてるもんだからなんかもう鬼とかそういうレベルじゃない。ジェイムズ・ラブリエがゴーストバスターズに攻撃されて怒ってるマシュマロマンの真似してるような、そんな佇まい。トビも声は出てるんだけどやっぱその声の存在感はJORNの方が1枚も2枚も上手。しかも自分の声にそんだけの存在感があるってことを十分自覚しているかのような自信たっぷりなパフォーマンス。ああ、イングヴェイと1枚アルバム作って欲しかった(と言い続けてもう7年目になります)。

バンドはEDGUYの屋台骨フェリックスがドラムを叩いていることもあり、すごくタイト。いやほんとこの人はいいドラム叩くなあ。ただ、サシャのギターはドイツのギタリストらしいダメっぷり。ギターのテクも凄い!と絶賛されていたオリバーのギターも実際にかなりネオクラシカルなシュレッドを弾けるテクニシャンではあるものの、なんか音外してたりフレージングに魅力がなかったりと言う感じでちょっと惜しい感じ。ちなみにゲイというより単にクリス・ペプラーでした。

中盤からはアンドレも出てきて各地で「はしゃぎすぎ」「マトス自重しろ」と言われてた通りのノリノリパフォーマンスでした。まあでも声も出てたし。

そんなわけでかなりライブの出来自体は良かったと思うんだけど、おっちゃんはやはりトビアスの歌メロってのが好きになれず。いやサビまではかなりいいんだけどどうもサビでスカされる曲ばっかだなーとアルバム聴いたときと同じ感想だったりして。Reach OutなんちゃらとかNo ReturnとかShelter From The Rainとかさ、ブリッジまではいいんだけどサビメロがメジャーキーで単調なメロになっちゃうじゃん。全部同じに聞こえるんだよな。Shelter From The Rainは中盤オリバーが活躍するので許すけど。でもなんか生で聴くとオリバーの声ってあんまいい声に聞こえなかったけど。むしろ普通にしゃべってる声の方がエロくていい声でした。とにかくああいうの聴くとトビアス節が苦手だす。Inside OutとかLand Of The MiracleとかSpiritなんちゃらとか彼の書くバラードはどれも合唱コンクールで中学生が歌ってそうで気持ち悪いし・・・とか文句ばっか書いてると「自分の好みから少しでも外れると文句しか言えない狭量な中年」になってしまうので気をつけよう!

えーと、Lost In Spaceはライブで聴いたらなかなか良かった。ミッドテンポな曲の方がいい曲多かったな。Lost In Spaceはサビを聴いてると世界のナベアツを思い出す。ロスト。イン。すぺぃす!とアホになって歌ってもらいたい。I Don't Believe In Loveも数少ないきちんとギターリフが曲を引っ張る曲なので好きです。もっとこういうリフで引っ張る曲が多かったらいいのになあ。メロパワ系のバンドはほんとリフに魅力がないからリー・ドリアンが「酷い髪型をして”真のメタル”と言えるリフなど1つもないドイツやその他ヨーロッパの小手先だけのバンドは新しい就職先でも探しておけよ」と言うのもよくわかる。まあリー・ドリアンが言うならいいけど俺が言うなって感じですけど。

あ、他にもきちんと好きな曲はあって、アンコールでやったSign Of The Cross(アルバムで聴くとイマイチだけどライブで聴くといい)はオリバー、ヨルン、アンドレ、トビアスがそれぞれヴォーカルを取ってこれは結構燃えた。

トビアスは一生懸命下ネタを言おうとしているところがなんか痛いんだけど、どうみてもゲイルックなオリバーを紹介するときに「7ドル出せばギターレッスンだけじゃなくてフェラも!10ドル出せばオーラルセックスもアナルセックスも!」と言ったところはきちんとオリバーの役どころをわきまえてるんだなと思いました。つーかヨルンともホモ漫才してたしホモネタ好きだよなこいつ。何はともあれエンターテイナーとしてはさすがの存在感で、欧州のメタルシーンはこいつが引っ張ってるんだろうなあっつーのが実感できるライブだったと思います(上から目線)。

投稿者 trouble : 23:55 | コメント (3)

2008年06月03日

ROYAL HUNT at 渋谷O-EAST

仕事を定時に抜け出して行ってきました。ガラガラだと思ってたのに結構きちんと客は入ってて僕はそれだけで不機嫌です(チビならでは)。ギリギリになるかと思ったら意外と余裕で着いたぜーとか余裕こいてたら開演3分前に暗転してSEが。オジーか。

でもこのSEが長かったんでバンドが出てきたのは結局7時過ぎ。つまらないPARADOX2完全再現とかやられたらどうしようと思ってたんだけど、どうもPARADOX1と2の曲を交互にやっていく構成らしい(つまり両アルバムから半分ずつ)。曲が終わるたびに嵐のSEが鳴っててウザい。こうして聴くと意外と2の曲も聞き劣りしないんだけど、なんなんだべなー。どうにもバンドの音に覇気がないというか熱量がない。ロックのライブとは思えない大人しさというか。音量も小さければアグレッションは皆無、淡々と合わせてるだけって感じの演奏なのであんま観てる方も盛り上がらない。昔のライブもまあそういうとこがなかったわけではないしそもそもそういう音楽だと言われればそうなんだけど。

新加入のギターとベースはステージ映えするパフォーマンスで存在感アリアリだったけど(ギターはパフォーマンスの存在感の割にそつなくこなしてますっていう程度のプレイだったのが残念)それでもなんかステージ上はガラーンとした雰囲気があるし、ドラムは淡々とリズム叩いてますみたいな雰囲気。ヘッタクソってわけじゃないんだろうけどPARADOXの曲ってアラン・ソーレンセンの重くてタメの効いたリズムと時折挟まれるダラララッっつーちょっとしたバスドラ連打がカッコよかったのにそういうのが全然なくてさ。

あとマーク。久々に見る彼の歌はやっぱめちゃめちゃうまい。節回しとか音程の確かさ、高音の伸びとかやっぱ尋常じゃない感じ。声が軽いとかルックスがコロコロしすぎとかいうところもあるけどここまで歌がうまければまずそこを認めなきゃって思える。でもROYAL HUNTの曲にはどうにも声域が合ってなくて彼にとっては低音を多用してたんだけどどうもそれがイマイチ。もっと彼の声の張りを活かせる音域の曲が多かったらまた印象も違ったんだろうな。マークのバンダナはおっくんのバンダナと同じでした。

んでもって第二部の選曲がまた微妙。The MissionやるならSurrender聴きたいしラストがCold City Nightsってなんじゃー。Fearからももっといい曲あるべなー。他にもEpilogueとかTimeとかHeart Of The Cityとかいい曲いっぱいあんのに全然聴けなかったなあ。マークの声に辛うじて合う曲探したらこういう選曲になっちゃったんだろうか。Last Goodbyeもキツかったしなあ。DCがファルセット使って高音出してるパート、マークは普通に地声だったしここまで声域の違う人が歌ってた曲を歌うのはキツいやね。

ギターのマーカスはイングヴェイフリークってこともあってアンコールでYou Don't Rememberとかやってくれるんじゃねーかとひそかにミーハーな期待してたんだけど、やっぱやってくれなかった。残念。

投稿者 trouble : 23:22 | コメント (2)

2008年05月29日

FINLAND FEST. at 恵比寿リキッドルーム

行ってきたよ。三鷹を出るときは雨が止んでたから傘を持たずに出たのに恵比寿に着いたらまた降ってやんの。タッキーの名言に「この程度の雨で傘さしてたらイギリスじゃ笑われちゃいますよ!ウヒャヒャヒャヒャヒャ!」というのがありますが、僕は日本人なので雨の日は傘をさしたいのです。そして、そんな日本人だからこそ井上陽水の「傘がない」のような名曲が生まれるんです。こないだの土曜日の大雨んときもタッキー傘持たないで出歩いてたのか。あいつの場合は日本人かイギリス人かとかそういうレベルの問題じゃないな。

■STなんとか AND なんとか
アルバムを聴いたときは子どもが作ったアルバムの割には・・・という前に「やっぱ子どもが作ったっぽい曲だよな」て感じであんま楽しめなかったんだけど、ライブで聴くとその稚拙さがむしろシンプルなわかりやすさに転化していてまるで80年代前半の欧州メタルって感じで楽しめてしまった。

演奏もまだまだたどたどしかったりするけどヴォーカル&ギターの彼とかドラムの彼なんかは「演奏」じゃなくてしっかり「パフォーマンス」として成立していたし大したもんだなあと思ってしまった。あと、音が良かった。

■LOVEX
BURRN!に載ってた写真を見て「ヴォーカルは大槻ケンヂみたいだ」と思っていたけど生で見たら全然違った。

なんか映画のサントラみたいなSEがオープニングだったけど、フィンランドのバンドってバカの一つ覚えみたいにこういうの使うよな。で、いきなりバンドサウンドがショボい。STなんちゃらの音が良かっただけに余計にショボさが引き立つ。演奏も別に悪いとは思わないけどサウンドバランスが変だったりしたせいで(ギターとドラムが引っ込んでベースだけ妙に前に出てた)あんま印象が良くない。

ただ、ヴォーカルはアルバム聴いたときからショボいと思ってたんでライブもこんなもんだろうって感じで特に不満に思わず。でも時々曲がいいんだよね、つーことでGuardian Angelみたいなキメ曲では楽しめました。

■ARIなんちゃら
ステージ上に出てきたときのあまりの華奢っぷりと小ささにビックリ。はじめてアヴリルのライブ観たときと同じインパクトでした。

出音は最初はあんま良くなかったけど少しずつ回復。バックはそれなりにキャリアのある人たちだけあって演奏はなかなか。なかなかつーかギターがめちゃウマ。早いとかテクニカルとかじゃなくて流麗なフレーズの中でのちょっとしたフィーリングみたいのが素晴らしい。素晴らしいネオクラギタリストだ。フィンランドにもマトモな人はいるんだな。

肝心のアリ君の歌は声出なくて苦しそうだわ音外しまくりだわであまりいい印象はナシ。良かったのは見た目も声も女みたいなので乳首が見えたりするとかなりドキっとするところぐらいかなあ。

あと、新曲は欧州メタル度がいい意味でアップしてる感じで好感触でした。ギターソロがめっちゃ80年代的ネオクラシカルなHero's Goldとかもっときちんとしたヴォーカルに歌ってもらいたいぐらい。

■NEGATIVE
デビュー当時に見たライブは見た目が派手な割りにまだそんなはっちゃけてないというか、服から乳首が見えたらこっちがドキドキしちゃったりしてたんですが、久々に見たらなんかすっかり貫禄がついちゃって「オラオラ乳首上等だぜ!」みたいな感じになってたのがショックでした。前はJURASSIC JADEの腋の下よりヨンネ様の腋の下のほうがグッと来るなあと思ってたのに。で、相変わらず下手のギターの人は松田優作meetsココリコ田中でした。

演奏は別に上手くなった印象もなかったけどその佇まいの雰囲気がすっかり大物になってた分昔よりきちんと魅せるステージになってたなあ。曲もいいしね。で、ドラムは相変わらず姿勢が良くて変。

"The Moment Of Our Love"ではギターソロの後でShow Must Go On歌ってました。

投稿者 trouble : 23:04 | コメント (1)

2008年05月18日

PROTEST THE HERO & BULLET FOR MY VALENTINE at ZEPP東京

PROTEST THE HERO目当てで、すげー期待して行ったよ!

なのに音の酷さは一昨年のPUNK SPRING以上。何やってるか全然わかんねーし。ベースだけはよく聞こえた。ある程度音量大きくしてないとタッピングとか聞こえないからかしら。

ぶっちゃけ何やってるか全然わからなかったのでバンドとしてまとまってるのかとか各自の演奏は、ってのもわからんかった。ただ、ギターはピロピロで限界です!みたいな感じでピロってるときはいいけど普通にフレーズ弾くときにもう少し情感出して欲しいっつーかさー。何度も書いてるけど機械的なシュレッドはともかくとしてヴィヴラートもチョーキングもほぼ皆無ってのはあんま聞いてておもろくない。ってのは80年代の遺物の意見でしょうか。まあまだ若いからこれからどんどん魅力的になっていって欲しいです。

セットは30分だけ。Blindfolds Asideやんねーし・・・。明日やったらムカつくな。

でもここのヴォーカルにはかなり惹かれる。若くて暴れるわけでもないんだけど佇まいとかアクションに存在感があって、しかも狙ってます感があまりない。なんか一筋縄じゃいかねーんだろうな、こいつ、っつーのが感じられてキモかっちょいいです。このヴォーカルがDEPに加入したらハマりそうな気もするんだけど。

BFMV(ぶふんぶ)ことBULLET FOR MY VALENTINE。ステージ前方に下ろされた幕にメンバーのシルエットが!っつー燃えるオープニングの演出の割りに出音は小さくショボく、しかも前半の曲のつまらないのなんのって。後半は盛り返してそこそこ楽しめたんだけど。

リフで引っ張ってソロも派手に魅せるぜ!っつー路線は最近の欧州メロパワバンドに欠けているとこだから好きだしパートパートで惹きつけられるとこは多い。でもそのリフにまだまだ求心力が足りなかったりサビメロにスカされたり展開がありがち過ぎたりと(ネオクラファンの俺がここに文句言うのは筋違いですけど)、やりたいことはわかるんだけどそれぞれに魅力が伴ってないように感じた。その彼らの音楽に欠けているところを奇跡的なレベルで達成してしまったCreeping Deathをライブのラストでカバーしちゃったもんだから「だからBFMVイマイチなのかー」ってのが凄くよくわかってしまった。アルバム2枚しか出してないのに比べちゃいけないし、BFMVには時代性ってもんがプラスアルファで加わっているんだろうけど、そのつまらなさを補うだけのとこまでいってないというか。

メタルのメにアクセント置いちゃう若い子にとっちゃこういうのが新鮮に感じるんだろうけど、こういう理屈っぽくて口やかましいオッサンにはイマイチ。でも魅せ方はうまいしなんつーか演出先行型なので、オバサンには受けそう・・・と思ってたらやっぱ会場にはオバサンがいっぱいでした。

と思うままに書いてから読み返すと、俺らが若いころにオッサンたちが「ZEPPELINやPURPLEに比べて今のバンドはよー」みたいに言ってることとほとんど同じってことに気づいて凹む。でもほら、PROTEST THE HEROは大好きなんだよ!若いのはダメって言ってるわけじゃないんだよ!(必死にまだまだ感性は老人化してないよアピール)

顔真っ赤にしてムキになって文句書いたけど、そこで「だからあいつらダメ」ってのはBON JOVIを7800F(略までで評価下しちゃうみたいなもんか。脊髄反射の動物化老人って最悪じゃんな。ダウンロード世代より、ダウンロードを覚えた老人の方がはるかにタチ悪いよな。

投稿者 trouble : 23:08 | コメント (7)

2008年05月11日

Extreme The Dojo Vol.20 Special at 新木場スタジオコースト

行ってきました。会場に着いてロッカーに荷物を入れて、金を入れたのに鍵がかからずというハプニングもライブへの期待を盛り上げるね!ハプニングでもなんでもないけどね!ロッカーでそうやってイライラしていたらちょうどS.A.T.O.KYOKOと言うどっかで聞いた名前のコンビもちょうどロッカーにいて、「えー珍しいー何観に来たのー?」と聞かれたので「AT THE GATESとMAYHEM」って言ったら「嘘だー」とまったくとりあっていただけず。DOJOも10回目以降は結構来てるんだけど!と「漏れだってメロデスもブラックも好きだもん!」と悪ぶりアピール。そんなアピールしつつもAT THE GATESは3rdと4thしか聞いたことないけどね!MAYHEMに至っては何枚目を持ってるのかもわかんない。Funeral Fog入ってるアルバム。でもそういうの関係なくここらへんて普通に観てみたいじゃん(結局そんぐらいのテンション)。

ちなみにメロスピを嫌いっつーイメージもあるみたいですけど、普通にというかかなり好きだす。

■INTO ETERNITY
DOJOになぜ?っつープログレメタル。こないだのアルバムは印象よくなかったけどみんな大好きなのかライブは意外と盛り上がる。でもそれはヘヴィミュージックな盛り上がりというよりはホント古典的メタルな盛り上がり。それなりにライブをこなしてきた人達のようで見せることも意識してるし(だからといってかっこよくはないんだけど)コーラスのハモりが外れてて気持ち悪いとかヴォーカルの煽りっぷりがウザいとかいくらでも難癖はつけられるにせよ時間も30分だし楽しめた。音楽は悪い意味でアタマデッカチな感じというかセンスの悪さが先行しちゃってる気がするからそれをカバーするぐらい曲に魅力が出てきてくれたらなあ、と偉そうに思ってみた。

ヴォーカルはMCんときTHURSDAYのヴォーカルの声にそっくり。

■PIG DESTROYER
ギターとドラムがかっちょええ。ベースレスだけど音の薄さはまったく感じず、ドラムとギターのキレのよさだけで楽しめる。ヴォーカルは高校でのけ者にされてそうな冴えないオデヴ。ただ、パフォーマンスはあまり面白くなかった。SE&ノイズ担当のやつはどれぐらいの配当でギャラもらってるんだろう。

■MAYHEM
ステージ真ん中に豚の頭と豚足、地球のビニールボールに蝋燭っつー祭壇がセッティングされてその時点から場内はどよめきが。ライブがスタートしてしばらくはアッティラ様は降臨されず、出てきたと思ったらなんか変なきったないローブ?のようなものを来て登場。蝋燭で手をあぶったり豚をいじくりながら呪術っぽいヴォーカルを聴かせていてSUN O)))のときと同じくアーティスティックなパフォーマーぶりを見せていました。あんなたたずまいなのにきちんと「アリガドー」と日本語でMCしていたのがかわいい。曲は激しいんだけど抑揚がなくてノレる音楽でもないので結構途中で飽きる。まあプリブラってこんなもんだよね(知ったかぶり)。

で、途中で眠くなって目つぶって聞いてたんだけど、次に目を開けたら地球が無くなってた。

ドラムもさすがだし、ギターも音がでかくて気持ちよかったけど、楽しかったかって言われるとビミョーな感じ。

■DILLINGER ESCAPE PLAN
今日のメンツで一番好きなバンドではあるけれど、一番期待してなかったのがこのバンド。ドラムとギターが変わったし、何より新譜のIRE WORKSが絶望的につまんなかったのですっかりどうでもよくなっちゃってました。1枚つまんないとすぐ見切りをつけるって動物化した若者っぽくていいよね!そんなわけで、「観たい」ってことならAT THE GATESとMAYHEMの方が上だったのれす。

が。やはし彼らのライブはいつもと同じように、いやそれ以上に素晴らしかった。最新作での考えすぎ感がまったく感じられないまさにケオティックなパフォーマンス。相変わらずチョーかっこよかったす。グレッグ・プチアートも凄まじい筋肉なのにどこかバランスが悪くて(首周りだけ異常に筋肉ついてるから?手が短いから?)フリーキーな体型がいいです。歌はあんま好きじゃないけどそのアンバランスな肉体とパフォーマンスはアリ。絶対真っ当な異性趣味してないだろうな。前にフジロック出たときセミ食ってたもんな。

新作の曲もこうしてライブで聞くと気にならないというか、昔の曲と並ぶとメリハリが出来ていい・・・と思いそうでやはりそうはなりきれず。やっぱダメだな。パットンとやってから影響を受けたのかポップなパートを盛り込むことにも貪欲になってるけどどれもイマイチな感じがする。

IRONY IS A DEAD SCENEからはいつもWhen Good Dog Do Bad Thingsなので、たまには他の曲もやってほすぃ。

新ドラマーもうまかったし、新ギターもテクニカルなのはもちろん、キレっぷりもまったく他のメンバーと変わらないところが凄かった。そこまで含めてオーディションとかやってるんだろうか。上手のPAによじ登ろうとして途中で思いっきりズリ落ちてたのが良かった。

■AT THE GATES
北欧の伝説バンドは生で観るとショボいことが多そうなイメージですが、皆現役のミュージシャンだけあってしっかりと演奏がまとまってた。今日はミキサー卓真横で観てたからってのもあってかどのバンドも凄い音が良かった。その中でもAT THE GATESは凄くクリアだったなあ。

でもクリアな分暴虐っぷりはあまり伝わらず、ソツなくまとまった北欧メロデスバンドっつー印象も。曲紹介のMCが全部"レディース&ジェントルメン、this song called ○○"みたいで流れ作るのもあんまうまくないし。でもまあ確かに曲がいいし、何よりBlinded By Fear1曲でそのへんのことも吹っ飛ぶカタルシス得られたけど(いかにも大して好きじゃない人っぽい感想)。

五者五様でどのバンドも違う音楽性ながらそれぞれが説得力あるパフォーマンスだったからお得なイベントでした。人もそんなに多くなかったから見やすかった。でも暴れる人に合わせたからか空調が寒くて遭難しそうでした。三歩に「よく頑張った」って言われたい。

投稿者 trouble : 23:02 | コメント (5)

2008年04月22日

BIFFY CLYRO at 渋谷DUO

日本ではなんとなく新人ぽいイメージだけど、もう4枚も出してんのね。昔のは知らないけどFOO FIGHTERS meets 後期EXTREMEみたいな音楽性は嫌いじゃないし、ちょっと興味があったので仕事をとっととあがって行ってきました。

DUOって前方フロアと後方フロアが段差になってるんだけど、前方フロアは最前列しかいない。その後はガラーンと人気がなくて、一段あがった後方ブロックで遠巻きになって人がステージを囲んでいる状態。ホント客入り悪くてかわいそうになってしまった。そんな状況でも7時きっかりに開演。

MUSEの前座にも起用され、3ピースってことでMUSEと比較されたりもするらしいけど音楽性は全然違ってて、UKロックというよりヒネリの効いたブリティッシュロックと言いたくなるような感じ。ちょいプログレも入ってる。演奏はめちゃめちゃ熱く、3ピースながらも物足りなさはまったくなし。楽曲的に派手さがない分演奏の熱さでカバーしている感じで好感が持てました。その熱さに煽られてか気がついたら前方ブロックもそれなりの人口密度に。こないだのCOHEED & CAMBRIAと同じく外人ファンだけが妙に歌いまくってた。ギターはフィエスタ・レッドのストラトを何本か持ってきてそれを頻繁に交換してました。1本だけ濃いグレーだったかな。

ライブは結局60分ちょいで終わってしまってちょい物足りない感じ。4枚アルバム出してるのにこんなもんか。サマソニにも来るんだってさ。CCレモンホールでやってるNIGHT RANGERに十分間に合う時間に終わってしまったので観に行っちまおうか本気で迷った。さすがに9500円て軽く出せない。

で、帰りは吉祥寺の味源でラーメン食べて帰ろう、と思ってウキウキ店まで行ったら「火曜日に限り、しばらくの間営業時間を3時までとさせていただきます」と張り紙が。でも、全然ガッカリしませーん。悔しくありませーん。俺は「駅で切符の列に並ぶとそこが一番進まない列に並ぶ星」と「寒がりなのに、必ず冷房の風が直撃する席に座ってしまう星」の元に生まれてるんだけど、最近は「行ってみたいお店に行くと、定休日、もしくは臨時休業の確率が高い星」の元でも生まれてたらしいことがわかりました。ほんと笑えるぐらい閉まってんだよ。誰かが俺の行動を店に報告して閉めて回ってるんじゃないかと思えるほど。すげー頻度だよマジで。その繰り返しのせいで、こういうことがあっても最近は慣れて悔しくもなんとも思わなくなってきてしまいました。成長したな、俺。

投稿者 trouble : 22:55 | コメント (1)

2008年04月20日

NIGHT RANGER & FIREHOUSE at 赤坂BLITZ

こんにちは。三鷹のニートレンジャーです。FIRENIGHTにHOUSE RANGER(在宅警備員)の懐メロ大会、行ってきました。

赤坂サカスっつー何があるのかよくわからない場所に復活した赤坂BLITZ。千代田線の駅からすぐ行けて楽です。と言いつつ千代田線は俺には利用しにくい電車なのでそれがウザいんですけど。会場の中身自体は旧ブリッツとあんま変わらないけど、ロビーとか含めるとちょっと小さくなった感じ?ロッカーも外だし。

で、今回スタンディングだっつーのにブロック分けされてやんの。前はZEPPとかでよくあったけど、最近はあんまなかったよね?んなことないのかな。でもこうやってブロック分けされてるとAブロックでも後ろの方は結構スカスカなので「ステージ間近でのんびり観れる」っつーのが幸せ・・・と言う体力のないオッサンでした。

FIREHOUSE
開演5分前ぐらいからKISSのFirehouseが流れ、7時ピッタシにライブスタート。オープニングはHelplessでもOvernight Sensation(trf)でもなく、Rock On The Radio。こういうノリの曲はアメリカ人が好きそうだ。けどここは日本なのでなんとなくみんな微妙な反応。

CJはすっかり短髪&ガッチリ体型でクリス・ペプラーみたいなヒゲも生えててだいぶイメージ違うけど声は相変わらず軽いヘリウムガストーンで安定してる。ルックスと声のギャップデカいけど。あのルックスなのに甲高い声で「バーバーベベババーイー」な歌詞ってのがいいです。客の方もI Live My Life For Youみたいなかわいい曲をオッサンたちが嬉しそうに歌っててなんか不気味な光景ではあるんですが、もちろん僕も歌ってしまいました。

ベースがルックス悪いけどガンガン歌いまくって目立ってた分、ビルの存在感(と髪)が微妙に薄くなってた。でもバンドの演奏はやっぱしっかりしててハーモニーもばっちり。演奏は文句ないしHere For YouやSleeping With Youは無いにせよそれなりに聞きたい曲は聞けたんだから大満足に終わってもよさげなもんなのに、途中ドラムソロが長かったり、エンディングや曲のつなぎのアレンジが変な感じだったりでライブ全体の流れがイマイチ。おかげで乗り切れなかった感も。まあでも楽しかったけど。

NIGHT RANGER
短いタームでの再来日だけに、今回はグレイテストヒッツっつー感じじゃなくてCall My NameとかCan't Find Me a Thrill みたいな珍しい曲もやっとった。かなりのオッサン連中だけどさすがに今でも一線級で活動してるバンドだけあって演奏もパフォーマンスも素晴らしい。THE MUSICのヴォーカルとレイン・ステイリーを足して二で割ったようなルックスの新しいギターはエイトフィンガーや速弾きも華麗にこなすかなりのテクニシャンで問題なし。

Secret Of My Successもライブで聴くと盛り上がるし、とにかくショウマンシップにあふれてるライブなもんでかなり楽しかったです。ジャックはちょこまかちょこまか動き回って一人コントやってたり50過ぎのオッサンというよりは相変わらず多動児。ブラッドのギュインギュインと汚いギターも相変わらずかっこいい。つーか何がダメだって持ち時間が80分しかないっつーのがダメ。アンコールはFIREHOUSEも出てきて両バンドによるHighway To Hellのセッションだったけどこんなんやらんでいいからあと2曲やってくれっつーの。

ヤバイ、こういうライブ観るとさらに老人志向に拍車がかかってしまう。ああ、Rockalahoma行きてえ!

http://rock.feverfest.com/rffartists.php

メンツやばい。特に3日目のWarrantにCinderellaっつー流れは字面が並んでるだけで興奮してしまう。

投稿者 trouble : 23:15 | コメント (2)

2008年04月02日

Zu at 渋谷O-Nest

ZOOじゃないよ。Zuね。イタリアのサックス、ドラム、ベースのトリオ編成のジャズ・アヴァンギャルド系の方。2005年のFANTOMASの前座で観て「かっこいいじゃん」と思ったのは覚えてるんだけど音楽がどんなだったかは全然覚えてなかった適当人。 でもそんときかっこいいと思ったのは確かだったので観に行っちゃいました。

凶暴なアルトサックスとディストーションがかかったベース、んでもって手数足数の多いやかましいドラムってことでかなりラウド。ジョン・ゾーン的な狂乱ムードに時にBATTLESっぽいダンサブルなパートもあり、圧力はFANTOMAS的、みたいな感じ。あんまこれ系の音楽知らんので例えが稚拙ですんまそん。単純に肉体に訴えかけてくる圧力がカッコよくて、ジャズやアヴァンギャルド系の小難しさをあまり感じることなくあっという間に1時間過ぎた。変拍子もバリバリで決してシンプルなわけではないのにかなり汗臭く熱い感じするのはイタリア出身ていう先入観があったからでしょうか。とにかくヒジョ-にかっこえがったです。観に来て良かった。

前座が3つほど出てたのでその感想も軽く。

■51717
サンフランシスコ出身の女の子。立ちひざでひたすらパソコンをいじっているっつーステージパフォーマンス。手以外はまったく動きませんでした。所謂ラップトップミュージックでエレクトロニカなリズムにキュラキュラしたサウンドだのが乗ってくるっつーアレ。

結構トランシーな雰囲気もあるし20分という短いセットだったこともあり、結構聞いてられました。ヲタクっぽい男子がひたすらその「立てひざパソコンいじりの少女」を視姦し続けるというフリーキーなシチュエーションは、すげーハイレベルな風俗って感じ。

■FRATENN
ドラムとギターのコンビ。ギターは超高円寺系。ちょっとジャズっぽいけどそれなりにラウドなドラムにカッティング中心のギター、そして朴訥というかちょっと狙いすぎてるようなときに童謡っぽいメロ・歌詞(ってきちんと聞き取れてないけど)の歌が乗る。付け焼刃っぽいわけではないし、それなりに耳を惹かれたところもあったんだけど、全体的にはちょっとハマりきれず。

■ドラびでお
ダーティーなオッサンがパソコンから流れる曲・映像に併せてドラムを叩きまくる。ドラムとビデオでドラビデオっつーなんともストレートな、観ればわかるっつー名前とパフォーマンス。いや本当に由来がそうなのかはわかりませんけど。

音楽は前の2アーティストが非常にインディーズというか非商業的だったのに対し、すっげー俗っぽいベタなインダストリアル・テクノメタル。映像も昭和天皇が使われてたり妙にストレートなメッセージ性(と言いつつもやれ反戦だとかそういう感じでもなかったか)。ビデオのアホな映像と政治色強そうな映像のコラージュに合わせてそういうストレートな音楽が流れるのでKID Aたんの言うとおりyoutbeとかニコニコに沢山落ちてるマッド動画みたいな雰囲気ぷんぷん。 でもそういうなんかわかりやすい感じのは大好きなので、楽しかったです。

で、Zu観て終わったらもう11時過ぎてるし。 帰りは味噌ラーメン食べて帰りました。

投稿者 trouble : 23:58 | コメント (5)

2008年03月25日

COHEED AND CAMBRIA at 代官山ユニット

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仕事でいっぱいいっぱいだーとか一人でピーチクパーチク騒いでた割にはりんこちゃんのライブご招待当選にあやかってCOHEED AND CAMBRIAのライブを観てきました。このバンド、何年か前にCAVE INの前座で来たときに観たことがあったんだけど、そんときはちょっと叙情的で意外とメタルっぽい音楽性に惹かれたものの、「ボンバヘッドで顔がまったく見えない甲高い声のヴォーカルが果たして男なのか女なのか」の方が気になって仕方なかった。

で、その後1st買ってみたんだけどなんかこじんまりとしててイマイチだなーと思ってその後は特にこのバンド気にしてなかったのね。それが新作を聞きなおしてみたら意外といいし、前作も悪くない。タダで行けるなら是非!ってことで行ってみました。

平日の公演つーことで場内は多く見積もって6割ぐらいの客入り。なんか俺と同じぐらいの年齢の白人ばっかで、日本人のほうが少ない気がする。しかもみんなでかい。2メートル級がちらほら。 場内スカスカなもんだからそのデカいのも前にいるもんで、なんかフロアに柱があるみたいだったよ。

前座は意図的に日本的なメロディーも入れてるっぽい感じでエモっぽくもあり、歌じゃなくて曲の展開で聞かせるところもあり。1曲目が終わってギターがトラブったりして結構悲惨な状態になってましたけど音楽は結構楽しめた。でも名前は覚えてないです。

で、お目当てのコヒカンなんですが、良かったです。ZEP+EMO+プログレ+IRON MAIDENつー感じ。ダークでドラマチックなメタルチューンがあるかと思えばサビメロが急にかわいくなるEMOソングもあり。演奏もがっちりまとまってるし、ギターが伝統的なメタルギターソロをガンガンかましてくれるのでおじさんは嬉しかった。外人はみんな歌詞覚えてて歌いまくり。アメリカでの人気すごいんかしら。もしそうならそのうち日米の人気格差で来日できなくなりそう、わーい今日こんな小さい会場で観といて良かった、後で「俺、前観たよー」とか自慢できそう、みたいな超小物っぽい考え方に浸ってしまいました。

ただ、ドラムが元DILLINGER ESCAPE PLANのクリスだったのは嬉しいんだけど、この人ストレートなロックのリズムだとどうも違和感がある。後ノリすぎるのかな?よくわからんけど。どうもバンドに合ってない感じがしたんだよな。ベースがヘルプだったってのとユニットの音響の悪さ故かもしれないけどちょっとリズム隊は期待はずれ。

で、アンコールラストが延々とジャムの後、ドラムソロっつーわけのわからない構成。そのドラムソロの間にクラウディオ(ボンバヘッドの人。思い出そうとするとMELVINSのバゾ出てくる)がこっそりPA卓に歩いてきてて、最後パワーコードをジャーンと鳴らして終わり。なんじゃこりゃ。ある意味プログレッシヴ、つーかアヴァンギャルド。あと、アンコール1曲目はもろZEPな曲調だからか白のダブルネックのレスポールを弾いてたんだけど12弦の方は1回パワーコード鳴らした以外まったく使わなかったところにキュンとしました。

でも全体としては凄く引き込まれるライブだったし、IRON MAIDENのTHE TROOPERのカバーは(ダメだったけど)燃えた。

投稿者 trouble : 23:39 | コメント (1)

2008年03月18日

JIMMY EAT WORLD at 渋谷AX

JEWことJIMMY EAT WORLDのライブに行ってきました。なんかライブ久々。MACHINE HEADなんか行きたくないよラウパーで見たしー、と言いたいところですがなんで日程被るんだよふぁっく。でもMACHINE HEADよりJEWの方が内股もやしっ子の僕にはお似合いですよね。うじうじ。

前座着くと思ってなかったので最初ステージに前座の機材がセッティングしてあったとのを見たときはめんどくせーと思ったんだけど、その前座はMARITIMEでした。ちょっとラッキー。

と言いつつエモいというよりもかわいいと表現する方がしっくりくるような彼らのサウンドは正直あまり好みではなく、2階席のチケットだったこともあって途中で2階にあがって寝てました。なんか花粉でぼーっとしてるからかすぐ眠くなっちゃうんだよな。

JIMMY EAT WORLDのときは下に降りたんだけどすげー人が多くてステージが良く見えない感じだったので素直に上にあがって、見やすい場所探して観てました。おかげでよく見えた。

ライブはもう安定感抜群。新作Chase The Lightも素晴らしかったしそりゃ悪いわけない。ただ、Sweetnessが2曲目っつーんはなんかビミョーだしLucky Denver Mintは嬉しかったけど中盤はちょっとダレた。いやマッタリしたけどダレてはいなかったな。いややっぱりちょっとダレた。マッタリする間もなくあっという間に終わってしまったパンクスプリングの印象がまだ残ってるからかもしれないけど。時間が長いなら長いでIf You Don't, Don'tとKillも聞きたかった・・・ってのは贅沢か。初日にやらなかったAuthority Songを聞けたしそれで良しとします。

そういう選曲に関する不満てのはないわけじゃないけど些細なもんでして、徹底的にクサく哀メロを叩きつけてくるわけじゃなくて、すごくシンプルで非常に淡い感じなんだけど、その淡い中に浮かんでくるちょっとした切なさが猛烈にクるっつー彼らの音楽をじっくりたっぷり堪能できたってのはやっぱ幸せな時間でした。元気な曲より地味目な曲がツボにハマったときの殺傷力がすげーんだよな。

というわけで帰ってきてからもJEWモード。

投稿者 trouble : 23:54 | コメント (335)

2008年02月15日

IRON MAIDEN at パシフィコ横浜

パシフィコ横浜に行ってきました。遠い。で、すーんげー年齢層。俺ちょー若手じゃん。

今回はファンにとってはお祭りみたいなもんで「あの時代の曲」をやってくれてるっつーそんだけで盛り上がるんだろうけど、そこまでバンドに思い入れがない俺としましてはRevelations, Powerslave, Rime Of Ancient Marinner, Can I Play With Madness?, Heaven Can Waitとかは単純に「この時代のキライな曲」なので中盤きっつかった。ここらへんやるんだったらCaught Somewhere In TimeとかAlexander The GreatとかDeja Vuを聴きたかった。聴けてよかったって思ったのはAces Highぐらいだもんな。でもこういうのってたぶんもっともKYな希望に違いない。ってか今KYて言葉使うのがそもそもKYっつーか。MK5だね!

Piece Of Mindツアーの方が「その時代の聴きたい曲」をやっててそっちを観たかった。さすがにもうないか。

そういうこと考えちゃったんは俺んとこの席だと音がすっげー小さい上に悪くて「あ、あれ?」みたいに肩透かし食らってライブに入りきれなかったからかもしんない。 ただ、演奏そのものは全然劣化してきてる気がしないしブルースの歌や動きはホントすげー。なんかもうヴォーカリストというよりもアスリートって感じ。で、やっぱりヤニックのウザさも凄い。 彼をイスに縛り付けておいたらどうだろう。

今までのMAIDENのライブと比べてイマイチ燃えなかった(といってもやっぱThe TrooperとかFear Of The Darkでは燃えました・・・って定番曲じゃんな)んだけど、逆にその物足りなさから家に帰ってからMAIDENモードになってしまってThe Number Of The Beast~Seventh Son Of Seventh Sonまでのベスト選曲でウォークマンに入れて聴いてます。1986年、1987年のツアーのブート映像も落とそう。

メイデンのブート映像といえば、ブレイズ在籍時のライブでステーィヴ・ハリスが客とケンカしてライブが中断してる映像があったと思うんだけど、あれはいったいなんだったんだろと思って検索したら、きちんと情報あった。

http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Live/2374/arara.html

これ探そう。

投稿者 trouble : 23:06 | コメント (3)

2008年02月14日

HELLOWEEN & GAMMA RAY at 新宿厚生年金会館

18時40分ぐらいに始まって、22時15分ぐらいに終わりました。なげーーーよ!と言ってますけど2階席1列目で手すりに顔乗せて座って観てたので全然疲れてません。

GAMMA RAYヅラかぶって登場。音響も酷いしドラムは生音っぽいしサウンド的にはかなり制約があるみたいで完全に前座扱いでした。で、GOD VOICEも最近の「自分が歌える程度の難易度のメロしか用いない曲」に関しては気にならないけど昔の曲やるとキツい。Silenceとかもう惨たらしい。ろくにメロも追えない感じで悲惨。聴いてて落ち込むという暗黒系メタルでした。

でもね。GAMMA RAYてそういう肉体で感じる、聞こえる音で判断しちゃいけない。可聴音ではなく、心に訴えかけてくる「スピリチュアルゴッドヴォイス」を聴き、感動できてこそのスピリチュアルメタル、江原メタル。まだまだ僕には早かったようですが、信者のハートにはバッチシ届いていたようです。僕も心を清めて頑張ります。

そういうさー、カイはゴッドヴォイスだから!みたいなのをネタ的に使うのってもう飽きたよね。ヘタはヘタでいいじゃんな。

HELLOWEEN
前回よりマシ、というかGAMMA RAYが酷かった分演奏もサウンドもマトモに聞こえたのかもしれん。アンディは声域がキスケより狭くて(って今のキスケよりは広そうだけど)フェイクはすれども音がズレてるわけではないので俺はあんまストレスに感じないってのは昔から言ってることなんだけど、それよりあの動きをどうにかして欲しい、っていうのもこれも昔からの話ですよね。

いやーGAMMA RAYの後にHELLOWEEN観るとなんてルックスのいいバンドなんだ!って思う。あとは同じギター2本でもきちんと役割分担が出来てていいなーって。

選曲は、相変わらずビミョーっちゃビミョーだけどFinal Fortune(アンディがキツそうだった)とMarch Of Timeが聴けたからとりあえずそれでヨシ。ガマレーが飛び入りしての、ってのは今更そういうのに興奮できるほど両者に思い入れはないのでボヘーと観てて終わりました。

んー、なんとなく毎回観てるし、好きな曲やればそれなりに燃えるし、みたいな感じはあるけど何が心に残るとかそういうのは全然ねーライブなんだよなー。でもなんとなくまた来日したら観に行っちゃうんだろうな。

投稿者 trouble : 23:02 | コメント (3)

2008年02月10日

RAGE AGAINST THE MACHINE at 幕張メッセ

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ラットマシーン行ってきました。昨日の夜まですっかり忘れていた割にはノリノリヤングゴーゴーに楽しんでしまった。

ゲリラ、ピポブザサン、ボムトラっつーアタマ三曲で昇天、ノユアエネミでカピカピに。でも昨日やったレネゲファンクやらねーんでやんの。実はRATMの中でもカバーアルバムがすげー好きです。

曲によってはめちゃくちゃテンポが遅かったのはやはり年だから?客の年齢層もかなり高めでした。もちろん盛り上がってたけど8年前と比べたら随分ノンビリ観れたなあ。まあでもやっぱ演奏の剛健さとか、オープニングで赤星の描かれたバックドロップがガーンとあがってくるときのうはははは!と指差して笑いたくなるあの雰囲気とか、さすがでした。

写真は会場を出て出口に向かうクラウド。きもい!

投稿者 trouble : 12:11 | コメント (3)

2008年01月18日

NIGHTWISH at 恵比寿リキッドルーム

当日券も売り切れになった完全ソールドアウトだったらしい。ちなみに「ロッカー行くのがめんどいから荷物持って待ってて」ではなく、「ロッカーもう空いてないらしいから荷物持って待ってて」と言ったんです。パシリにするわけないじゃん!

場内にはいかにもフィンランド人な風貌の方々に混じってお仕事前のぺそたんが暗闇でもしっかりわかるバッチシメイクでおられました。お年玉ください。

で、ライブは新ヴォーカルのアネット(年齢不詳のBJORK顔、でもノリは80年代のアイドル歌手っぽい。肌の質感、張りは明らかにオバサンのソレでした。だが、そこがいい)のお披露目的な意味合いが強いのか、ミキシングもすっげーヴォーカルが前に出る音作り。アメリカツアーの音源聞く限りではその歌唱力にやや不安があったんだけど、今回のライブでは「あれ、結構歌えるじゃん」って感じ。Dark Chest Of Wonderとか頑張ってました。

もちろん技術的にも存在感もターヤには叶うべくもないんだけど、ターヤの声って平坦でインパクトはあれどあまり魅力的には感じることがなかったので、隣のお姉さん的超無個性な声質であっても楽曲のポップス的な魅力がグッと増すアネットの声の方が俺は好きかもしれん。まあ親しみやすさより神々しさを求める人が多いのもわかるしGhost Love Scoreはもう聞けないだろうなっつーのは残念だけど。昔の曲やるとファンがコピバンやってるみたいだしね。

まあ総体的には前述したように期待してなかった分楽しめたんだけど、やっぱフィンランドのバンドってギターがショボい。なんでフィンランドのバンドってギターのセンスがないんだろ。SONATAにしてもCHILDREN OF BODOMにしてもただのピロピロギターだし。俺はヴォーカルよりそっちの方が気になっちゃいました。

投稿者 trouble : 23:18 | コメント (1)

2008年01月17日

MUM at 渋谷DUO

4年ぐらい前のフジで観てフォークトロニカに乗る凶悪なロリボイスにやられてCDまで買ってた割には最近の動向はまったく知らず、ただ「あ、来日するんだ。なら行ってみるか」みたいな感じで行ってみた。

前座のTEXAS PANDAは残響から音源出してるボレロ系ポストロックでベースとギターの二人の女性がヴォーカルも兼ねる。時にブーストしたギターも聞けるいかにもな美メロ紡ぎタイプなんだけど、なんつーかすべてがありがちすぎというか、この手の音ってイマイチだと今一番あちゃーって感じに聞こえる音楽性じゃん?まさにそのありがちっぷりばかりが際立ってしまう感じでちょっとキツかったなあ。ただ、ベースのおねえさんの体つきというか、ちょっと猫背でオッパイが下めのポジショニング(下向きという意味ではない)というのはナイスでした。往年のウィノナ的なあのユルダルバディと言いますか。ちなみにハリセンボンのハルカさんまで行くとちょっと姿勢悪すぎです。

で、お目当てのMUM。まず、ヴォーカルが変わってる。スーパーロリボイスでとがったアゴで、PIXIESを俺の隣で見ていたあのかわいい女の子がいない。家に帰って調べてみたらすっかりメンバーチェンジしてやんの。

音楽性も、そのロリボイスが時に不気味さすら感じさせてくれた北欧の寒々しいフォークトロニカ・エレクトロニカからかなりポップな方向性にシフトチェンジしててこれもショック。なんかBELLE AND SEBASTIANみたいな感じになってんの。

カフェ好きな女の子たちがカワイイ!って楽しそうに聞くようなほのぼの音楽は決してつまらなくはないんだけどちょっと俺にはキツかった。新メンバーの子たちも楽しそうで微笑ましくはあるんだけど。前のヴォーカルの子は今何やってるんだろう。

投稿者 trouble : 12:15 | コメント (1)

2007年11月10日

WINGER & RATT at 渋谷 O-EAST、横浜BLITZ

どんもお久しぶりです。サマソニのあともスラドミだのDOJOだのラウドパーク、メガデスにも行ったりしてたんですけど、その感想はまた後々。GOTTHARDやコルピADAGIOも書きかけのまんまだ。きっとそのまま放置することでしょう。

俺の生まれて初めて行ったライブていうのは高校2年生のときのDETONATORツアーのRATT、そして2回目のライブがIN THE HEART OF THE YOUNGツアーのWINGERということで、今回のツアーって俺んなかでは勝手に感慨深いカップリングなのです。思わず渋谷と横浜、二日間とも行ってきてしまいました。

去年のラウドパークでのDIO、今年のTESLAとベテランによる迫力ある演奏で懐メロを聞いたときの殺傷力というか興奮てのがすごくてその辺で自分のヲサーンぶりを確認したりもしたんですけどその両バンドよりもさらに思い入れ深いバンドがカップリングで!ってことでもう楽しみで楽しみで。

そんな俺みたいなヲサーンオバサーンがかなりいたようで、渋谷は即日ソールドアウト。会場は実際にオーバーサーティばっか。女子高生がいたーと思ったら「え!DUOってこっちじゃないんですか?」だって。会場間違えてただけだったらしい。横浜もガラガラかと思ったら8割は入ってた感じでした。

WINGER
FIREFESTとかROCKALAHOMAはサウンドのトラブルがあったらしいのでちょっと心配だったり事前に聞いたライブ音源でのキップの歌がきっつい感じだったので不安もあったんだけど、それらが杞憂に終わったありぶでした。

7時ちょい前に暗転してSEからBlind Revolution Madの後半っつー流れでスタート。キップの声は問題なし。昔よりもむしろ安定してるしシンガーとしての成長がうかがえる。でも、この人の声ってやっぱライブでは聞き苦しい声質だよね。ぎぇぇぇ声というか。ドクター秩父山に出てきたのはおぇぇ鳥だっけ。でも同世代のバンドのヴォーカルがどんどん声出なくなってる割に昔の曲も普通に、というか昔以上にうまく歌いこなせるってのは大したもんだ。ルックスも40代半ばにしては保ってる。

新曲はGreat EscapeとGenericaの2曲に抑えてあとはグレイテストヒッツな選曲。時折ジャムを挟んだり、曲中にテクニカルな見せ場を作ったりしてた。曲の良さももちろんだし懐かしさによる盛り上がりももちろんあるにせよ、とにかくその演奏の巧さで惹き付ける。今となってはアクションも派手ではないんだけど、そういうのがなくとも演奏に目が釘付けになってしまう。ブレイクやキメがガッチリビシバシ決める気持ちよさ。Rainbow In The RoseやHeaded For A Heartbreak、You Are The Saint, I Am The SinnerはDREAM THEATERのライブみたいなスリルがあったしロッドのドラミングの大人気ないことと言ったら。RATTの前にそんなドラミング見せちゃいけません!と余計なツッコミを入れたくなるほど。優しげなオッサンルックスからは想像もつかないぐらい激しいドラミングはもちろん、「全然ノレねえ!」っつー複雑なリズムを絡めてくる。おそるべし。

ジョン・ロスもレブに引けをとらないテクニックでスリリングな掛け合いを披露したりと、観終わった後の感想がDIOとかTESLAんときみたいな思い入れがあったからこその懐メロ感想じゃなくて、今でも成長モチベーションを保っている現役のミュージシャンによる凄まじい演奏を見せられての「すげー!!」っつー感動でした。関西公演での評判通り音響も良かった。

新譜にもいい曲沢山入ってるし、思ってたより長く(70分)やってくれたとは言え、まだまだ物足りない。また来て欲しいなあ。

SET LIST
1.Blind Revolution Mad
2.Easy Come Easy Go
3.Your Great Escape
4.Down Incognito
-John Roth Solo-
5.Hungry
6.Miles Away
7.Rainbow In The Rose
8.Generica
-Reb Beach Solo-
9.You Are The Saint, I Am The Sinner
-Rod Morgenstein Solo-
10.Headed For A Heartbreak
11.Can't Get Enuff
12.Madalaine
13.Seventeen

RATT
20分ほどのセットチェンジの後AEROSMITHのRats In The Cellerがかかり、それが終わったあと思ったら今度はWe Will Rock You。その曲がかかっているときにバックドロップがズーンと上がってくるのでかなり燃える。

1曲目はSweet Cheater!これまた燃える・・・けど出てきたスティーヴンを見てビックリ。激ヤセしててまるっきりキン骨マンになってる。終演後に「引き締まってたねー」って言ってる人がいたけどあの痩せ方は危険だろ。ゲッソリしちゃってて気持ち悪かったです。ブラックジャック読んだ直後だったら思わず「カヘキシー」という単語を使いたくなるような感じ。大丈夫なんだろうか。

でも歌はまあ思ったよりは良かったかな。Lovin' You Is A Dirty Jobとかもう原曲の歌メロがどんなかまったく思い出せなくなるぐらい歌えてなかったけど、ジョン・コラビとロビー・クレインがコーラスでカバーしてくれてて助かった。今のRATTて元WHITESNAKE、元MOTLEY CRUE、元VINCE NEIL・・・って変な豪華さだな。

演奏は渋谷については意外とまとまってた。横浜はやっぱドラムを中心になんだかわけのわからんアンサンブルになってたけど、渋谷は意外と良かったと思う。

ウォーレンはやっぱちょっとオッサンになってた。汗かくと後頭部が地肌丸出しで切なかった。

ステージの左側、ロビーとコラビにはまったく華がないのでスティーヴン以外はウォーレンがステージ上の華なんだけど、そのウォーレンもなんだかんだ言って地味というか。やっぱRATTらしい華やかさを感じるためにはもう1人ステージ上に存在感ある人が欲しいなあ、と思ってしまいました。コラビの歌はパワフルでカッコよかったんだけどね。

中盤Nobody Rides For Freeとか前述のDirty Jobなんかで場内がグッとクールダウンしちゃってたりはしたけどWanted Man、Back For More、そしてLack Of Communication以降の畳み掛けはハンパなく盛り上がる。サビは曲名連呼してるだけでバカっぽいしメロもシンプルなのに(だからこそ?)ここまで盛り上がれる曲がいっぱいあるってすげえよなあ。リフもやっぱカッコいいし。特別な演出がなくともとりあえずそれが聞こえてくるだけで燃えちゃう。あんま「だから80年代の曲っていいんだよね」みたいな懐メロ至上主義にはなりたくないけど、ついそういうことも言いたくなってしまうほどの楽しさ。渋谷はともかくとして横浜は前半演奏イマイチだったこともあってちょっと傍観気分で観てたんだけどやっぱ後半はもう楽しくて仕方なかったです。

SET LIST
1.Sweet Cheater
2.Walkin' the Dog
3.Dangerous and Worth the Risk
4.I'm Insane
5.You Think You're Tough
6.City to City
7.Slip Of the Lip
8.Wanted Man
9.Nobody Rides For Free
10.Way Cool Jr
11.Back for More
12.Dirty Job
13.Lack of Communication
14.Lay it Down
15.You're in Love
16.Body Talk
-----encore-----
16.Round and Round

WINGERは正にミュージシャンを見た、という感じのライブでRATTはとにかく楽しかった。ライブの性格は対照的な2バンドだったけど両方とも楽しかったなあ。2日間行けてよかった。

次はぜし、POISONかWARRANT(できればジェイにーで)を希望。あ、DANGER DANGERもまた観たい。あとWHITE LIONとかW.A.S.P.とか。DOKKENはヴォーカルの衰えがRATTどころじゃないので観たいけど観たくないような。LEATHERWOLFとLIZZY BORDENつー組み合わせもいいな。

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2007年09月12日

ADAGIO & KORPIKLAANI at 渋谷クラブクアトロ

ADAGIO
なんだか「バンド」っていうイメージないし、フランスのバンドだしできちんとしたライブできんのかなあ、と思っていたら予想以上にまとまったライブサウンドで嬉しい驚き。ヴォーカルはライブ直前にトラブルがあったらしくて急遽元OUTWORLDというずんぐりむっくりなオッサンが担当。まだまだ音楽にもバンドにもなじんでない雰囲気はアリアリでしたけど、まあそれなりに歌ってたので特に不満も感じず。

なんか最近は特にこのバンドに対してなんの思い入れもなかったんだけど、いざこうやってライブ観たら思った以上にグッとくる曲が多くて燃えました。もっとプログレメタルしたイメージだったんだけど、随所に織り込まれている「ネオクラシカル・キメ・パート」の威力がなかなかで。

でも場所が悪かったのでチリ毛のギタリストのソロプレイがほとんど見えなかったのと、30分っつー超短い演奏時間だったのが残念。

KORPIKLAANI
このバンドに関してはさすがにまったく興味が持てず。演奏はグダグダだし。でも確かに一回ハマっちゃえばどれもシンプルでヤケクソにキャッチーなので楽しいんだろうなあ。フォークとかメタルとかそういう感じよりもパンクなノリで楽しむバンドなのかしら。でもこれならFLOGGING MOLYの方がずっと楽しいや。

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2007年07月22日

SONATA ARCTICA at 渋谷AX

前回の来日公演が猛烈にタルいものだったのと、UNIAが随分と随分な出来だったので今回は行くのやめようかと思ってたんですが、結局行っちゃう寂しがりやさん(一人ですけどね)。

AXのPA卓左右は閉鎖されてて、それでもフロアには余裕がある。さすがに今回のアルバムでAX2daysはキツかったんかな。開演時間を待たず、16時59分に客電が落ち、ピアノのSEに導かれてアルバムと同じくBlack & Whiteでスタート。ステージセットは豪華。

続くPaid In Fullも新作から。バンドの演奏はシッカリしてるしトニーの歌は非常に安定していて(歌だけなら)貫禄すら感じられるんだけど、新作の曲は2曲続けるとやっぱダレるなーと思ってたらVictoria's Secretで場内が盛り返す。するとまた新譜の曲で場内クールダウン。結局この後も昔の曲と新譜の曲を交互にって雰囲気でなんとなく前回のセット構成と似ているような気はするんだけど、今回はこのセットの組み方が意外と効果的だった。

8th CommandmentとかBlack Sheep、それこそFull Moonもだけど、初期の曲って軽快な感じだよね。だからここらへんの曲を連発されるとこれはこれで飽きてしまうんだけど、今回その人気曲の合間に挟まれた新譜からの曲は軽快さより重みを感じることができる曲が多くていいアクセントになってライブ全体に起伏を感じさせる構成になってたと思う。前回も構成自体は似たような感じではあったけど、その軽快な曲の合間の曲が「ただ単にタルい曲」ばっかだったのでヒジョーに苦しかったんですね。今回もFor The Sake Of RevengeとかCalebも結構タルいっちゃータルいんですけど、Blinded No Moreとかよりも途中で飽きることなく聴けたなあ。単に時間が短かったから耐えられたんかな。

新加入のギターはテクはあるみたいでヤニよりも確かにうまいけど、やっぱしあまり情感とかそういう面には長けてない感じでした。EDGUY、KAMELOT、NIGHTWISHなど、最近の人気ある欧州のメタルバンドってみんなギターに魅力ないな。WITHIN TEMPTATIONなんてギターソロなかったりするもんな。元々HELLOWEENやGAMMA RAYもギターソロに魅力がないからメロスピ・メロパワには強力なギターって求められてないんかな。ANGRA、NOCTURNAL RITESはきちんと存在感あるか。

本編はサクっと終わったので疲労感はないし、アンコールの名曲3連発にかなり燃えてしまった。前回も思ったけどDon't Say A Wordってすげーいい曲だな。UNIAもこの曲を発展させた音楽性を目指したんだろうけどちょっとまだうまくいきいませんでしたって感じか。

まあ何はともあれ、期待値が思いっきり低かった分意外と楽しめてしまったライブでした。あ。新譜で気に入ってるIt Won't Fadeは俺が主旋律だと思ってたメロが主旋律じゃなかった。よくあるショック(例:All She Wrote / FIREHOUSE, Mandrake / EDGUY)。

終わって外に出るとまだ明るい。なんか得した気分になれる。

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2007年07月18日

GUNS N' ROSES at 日本武道館

行ってきました。 幕張で大変楽しく見させていただいたので武道館でもムッカー研究に勤しもうと思っていたのに開演時間を6時半だと思っててMUCC見れず。会場着いたら6時40分ぐらいでした。

で、7時10分ぐらいにきちんと始まったんだけど、Bブロック音悪い!!客の少なさをごまかすためなのかPAがアリーナに大きくせり出したところにセッティングされ、しかもその幅がかなり大きいためにBブロックは完全に音のエアポケットになってしまってすっげー後ろの方で音が鳴ってる状態に。この時点で「音に厳しいオタクの僕」はテンションダウン。しかも幕張でたまちゃんをよろめかせたWelcome To The Jungleイントロでの音ダマが鳴らない。火柱は立ってたけど。あのバンッ!!で猛烈にテンションが上がったんだけどなあ。 どうも武道館では規制が厳しくて、幕張では使ってた花火なんかも使えなかったみたい。

Live & Let Dieんときも音ダマなんないとテンションあがらねえなあ・・・、いやそんぐらいでいちいち文句言っててもしょうがないんだけど、あれがカッコ良くて武道館でもう一回それが観れると楽しみにしてただけに残念でした。バンドの演奏も幕張と比べて雑・・・な気がしたけどこれは音響が酷すぎてバンドが何やってんのか全然わからなかったってだけか。

そんなわけで幕張と比べるとなんだかなーって感じでもあったんですが、今日はとにかく近い!Bブロックの後ろ半分はガラガラだったのですげー良く見えた。一番後ろにいてもフロントのメンバーの履いてる靴までちゃんと見えるんだもん。こんな近くでノンビリ観れるってステキだ。

あ、途中でバブルスっつーカナダのテレビのキャラクターが出てきたけど騒いでたのは外国人ばっかでした。あれやるならThink About Youとかやって欲しかったなあ。

Don't Cryも結局ロン・サールのギターをバックに、ってヴァージョンで変わらず。バンドで演奏したのを聴きたかった。November Rainは3つのギターソロをそれぞれのギタリストが分担して弾いてたんだけど、ラストのロン・サールのギター以外はそれなりに良かった(それなりに、ってとこが問題でもあるんだろうけど)。関係ないですが、ピアノを弾くときに小指と薬指が丸まってしまうあのフォームが好きです。無骨な体育会系の人がワイシャツを着てピアノを習ってます、みたいなあのフォーム。

そんなわけで幕張と比べるとイマイチに感じてしまったライブですが、近さのおかげでやっぱりガンガン楽しんでしまいました。終わってから1stを自分でリマスターした音源(と言うのは嘘で、イコライジングと音量調整でのごまかし)ばっか聴いてます。やっぱいいなあ。ギターの音も、ヴォーカルも、グルーヴもすべてが気持ちいい。曲のすべての音が「そこにないといけない」っつー必然を感じさせてくれる凄さなんだよな。

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2007年07月15日

GUNS N' ROSES at 幕張メッセ

あ、WITHIN TEMPTATIONのライブレポ書いてねー。気が向いたら「とにかく抑揚のない、平べったい構成で途中で飽きて立ったまま寝たライブでした」というのを298347字にストレッチして書きます。

で、ガンズのライブ。天気予報では台風の風雨がピークんときに、しかも海に近い幕張でってことなので電車動かないんじゃね?とびびった僕は4時開演のライブなのに12時半に家を出た。

で、2時半に着いた。早すぎ。

とりあえず会場に入ってみたんですが、場内はガラガラ。AブロックとBブロックは一応分かれてるんだけど、Bブロックってなんかすげーせめーの。

結局開演時刻の16時になっても場内は一向に埋まらず、スカスカで非常に楽な環境でMUCCがスタート。

MUCC
ヴィジュアル系のバンドらしいけど、音は一昔前のヘヴィロックの影響が大きい感じ。まあヴォーカルはヴィジュアル系のあのイメージ。

「失ってはじめてわかったかけがえのないものがどーの」とか「おまえはどこに、どこに行くのか」みたいな歌詞が結構ゴンヌズバー!と僕のハートを貫きました。いや洋楽の歌詞だって似たようなもん多いだろうけど、やっぱね、日本語でね、ストレートに飛び込んでくるとアヌスがキュッとするよね。きっと他にもいっぱいそういうぐっとくる歌詞はあったんだろうけど、2曲聴いたとこでとりあえず座り込んでみました。ちょっと横になってみたりしました。気持ちよい。ちなみに2曲終わったとこで僕の周りの人はみんなどこかへ行ってしまいました。

しかし、そんな僕のマッタリムードに水を差す刺激的な展開が。「スタジオ帰って練習してからこい!」「帰れコラー!!」 そう、野次です。野次が飛んでるのです。なんとなーくみんながザワザワし始める。ムックは曲間に静寂ができないようにという配慮か畳み掛けるように曲をプレイしていくんだけど、やっぱり時々静寂ができて、そうなるとその野次の出番です。帰れコールも出てたし、「赤いシャツのドラムやろう!なんかしゃべれ!」とか「なんか面白いこと言いやがれ!」「(少しでも盛り上げたいので、みたいなMCを受けて)なら帰れ!」みたいな野次も飛んでてメンバーもあからさまにイヤだなあ、という困った顔をしています。ウヒョウ!ゾクゾクするぜ!なんかそういう野次を飛ばしているオッサンを捕獲しにきたのか凶悪な内山君みたいなセキュリティがわらわら集まってきました。

こういう野次は久しぶりっつーか、PRETTY MAIDSの前座のBUMP N' GRINDを思い出しました。そんときは鮎貝ケンは適当にあしらってたけど。

そんなわけでムックの皆さんはヒジョーにやりづらかっただろうし、終わったときもあからさまに「ようやく終わったー」っつー歓声でキツかっただろうなあ。でも結構長くて50分以上やってた。

で、ムックの皆さんがお帰りになられたのになぜかまだ客電は消えたまま。あれ?みたいな空気が漂い始めたころ、悲鳴の中をムック再登場。「BGM代わりに、もう少しお付き合いください・・・」と力なくつぶやいて、演奏再開。あれー。かわいそうすぎる。せつな過ぎる。結局合計70分ぐらいやってました。

ようやくムックが公開処刑を終え、場内にもほっとしたムードが戻ってきました。すると今度は主催者からのアナウンス。

「本日は、台風4号の接近により、各地の交通ダイヤが乱れておりまして、前もってお集まりいただいた皆さんには申し訳ないのですが・・・」

とここでアナウンスを切りやがんの。タメが入んの。もう場内ドキドキですよ。「メンバーが会場に来れないから中止?」「開演を5時間遅らせます、とか?」とビビりまくる。そしたら、間を置いて

「開演は、3,40分後となります」

だってさ。「なーんだー」という安堵のため息の連帯感、すごかったです。「3,40分で始まるんだったら全然いいよねー」みたいな笑顔が広がります。みんな優しい顔をして持ち場を離れ、ドリンクでも飲みに行く。場内の人口密度がぐっと下がったのでみんな腰を下ろす。ていうか寝る。超のどか。これからガンズのライブが始まるなんて想像もつかない弛緩した空気が会場を満たします。タマちゃんと俺も完全に寝そべって、「次の週末、何の映画観に行こうか?」「そうねえ、”ジャンクフィルム 釣崎清隆残酷短編集”なんてどう?」みたいなことをチーズをつまみにワイングラスを傾けて話すオシャレ夫婦の夜みたいなムードでくっちゃべって過ごしてました(実際は二人とも携帯いじりに夢中)。

そのアナウンスに油断してましたが、結局そのアナウンスのあとも全然始まらねえ。3,40分はとうに過ぎ、2時間待ちになろうかというそのとき、客電が落ちました。

GUNS N' ROSES
Welcome To The Jungleでスタートしたんだけど、イントロのとこで火柱とバンッ!!っつー音ダマが炸裂して、それだけで超盛り上がってしまった。アクセルの声も最初からよく出てるし。

オリジナルメンバーじゃないことを云々する声も多いですけど、少なくともイジーが脱退してギルビーが入ってからってさ、どういう理由なのかわからんけどギルビーのギターってソロんとき以外はヴォリュームが抑えられていて実質スラッシュのギター一本でのバッキングになっててとにかく音の薄さがイヤだった。スラッシュのソロが聞けるといってもここが俺にとっては致命的に物足りなかった。1stを聴くと左右の2本のギターがそれぞれ違うバッキングを弾いててその絡みがすっげーかっこよかっただけに。あと、俺はマット・ソーラムのノリってなんかモッタリしててどうも苦手だったんだけど、ブレインの後任として加入したドラマーはきちんと心地良いグルーヴを感じさせてくれたので、バンド全体の音に関しては、少なくともUse Your Illusionツアーのときよりはずっと良かったんじゃないかなあ。スラッシュの不在よりも音の厚味がきちんと感じられることが俺には大きかったです。

ソロもロビン・フフィンクとリチャード・フィータスはオリジナルのイメージをなるべく崩さないようプレイしてて、「今更スラッシュがいないことを嘆いてもしょうがない」って思える人であれば十分楽しめるもんだったと思う。

ただ、そのギターが3人いて、ソロタイムもそれぞれにきちんとあるってのはアクセルの休憩タイムが必要だってのがわかっててもやっぱちょっとね。曲を聴いてるだけだとなかなか見えてこない3人の存在意義も、ソロタイムを見るとプレイスタイルの違いがわかってなるほどと思うんだけど、でもやっぱそれは「存在意義がわかった」じゃなくて「役割分担がわかった」って感じだな。技術的に一番上なのはロン・サールなんだろうけど、プレイスタイルと音楽への貢献度も踏まえるとこいつが一番いなくていい気もした。ロビン・フィンクとリチャード・フィータスだけでいいんじゃねーかっつーか。

キーボードソロはもっといらないっていうか、とりあえずディジー・リードは演奏技術もやってることも含めて人前でソロタイムやるようなレベルではない気が。

Better、The Blues、IRS、Madagascarという4曲の新曲のうち、いいなと思えたのはBetterだけでした。上でスラッシュ不在よりも音の厚味があるのが嬉しい、って書いたけど、昔の曲よりこれらの新曲でスラッシュ不在の痛さを感じたんだよな。クライマックスでのカッコいいギターソロがないからなんとなーく間奏が終わってしまって盛り上がりに欠けてしまうというか。

とは言うものの、やはり「GUNSの曲ってカッコええ!」っつーのを理屈以前の感覚で感じさせてくれるライブですっげー楽しかった。バンドメンバーが多かったりすることによる「装飾の派手さ」が逆に「(現実にどうだったかはさておき)伝説化してしまったオリジナルの凄み」を強調してしまうことからネガティブな見方をしようと思えば徹底的にネガティブに見えてしまうライブでもあったけど、逆に割り切り一つでおもっくそ楽しめるっつーライブでもあった気がします。

「割り切らないと楽しめないってやっぱダメじゃん」とも言えるんだけど、俺の場合はオリジナルに思い入れはあっても今のGUNSにそれを求めていなくて最初から高機能カラオケバンド、と思っていた分、「なんだ意外と楽しいじゃん」と楽しめてしまいました。

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2007年06月14日

MASTERPLAN & LAST AUTUMN'S DREAM at 渋谷クラブクアトロ

LAST AUTUMN'S DREAM
レコ社主導の日本での小銭稼ぎ衝動皆無プロジェクトらしく、「日本でのライブが初めて」っつーことで随分なショボさが期待されたんですが、あたまっからそんなヒネくれた期待が消えてしまうぐらいしっかりした演奏でビックリ。

そのしっかりとした演奏を支えていたのがマルセル・ヤコブとジェイミー・ボーガーというTALISMANのリズム隊。恥ずかしながら今日のライブ観るまでTALISMANてドラムがもっとド迫力だったらなあ、とか思っていたんですが、生で観たらそのドラムがいいんだもん。すんませんでした。93年のTALISMAN来日公演はフレデリックの前でギターの音しか聞こえなかったからなあ。ベース&ドラムソロではTALISMANのTears In The Skyの間奏パートをやってくれて感激。ゲロンゲロンゲリロン、とJSS役を心の中で果たしていました。ああ、TALISMANで来日して欲しい。

いやまあとにかくそのリズム隊のおかげで素晴らしいライブになったと思います。んじゃ主役の二人はどうだったかっつーとミカエルはバック・トゥ・ザ・フューチャーのドクみたいなルックスだったけど(ジェイミーは顔の中心にパンチ食らったヒュー・グラントって感じでマルセルは顔はスティーヴ・ヴァイ、全体的にはジョー・サトリアーニという師弟コンビのミクスチャーアピアランス)あの反則モノな声質でしっかりとした歌を聞かせてくれました。ただ、アンディはイマイチ・・・いやプレイ自体は危なげなかったしFAIR WARNINGんときよりも随分と楽しそうだったんだけど、LAST AUTUMN'S DREAMの曲のソロってどれもフレーズがイマイチというか・・・。FAIR WARNINGのOut On The RunとかBurning Heartみたいな悶絶メロ展開のソロが全然ねーんだよな。1stしか聴いてなかったけどきっと他のアルバムの曲にはあのアンディの悶絶ソロがたっぷりあるに違いないと期待していったのでそこは期待はずれでした。

あと、アタマ3曲ぐらいはオクターバーかなんかを使ったコーラスの音程がズレててすげー気持ち悪かった。設定ミス?

ともあれ、50分強のライブは長さ的にも腹八分目でちょうどよく、期待してなかった分余計に楽しめたって感じ。

MASTERPLAN
前座が素晴らしい演奏だと当然こういうドイツ産のバンドのグダグダ感は強調されるわけで・・・と思ったんだけど思ったほど悪くなかったな。マイク・ディメオも思ったより頑張ってたし。ヨルンと比べてどうのって話もよく聴くんだけどヨルンてライブじゃそんな歌えてないし俺は前回の来日公演と比べて歌のレベルが下がったようには感じなかったなあ。いや別に「良かった!」っつーレベルでもないんだけど。

で、バンド全体となるとやはりまあなんというかグダグダ感は否めない。マイク・テラーナのやかましいドラムは確かにすごいけどバンドの音とは乖離してる感じ。ベースの存在感皆無。いやあドイツのバンドらしいライブでした。

そんなこと書いてるとあんまいい印象ない感じだしCrimson RiderとWoundsを聴きたかったけど、こちらもそんな長くなかった分飽きることなく楽しめました。

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2007年06月06日

RED HOT CHILI PEPPERS at 東京ドーム

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3月にアンソニー様のご都合により延期になっていたライブの振り替え公演に行ってきました。東京ドームは入場してから席につくまでが長いのでめんどいんだよ、という小さな不満を抱えた小さな俺の小さな人生です。

客入りは8割は入ってたのかな?スタンドはさすがに上の方までは埋まってませんでした。19時15分ぐらいに開演。いつものようにアンソニー以外のメンバーが現れてダルダルっとジャムを開始。ジョンはすっげー髪短くなってんな。長いときのほうが受難のキリストって感じでかっこいいんだけど。

ステージ上、後方にはスクリーンが4つ、さらに後方の暗幕にも電飾のようなものがついていて映像が映し出されるとは言え、極めてシンプルなステージセット。

で、ジャムが終わるとアンソニーが出てきてCan't Stop。ジョンはジャムのエンディングでギターとっかえに行ってた。ジャム用にまでギター考えてんのかいな。アンソニーは口ひげを生やし、ポンチョっぽい服だったので超メキシカン。ドン・タコスって感じ。昨日は声が出てないって言われてたけど今日は調子いいみたい。って出てなくても元があんな感じだから俺は気にならないと思うけど。

ドームとは言えやはりレッチリなので血気盛んなヤングも多く、ブロック分けを無視して通路から前に突っ込んでくる若者多数。そのたびに係員と衝突&通路で暴れて周りの席の客とケンカ寸前の険悪な空気になったりと、ステージ上以外にも見所たっぷりのライブです。写真はそんな客に必死で対応するマジメそうな係員さんの後姿。ベルトをループに通すという予定調和を俺は否定する、と言わんばかりのロック魂です。

フジとあんま変わらないセットリストっつー話だったんだけど、今日は完全に裏ベスト的なセットリスト。Around The Worldとかそういう最近やってない曲をガンガンかましてきてたまらんかった。その分Tell Me BabyとかScar Tissue、Californicationみたいな聴きたかった曲まで入れ替えられちゃってたんでそこは残念だったしアンコールで昨日Under The BridgeやったとこでI Could Have Liedやられたときはかなり肩透かしでした(場内「え・・・」みたいな感じで引いてたのがおもろかったけど)。でも久々に聴く曲がいっぱいあってチョー楽しかったし何よりHigher Groundやってくれたときにはすげー燃えた!高校生んときにこれで初めてレッチリ知ったんだよな。

ただ、演奏はよかったけどメンバーのテンションは今まで俺が観たライブの中では一番低かった。いつも4人でステージ中央に向かっていろいろ呼吸を合わせてるシーンが多いバンドだからだだっ広いドームでやったらその場面が際立ってエネルギーが内に向いてるように感じちゃったんだろうか。でも前にフジで観たときとかはもう少し外に向かってエネルギー出てた気がするんだけどな。

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2007年05月31日

JOE LYNN TURNER & ALCATRAZZ at 渋谷 O-EAST

勢いで両日取ってしまってたので行って参りました。昨日も楽しかったけどぶっちゃけ二日観るってほどじゃないなーと思いつつ。つーかこんなロートルノスタルジーイベントだってわかってても二日間チケ取っちゃうって俺どんだけ金余ってんだ。素直にQUEENヅラ位置行けばよかった。

今日も雨。そしてお客さんいっぱい。おじさんいっぱい。

ALCATRAZZ
今日はALCATRAZZが先。やっさんどんな格好で出てくるかと思ったら、白のアロハ(?)に白パンツっつー普通(?)の格好でした。リゾート来ましたーみたいな感じ。

で、今日はどんな強烈パフォーマンス(っつーかアホーマンス)をかましてくれるのか!?とワクワクしてたんですが、今日は奇行はほとんどなし。まあスキップしたり相変わらず変なオーラは出てますが、きちんと歌うことに集中してやんの。

昨日はどうも体調がおかしかったらしく、「今日医者に行って来たからどーたらこーたら」と話してました。詳しい内容はわからんかったけど。そのせいで今日は歌が昨日よりも安定してやんの。昨日はメタリックライブを前提にして観たから思ったほど声が出てたなあと思った程度だったけど、昨日はIMPELLITTERIの88年パワーステーションでのライブに匹敵するって言ったら言いすぎだけどきちんと現役のシンガーであることを納得できる歌を聞かせてくれました。

バックの演奏も昨日はリハ不足なのかまとまりがないように感じたとこもあったけど、今日はタイト。Eyes Of The WorldとかBig Footとか、何気に生のコーラスであんだけしっかりやってるってのは凄いよね。昨日のEyes Of The Worldはハウィーのコーラスがデカい上にちょっと音程ズレててすげー気持ち悪かったけど今日は問題なし。やっぱたとえ集金稼ぎの企画バンドであってもアメリカのプロってのはしっかりしてんだなーと感心しちゃいました。ドラムのグレン・ソーベリはこんなバンドじゃなくても十分食っていけそうな感じだけど、そんなこともないのかしら。やっぱアメリカってのは人材豊富だよな。あと、昨日はグラ公のモーレツアホーマンスのせいであまり印象に残らなかったんだけど、曲のつなぎや配置もそれなりにしっかりと考えられたもので(おそらくグラ公抜きで作られた構成だろうけど)、十分鑑賞に堪えうるライブでした。

選曲はStand In Lineの代わりにNight Games(この曲でのギターソロはすげー良かった)が演奏され、Sons & Loversが外されてました。All Night LongとかSince You've Been GoneだったらSecret LoverとかStarcarr Lane聞きたいよとも思っちゃうけどそれはもうしょうがない。

昨日はグラ公の奇行、今日は(それなりに、のレベルだけど)素晴らしい演奏、と両日ともに見所がそれぞれ違って良かったです・・・ってなんか絶賛モードですが、飽くまでノスタルジーバンドの企画ライブとして、っつーレベルね。ただ、バンド自体のポテンシャルは高そうだから、オリジナルアルバム作って欲しいな。ハウィーならALCATRAZZの1stとかIMPELLITTERIの1stフルを踏まえたナイス様式美アルバムを作ってくれそうな気がする。

JOE LYNN TURNER
ALCATRAZZが良かったしもう帰ろうかな・・・と悩みつつも、もしかしたらODYSSEY完全再現とかTRIAL BY FIRE完全再現とかやるかもしれないし・・・と思って(嘘)一応観てみました。

さすがにこちらも昨日よりはるかに演奏にまとまりがあるし、ジョーの声も結構出てる。でもなあ、やっぱつまんねーんだよなあ。その要因はやっぱ梶山章のギターかなあ。要所要所でリッチーっぽいことやってる(オリジナルも露骨にリッチー的なリフだし)んだけど、各所で書かれてるようにギターの音そのものの線の細さが致命的な気がする。フレージングもあまり面白くないし。もしかしたらリッチーの物まねをさせないで、きちんとオリジナルなことをやらせたらいいのかもしれないけど、ALCATRAZZのハウィーが「代用品として完璧な存在感」だっただけに、こちらは物足りなさが余計際立ったかも。あとはやっぱジョーのソロの楽曲が好きになれねーんだよな。メロハーマニアじゃないと楽しめなそうな毒にも薬にもならない曲ばっかで正直しんどかった。

選曲は昨日のセット+Long Live R&Rの追加のみで、あんま長くなくてよかったです。

そんな感じで、ぶちぶち文句垂れてますけど、そもそも今回の企画ライブにこれ以上の期待をするってのもなんか違う気がするしな。むしろALCATRAZZがこんだけ良かったってことだけで十分かも。ってそんな甘いこと言ってるからこういうロートルがつけあがっちゃうのかしらね。でもまた来たら行っちゃったりしそうな、アーティストを甘やかしすぎ音楽ファンな俺でした。

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2007年05月30日

ALCATRAZZ & JOE LYNN TURNER

おっさんいっぱいのノスタルジーイベントに行ってきました。

JOE LYNN TURNER
ギターは梶山章、それ以外はGERALDの人たちらしい。しょっぱなからそのバンドのショボさが炸裂。まあ小銭稼ぎのためのイベントでそんなに本気度も高くないんだろうしマトモなもんを期待しちゃいけないんだろうなあ。

ジョーを最後に観たのは1998年に国際フォーラムでやったモントルージャズフェスティバル(よくわからんイベントでした)以来だったりします。そのときはものすげーハンプティ・ダンプティ体型に衝撃を受けたんですが、今回もやっぱりパツンパツンなお腹がステキでした。声はあんま出てなかった気がします。

で、もうこういうイベントでパフォーマンスだとかにグダグダ言っててもしょうがなくて、重要なのは選曲だけって感じなんですけどジョーと梶山との曲とRAINBOWを2,3曲ずつ順番にやっていく感じ。バンドの演奏がショボい以上ジョーと梶山の曲は苦痛でしかなくて、RAINBOWの曲を脳内保管しながら楽しむってぐらいしか見所がないんだけど、そのRAINBOWも定番(Death Alley Driver, I Surrender, Street Of Dreams, Power, Can't Let You Go, Can't Happen Here, Spotlight Kid)しかやらんし。つーかPowerとかCan't Happen Hereって人気あんの?もう少しRAINBOW以外にも色んな時代の曲やって欲しいんだけどなあ。イングベんとこにいたことって汚点みたいになってんのかな。ソロでイングベの曲やったのって聴いたことないような気がするんだけど。

そんなわけでかなりきっついライブでした。期待してもいけないんだろうけどさ。

ALCATRAZZ
セットチェンジのインターバルは15分ほど。その間に飲み物買いに行く人とかが俺の近くを通っていくんだけど、みんな衝撃的に臭い・・・。雨で湿気が多いからってのもあるんだけど、加齢臭もあいまってなのかホント筆舌にし難い臭気が漂っておりました。年齢層が高い客層だと大合唱んときの口臭もすげーんだよな。

まあ僕もそんなオッサン軍団の一人で立派に腐臭を放っているわけですが、ALCATRAZZの1曲目、いきなりEyes Of The World!これは結構燃えた。そして日本のファンに気を遣ってくれたのでしょう、グラハムはきちんとスーツで登場。黒スーツ黒タイ黒サングラス。さすが!でもスーツのサイズがあってない!ジャケットがデカすぎる!シティ・ハンターの表紙で香が男装したときみたいな、あんな雰囲気になっちゃってます。グラハムカワユスです。

で、ルックス以上に心配していたグラハムの歌なんですが、あれ?意外と?歌えてる?俺にとってグラハムのライブでの歌唱ってのはALCATRAZZのメタリックライブでの歌なんですけどそのイメージと比べたら音程はしっかりしてるしそこそこ声も出てる。もちろんボロボロんとこも期待通りたくさんあったけど。

セットリストはALCATRAZZの2ndからGod Blessed The Video、Sons And Lovers, Will You Be Home Tonightと3曲もやって意外だったんですが、それ以外にもIMPERITTELLIのStand In Line(イントロのシャウトはハウィーが担当)だとかM.S.G.のDesert Songもプレイ。ALCATRAZZの曲は期待していたStarcarr Laneは聴けなかったけどJet To Jetとかやってたし、Kree Nakoorieの途中にHiroshima Mon Amourを挟んで組曲っぽくしてたりと(ってそんな大したもんじゃないんだけど)きちんと聴き応えがありました。

キーボードは音源を使ってたけどそれで十分だったな。バンド全体としてのまとまりはまだイマイチだった感じだけど、グレン・ソーベリのドラムはスティックを器用にクルクル回しつつキレのあるリズムを叩き出しててなかなかだったし何よりハウィー・サイモンのギター!!メタリック・ライブを今でもしょっちゅう観てしまうイングヴェイ・ヲタクを納得・・・いや感心させるコピーっぷり。大体この手の「影響を受けまくったギタリスト」であってもフレーズを再現しようとするとどこか音が抜けてて何かしらの欠落感を感じるものなんだけど、ハウィーにはそれがない。全部が全部コピーじゃなくて要所要所だけ完コピって感じなんだけど、その完コピの部分がまさに一音も違わぬ完コピっぷりで痒いところに手が届く気持ちよさでした。おそらくECLIPSEぐらいまでのアルバムだったら全曲完コピできるに違いない。練習しなくても、身体にすべて染み付いてそうなそんなプレイでした。でも、ピックの持ち方がイングヴェイと違うのでピッキングフォームが美しくないのが残念でした(変なこだわり)。

さすがにヴィヴラートの情感みたいのはイングヴェイに遠く及ばずでしたけど、ここまでオールドファンを楽しませてくれるプレイを見せてくれたのであれば、この手のイベントバンドに参加するギタリストとしては満点以上の出来だったと思います。

でも、それをはるかに凌駕するのはグラハムのパフォーマンス。ステージ上での妙なおちゃらけっぷりってのはそれこそ映像で知っていたわけだけど、実際のやつはそれらの映像以上に凄かった。まずはその肉体美。肌のたるみ方、痩せ方が完全に70代ぐらいのそれ。50代にはとても見えません。そんな身体なのに気がついたら上半身裸。汗だくになり、青いタオルを首に巻いて歌うその姿は幼き日の記憶を呼び覚まします。風呂上りのおじいちゃん。僕の祖父は10年ぐらい前に亡くなっているのですが、こんなところで再会できるとは。って全然似てないんですけど、とにかく「おじさん」ではなく「おじいちゃん」なアピアランスがブルータル。

そんなルックスでデカイ口あけてウガー!!とシャウトかましたりするってだけならまだいいんですが、そのガリガリの身体を誇示?するかのように「肩甲骨アピールパフォーマンス」をしたり、ハウィー渾身のギターソロの最中おもむろに三点倒立!意味不明すぎる。

SONATA ARCTICAのトニー・カッコだとかNOCTURNAL RITESのジョニーあたりNパフォーマンスを観て「音楽がいいのにどうしてそこでちゃらけちゃうんだよ」と思ったりもしてたんですが、そんなことを考える俺がいかに偏屈だったか。その二人のパフォーマンスでさえグラハムの前では「超厳格公務員事務職タイプ」に感じられてしまう。元祖の迫力、凄かったです。

ラストのLong Live R&Rでのグダグダっぷりとどこをどう歌っていいのかまったくわからず、ジョーにいろいろ指示してもらっても結局どうにもならず、変なとこでいきなりショウがいきなりエンディングを迎えるっつーとこも衝撃的でした。観るものにカタルシスだけでなく、沢山のミステリーも残すショウを計算抜きで展開していくグラハム・ボネット、恐るべし。

んなわけで、結構楽しめた。

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2007年05月25日

FINLAND FEST at 恵比寿リキッドルーム

THE CRASH
昔ダグ・フィンつー人がいたバンドもTHE CRASHだったような気がしたのでてっきりそれ絡みのロックンロール系のバンドかと思ったら、ギターポップバンドでした。みんな大学生みたいで、音楽も大学の音楽サークル所属バンドがやってるような感じですげーヌルかったです。オシャレさが無いTAHITI 80というか、メロの弱いTEENAGE FANCLUBというか。

セットチェンジの合間に、なぜかTHE RASMUSのラウリとベースが客席で談笑してました。何しに来てんだ?と思ったんですけど、そうか、APOCALYPTICAで歌うのか!と納得。なんか得した気分。

VON HERTZEN BROTHERS
ステージ上には全部で5人いたので5人兄弟かと思いきや、フロント3人が兄弟らしい。ステージに向かって右のギターと左のベースは兄弟?同じメガネかけてやんの。こちらもロックンロール系かと思いきや、なんとなくフォークロアなメロディーを兄弟ならではの(?)息の合ったハーモニーで味付けしてどこかプログレっぽいサウンドに乗せる感じでなかなかいい。キーボードのミュワミュワ言う音色もいい味出してたしTHE CRASHのヌルい演奏のあとだけにちょっぴり盛り上がってしまいました。バンドの演奏自体はうまいってわけじゃないんだけどね。

THE RASMUSのラウリたちはここでソソクサと退場。やっぱ歌うのかーとワクワク。

APOCALYPTICA
ドクロの模様が入った巨大なイスがズラリと4台並び、その後ろからライトが煽って不気味かつミステリアスな雰囲気を演出。期待を煽ります。

1曲目はオリジナル曲。まず驚くのはその音のアグレッシヴさ。エフェクトナシでもしっかりとディストーションがかかったかのような攻撃的なサウンドを出してんのな。サポートのドラムもタイトで、「メタルの曲をチェロでやってる」ってだけじゃなくて、楽器は違えども完全にメタルなアグレッション。

さらに視覚的なインパクトも凄い。巨大なドクロ椅子でチェロが4台並ぶってだけでこの小さなステージではそれなりに壮観なのに、それを演奏するメンバーたちのパフォーマンスがまたかっちょえーんだわ。中央のロン毛二人はスキあらば扇風機ヘドバン。よく弾けるなあの状態で。座って弾くだけじゃなくて時にチェロのネックを掴んで振り上げたりフォーメーション組んで扇風機ヘドバンかましたり。

選曲はオリジナルとカバー曲を交互にプレイ。カバーの大半はMETALLICAなんだけど、SEPULTURAのRefuge/Registもやったのね。これがまたカッコよい!高速のリフの刻みはもちろん、狂気を感じさせるギターソロまで見事にキレとアグレッションの伴う音色で再現する。しかもマックスのヴォーカルパートも強い力でギギギって感じで弾くこと(所謂しずかちゃんのヴァイオリンの音色)で邪悪な雰囲気を醸し出してた。これがかなり歯軋りしたくなるイヤな音だったりもするんですけどね。

とにかく、猛烈な演奏に観客も大盛り上がり。曲終わった後の歓声がなかなか止まない。いやほんと「すげえ!」って叫んじゃう感じでした。

4人のうち3人はかなり激しく動きまくってましたけど、一番左のロバート・フリップ先生みたいな人だけは不適な笑みを浮かべて黙々と演奏。メンバーに煽られてもシカト。一番静かでしたが、「多分こいつが一番変態だろう」と思わせる存在感ですてきでした。年齢層高めな女性陣は弾くときにピクピク動く胸筋に興奮してましたけど。

そんな猛烈なパフォーマンスのおかげでラウリのこととかすっかり忘れてたんだけど、結局Bitter Sweetはヴォーカルナシで演奏。結局ラウリは出てきませんでした。ただ観に来てたってことなんかしら。一体なんだったんだろう。まあでもほんとそんなことどうでもいいっつーカッコよさだったなあ。少なくとも今のMETALLICAの3000倍ぐらいアグレッシヴだしバシっと決まった演奏だったと思う。

そんな風に思ってたら今度はSONATA ARCTICAのトニー・カッコとキーボードが会場に。

STRATOVARIUS
で、APOCALYPTICAが凄すぎて場内はすっかり消化試合なムードなんですが、一応STRATOVARIUSもそこそこの盛り上がり。昨日のセットリストとは違って2曲目にParadise(この曲のリズムのダサさは凄まじい)が来たり、昨日やらなかったS.O.S.をやったり。なんかフェス向けの凝縮セットリストって感じで良かったんですが、それにしても同じような曲ばかりだなあ。Hunting High & LowとS.O.S.とEagleheartって全部同じじゃん。サビに入るときよく間違えないなあ、と感心しながら聴いてました。これ3曲やるならManiac Danceやって欲しかった。これ結構好きなのよね。ライブでもカッコよかったし。

そういえばAEROSMITHのGET A GRIPにもCryin', Amazing, Crazyっつータイトル違うだけで同じ曲が3曲入ってた、なんてことを思い出しました。

それ以外にも速い曲のリフのバリエーションの少なさが際立ったりしてデジャヴを感じまくりのライブ。演奏はいつものようにドラムが走りかけたりすれどもさすがの安定感だし小ティモも高音は苦しそうだけどきちんと清く正しいメタルフロントマンつー役割を果たしてるんだけど、やっぱAPOCALYPTICAの後ってことと、安定はしていても抑揚のない演奏、似たような楽曲の連発なので3バンドを観たあとではちょっと疲れちゃった。イェンスももうありがたみないし。

そんなこと言いつつPheonixとかA Million Light Years Away に反応しちゃったりもする僕なのであります。あとラウリ・ポーラの演奏がやっぱカッコよくてさ。この人もイェンスと同じく「なんでこのバンドにいるんだろう?」的ミュージシャンではあるんだけど、魅力的なベースラインをゲシゲシ大人気なく織り交ぜてくるのがいい。

終わってみたら11時過ぎ。こないだのSUNN O)))のライブほどではないけれどやっぱ疲れたな。

フィンランドの音楽を日本に紹介するってのがこのイベントの趣旨だと思うんだけど、STRATOVARIUSみたいに日本である程度のファンベースを築いてるバンドをこのイベントのヘッドライナーにする意味ってあんのかな。どうせならTHUNDERSTONEとか単独では来日できないバンドをもっと呼んで欲しい。

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2007年05月24日

STONE SOUR & WALLS OF JERICHO at 渋谷クラブクアトロ

気がついたときにはソールドアウトだったんですが、運良くチケットを買えたので行ってきました。場内はさすがに満員。なんだか血気盛んな若者と、アーティストが来日するとメンバーが行きそうなバーとかで待ち伏せしそうなマメなオバサンたちっつー妙に二極分化した客層でした。若者は「メタル」って言うとき「メ」にアクセントを置くような若者たちです。

WALLS OF JERICHO
このバンド名を聴くと、やっぱりHELLOWEENを思い出す僕は忠実なメタルファンなんだなあと思います。7時きっかりに客電が落ちると歓声が凄い。っつーか曲が始まってないどころかバンドも出てきてないのにすでにサークルピットができてるし。え?みんな今日前座が付くこと知らないんじゃない?と思ったりしたんですが、きちんとみんなWALLS OF JERICHOが出てきても盛り上がっとる。

さすがにキャリアを積んだバンドだけあって素晴らしい演奏。オープニングアクトってことで音響的にはかなり制約が多いのかなっつー出音だったけど、ライブで鍛えまくってきました!っつー説得力バリバリの演奏によって叩きつけられる叙情に逃げないストレートなメタルコアサウンドがほんと気持ちいい。

で、特筆すべきはやっぱりヴォーカルのキャンダイスの存在感。モニターの上で咆哮しまくるし、一挙手一投足がすごく目を引く。男勝りってだけじゃなくて時折出ちゃうキュートなアクション、腋の下も全開!ってとこが素晴らしかったです。でも、対照的に少なくとも視覚的には他のメンバーの存在感がまったく無いんだよな。ケリー・キングみたいなギターがいたのは覚えてるんだけど。

いやでも楽しかった。LAMB OF GODんときのTHE SWORDもそうだけど、前座がいいとすげー得した気分になるよね。

STONE SOUR
前座がそんな盛り上がりだったもんでSTONE SOURでは一体どうなっちまうんだべとビビリつつもちょっと前に出てみたりする。セットチェンジの間はPITCHSIFTERのwww.pitchsifter.comが流れてた。ビミョーな古さで懐かしい。けどやっぱこのアルバムはかっちょいい。で、客電が落ちると今度はEUROPEのFinal Countdownを入場テーマにメンバーが現れる。JERICHOが始まる前はRATTのYou're In LoveとかWILDHEARTSのPeople Go(勝手に短縮)がかかってたな。

コリィは髪の毛を短く刈り込んでおり、太い首がさらに太く見えます。首が太すぎてクビから下の身体と妙なアンバランス感を生み出しててキュートです。

30/30-150が1曲目だったんだけど、予想通り場内は猛烈な盛り上がり。っつーか演奏がめちゃめちゃタイトかつヘヴィでカッコいい!ロイ・マヨルガもキレがあるドラミングでハマってる。畳み掛けるように演奏されたCome What (Ever) Mayもすげー迫力で、思わず盛り上がっちゃいました。。

ジムはSLIPKNOTとは違ってイングヴェイ的なプレイも織り交ぜた伝統的なメタルプレイでギターソロとか本気で弾いたらどうなるのかちょっと気になった。エンディングんときとかスウィープバリバリ入れてたりするしな。

バンドの素晴らしい演奏にオーディエンスもガッツリ応え、かなり歌いまくってた。みんなよく歌詞読んで覚えてるよなあ、とおじさんは感心。おかげでコリィもゴキゲンです。中盤に設けられたコリィの弾き語りコーナーでは歌声もタップリ堪能。ホントいい声してる。なんか途中で「歌に魂こめまくったせいでもう苦しいです」みたいな感じになってたけど、パフォーマンスなんだろうか。あんとき以外は元気そうだったしなあ。パフォーマンスだったらまるでYOSHIKIみたいですげーイヤだ。

どうでもいいけどBotherってイントロがBON JOVIのLivin' On A Prayerのアコースティックヴァージョンと同じコードなので、一瞬焦ります。あの会場でそんなこと考えてたのは俺一人に違いありませんけど。

ともかく、アンコールなしの60分強、楽しかったです。なんだかライブが徐々にショボくなってきてる最近のSLIPKNOTよりはるかにバンドとしてのまとまりがあって(と言いつつライブ全体の印象としてはコリィのソロって感じがしないでもないんだけど)、ジムもコリィもこっちの方がやってて楽しいんじゃねーの?とありがちな「メンバーの気持ちを勝手に推測シタリ顔」をしてみたくなるライブでした。

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2007年05月20日

SUNN O))) & Boris at クラブチッタ川崎

とりあえず観ておくと通ぶれそうな気がする・・・という邪な理由で行ってきました。もちろん各地で話題になっているライブだけにどんなんだろうっつー単純な好奇心もあったんですけど。渋谷ではnaan、te,、WE VS. DEATHっつーライブもあったみたいでこっちも観たかった。あ、SAOSINのライブレポ書いてない。思い出したら書きます。

BORIS
前回ISISの前座で観たときはイメージとは違うノリノリロケンローでこりゃ楽しいと思っていたんですが、今日は前半ドローンというかアンビエントな雰囲気でした。でもこれはこれでいいじゃん。ゆらゆら聴いてたら気持ちよかったです。今日はこのままいくのかなと思いきや中盤以降はノリノリBORISも堪能できる構成で、ラストはISISんときもいいなーと思ったJESUみたいな曲。これなんて曲なのかしら。70分たっぷりの熱演、楽しかったです。

SUNN O)))
BORISが70分ぐらいやって、その上40分ぐらいセットチェンジがあったので始まったのは8時半ぐらい?とにかく音圧がすげーってことで耳栓も必要かな!とかキャイキャイはしゃいでいたんですが、思ったほど衝撃的な音圧でもない?いや、耳に来る音圧じゃなかったってだけで、まさしく身体全体に浴びる音圧でした。服がびりびり言っとる。

ヴォーカルとして参加しているMAYHEMのアッティラがシアトリカルなパフォーマンスと伸びやかな歌声を披露した後にギター二人とベース一人(他にもいたかもしれん)がヘヴィドローンな音をドロドロと流しだす。ガーン!と来るわけじゃなくて文字通りドローンとした粘度の高い音に飲み込まれる。音楽として展開していくわけじゃなくて、弦楽器を「いっせーの、ドローン」と鳴らすパフォーマンスが延々と続く。その反復とストロボを多用した幻想的な照明の中で徐々にトランシーな感覚に陥っていくって感じ。鼓膜に響いてるわけじゃないんだけど猛烈な音の波の中にいるという感覚は不思議で、ときどき自分で「あー!」とか声出してみるんだけどまったく聞こえない。BON JOVIのLivin' On A Prayerのサビを大声で歌ってみても(なんかこの雰囲気の中ではあえてこういうの歌いたくなった)自分の声がまったく聞こえない。ていうか前の人には聞こえてたりして。恥ずかしいなっつーか迷惑です。

そのトランシーな感覚が高まれば高まるほどじわーっと汗が出てきて熱くなるのと同時に、猛烈な眠気も襲ってきて何度もガクっとしちゃってもう限界、すごいとかそういう問題以前にもう寝る、おやすみグンナイ、と思ったらBORISのドラマーが出てきてドラ叩いたりダイヴしたりしてくれたのでなんとかこちら側の世界に踏みとどまることはできました。

でも、まだまだ俺にはよくわからんというか、すげーとは思っても楽しかったかってことになるとなんだかよくわからん、って感じ。アッティラのパフォーマンスは歌にしても声にしても、動きにしても素晴らしかったと思うんだけど。とりあえずあんだけ眠くなったんだから楽しかったってのとはちょっと違うよな。音楽を聴いたというよりも宗教的実験というか実験的宗教というかの現場に居合わせてしまったという趣のライブでした。

SUNN O)))とBORISによるALTAR完全再現
BORISとSUNN O)))の共演による、ALTAR完全再現、日本だけです、というアナウンスに場内に歓声があがる・・・が、すでに9時半をまわっていてあきらかに場内に残ったお客さんの数は少なくなってる気がする。なんか好き嫌いを超えて肉体的な試練という様相を呈してきております。

ALTARは買ってちろっと聴いてみたんだけど「あ、これ家で聴いてもよくわからん音楽だ」と思ってそのまま放置しちゃってました。

ステージ上にはグランドピアノも置かれており、ステージ上の人数も増えてにぎやかになったこのコラボレーションライブ、演奏される音楽が先ほどのSUNN O)))と違ってしっかり展開していく音楽なので、なんだか少し安心して聴けました。轟音だけに溺れることもなく、静謐なポストロック的でもあり。人が少なくなったのでかなり前まで行ってみてたんだけど、意外とSUNN O)))の人たちはお客さんの反応に応えたりしてコミュニケーションに積極的だった。SUNN O)))んときみたいな限界体験もなく、楽に聴けた分あまり刺激を感じることもなくて、眠くなったり腰が痛くなったりしなかった割にあまり印象に残らんライブだったなあ。寝そうになったり腰痛くなったSUNN O)))の方が好き嫌いはともかく凄みは印象として残ったというか。

結局終わったのは11時近く。体力的にかなりきっついライブでした。感動とかそういうものは特に感じずに終わったんだけど、あの音圧の中に浸るっつー体験ができたのはよかったし、コレを機に新たな感覚が芽生えたかもしれないんでもう少しSUNN O)))の音源聴いてみたいです。

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2007年05月19日

ESKJU DIVINE & EKSPERIMENTOJ at 渋谷O-NEST

土曜日も働くマジメな僕なので、開演時間が早くてライブに間に合わないことも多かったんですが、このライブは平日と同じように7時開演だっつーことで行ってきました。そんなにアルバム気に入ってたっつーわけじゃないんだけど。

O-NESTは初めて来た。O-EAST、O-EAST、DUO、O-NESTとここらへんは密集してるのね。

EKSPERIMENTOJ
エクスペリメントリ、と読むらしいラストのJはヴィタリ・クープリと同じようなもんか。ESKJU DIVINEとスペルが似てるので覚えてもらえたらなー、とか言ってました。

ギター2人、うち1人はヴォーカルも兼任、そしてドラムというベースレスの3人編成。ステージに向かって左にギター兼ヴォーカル、真ん中に決して客のほうを向かないギター(なんか最近こういう人多いな)、右端にステージ真ん中を向いたドラム、というセッティング。シーケンサーでベースの音も代用してたのかな?

音楽的には悲劇的終末描写型のギターロックでかなりドラマチック。あまり焦らしやタメもないのでストレートに楽しめる。メロの悲惨さも展開の激しさもメタル的なカタルシスがあり、好みでした。ヴォーカルはトム・ヨークの影響がうかがえるスタイルで、多少ナルシスティックなムードもあったけれどしっかりメロディーを歌ってた。時折和音階みたいのも入ってたりしてたんだけどそこらへんがなかなかハマってて良かったな。

ESKJU DIVINE
こちらはドラム、ベース兼ヴォーカル、キーボード兼ヴォーカルのギターレス3人編成。いかにも北欧男子、って感じのたたずまいの3人です。EKSPERIMENTOJが日本人らしい生真面目な演奏だっただけに、アルバム良くてもライブで外すことが多い欧州のバンドはどうかしら、と思ってたんだけど心配は無用でした。

演奏で圧倒するわけではないけれど、ベースの音圧があるし全体の音量も大きく、繊細なメロと歌唱とは裏腹にアンサンブルの強度はなかなかのもの。それゆえ意外とロック感が強くてSIGUR ROS云々というよりもMEW meets KEANEと言った感じ。EKSPERIMENTOJが人間の業が引き起こす悲劇、みたいな世界観だったのに対し、こちらは生への喜び、みたいな雰囲気でかなり対照的。ピアノやエレピによる彩が非常に美しかったです。似たような曲ばっかだから途中ちょっと飽きたけど。あれ?さっきもこれやんなかった?みたいな。

途中THE FLAMING LIPSのWaiting For Supermanを挟み(もちろんハマってました)、アンコールも2回というヴォリュームたっぷりのライブでした。

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2007年05月07日

LAMB OF GOD & THE SWORD at 渋谷クラブクアトロ

去年のLOUD PARKで優しさのカケラもない無慈悲な轟音を叩きつけてくれたLAMB OF GODということでこら単独も行かねば!と勇んで行ってきました。とか言いつつGOOD CHARLOTTEのライブも最初はこの日だけだったので、そっちも行きたいなーと思ってたりしたんですけど。結局GCは追加公演があったのでそっちに行ってきました。

THE SWORD
LAMB OF GODの推薦で今回オープニングアクトとして来日したというTHE SWORD。音源を聴く限りでは「ぱっと聞きよさそうなんだけど、なんかこう、まあまあだなっつー雰囲気で終わる」って感じだったんだけど、この手のバンドはライブ観ないとわかんないとこもあるので楽しみにしてました。

ストーナーとかに分類されるバンドなんだろうけど、メンバーのたたずまいもそんな感じ。左っかわのギターは黒ブチメガネかけてました。

前座ながらきちんとしたサウンドで、音量も十分。ギターがジャキジャキとした質感でキレもよくて、リフでこっちの身体をグイグイ引っ張る感じでした。ソロもかなりメリハリがあっていいギターだったし、期待以上のライブ。どこかプログレっぽさも感じたのでMASTODONなんかとも共通する雰囲気もあったような。いやでもカッコよかったわ。もっと長い時間聴いていたかったかも。

LAMB OF GOD
THE SWORDのときはまだフロアの人口密度にも余裕があったんだけどLAMB OF GODの開演が近づくにつれてありえないぐらいの混みっぷりに。こんなにギチギチに入ってるクアトロってほとんど見たことないなあってぐらい。何度もLAMB OF GODコールが起こったりして「こら始まったらヤバイな」っつー空気に。サウンドチェックではギターがSLAYERを弾いたりしてそれもまた日に油を注ぐ感じ。ちなみにSLAYERだけじゃなくてなぜかRATTのLay It DownとかYou're In Loveも弾いてたんだけどそれはほとんど反応ナシでおじちゃん寂しかったです。何気にギターの音作りが往年のL.A. METALのリフにピッタリなサウンドでした。

ゴォォという暗黒世界のイメージっぽいSEの後に始まった途端、フロアは騒乱状態!!うへー小さい僕ちゃんは翻弄される人生を送ることに。フロアじゃなくて上で見てれば良かったーと後悔するも、その人口密度ゆえに脱出もままならずです。Sadao Escape Plan発動できず。

そのフロアの盛り上がりに対してバンドサウンド・・・というか音量は控えめで正直肩透かし。LOUD PARKんときの、鼓膜の強度に挑戦するかのような大音量を期待していただけにちょっと物足りなさを感じちゃった。

ただし、バンドの演奏自体はやはり無慈悲さ満点の鉄壁さで迫力満点。ランディのヴォーカルは高音のスクリームも低音のグロウルもすげえかっちょいい。LOUD PARKんときは逆にそのアホみたいにデカい音量ゆえに細かいとこまで聴けなかったけど、今日は逆にそういうとこが楽しめた。それにしても客の盛り上がりはすごいというか、俺なんかRedneck以外ほとんど曲の判別つかないってのに(ってのは大げさなんですけど)コール&レスポンスはバッチリだし、サビ以外でもみんな歌いまくってんのな。確かに曲自体はポップではないけれどそこそこキャッチーというかフックがあるのできちんと「魅力的な曲」として機能してて、決してバラエティに富んでるとは言えないにも関わらず1時間以上のライブでも俺みたいなファンが退屈になる瞬間が無くて飽きたりしないライブでした。

でも、LAMB OF GODよりもTHE SWORDのほうがインパクトはあったかな。カッチョ良かった。ってLAMBがダメだったわけじゃないんだけどね。ナイスカップリングで充実のライブでした。

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2007年05月05日

GOOD CHARLOTTE at ZEPP TOKYO

新作を気に入っていたGOOD CHARLOTTEが来日っつーことで観たい!と思ってたんですが、最初に発表された5月7日はLAMB OF GODと丸かぶり。うあーどうすべーと思ってたら5日に追加公演が決まったのでそっちに行ってきました。久々のZEPP TOKYO、うわー超お台場なんですけど!超アタマゆるそうなカップルばっか!俺はこういうところに遊びに来るユルいやつらとは違うんだからな!こう思ってマイノリティに属する自分の優位性を確認しないと存在が危うくなるアイデンティティクライシスな32歳。あーでも、観に来たバンドがGCってあんま変わらないか。

PARKING OUT
6時開演だから早く帰れるなーと思ったのもつかの間、前座がつくということでゲンナリ待機。その前座はPARKING OUTっつー日本のバンドでちょっぴりビジュアル系っぽメロもアリの歌謡エモパンク。12ちゃんのアニメの主題歌みたいな感じでした。盛んに「俺たちの曲は日本語だけど、俺たちは英語だろうと日本語だろうと関係ないと思ってる!ここにいるみんなもそういうハートを持ってるだろ!?」とかアジってたんですけど、関係ないと思ってたらそんなことわざわざ言わないだろ、気にしてっからシツコクそういうこと言うんだろ、とオジサンは心の中で思っていました。とりあえず、ギターは家ではCHILDREN OF BODOMとかNOCTURNAL RITESとか聞きそうなメタル好きムードが漂っててます。派手なアクションの割に堅実なリズム隊だったので聞いてて不快ではなかったです。 20分強で終わりました。

GOOD CHARLOTTE
GOOD CHARLOTTEってヤングに人気があってオッサン浮くかと思ったら意外とそういうわけでもないし(ってもうアルバム4枚出してるバンドだもんな)何より追加公演だとは言え、人少なすぎ。フロア後方の一段高くなってるところは完全に閉鎖されてるし、下のフロアも真ん中より後ろはかなり人口密度は少ない。おかげで楽に観れていいんだけど。

そんな客入りを反映したのか、そもそも毎回こんな感じなのかわからんけどバンドの演奏もビミョー。サポートドラマーはシャープかつタイトでキレのあるドラムを叩いてたけど、バンドの演奏はガツンと来ないというか、パフォーマンスも含めてどこか淡々とした雰囲気に聞こえる。新作で聞きたい曲は全部聞けたし前のアルバムの曲も焦点の絞られたわかりやすい選曲だったからもっと盛り上がってもよさそうなもんなのに、なんか傍観してるまま終わってしまいました。新作からの曲はどれもまだこなれてないって感じだったなあ。元々あんまうまいバンドじゃないんだろうけど。

もし追加公演が決まらず、LAMB OF GODを蹴って 7日のGOOD CHARLOTTEに来てたら猛烈に後悔しただろうなあ、いやー今日来といてよかったよ・・・と変な安堵感を胸に抱いて帰りました。

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2007年04月19日

VICIOUS RUMORS & RIOT at 渋谷クラブスカトロ

EUROPEは現役バンドとしての気迫を感じられるライブだけど、さすがに今日のライブはオッサンオバサン向けのノスタルジー満点だろう、とすっかりナメ腐った気持ちでクアトロへ。いやあこちらもEUROPEに負けず劣らず年齢層が高いぜ。とか書いて若ぶってる俺も、確実に「オッサン側」ですよね。

■RIOT
新作を出したVICIOUS RUMORSはともかく、こっちはもう完全にロートルの集金ライブだろう・・・と思って観てたんですが、ダメだ、やっぱ燃えてまう。俺はTHUNDERSTEEL以降NIGHTBREAKERまでしかきちんと聞き込んでなくて、その前は有名曲だけ、その後は流し聴き程度しかしてこなかったのでファンてほどでもないし、ネイティヴ・インディアンのアルバム(タイトル忘れた)んときの来日公演はチケット取ってたのに川崎まで行くのがめんどくさくてパスしちゃったというダメリスナー。

んでライブ自体もやっぱノスタルジーライブなんだけど、やっぱこれはこれで盛り上がってしまいました。今回のライブで一番の貢献はやっぱヴォーカルとして参加してたマイク・ティレリかしら。4人のヴォーカリストが歌ってたそれぞれの曲を広い音域と安定感ある歌唱で痒いところに手が届く歌を聞かせてくれました。ウマイじゃなくて「お上手」って雰囲気のソツのなさなんだけど、ソツなく歌えるってのもそもそも凄いよね。ただ、シャツはピッタリしててキモイし姿勢が良すぎてかっこ悪かったですけど。

昭和の薫り漂うRIOTの代表曲をズラりと並べたセットリストもこのヴォーカルだからできたって感じよね。Johnny's Backとか燃えました。

ドラムのバタバタさはあまり気にならないというか、バタバタしてても音がデカかったので満足。んでもってマイク・フリンツのギター。流麗なソロでの小技がぐっと来る。昨日のジョン・ノーラムに続いて2バンド続けてのレスポール祭でした。あ、でもマーク・リアリはまったく印象に残らんかったな。いたっけ?

■VICIOUS RUMORS
一方VICIOUS RUMORSは、音楽そのものが昭和とか時代性にしばられないエヴァーグリーンなメタル色だし破壊力がきっちりあって痛快でした。ドラムはスネアの音が妙に作り物っぽくて最後までイヤだったんだけど音圧は十分だしカッコよかった。ラリー・ハウはいい年だろうにすごいな。バックコーラスもかなり歌ってたし。

ただ、場内の猛烈な盛り上がりとは裏腹になんか俺んなかでは選曲がビミョーに外れた感じ。Out Of The ShadowsとかEnd Of The Earthが聞きたいってのは贅沢なんだろうけど、その全体的な不満足感は音像としてカッコよくとも曲があんま好きになれなかった新作からの曲はやっぱライブでもイマイチだった、ってのも大きいか。演奏はいいと思ったけど。あと、ヴォーカルも高い声は出るけど苦手とするメロディーラインがかなり多そうだったし俺はあんま好きになれないなあ。

まあそうは言ってもDigital DictatorだとかYou Only Live Twiceみたいな名曲をいまだにパワフルでカッコいい演奏で聴けるってのはたまらなかったです。

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2007年04月17日

EUROPE at 新宿厚生年金会館 初日

ノスタル自慰してきました。

と書いてみたけれど、前回のツアーと同じく、いや前回以上に現役感バリバリのかっちょいいライブでした。この手の再結成バンドはどうしても全盛期の曲中心のライブ+最近の曲1曲とかみたいな構成になりがちなんだけど、EUROPEはそういう意識での再結成ではないってのは前回のツアーで証明済み。で、今回も新作から5曲もやってました。前作からも3曲。別に新しい曲やるからいいってわけじゃないんだけど、過去の曲をリピートすることが目的じゃなくて今の自分たちが歌いたい歌を作りたいからバンドをやっている、てのが感じられるバンドのほうがやっぱよくね?ボクリン青すぎ?前のツアーんときにも感じたけど過去の栄光にとらわれず、きちんと前進突破しようっていう気合があるってのがいい。

で、そういうアティテュードに関する能書きは置いといてライブなんですが、正直アタマではずっこけた。音小せえーそしてドラムが全然響いてこなーい。オープニングのLove Is Not The Enemy好きな曲なのに!としばし呆然。場所のせい?会場の音響のせい?

結局音圧は最後まで物足りなかったんですが、とりあえず2曲目に大好きなAlways The Pretenderが演奏されちゃったもんで出音よりもその音楽の素晴らしさにガッツリ引き込まれてしまいました。BON JOVIんとこのジョンは40過ぎても相変わらず野暮ったくてダサいパフォーマンスだけど、ここんちのジョーイは40過ぎても相変わらず王子様て感じ。アクションの一つ一つが完成されてんだよな。女子(平均年齢35歳オーヴァー)の心を掴む腰フリ、コブシを振り上げるタイミング、ポーズ、すべてが決まってます。多少M字退行してるとは言え。

んでもって今日凄かったのは各所で言われてる通りジョン・ノーラムのギター。ヘヴィなリフもカッコいいんだけど、ソロがパネェ(←すぐ若者言葉を使いたがるかわいい俺)。前回のツアーでは弾ききれてなかったSuperstitiousの速いパッセージも正確に弾いていたし、何よりそのビブラートとチョーキングがかもし出す粘っこい色気がもう絶品。音聴いてると思わず「あーぅ」と腰砕けちゃうんすよ。3曲目ぐらいからヅラである前半分の髪の毛と後ろ半分の地毛のコントラストがハッキリしてくるんだけどそんなことお構い無しにまさに「ギターを顔で弾くとはこういうこと」とばかりに18歳未満には見せられない顔でギターを弾きまくる。いやあ素晴らしすぎです。

新曲以外の選曲は前回もやったお決まりの曲ばかりで正直Yesterday's News以降はもう少しヒネって欲しかったけども、場内の盛り上がりはかなりのもの。ここらへんを求めてきてる人もやっぱ多いんだろうな。でも、前回のツアーと比べて明らかに新作からの曲に対する反応はよかったし、ようやくバンドの現役でありたいっていう強い気持ちがファンの間にも浸透してきた感じがしてオッサンは嬉しかったですよ。 ていうかそういうのを受け入れられる人だけが残ったってだけか。

ちなみに今俺がEUROPEで一番好きな曲はStart From The Darkだったりするんですが、この曲はやっぱライブで聴くと威力あんなあ。この曲に限らず再結成後の曲はどれもライブでいい。Always The Pretenderもそうだし、Forever Travelin'のほのかな哀愁も素晴らしかった。新作はやっぱいいアルバムだよなあ。Devil Sings The Bluesも聴きてーな。

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2007年04月11日

LORDI at 渋谷O-EAST

行ってきたよ。付き合いで。こういうのを好きな人がイヤな気分になるような感想が書けるライブだといいなあ!という意気込みで。

いや邪悪じゃねえとか悪ノリが足りねえとかってそりゃそうなんだけどさ、そもそもこのバンドて音楽も含めてディズニーの1アトラクション的な「ファミリーでもご安心して楽しめます」っつー予定調和ファンタジー安全世界での高品質商品なわけで、そこに過激さとか悪意を求めるのはサザエさんにはレイプシーンがないからダメとかさだまさしはデス声がないからダメとかそういうもんだと思うんですよ。デス声なくてもダークだけどな、さだまさし。

ギターソロはすべて指一本で弾けそうなフレーズばかりなのにそれをたどたどしく弾くということでスリルが満点だったり、高校生が練習してるみたいなドラムによって思春期的な甘酸っぱさを演出したり。そのあたりとってもイモゥショナルなハードコアでした!

という演奏面での揚げ足取り的なとこは正直あまり気にならなかったというか、ソロでは気になるんだけどバンド全体のサウンドとなると非常に生真面目なまとまりがあった。演出が欧州でのショウに比べてショボいとかあったけど、十分にエンターテイメント性の高い、立派なパフォーマンスだったと思います。

そういう意味では今日のライブってのはバンドが提供していることと観客が求めていることが一致しててヒジョーに盛り上がったライブでした。かいじょうにはろるでぃのめんばーになれちゃうようなぶるーたるなるっくすのおばさんがいっぱいいました!あれはこすぷれだったのかな?それともおともだち?ちょーりあるだった!

でもまあ結局、俺個人としては「だからこういうの嫌いなんだよね」っつー確認にしかならなかったりして。そういうのわかってて行ったんだから予定調和は俺の方なんですけどね。あまりに楽しくて立ったまま寝ちゃった。いやあいくらよく出来てるつってもそこで表現されてるものが何かっつー話だからさ。莫大な予算と最先端テクノロジーを使ってその世界観の中で最高のものを作った!って言われてもそれがアンパンマンだったら見せられてもキツいんです。ほんとろっくだね!かげきだね!見せられたんじゃなくて自分で観に行ったんだろ俺は!そこがいい!かわいい!なーんてバカにしつつもフェスで沢山バンド観る中で途中これが出たら楽しめちゃったりしそう。

LORDIは完結した世界観の中で「こんなもんでしょ」なレベルの音楽なりパフォーマンスを再生産してるに過ぎないってとこにもケチつけたくなっちゃうけど、別にそれはそれでいいんだよね。「ママとボクが一緒に楽しめる」とか皮肉っぽいフレーズをアタマにつけたってそれはそれで立派な商品になりうるエンターテイメントなんだから。でも、いい大人がああいうの見て喜んで「見た目の割には曲がいい!」とかっつって真剣にその音楽的内容を賞賛してるの見るとさ、笑えるっつーかお前らそんなに普段の生活に疲弊してんのかと。ここまで低年齢向けのエンターテイメントじゃないと楽しめないぐらい退行してしまうような過酷な生活送っているのかと言いたくなってしまいます。

いや-でもやっぱみんな大変なんだよ。俺みたいに苦労を知らず、ダラダラ二酸化炭素を吐き出すだけの生活を送っている人間が「お前らそんなに疲れてんの?」とか言うなんて思い上がるにもほどがある!ひびがんばっている、いっしょうけんめいなひとたちが、ろるでぃのらいぶにはあつまるんだ!だからこどもにみせてもだいじょうぶな、ぴゅあならいぶになるんだ!それはすばらしいことなんだ!

とか書いてて気づいた。安心安心書いてたけど、こういう俺みたいなちょっとシタリ顔したい年頃の自称ロックファンの「俺は本当のロックわかってるぜ優越感」を発動させるのがLORDIの狙いなんだ。悪意に満ちたバンドには悪意は生まれない。むしろ、悪意皆無なバンドのほうがこういう幼稚な悪意を生み出すきっかけになる。やつらはそれを狙ってるんだ。やべー猛烈に危険なバンドじゃん。ブルータルで過激じゃん。

なんてくだらない文章なんでしょう。すいませんでした。

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2007年04月01日

パンクス・プディング

パンクのパの字も知らない僕がパンクスプリングに行ってきました。

話題のマキシマム・ザ・ホルモンから観ようと思って頑張って早起きして会場入りするとすでに超コミコミ。さすがソールドアウトなだけある。しかもヤングばっか。ラウドパークと10歳ぐらい平均年齢が違う気がする。

マキシマム・ザ・ホルモン
まだ3番手だってのに凄いヒトの入りでその人気っぷりにびつくり。オープニング2曲はなんかSYSTEM OF A DOWNの劣化コピーみたいな曲でつまんねーなーと思ってたんだけど3曲目が絶望ビリーだったかな?このへんから盛り上がってきた。

最初は女子ドラムっつーことでライブはキツいんじゃないの?と思ったんだけど実際見たらあんま気にならなかったな。フリーそのまんまなパフォーマンスの割に音の存在感は薄めなベースのほうが気になったかも。音楽的にはわかりやすいミクスチャーロックをベースにSYSTEM OF A DOWNをブレンドしてところどころ歌謡曲のフレイヴァーをまぶした感じなんだけど、その歌謡曲っぽいメロを激しいパートとうまく織り交ぜて使ってる曲が良かったなあ。女子ヴォーカルのメロとかがキッチュかつポップで。

つーかやっぱノレる曲が多いと楽しいんだよな。こういうと誤解されるかもだけど、オレンジレンジのライブをサマソニで観たときのような楽しさでした。盛り上がる曲があるバンドは強いって意味で。

ただ、あのお笑いのノリと若者の一体感というんですか、マスゲーム的なのをみんなで喜んで楽しそうにやってるっていうのはやっぱ観ててキツいんですけど。それはバンドがとかファンがということではなくて単純に僕が汚れた大人だからですね。

あと気になったのはギターの人がマイクの先をガン見してたんですけど一体ナニが書いてあったんだろう。

DEAD TO ME
なんだかパンクだったのでゴハン食べに行きました。

THE SUMMER OBSESSION
勝手に胸キュンエモだと思い込んでいたのに超普通のメロディックパンクだったのでガッカリしました。演奏も普通にうまかったんだけどまったく引っかかることなく終わってしまった。

THE RED JUMPSUIT APPARATUS
スカパーでよくビデオがかかっててそれがいい曲なんで期待してたんだけど演奏がちょっと・・・。ヴォーカルは存在感もあるし何よりスクリームしたときの声がいい感じではあったんだけども。とちょっと不満の残るパフォーマンスではあったんですが、ドラムスが上半身裸に黒の短パン、それだけなら普通なんだけどなぜか黒い靴下をしっかり履いてたのがものすげーインパクトでした。しかもデヴ・ヒゲ。今日のベストインパクト賞。

この後クサメタル帝王と談笑してたんだけど次に出たバンドが意外としっかりした音だったので前の方に行ってチラ見。

9mm
なんか急遽穴を埋めるために出演したバンドらしいんですが、これが歌謡ロックっぽい楽曲ながら演奏がめっちゃガッチリしててギターはガリガリしてるし今日一番出音が良かった気がする。

THE TOY DOLLS
明るく楽しくてムリ。一番良かったのはイントロとアウトロのFinal Countdownのカバー。隣にいた人が「若手中心のお笑い番組に大御所が出てきてる感じなのが痛い」って言ってたけど同感。往年の一発ギャグを披露する大御所とそれに対して「うぉ、さすがやー!」とヨイショする若手芸人というか。って書くのは単に俺が明るく楽しい音楽が苦手な暗くてジメっとした人間だからだと思います。

PROTEST THE HERO
信者ギュウギュウのクレイジーケンバンド(ベタ)をちらっと見てからグリーンステージへ。今日一番のお目当てがこのPROTEST THE HEROだったんだけどDVDに入ってたライブを観てもイマイチつかめず、期待と不安をこの豊満な胸に抱いて待っておりました。それにしても横山ケンとDROPKICK MURPHYSの裏っつーこともあって人すくねー。やっぱなんかパンクスプリングて感じのバンドじゃないもんな。楽でいいけど。

メンバーは楽器持ってスタンバってるのになかなかDJタイムが終わらず5分ほど焦らされてスタート。いきなりBlindfolds Asideからスタートしたんでビックリしたんだけど、それ以上にビックリしたのが音の悪さ。なんつーかもうカオティックなグジャグジャっぷり。グジャグジャキンキンな音塊の中からバスドラのキックだけが聞こえるという感じ。

ただ、時折聞き取れるフレーズからするとステージ上の皆さんはそれぞれ大暴れしつつもきちんとプレイは出来ているような感じ。ただ、「演奏できている」けれど「バンドアンサンブルとして機能しているか」はこの音響の中では伝わってこなかった。

そんな中ヴォーカルはあんだけ暴れつつもかなりしっかりと歌えてる。で、このヴォーカルがかなりアジテーターというか日本人とコミュニケイトする気がまったく見られない早口で自虐ネタっぽいことをまくし立ててギャハハーハーと笑ったりエモがどうのとかアジったりして今後が楽しみです。

結局その後も音は改善せず。ちょっと残念なライブだったなあ。新曲はKEZIAのスタイルの延長上で一瞬パットンとD.E.P.のコラボEPの曲みたいな感じのとこもあったけどサビ(?)はかなりメロディックでなかなか良さげだったのでアルバム自体は期待できそう。

ELLEGARDEN
ヤングに大人気のバンド。クサメタル帝王婦人からファンが痛いっつー話を聴いてたので楽しみにしてました。俺はもちろんギュウギュウのとこからははるかに離れて隣のステージに近い場所にいたんだけど、ライブが始まった途端15人ぐらいの女子中学生か高校生ぐらいのグループの女の子が円陣を組んで振り付けを開始!疾走パートになるとみんなが床に寝っころがって手足をバタバタやるというパフォーマンスを!!

ジーンのザクがガンダムに撃破されたのを目の当たりにしたデニムの気持ちはこんな感じだったんじゃないでしょうかって感じのインパクト。これがエルレファンの威力なのか!

おじさんも一緒に混じりたくてウズウズしまくりだったんですけど隣にKID Aたんがいたからいけませんでした。ああ、僕も転がりたかったよゥ!!

STERIOGRAM
そんなわけで15分ほどエルレファンを鑑賞してから再びグリーンステージに移動してSTERIOGRAM。このバンドって新作出したけどなんとなくiPODのあの曲の一発屋っつーイメージがあって(いや新作のビデオの曲とか良かったと思うけど)どんぐらいお客さん入るのかと思ったけど意外と人気あんのね。盛り上がるし。まあ確かに他の曲もそこそこいいもんな。

JIMMY EAT WORLD
でもなんか疲れてきたのかあんま長い時間観てられなくて速めにJIMMY EAT WORLDのために移動。したらちょうどエルレが終わったとこで思いっきりその退場の群れとぶつかったんだけど、その彼らの表情からもライブの素晴らしさがわかりました!いやあいいよね!

で、ひっそりJEWなんですけど、いつもの黒シャツ黒パンツの格好で貫禄のライブ。演奏は誠実にタイトだしBleed AmericanからA Praise Chorusへの流れでスタートしたセットリストもここ2作からのおいしい曲を演奏してくれて大満足です。WorkとFutures(なぜかデス声使ってた)に感激しちゃいました。今日出たメインステージ二つの面子の中では音楽的に一番おとなしめで音量も他のバンドに比べたら小さかったんだけどそれでも一番ぐっと来るライブでした。ホントいいバンドだなあ。

新曲を1曲披露してたけどいつものJEW節て感じ。新作も安心して待てそうです。なんか今日観れて良かったって思えたのはJEWだけだなあ。それにしても40分て短すぎ。NEW FOUND GLORYのほうが日本では人気あんのかなあ。

NEW FOUND GLORY
最近の彼らのアルバムは聞いてないけど、以前サマソニで観たとき盛り上がるけどなんか演奏はイマイチだなあと思ってた彼らなんですが、やっぱその印象は特に変わらず。ツアーをこなしてるだけあってパフォーマンスは目を惹くものの、音には惹かれないというか。

そんなわけで前半観たとこで会場を後にしました。NOFXは前に冬ソニかなんかで観てなんとも思わなかったので電車が混む前に退散。

つーことでなんだか充実感の薄いライブでしたがもともとPROTEST THE HEROとJIMMY EAT WORLDを目当てにこのイベントに参加してる自体ちょっとちげーよな。

投稿者 trouble : 23:25 | コメント (3) | トラックバック

2007年03月30日

残響レコードPresent's "SPETZI"

こんばんは。65daysofstaticファンブログです。なので、今日も彼らの出演するイベントに行ってまいりました。

渋谷のDuo Music ExchangeっつーとこはTHE RASMUSで行ったことがあって、ステージ低いわ柱はあるわですげー観にくい会場っつー印象だったんでなんだかなーと思ってたんだけど、開演時間の6時半ちょい過ぎに入ったらガラガラ。すげー観やすかった。人がいないとここってすげー広く感じるのね。ステージが横長だし天井もそこそこ高いし。

NAAN
ギターヴォーカルトランペットとドラム尺八(?)その他の二人組。まったく予備知識無しで観たんですがこれがなかなか良かった。なかなかとか書くと偉そうだけど。ギターが激しくかき鳴らされるパートあり、尺八(?)がむせび泣くパートあり、SIGUR ROSが密教的になったかのようなパートありで。遅れて入ったのでちろっとしか観れなかったんだけどこれは改めてしっかり観てみたいです。

te'
なんか変な名前のバンドばっかです。もっとDRAGON FLAMEとかそういうわかりやすいバンド名で行こうよ。ロゴまで見えちゃうようなさ。

去年の65の日本ツアーで前座を務め、65を食っちゃうぐらいの素晴らしい演奏を聞かせてくれたバンドなので楽しみにしてたんだけど、期待通りでした。日本人らしい繊細さと生真面目さが感じられる演奏。激しいけれどどこか暖かみや優しさという雰囲気が感じられちゃったりして。えへ。

ブレイクが気持ちよくビシっと決まるバンド全体の演奏のタイトさの中で光っているのがリズム隊のカッチョよさ。ベースラインはかなりうねってるけどバキバキ感もあり、ドラムもラウド。最近出たらしいシングルからの2曲のうち、2曲目はかなり体動かされました。naanと一緒にイベントに出るらしいので行ってみようかな。

I'M NOT A GUN
ドイツで活動しているエレクトロニカバンド?と思ってたんですが、こちらもドラム(すげー太ってた)とギター(7弦。この人は日本人かな?)のデュオ。多少エレクトロニカなサウンドが使われているからポストロックにカテゴライズされているのかもしれないけど、感触的にはジャズとかフュージョンとかイージーリスニングとかそういう雰囲気だったような。

なんとなくたどたどしいギターを含めてその音楽性もちょっと俺の好みには穏やか過ぎる感じではあるんだけど、意外と飽きずに最後まで聴けました。

65daysofstatic
なんか人口密度がすかすかなので前に向かううちにまたもや最前列に来てしまった。今までの3バンドはドラムが全部ステージ左端にセッティングされててきっとも共用してたみたいだけど、65はさすがにそういうわけにも行かず、全部バラして通常の位置に組み直し。今までのバンドはすげー簡単にセットチェンジが進んでたんだけどさすがにここでは時間がかかる。9時スタートの予定だからかスタッフがすげー大急ぎでセッティングしております。

結局9時10分ぐらいからのスタート。オープニングのDance PartiesはイントロがFATBOY SLIMのRight Here, Right Nowにちょっち似ている。今日もバンドの調子はなかなかよさげな感じでジョーは演奏しながらステージの下がどうなってるかチェックしつつ客に向かって「上がってこい」のジェスチャー。上がってどうしろっつーのって感じでお客さん困り気味。

今日もセットリストは変わらないかなーと思ったら、昨日カットされたRetreat!Retreat!をI Swallowedの位置でジョバンニ・プレイ。カンパネルラのジョバンニ道連れ受け。序盤にプレイね。

その後は昨日のタワレコと同じ展開だったんですが、アンコールはカット。やっぱ10時に音出し止めなきゃいけなかったみたい。最前にいると打ち込みとかの音は生バンドにかき消されちゃう感じだったんだけど後ろのほうだとサウンドや盛り上がりはどうだったんかしらね。

っつーことで4回目のライブだっただけに特にもう書くこともないんですが、今日も今日で楽しかったです。これで今回の来日ツアーは終わったわけですが、新作発売後にまたきちんと戻ってきて欲しいです。今度はもうちょっと長くやって欲しい。

投稿者 trouble : 23:45 | コメント (2) | トラックバック

2007年03月29日

65daysofstatic at 渋谷タワーレコード

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今回の来日で3回目のライブに行ってきました。今んとこ何回観ても飽きん。

先日のHMVと同じくシングルを買うと入場整理券がもらえるっつーシステムのイベントで、今日はタワーレコード渋谷店。HMVでのイベントは店内の照明そのままだしモニターもなしで(ドラマーはクリック聞いてたけどフロント3人はイヤホンモニターもしてなかった)本当に「インストアライブ」だったんだけど、タワレコの地下スペースは普通にライブハウスだし去年のイベントは普通に「ライブ」だったのでクアトロの単独と同じような気持ちで向かいました。

で。整理番号が良かったもんだからつい最前列に陣取ってしまった。うわー最前列なんて何年ぶりだろ。おそらく1993年のTALISMAN以来。あのときフレデリック・オーケソンに手渡しでもらったピックはどこにいってしまったんだろう。そしてフレデリックはARCH ENEMY抜けてこのあとどうすんだろ。KRUXに専念?

65のライブを観るたびに毎回ギターの音がちいせーとか文句垂れてる俺ですが、サウンドチェックの音を聴く限りギターアンプから直で音が来る感じだし、しかもドラムも生音でガンガン聞こえそう!と「最前だと音がわけわかんなくなってイヤ」と普段偉そうに言ってるクセに今日は最前だからこそ体験できそうなギターサウンドを楽しみに待つ。

いつも開演時間きっかりにライブを始める几帳面な彼らですが今日は5分ほど押してのスタート。あまりに前すぎてPAから出るサンプリングの音が後ろに聞こえる感じですが、バンドの音はめっちゃいい感じ!何よりギター2本がステレオでクッキリ分かれてちょっとしたノイズまではっきり聞こえる。ラウドギター至上主義な俺にはたまらないサウンドバランスであります。こうして聴くとポールが轟音担当、ジョーのギターはメロディー担当って感じ。いやホントギターがデカくて気持ちいいぞ。

で、バンド・・・というかジョーのテンションが今日はやけに高く、いきなりステージから降りてきたり身体を客にあずけてギター弾いたりとこれまでに観たことのないノリでした。ポールはいつもどおりケイレン。サイモンは相変わらず怖い。ロブの前髪は相変わらずウザい。

場所のせいもあってサンプリングサウンドとバンドサウンドのヴォリュームがクアトロ公演とは逆のバランスだったんだけど、このバランスで聴くと彼らがCONVERGEを好きっていうのがなんとなくわかるような気もする。。今日本編ラストでやったThese Things You Can't Unlearnのラストでの盛り上がりんときのギターサウンドなんかはこうして聴くとかなりCONVERGEっぽいなと思ってみたりして。この曲、美しく物悲しいメロの上に爆弾が落ちてくる音や人の悲鳴に聞こえるサンプリング音が被さって不穏な雰囲気になり、そこからカタストロフパートへと展開するのが超いい。超カタルシス。腸カタル死す。CDで聴くとあんま伝わってこないけど、ライブを観るとこの曲に限らず彼らの音楽に感じられるカタストロフな感覚が音楽性は違えどもCONVERGEに共通してると思う・・・んだけどどうかしらん。いや共通してるからって明日僕にシアワセがおとずれるわけじゃないですけども。

アンコールは時間の都合で予定されていたRetreat!Retreat!がカットされたみたいだけど、今回の日本ツアーで初披露となるPrimerが聴けたし(この曲終わってからDance Partiesの打ち込みが鳴っててまたやんのか!とちょっと興奮したけど単なる間違いだった)60分強のマジ素晴らしいライブ。こんなライブが650円だなんて贅沢にもほどがある。しつこいぐらい書いてるようにギターの轟音サウンド(あとあとはやっぱロブのカッチョ良すぎなドラムな)を十分堪能できたこともあってクアトロ公演以上に燃えた。ホント観るたびにどんどん好きになるなあ。

明日はDUOにてI'M NOT A GUNとかTE'も観れるんで楽しみ。65は1時間てことだけど出番はラストになるんかな?

投稿者 trouble : 22:39 | コメント (0) | トラックバック

2007年03月27日

PHILIP SAYCE and THE ANSWER

ラッキーなことに招待券をいただくことができたので行ってまいりました。両方とも聴いたことなくて、PHILIP SAYCEはブルーズ、THE ANSWERはJETみたい、という変な決め付けをして行ってみた。

着いてみて初めて知ったんだけどWHDという会社かなんかのショウケースでテレビカメラもでっかいのだのクレーンだの入ってて妙に物々しい雰囲気。あと業界人ぽい人ばっか。ってショウケースだからか。入り口でパンフレットみたいのをもらってそれを眺めてみたら両アーティストとも若い。1枚ずつしかアルバム出してないから当たり前か。でもそんなアーティストに比較してお客さんはオジサンばっかでした。

PHILIP SAYCE
7時きっかりに登場したのはPHILIP SAYCE。うぉーイケメンだ。ストラトの音がめっちゃ気持ちいい。もちろんプレイはキレがあってカッコいい。んでもって歌もうまいんだわ。トーマス・ヴィクストロームをファンキーにしたかのような歌声なのな。

音楽的には渋いのを予想してたんだけど思った以上にハードロッキン。ファンキーでソウルフルだったりもするのでリッチー・コッツェンとか後期MR.BIG、ROOSTERに通ずるところもあった気がする。ただ、楽曲的にはそこまでポップというかじゃなくて、アルバムとかじゃなくてライブでガンガンのし上がっていくんだろうなーっつー感じ。

で、彼のバンドはトリオ編成なんですがとにかくラウド。その原動力がドラムのケニー・アロノフ。この人ジョン・ボン・ジョヴィ人脈というかジョン・クーガー・メレンキャンプのバンドにいた人ってことで勝手にレイドバックしたスタイルだと思ってて、再結成SMASHING PUMPKINSのドラマーがこの人になったって聴いたときは「あれ?」と訝しんだんですが、生で観たらすげーのな。ダイ・ハードのブルース・ウィリス的アピアランスでレイドバックとかとまったく関係ないとにかく手数が多いしドン!カン!という音の鋭さがたまらなく気持ちいい。おかげでベースの人はまったく存在感なかったですが、正直ギターと歌がいくらうまくても曲にイマイチ引っ掛かりがないこのバンドのライブを最後まで集中力途切れずに観ることができたのはケニーのドラミングのおかげかなって感じです。

アンコールでSpanish Castle Magicやってたんだけど俺にとってはイングヴェイヴァージョンがオリジナルなので、「なぜそこで早弾きを入れない!」ともどかしく感じながら聴いてました(病)。

THE ANSWER
前座、ヘッドライナーっていう形じゃなくてダブルヘッドライナーのショウケースのようで、PHILIP SAYCEは80分ほどプレイ。その後20分ほどのセットチェンジタイムを経てTHE ANSWERの登場。

さすがにさっきのケニーと比べてしまうと雲泥の差のドラムで、ギターも乾いた音だったため、バンド全体の音圧はPHILIP SAYCEに譲るものの、このバンドの場合はヴォーカリストの存在感で客の目を惹くって感じ。おもっくそロバート・プラントmeetsクリス・ロビンソンでした。でもきちんとライブをやってきたバンドらしく、PHILIP SAYCEよりもショウの進行はスムーズ。音楽的にはJETって感じじゃなくてもっとブリティッシュハードロックというか、初期のエアロスミス(アンコールではSweet Emotion)とかBLACK CROWESみたいな感じ。

新人バンドだし多くを望んでもしょうがないんだけど先人たちにこの手のバンドで偉大なバンドが山ほどいるだけに「今この手のバンドがあまりいないから」という理由以外の、このバンドならではの魅力はまだないような気がしたなあ。音楽的にも小粒感が否めないし。フジにも出るみたいだけど今日1回観たらもういいかなあ。

っつーことでタダで観たクセに文句が多い感想になってしまいました。やーね!

投稿者 trouble : 23:26 | コメント (1) | トラックバック

2007年03月26日

65daysofstatic at 渋谷HMV

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吉祥寺にてサトウのコロッケ(メンチと違って並ばず買えて、なかなかおいしい)を食べながら井の頭公園を散歩。今日は暖かかったから人がすげー多かった。こういう日は一人ボートは断念。

で、そのあと渋谷に移動して65daysofstaticのインストアライブに行ってきました。すっかり追っかけ状態。

Don't Go Down To Sorrowのシングルを買うとインストアライブが観られるっていうイベントがタワレコ渋谷店とHMV渋谷店で企画されたのでまずタワレコのほうでチケットをゲット。わざわざHMVでのインストアライブは観なくてもいっかーと思ってたんだけど、にも関わらず来てしまったのは昨日があまりにも良かったから(というのはタテマエで、暇で死にそうだったから)。結果的にシングルをダブって買うことになってしまったけど650円でライブ観れるなら安いもんだ。

HMVの3Fロック&ポップスフロアでライブって話だけど一体どこでやるんだべ?と思ってたらフロア奥のスペースを暗幕で区切って強引にスペースを作ってました。

hmv.jpg

で、機材のセッティングは小さなステージにドラムが、後のメンバーは柵で区切られただけの、客と同じ目線の位置でプレイするみたい。一応ステージ左右にPA(っつーかスピーカー)はあるけど各自のアンプ直の音。ドラムにもマイクはついてるけど生音に聞こえるんだろうなあ。

そんなちんまりとしたセッティングなのでほんのちょっとしかライブやらないのかと思ってたんだけどセットリストは昨日のライブからI Swallowed HardとCat以降をカットした感じ。予想外に50分強やってくれました。ただ、前半はジョー(真ん中の人。名前実は全部違うかもしれん)のギターの調子が悪く、オープニングが長引いてしまったり、Don't Go Down To Sorrowは不完全燃焼だったり。

まあ明るい店内で行われたインストアライブなわけで、むしろここまでガツンとやってくれたのが予想外だった。フロアとイベントスペースは暗幕で仕切られてるだけだから外の人にも音丸聞こえで、それはそれでいいプロモーションになるけれど、こんだけしっかりやってくれると単独ライブのありがたみが薄れるような。

まあそれはさておきドラムはやっぱ生音がガンガン聴けて、ロブの超人的なドラミングと前髪のうざったさを堪能。ほんとあの全身で叩きまくるあのドラミング、半端なくカッコいいわ。全編ドラムソロと言っても過言ではない感じ。ポストロック界のスノーウィ・ショウだ。ドラムだけ観てても満足できるライブです。

ライブ開始前には「飽くまでもインストアイベントとして、楽しんでください」というアナウンスがあって「おまえらヘタに盛り上がるんじゃねーぞ」という圧力をかけられていたわけじゃないでしょうが、昨日のクアトロと比べるとやはりお客さんも明るい店内でどう盛り上がっていいかわからなかった感じでとっても静かでした。あとアレよな。調子に乗って最前行くとメンバーと近すぎて妙に気まずいよな。ジョーは意外と客のほう観てくるし。最前行かなくて良かったなあと思ったシャイボーイな僕でした。

投稿者 trouble : 22:30 | コメント (1) | トラックバック

2007年03月25日

65daysofstatic at 渋谷クラブクアトロ

え?また?と言いたくなる早いペースでの再来日公演に行ってきました。

この人たちのライブっていっつも時間通りきっかり始まるんですが、今日も6時きっかりに場内暗転。したものの特にSEがあるわけじゃなく、なんか妙な間が空いてたんですがほどなくしてメンバーがパラパラと出てきて位置に着く。

今月21日にシングルがリリースされ、来月25日にニューアルバムリリースってこともあって今回は新曲が沢山聴けるんじゃないかと思って楽しみにしてきたんだけど、いきなり1曲目から新曲!これがこれまでの彼らにはなかったようなレイヴトランスな雰囲気バリバリの曲でいきなりアゲアゲです。The Distant & Mechanised Glow of Eastern European Dance Partiesという曲らしい。長すぎ。さらに続けざまにAwait Rescue。この連発に場内も盛り上がって軽いモッシュまで起こってました。去年のツアーんときとは大違いの盛り上がり。

続いて先日シングルでリリースされたばかりのDon't Down To Sorrow。淡々とした雰囲気のピアノ曲から徐々に曲が盛り上がり、弦をかき鳴らすノイジーさと終末的な美旋律が溶け合ったいかにも65daysofstaticらしい曲だ。ライブで観るとやっぱいいな。

その後相変わらずドラムと格闘するかのような叩きっぷりが気持ちいいI Swalloed Hardを挟んで「もうすぐ出る新作、誰もまだ聞いたことないはず。そっからやるよ」とのMC。相変わらずナマってるからなんつってるのかよくわからん。

その新曲(A Failsafe)はブレイクビーツとピアノ、そしてガンガン叩きまくるドラムっつー目新しさはないスタイルながらもブレイクビーツがかなり凶暴で否が応でも衝動性を喚起させられてカッコよかったです。そのまま続けての新曲(When We Were Younger & Better)もやはり耳障りなブレイクビーツと叩きまくるドラム、かき鳴らされるギターに隠れずにピアノの美旋律が響くという65daysスタイル。なかなかいい。

静かな嘆きの中の深い悲しみといった趣のFix The Sky(なんでこの曲をJapanて言うんだろう?)に続いて人気のRadio Protector。この曲の後半のギターのブーストサウンドは今までのライブでは一番良かったかも。一般に轟音バンドと言われる彼らですが、轟音と言われるとMOGWAI的ギターサウンドを思い出してしまうのにも関わらずこのバンドはそこまでギターによる轟音を志向していない感じだし、そもそも音量がそんなにデカくないんだよな。そこらへんはかなり物足りなくもあるんだけど、今日は今までで一番サウンドの抜けも良ければバンドアンサンブルも良くて、「轟音」の何恥じない演奏を聞かせてくれてたと思う。

で、続くThis Cat Is Landmineがやばかった。この曲前回のツアーとはかなりアレンジを変えていて激しさが通常の3倍です!って感じでめちゃめちゃカッコよかった。

本編ラストに演奏された新曲 These Things You Can't Unlearnはゆったりとしたテンポながらも悲壮感漂う旋律がドラマチックに展開する曲。いや今日披露された新曲はどれも素晴らしくて新作への期待が高まりまくりです。

アンコールは1曲目がライブでは必ずやってるけどイマイチ好きではないAOD。これやるならAren't We All RunningとかInstall A Beakなんちゃらとか聴きたかったとか贅沢なこと言ってみたり。んでもってオーラスがお約束のRetreat!Retreat!。キメ曲なんで盛り上がるんだけど、ちょっと飽きたかも。

今回のライブはじっくり聴くという場面よりも肉体性に訴えかけられる激しい場面がかなり多くて会場の盛り上がりもこれまでの東京公演にはないものだったんだけど、その激しさにはRetreat!Retreat!を例外にすれば祝祭的な雰囲気だとかハピネスみたいなもんがほとんどなく、むしろ愛する人を殺された悲しみと絶望にまみれながら道行く人をメッタ刺しにしている、そんな感情喚起が強かったのが良かった。いやそこまで凄惨じゃないですけどとにかく絶望とか嘆きとかそういうファクターが強いのがいいんだよなあ。メンバーの演奏する姿も悲壮感と危なさが漂ってるし。

ともあれ、今まで観たライブの中では一番満足度が高かった。過去の曲の中で聞きたかった!って曲が数曲あって、しかもリリース前の新作からの曲が多かったのにも関わらず楽しかったってのがいいよね。早く聴きたいぜ。

投稿者 trouble : 21:49 | コメント (2) | トラックバック

2007年03月16日

CONVERGE, ENVY, PLANES MISTAKEN FOR STARS, DRUMKAN at 下北沢Club251

クアトロ公演に行こうか迷ったあげく、最終公演をチョイス。下北は10年ぐらい前はよく来てたけど最近は全然来なくて、オッサンはオヤジ狩されないかドキドキしながら行ってきました。会場のClub251はいかにもインディーズバンドたちが日々切磋琢磨してそうな雰囲気だったけど思ったより広かった。それにしても男ばっかの客だったらステージ見えずに終わっちまいそうだな。

DRUMKAN
トップバッターは日本のベテランエモ、DRUMKAN。CONVERGEのギターとメル友で、日本に来るなら出させてよーとお願いしたところ快諾されての出演らしい。

音楽性は今日出演するどのバンドともまったく関わりがないストレートな歌謡エモって感じ。本人たちも場違いのリスクをわかったうえでの出演だったんだろうけど実際あんま反応もなく・・・というか音楽的にもあまり引っ掛かりを感じることができずでした。

PLANES MISTAKEN FOR STARS
長髪、ヒゲであぶらぎったとっつきにくそうなアンドリューWKといった出で立ちのメンバーたちが自分たちでセッティングして、サウンドチェックからそのままライブスタート。彼らのことはまったく知らず(と思ってたら携帯の「気になるバンドリスト」に書いてあった)に観たんだけど、ところどころカオティックというかマスメタル的な雰囲気も漂わせつつ根底にあるのはアメリカのドロドロしたロックンロールて感じでかなりかっちょよかった。

曲の魅力がちょっと俺には響いてこないかなーとか思ったりもしたけれど、ところどころドラマチックな展開もあったりして最後まで飽きずに観れた。ただ、CD買うかつったらビミョーだな。

ENVY
去年のフジロックではヘリコプターに乗ってたもんだから観れなかったんで久々のENVY。

なんか以前よりもさらに轟音の中の美旋律、激情ってもんが明確になった気がする。音を浴びるのが気持ちよい。ヴォーカルの嘆きっぷりは多少コミカルでもあるんですが、以前観たときにやってた曲より起伏が激しい曲が多かったような気もして、そこらへん非常に気持ちよかったです。総合的に観たら今日一番よかったのはENVY。

CONVERGE
JANE DOEを聴いてBEAST FEASTでライブ観て興味を持って、YOU FAIL MEを聴いて好きになり、ISIS、MASTODONとの共演つー奇跡の面子でのDOJOでトドメを刺されたように好きになったCONVERGE。NO HEROはどこかメタリックに整理されすぎた印象があって前作・前々作と比べると物たりなさを感じてもいたんだけど、それなりにハマってたしとにかくめっちゃ期待してたライブでした。

このバンドも前3バンドと同じく自ら機材をセッティングして、ギターのサウンドチェックがそのままPlaguesの冒頭のリフになり、そのままライブスタート!と思ったらなんかPMFSやENVYと違って音がガツンと迫ってこない・・・?あり?会場前方は予想通りの騒乱を見せてるんだけど、後ろの方までその熱気が伝わってこない感じ。

ジェイクはモニターの調子が悪いのかしきりにスタッフに何か言いながらの演奏。ベースがトラブったりしてライブの流れが悪くなったりも。ギターもアルバムで聴ける錆びたノコギリでジゴジゴ切られるようなザラついた痛みが感じられず、妙に細い感じ・・・(これが物足りなさの大きな要因かも)。そういう機材トラブルの問題を抜きにしてもなんかこうキレがないというか。音量も小さいし、前回のインパクトが凄すぎたからなのか、会場の音響の問題なのか。

と序盤はなんかノリきれないまま観てたんですが、やはりカオスの中に絶望と怒りと破壊と美をドラマチック描き出す彼らの音楽は絶品。Last LightやDrom Outと言った劇的な曲はたまりません。ラストには往年の名曲Saddest Dayも演奏されてゲキソクも控えめに盛り上がってました。

でもなんかやっぱ今回は不完全燃焼だなあ。連荘でライブをこなす日本ツアーの最終日だったから疲れが出てたのか?クアトロはどうだったんかな。

投稿者 trouble : 23:26 | コメント (67) | トラックバック

2007年03月12日

MUSE at 国際フォーラム

昨年のサマソニの感想をネットで見ていると「初めて観たけどMUSEはすごかった!」っていう感想が多かった。それが影響したのか前回はNKホールでスカスカだったのに今回は国際フォーラムが即日完売。新木場スタジオコーストでの2公演が追加された。

で、俺は国際フォーラムのチケットをゲットしてたんだけど、3日間もあったらセットリスト変えてきそうだし、何よりスタンディングの盛り上がりを観たい!と強く思って3月11日、スタジオコーストの二日目の公演に急遽行ってしまいました。

そしたら当日券もなくて完全ソールドアウト。ひえー!事前にしっかり確認しよう!と夏川純に言われてしまいそう。クリマンのHPに国際フォーラムはTHANK YOU SOLD OUTって書いてあったけど新木場のには書いてなかったんだもーん。前にMTVでVJやってたモデルの男も「チケット2枚売ってください」って書いた紙持って立ってたし、そういう業界のやつが入手できないんだから俺みたいなションボリ30男にチケットが手に入るわけもない・・・と意味もなく落ち込んで帰ってきました。

結局コースト二日間は両日でセットリストに大幅に変更があって、そうなると国際フォーラムも大きく変えてくるだろうし、やっぱ1日だけじゃなくて2日は観たかったなあ・・・と昨日のチョンボが悔やまれます。

でも今日は東京3連荘の最終日だしきっと素晴らしいライブになるはず!と悔やむ心を無理やり前向きにして会場へ。今日の席はPA卓前のど真ん中。ほんとピッタシど真ん中でした。

■THE FRATELLIS
今日は昨日の公演ではキャンセルだったTHE FRATELLISが前座でプレイ。7時3分前ぐらいから始まってました。スリーピースのシンプルなロックンロールバンドでどうやらiPodのCMで使われてるらしい。でも正直退屈だったかなあ。ドラマー(シンバルがすげー高い位置にあったな)がまだまだ本調子じゃないことと慣れない大会場でのプレイだからってこともあったんだろうけどプレイに耳を引くものはなかったし曲にもピンと来なかった。とかえらそうなこと言う以前の問題で、30分のうち23分は爆睡してました。

■MUSE
セットチェンジには30分ぐらいかかって8時チョイすぎに真打MUSE登場。サマソニではMap Of Problematicでスタートしたけど今日はTake A Bow。フレーズが繰り返されるごとに徐々に大きく盛り上がっていく展開のこの曲はオープニングにぴったり。ラストのパワーコードが引き伸ばされてドムのカウントが入り、引き裂くようにクリスのベースリフに導かれてHysteriaが始まる。うおーかっけー!と盛り上がりつつも場内はまだまだイス席でどう盛り上がったらいいか戸惑っているような雰囲気も。ただ、歓声は凄い。Hysteriaでのリズムってのはシンプルなようでハイハットとか金物の入れ方が絶妙だと思う。複雑なことではないのかもしれないけどセンスを感じさせるグルーヴっつーか。この曲に限らずMUSEの曲のリズムってそういうちょっとした味付けがおいしいものが多いと思うんだよね。で、この曲はギターソロ・・・というか間奏の展開も大好き。どこかコミカルな、人形劇のBGMに使われるようなメロの前半からゆったりと大きく流れる後半のメロへの流れがたまらん。

アタマ2曲ではややサウンドバランスを調整してます、っていう感じで音のフラつきが感じられたんだけど次のMap Of Problematicからは(もちろん俺の席の場所での話だけど)完璧なサウンドになった。ステージ後方には中にらせんの入った筒(電灯?)みたいのがあって、その前に半透明のスクリーンがある。電灯は光ったりするんかと思ったら意外と活躍しなかったんだけど、スクリーンには映像だのメンバーの演奏映像が流されたりする。照明も完璧にプログラミングされており、曲の展開に応じて素晴らしい効果を生み出していた。

スクリーンにはこの曲ではサビのLoneliness Be Overという歌詞が映し出される。曲のラストではヘヴィなリフを使ってのジャム。以前のフジロックで披露されたジャムが後にStockholm Syndromeへと発展したけれど、今回いくつか披露されたこれらのジャムもいずれ曲となってアルバムに収録されるのだろうか。

マテューさまは相変わらず痩身で上はこじゃれたTシャツだが下はラメラメのパンツで相変わらずあまりお客さんの方を見て演奏はしない。国際フォーラムだとステージと客席の目線が結構まっすぐぶつかるのでマテューさまのような方にはやりづらい会場かもしれない。歌って前向いてるときは目つぶってて、歌がなくて演奏してるときはドムのほう観てるってことが多かった。要所要所でキメポーズ決めてるくせにそういうどっかビクビクしてるようなところも相変わらず高貴でございます。クリスはジェイムズ・ヘットフィールドみたいなヒゲ生やして相変わらず寡黙にアタマ振ってブリブリとベース弾いてます。この人のベースランニングって安定してて気持ちいいよなあ。ドムは相変わらず。サポートメンバーはキーボード弾いたりときにはベースを弾いたりと結構な活躍。でも紹介とかはしてもらえない切ないポジション。

次に早くもButterflies & Hurricanesが登場。CDで聴くとどちらかというと地味な存在感だったりするこの曲だけど、ライブで聴くとMUSEの、マテューさまの凄さをわかりやすく示してくれる名曲だったりする。凄絶なピアノソロと激しいパートのダイナミズムが素晴らしい。そして続いてはAssassin。新作の中では特にメタリックで激しいこの曲は日替わりでプレイされる日とされない日があったようだけど、昨日披露されたということは今日やらんだろう、と勝手に思い込んでいたので嬉しい。激しいパートはDREAM THEATERの近作で聴けるようなスリルを感じさせてくれる。

Sing For Absolutionは静かな曲でこういうとこで聴いたらダレちゃうだろうなーと思ってたので実はあんま嬉しい選曲ではなかったんだけど、意外と集中力が途切れず聴くことができた。激しい曲の連発で来たとこでこの曲っつー置き場所も良かったんだろうな。静かに、意外とアッサリとした余韻を残してこの曲が終わるとマテューたまが7弦ギターを持って登場。このギターを使うってことは・・・と思ったとおりCitizen Erased!ってこの曲はHullabalooのライブDVDで観るとすげーかっちょいいんだけどいざ生で聴くとDVDと同じカッコよさを意外と感じられないもどかしい曲だったりもして。

ラストのピアノを引き継ぐようにしてライブはピアノタイムに。前回のような派手なキーボードがあるわけじゃなくて白いアップライトピアノ(キーボードですけど)が置いてあるだけですが、このパートではそのピアノが前に出されてマテューさまがそれをポロロンポロロンとお弾きになりながらお歌いになられます。

Hoodooは特にCD聴いてるときは意識してなかったけど昼ドラで「ガーン!」なシーンに使われるような叩きつけるフレーズから後の荘厳さはなかなかのモノ。客は引き込まれたのかガーン!の余韻に呆然としていたのか曲が終わっても反応がなく、静寂の後マテューが「終わり」って言ったのがカワユスでした。インプロでポロポロ弾いてたあとに始まったのはApocalypse Please。荘厳2連発のあと、小休止という感じでFeeling Goodだったけど、2番では久々にマテューさまセルフ紙ふぶき炸裂。拡声器で歌いはじめると客が今か今かと紙ふぶきを待ちわびてる空気が伝わってくる。っつーかセルフ紙ふぶきで「おー!」って拍手するって何よって感じだけど。このFeeling Goodでちょっと和やかな空気が生まれたけれど、Sunburnが始まるとまた会場の空気がひんやりと引き締まる。結局1stからはこのSunburnだけだったけど、最近は筋肉美術館もやってないのかな?

と、ここでピアノタイムが終わってどこか能天気な手拍子ソングStarlight。あとはノリノリエンディングまで一直線!ってことになると思ったんだけど、待てよ?なんか俺が聞きたかった曲まだ全然やってないじゃん!と気づき、必ずライブやるPlug In BabyとかNew Bornとかカウントしつつ昨日一昨日の曲数で計算すると聞きたい曲の半分もやらずに終わってしまうことに気づく。えー?マジ?ひょっとして今日が一番ハズレの日だったの?と愕然としつつも、すでにここまでで十分楽しんでいる自分にも気づく。Dream Theaterとかと同じでどの選曲パターンの日に当たってもきちんと満足できるんだからやっぱこのバンドすげー!ってまだライブ終わってないんだけど一人考えておりました。

それまではどこか演奏は凄いけどどう盛り上がろうか・・・みたいな遠慮を感じられた場内も、Time Is Running Outで火がつき、マシューがドラムの前で天を指差しポーズ!なNew Bornが立て続けに演奏され、Blissで風船が出てくる展開にはたまらず大盛り上がり。イス席の会場でこんだけ盛り上がれば大したもんだろ、って感じのノリに。

そのまま本編は終了。さっきは「どんな選曲でも満足させるMUSEはすげー!」とか思ってたけどアンコールを待ちながら考えた。俺がこの時点で「今回のライブで絶対聞きたかった曲」のうち、まだプレイされてないのが新作のInvincible、Supermassive Blackhole、Knights Of Cydonia、前のアルバムからStockholm Syndrome、Plug In Baby・・・5曲ある。でもアンコール一発目はきっと新作のアコギの曲で、その後2曲、そのうち1曲はCydoniaだから実質1曲・・・えええ!ストックホルムもブラックホールもインヴィンシブルも、さらにはPlug In Babyまでもが「日によってはやらない曲」になってるってことかい!と。なんつー贅沢な・・・。まあでもここまで来たら全部聴けなくてもしょうがないなーとか思いながら待っているとやはりアンコール一発目はSodier's Poem。まあゆったりとキレイな曲でいいんだけど、「これやるならこの曲をリスト」がかなりあるのでちょっと流してみてました。でもこの曲から次のInvincibleへの流れは良かったなあ。

この曲はこのツアーではハイライトになりうる曲だと思ってるんだけど、この日の演奏も素晴らしかった!後半ギターソロで一気に爆発するところのカタルシスがすげえ。いろんな人が言ってるほど映像そのものが素晴らしいと思えないんだけど、世界での紛争やデモの映像を流す前でこの美しい曲が演奏されるというのが素晴らしいマッチングを見せていたのは確か。

そしてそのメッセージ性の強い演奏から一転してSupermassive Blackhole!陳腐な表現ですが場内は一気にパーリームード。いやこのどこかキッチュな感じもするダンスチューン、すげー好きなんだよね。スクリーンにはリズムに合わせてズンズン行進するロボットやクネクネ踊るロボットが。これが意味なくアホでいい。カオスパッドでギュルギュルかまし、クリスの絶叫で曲が終わり、ついにCydoniaで終わりか・・・と思いきやStockholm Syndrome!!これ燃えました。キレました。場内もこの流れのせいでそりゃ尋常じゃない盛り上がりになってる。この曲では席の位置のおかげなのかサビで聞こえるシーケンサーのフレーズがサラウンドで回っているように聞こえて素晴らしかったなあ。

適当なジャムのあとにマテューが「ありがとーう」とシンディ・タニムラばりの挨拶をかまして引っ込んだので今日はCydoniaなかったけどやっぱ十分満足できたなあ!と思っているとどうもまだもう一発アンコールかます様子。うへー、新木場二日間でやった曲全部やるつもりだこいつら!と嬉しくなってしまいました。

で、その2回目のアンコール1発目はCity Of Disillusion。Muse流西部劇なこの曲ではアコースティックギターを使っているけどエフェクターでエレキの音も出してしまってました。Plug In Babyはそりゃもう大騒ぎで、ついにラストのKnights Of Cydoniaへ。スクリーンに映し出されるNo One's Gonna Take Me Alive, Time Has Come To Make Things Right, You And I Must Fight For Our Rights, You And I Must Fight To Surviveの歌詞に合わせて大合唱したあとの爆発は凄かった。バンドのヴォリュームが一気に上がった感じだった。Bohemian Rhapsodyでの有名なヘドバンパートの爆発力をこの曲は凌駕したと思う。

いやほんとすげーライブだった。日本デビュー前にOn Air Westでやったショウケースギグから彼らのライブを観てるけど(とプチ自慢)、観るたびにガンガンスケールでかくなってるし、パフォーマンスの質にバラつきなく毎回納得させる凄みを感じさせてくれるんだからおそるべし。

無理やり難癖つけるとすればマテューさまは1曲1曲ギターをコマめにお代えになっておられましたために、ライブの流れがイマイチ良くなかったようにも感じたとこ。クラブ規模の会場より今日のようなイス席のホールだと曲がいくら素晴らしくてもその熱狂は短時間のうちにすっと引いてしまうので、ノリが分断されちゃってたような印象もあり。

でもこの凄まじいまでのカタルシスを前にはそんなことも些細なことで。フジの初日に出るという噂があるけれど、今日みたいなライブをあそこでかましたらさらにすごいことになるよな。実現してくれることを願います。

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2007年02月26日

WIG WAM & FATAL SMILE at 渋谷 O-EAST

気が付いたらチケットが売り切れ寸前で危なかった。この手のバンドでそこまでチケットが売れるってなんか珍しいような。

FATAL SMILE
このバンド名と紋章ジャケ、そしてスウェーデン出身っつーことでTREATをパワーメタル寄りにした音楽性だろう、と期待・・・はさすがにしてなかったんですが、何はともあれきっついライブでした。

音楽性は俺が勝手にイメージしてたのとは違ってロックンロール寄りの骨太ハードロックでヴォーカルはズングリむっくりオッサン声。それは別にいいんだけど、とにかく曲がつまんなかったっつーか耳を惹くところがまったくなかったというか・・・それでもなぜか場内は大盛り上がりでした。なんで?

WIG WAM
FATAL SMILEのビミョーなパフォーマンスにも関わらず盛り上がった場内の空気は時間が経つにつれてさらにヒートアップ。客電落ちる前からWIG WAMコールが起きたりしてこの手のバンドでこんな空気になったのはじめて見たような気がするよ。ってどの手のバンドだよ。

しかも前説(?)にマゾ・イトー氏が登場。今日ライブDVD・CDを収録することをアナウンスするともう大歓声。すごい盛り上がりの中ライブ開始。ヴォーカルのグラムたんインディアンの羽根をつけて登場。多少Gフェイクがあったりとりあえずファルセットシャウトに逃げたりはするものの、堂々たる存在感。唇黒くてキモいよ。

で、アタマ2曲ぐらいはなんかキメがキメとして決まってるのかよくわからんバタバタ感があったりした気がするんだけど、1stのBless The Nightが演奏されたころからこちらもそんなのどうでもよくなって歌いまくってしまった。いやFATAL SMILEのつまらなさがあったからかもしれないけどとにかくどの曲にもぐっと惹きつけるパートがあって「曲のよさ」っつー抽象的かつ主観的なファクターにも関わらず「とにかく曲がよすぎ」と恥ずかしげもなく確信持って言いたくなっちゃうような音楽をあの格好で恥ずかしげも無く楽しくやってしまうんだからすげーというか。前時代的なMCや小芝居やパフォーマンスも「だからいい」っつーとこまでネタ半分で昇華させちゃってるというか。

DVDで観たオーケストラとの共演ライブの演奏を聴く限りでは堅実だけどどこかダイナミズムに欠ける平坦な演奏のように感じたし、今回もじっくり聞き込みに入ると今後高木ブーという愛称が定着しそうなスポーティ先生のドラムに物足りなさを感じたんだろうけどそこらへんを気にさせないだけのパフォーマンスを見せてくれたっつーか。それにしてもみんなよく歌詞覚えてるよな。ああいう大合唱も久々に聞いた。

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2007年02月13日

ANGRA & BLIND GUARDIAN at 渋谷AX

勢いあまって最終日のチケットも取っちゃっていたのでした。2階席からのんびり観戦。マサ・イトーとキャップテインが仲よくお話してました。

■BLIND GUARDIAN
昨日が昨日だっただけにあまり期待してなかったけど、これが予想外に楽しかった。こんぐらいの規模の会場だとやっぱ音もそれなりにきちんと聞こえるし問題なく聞けるなあ。ただ、やっぱドラムに重みが全然足りない。キレはあるんだろうけどさ。ベースもボトムを支えるって感じじゃなくて軽快な感じだったし。ヘタじゃないんだけどその辺はバンドの音作りの意識の問題なのかなあ。

という演奏面での物足りなさは永遠のテーマとして残るものの、今日は昨日と選曲をガッツリ変えてきてた。こんなに入れ替えるってすげーなあ。5曲ぐらいしかかぶってる曲無かった気がする。NIGHTFALL IN MIDDLE EARTHとIMAGINATION FROM THE OTHER SIDEからの聞きたい曲が聴けてえがったです。Time Stands Stillを好きだっつー自分に気づくことができました。

Lost In The Twilight HallやJourney Through The Darkみたいな曲も聴けたし、昨日は「選曲がイマイチでつまんなかった」のに対して今日は「選曲が良かったから燃えた」みたいな。あとあれだ。あのなげー曲がなかったのもえがった。

で、新作のFlyとAnother Stranger Meの2曲が流れの中で映えてたのが意外でした。昨日のANGRAのライブでも新曲がCDで聴くよりいいと思えたんだけど、よく考えたらこの2バンドってもうキャリア長いし「らしさ満点の名曲」がテンコ盛りなわけだから、あえてライブでやるなら過去の焼き直し劣化コピーみたいな新曲よりちょっといつもと雰囲気の違う曲をセットに織り込むほうが起伏ができて効果的だよね。

っつーなんだかビミョーな感想なんすけど。盛り上がりはすごかったな。

■ANGRA
ブラディアンのとこでリズムの軽さに物足りなさを感じたことを書いたけど、こちらは軽さ云々よりも屋台骨を支えるという意識のなさ(ってホントにあるかないかなんてわかんないんだけども)気になった。エドゥの歌はもう慣れたんだけど(なんせ俺はドゥギー・ホワイトがヴォーカルのイングヴェイのライブでも楽しめる哀しい上級者ですから)やっぱ前任のリズム隊のずっしりとした重量感と安定感と比べると今のリズム隊は派手な技巧は上なのかもしれないけどバンドアンサンブルの屋台骨としての機能を果たせてない気がする。そこが昨日の感想でも書いた「各々の技巧は素晴らしいのにバンドとしてはまとまりに欠けるサウンド」の原因なのかなあ。

そんな揚げ足取りながら音楽聴いて楽しい?とピュアな目で女の子に見つめられたらもちろん「そうだよね!みんなで歌って一体感を楽しむのがライブだよね!」とコブシを振り上げて大合唱するけどさあ・・・とか言う以前に今更前任者と比べてどうのとか言う俺の時代錯誤っぷりがすごい!!でもライブ観てるとつい「なんでこのバンドの演奏こんなにダメになっちゃったのかなあ」とか考えちゃうんだよね。でもなんか自分の中でそれが理由かってのがわかったからもう気にしない!歌うよ!

とNova Eraで盛り上がってたらリズムの表と裏が思いっきりズレるっつーネタをかましてくれたので、ボトムとか屋台骨とかそういう問題以前にスリル満点の演奏で楽しかったです。

まあ演奏に文句言いつつもやはり昨日のホール公演と比べたらバンドサウンドの格の小ささなんかも気にならず、選曲も好みだったので楽しめました。ただ、Wings Of Destination(だっけ?)は別にハンズィがゲストってだけでいい曲でもねーし二人とも歌が負の意味ですげーし長いしでいらねーって感じでしたけど。カバーも2曲やるなら他の曲やれよ、と。

と結局文句ばっか言ってる気はしますが昨日のレポで書いたように最近のANGRAのライブとしてはすげー楽しかったです。

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2007年02月12日

ANGRA & BLIND GUARDIAN at 新宿厚生年金会館

新作がイマイチで、ライブパフォーマンスの微妙さには定評がある両バンドというおいしいカップリングの来日公演。どちらのファンもカップリングで中途半端に演奏時間削られるよりフルでのライブを望んでるんじゃないんかしらと思いつつ、ANGRAの前回みたいに「俺たちについてこい」じゃなくて「俺たちについてこれるか?」的なライブだと正直しんどいとも思ってしまうし今回みたいなほうが両バンドのいいとこだけを楽しめていいのかもしれない、と誰のためになのかわからないけど前向きな気持ちで会場に向かいました。

BLIND GUARDIAN
バックドロップなし、しかもアンプもモニターもないのでガラーンとしたステージに現れたのは「一般人でも出かけるときはもう少し服に気を遣うだろ」と言いたくなるほどの質素な格好をしたメンバーたち。スタジオで作る音は豪華に重ね着しまくりでもライブではゴマカシ一切ナシさ!というストイックさ・・・が感じられるわけでもなく、相変わらずアクションも含めてかっこ悪いし演奏も破綻はしてないけど特筆すべきこともない(前回クアトロで観たときは「あれ!やっぱ大物だけあって迫力ある演奏するようになったんだなあ」と思ったんだけど)ビミョーなもので、「ドイツのメタルバンドはホールでライブをやってはいけない」ということを実感させられました。わざわざ専任ベーシスト入れたのにハンズィは手拍子煽るぐらいしかまともにできなくてろくにフロントマンとして働けてないってところが胸キュンだったよ。新しいドラマーは演奏事態は安定してたけどなんかバスドラがペキペキした音で変な感じだった。

なーんてことを言いつつもWelcome to Dyingとかは燃えちゃったりして。MajestyとかValhallaとか。あーこういうの好きだったなあいいねえ歌っちゃうぞーとか思ったりして。でも今日はそれ以外、特に後半のセットリストがちょいキツかった。Script For My requiemとかImagination From The Other Sideとかガッツリ外されてるし。選曲関係なくバンドの凄みでライブを成立させるだけの力量がないバンドなのでちょっとつまんない時間が続くと一気にダレちゃうんだよね。本編ラストの長いけど大していいとも思えない曲んときは疲労困憊でした。隣の席の人はライブ開始直後はクリームパンを食べてて、途中で立ったまま寝て、アンコールは座って爆睡してました。結局85分ぐらいのライブだったと思うけど、すっげー長く感じた。

ANGRA
20分強のセットチェンジの間にバックドロップだのいろいろ組み立てられて、こちらはきちんとしたライブステージな雰囲気。ブラガの出番が後んときもこういう感じだったのかな。それとも後のバンドだけがきちんとステージセット組んでるんかしら。

今回のライブで気になっているのは昨年のLoud Parkでもう素人以下の酷い歌唱を披露してしまったエドゥの喉がどこまで回復してるのかということ。改めて聴くとTEMPLE OF SHADOWSのアルバムでも歌はかなりキツそうに聞こえる。音程をうまく移動できないというか、音を伸ばしてヨレっとさせないと音がとれないみたい。

オープニングはCarry OnからNova Eraのメドレー。ラウパーでもこのメドレー披露してたけど正直ツナギがビミョーです。で、肝心のエドゥの歌ですが、さすがにCarry Onはフェイクを混ぜてましたけどNova Eraはラウパーんときよりはるかにマトモになってたので一安心。

そのあとは新作からは3曲にとどめて代表曲を連発。Heroes Of The SandやRebirthあたりではやはりエドゥのヨレっぷりが気になったけど後は大体選曲の勢いで楽しむことができた。Z.I..T.O.は久々に聴くといい。ラストでは各自が楽器を交換してBEATLESのCome Together。何気にベーシストが叩いてたドラムがうまかったです。

相変わらず各人の技巧は素晴らしいのにバンドとしてのまとまりに欠けるっつーエドゥ加入後のラインナップへのいつもの不満は消えないけど、80分でソロタイムなしの濃縮セットリストだった分あっという間でした。マチョス脱退後のライブの中では一番素直に楽しめたかもしんまい。

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2007年02月04日

INDEPENDENCE-D

一昨年は確かDILLINGER ESCAPE PLANとHEAVEN SHALL BURNだけ観に行って、去年は行ったかどうかも全然覚えてないんですが、今年は2日目だけ行ってきました。別に観たいバンドないんだけどチケット取っちゃったし。

■0 LIMITED EXECUTION
まず最初はLOYAL TO THE GRAVEから観ようと思ったらいきなりキャンセル。どうしよーと思ってたらこったんを発見したので一緒にこのバンドを観ることに。

まあなんつーか、EVANESCENCEっぽい感じ。今これ書きながらどんなだったか思い出そうとしてるんだけどそのことしか思い出せない。バンドの魅力とかじゃなくて自分の記憶力が怖いです。ホントまったく思い出せない。やべー!

ROBIN(サイコビリーだけどドラムがガツガツ硬質でなかなかかっこよかった)をチラッと観て、GALNERYUS。ヤマビィのキャラはともかく演奏力は素晴らしいバンドだと思ってたんだけどなんか今日はイマイチだったような・・・。1曲目は日本語歌詞だったけど中森明菜の難破船の劣化コピーみたいな曲だったな。

で、ヤマビィがいつもと同じ調子で新しく入ったベーシストを「新しい俺たちの力だっ!!」と紹介したところで退散。

■MIKOTO
今回のイベントで俺が知っていて楽しみにしていた数少ないバンドの一つ目。もう直球ど真ん中スクリーモって感じでアメリカにはこの手のバンドが23953854バンドぐらいいると推測されますが、個性の有無はともかく曲も演奏も良かった。あと、ビデオを撮ってるスタッフの女の子がかわいくて好きです。

D.E.P.のヴォーカルを無害化させたような(見た目の話な)絶叫担当ヴォーカルと、正しきエモ声でメロディーを担当するギタリスト兼ヴォーカリスト。イケメンベーシストにキレと重みのあるプレイをするでぶっちょドラマー。なんかもうすべてが中庸なんですけど、良かったよ。CD買ってみようかな。

MIKOTOとは関係ないんですが、ライブ観てるとき後ろにいた男が「何か面白いことを言わないといけない焦燥感を持ちつつも自分ではまっちゃん(もしくは堂本剛)的着眼点で結構おもろいこと言えてると思ってる関西人」の典型でヒジョーにうざかったです。

■HEAD PHONE PRESIDENT
仲間ゆきえや中谷美紀らを輩出した名門桜っ子クラブ出身にしてミュージカル版セーラームーンで主役を演じた大山アンザがヴォーカリストとして在籍し、B!で毎号前田がしつこくプッシュするバンドとしても有名です。

おもっくそKORNとかに影響を受けたヘヴィロックにシャーマニズムな女性ヴォーカルが乗る、みたいな感じ。演奏はまあまあだったかなあ。ヴォーカルはきちんと教育を受けた人ならではの歌い方でまあそれはいいんだけどもなんつーかパフォーマンスが非常に舞台的というか「しっかりとした演技」みたいな感じなんだよね。身体の動かし方にしても視線の移し方にしても。ファッキンを連発する歌詞とその演技的なパフォーマンス、そしてヘヴィ一辺倒じじゃなくてミステリアスなパートも織り込んだりするところも含めてなんかすっげー「作られたもの」っぽさを感じると言うか。なんか映画の中のバンドっぽい雰囲気。先入観によるものではないと思うんだけど。

あとギタリストがすごむような姿勢で前に出るんだけど、視線の先は人がいない建物の2階とか3階ぐらいんとこを見てるのがよかったです。そうだよね。お客さんをにらんだり、できないよね。

とかいちゃもんつけてみたんだけど、単純に曲がつまんなかったって感じ。まあでもかわいい女の子観てるのは好きなので楽しいですってプロフィールみたらもうこの子30過ぎてんのね。

■JURASSIC JADE
日本の古参スラッシュバンド。全然音知らんけど一応観てみた。

さすがベテランだけあって出音が素晴らしい。ビジュアル系目当ての女の子たちがMCを聞いて「えー!女?うそ!うそだ!」と大騒ぎしていた姿にグッときました。あの声とルックス見たら確かにわからねーわな。

でも、ボクとこったんは業が深いのでそんなヒズミさんの腋の下にももちろん反応。音楽以上にブルータルな腋の下でした。二の腕のたるみとのコンビネーションが壮絶。

■ChthoniC
SURVIVEを「あー、MACHINE HEAD聞きたいなあ」と思いながら観て、外のステージに行ってみたらすでにメンバーたちがステージ衣装&コープスペイントで機材セッティング中。エロメタラーたちはもちろんベーシストの前に集合。アノ寒さの中生足ミニスカ&コープスペイントはいいね。

予想通り演奏はイマイチというか音のバランスも変だしビミョー感満点だったんだけど、ある程度そこらへんに慣れてからは意外と楽しめたかも。寒風吹き荒んでるのでブラック特有の寒々しさがさらに強調されていた・・・ということにしよう。

現地のファンなのか「祖国台湾」というプラカードをクビから下げ、「台湾」というハチマキをした男性が二人いたんですが、熱狂的ファンというわけでもないのか普通に見てたのが印象的でした。

なんかもうこの頃になると寒さと疲れでグッタリしてきちゃってたもやしっ子な僕は、とりあえず室内のステージに避難し、ビジュアル系バンドファンの女の子に紛れて座ってぼーっとすることに。胡坐かいて座ってたらあっという間に爆酔してしまいました。何かおかしいと思って目が覚めると周りの女の子たちが僕のズボンを脱がせて数人で僕の股間にむしゃぶりつき・・・なんてことはなくてBALZACが演奏してたんですが、30分以上普通に爆睡してしまった。移動した後も半分寝ぼけてたのでそのことをたきちゃんに話そうとしてもマトモにしゃべれなかった自分が結構おもろかったです。

■DAUGHTERS
今日一番のインパクト。音楽的にはDILLINGER ESCAPE PLANから知性を多少抜いたようなカオティックなバッキングにヘロヘロしたヴォーカル、みたいな感じ。紹介にはD.E.P.とMELT BANANAが引き合いに出されてました。

演奏は複雑ながらもきっちりタイトに決まっててなかなか良かったってのはおいといて、とにかくヴォーカルが全部持っていっちゃってました。「幼児ポルノ」「トレーラーハウス」みたいなキーワードを想起させるホワイト・トラッシーなアピアランスでヘロヘロに言葉を連発。すぐに客席に降りてきて暴れまくる、みたいな感じ。とにかく唾液が好きみたいで手でねばーっとやったり身体に塗ってみたりとにかく汚くてナイスでした。最前列の女の子の手をとって自分の口の中に指入れさせたりしたのも素晴らしい。客席降りてくるとワーッと寄っていく人もいる一方で汚ねー!って逃げていく人も沢山いる感じでした。G.G.アリンのライブ映像思い出した。

というわけで今日一番楽しかったです。

その後室内にもどったらPLASTIC TREEっつーヴィジュアルバンドが演奏してたんですが、演奏うまいし曲もこなれてて普通に楽しんでしまった。しっかりヘヴィだったし。

■I KILLED THE PROM QUEEN
ヴォーカルが直前に脱退したっつーことでヘルプを雇っての来日。特に興味も持ってなかったんだけど、演奏はスバラしかった。UNEARTHとかDARKEST HOURぐらいのインパクト・・・って言ったらほめすぎだけど。

音楽は典型的な北欧メロデスに影響を受けたメタルコアって感じで特に個性も突出したものも感じなかったかなあ。でも中古だったらCD買ってみようかな、とは思えました。

■BLEEDING THROUGH
キーボードのおねいさんの存在によって一躍知名度も高まったかどうかは知らないけれど、確かにおっぱい大きかった。

こちらもアメリカたたき上げのバンドらしく演奏が素晴らしかった。ただ、やはり音楽的にイマイチぴんと来ないというか、終わった後に「ああ、アノ曲良かったな」ってのがまったくないんだよな。

なんかせっかく行ったのにまったく充実感とかナシで帰ってきたんだけど、イベントの趣旨が「これから期待するバンドの見本市」って感じだからしょうがないんだろうな。チケ代安いしね。でも寒いのがヤだ。

投稿者 trouble : 23:06 | コメント (3)

2007年01月29日

ISIS & THESE ARMS ARE SNAKES & BORIS at 渋谷クラブクアトロ

なんか去年後半から 消化器系がすっかり弱っちまったのか酒を飲むたびに体調崩してる気がするんですが、今回もなんか食べると腹下す、というもやしっ子パターンに陥り、井の頭線で吉祥寺から渋谷に向かう際急にもよおして永福町で途中下車。間に合ってよかった。

メロスピ系のライブにはピュア真っ直ぐオタクっぽい人が多いけど、こっちはこっちでまた別ベクトルのオタクが多いというか、高円寺とかに潜むサブカル系オタクが集結したかのような雰囲気でした。黒パーカー多すぎ。

■BORIS
ちょっと背伸びして予習用にsunnO)))とのコラボアルバム買ったのに結局ロクに聞かずにライブに臨みました。勝手な俺の想像としてBORISっつーのはグアァァンヴォォォーンとひたすらドロドログダグダした音の垂れ流しによって独自の世界を作り上げるバンドなのだろう、と思ってたんですが全然違った。

とにかくリズム隊の暴れっぷりがカッコいいHIGH ON FIREとかMASTODONとかCATHEDRALとかよくわかんないけどあそこらへんをミックスしたような爆裂ロックンロール連発でした。なんだ、わかりやすいんじゃんか(と思ってCD聴くとまた全然わからんのがいっぱい入ってそうな予感も)。ギターの女の子はすっげー普通の格好した子でそのミスマッチがまた良かったです。

で、その爆裂のままライブを押し切るわけじゃなく、ラストにやったJESUみたいな曲も良かった。スモーク焚きすぎて開場の火災報知器が鳴り響くなかライブが終了、ってのはかっこよかったな。

■THESE ARMS ARE SNAKES
ただ、その火災報知器のトラブルのおかげでセットチェンジが長くて泣きました。

このバンドも名前しか知らなかったんですが、まずヴォーカルのハイテンションとルックスのよさとクネクネした踊りでドン引き。なんじゃこりゃーと思いながら傍観しておりました。そしてMCは何言ってるかわかんなくて空回り。

ただ、ある程度それに慣れてくるとそのキモさとケオティックながらも整合感ある演奏のミスマッチがなかなか気持ちよく、意外と最後まで飽きずに見れました。ただ、CD買ってみようとかそういうとこまではいかなかったなあ。ギターのガガガガガっつーマシンガンみたいな音はカッコいいと思えたけど。腐女子っぽい人たちに人気出そう。

■ISIS
なんか最新作がイマイチだったり、昨年観たフジでの「青空ISIS」がどうにも不完全燃焼だったため、初来日んときの感動をピークにどんどん興味が薄れてってたりしたんですが、今回はそのモヤモヤ感を完全に、とまではいかないけどかなり吹き飛ばしてくれたライブでした。

音の積み重ねはもちろんなんだけど、バンド全体の音の塊が爆発したときのエネルギーが前述2バンドとは比較にならない感じ。身体を動かされる力というかがホントすごかった。ドラムのちょっとしたフレーズの気持ちよさだとか、バンド全体のグルーヴ、音の積み重ね方はやっぱそこらへんのバンドを寄せ付けない。

ただ、この手のバンドでこういうこと言うのって不毛なのかもしれないけど、もう少し前作、前々作からのキメ曲を聴きたかったかも。新作は単に「飽きたからダメ」なのかと思ってたけどそうじゃなくてそもそも音楽にOCEANIC、PANOPTICONほど魅力を感じてないってのをちょっと実感しました。あとアーロンの歌ショボい。今更か。

っつーわけで長丁場な上にセットチェンジの間は体調不良でキツかったんだけど、ライブが始まったらどのバンドも素晴らしい演奏だったせいか全然気にならず、楽しむことができました。今回の組み合わせはおいしかったなあ。

投稿者 trouble : 23:08 | コメント (1) | トラックバック

2006年11月22日

65daysofstatic at 代官山ユニット

昨日のTHE MARS VOLTAが素晴らしかったのと、一昨日のリキッドでのライブが「条件付きで素晴らしい」みたいな中途半端なモノだったのでホントはやっぱ今日はTHE MARS VOLTAを見に行っちゃおうか迷ったりしてたんですが、代官山のほうが近いし、というへたれな理由で65を見に来ました。

始まる前は一昨日のデキから言って「サマソニが奇跡なだけで本当は一昨日ぐらいが平均的な出来なんじゃね?」とか思ってたんですが、結論から言うと「一昨日はいったいなんだったの?」ってぐらい良かった!

ギターの音量自体はリキッドほど不満ではないもののやはりMOGWAIの後だけにやや物足りなさを感じたりもしたんですが、しかししかし。今日はバンド全体の「爆発力」がケタ違いでした。どうも一昨日は機材にかなりトラブルがあっただけじゃなくてギターは自分達のものを使えない状況だったらしい。ライブ始まってもトラブルにイラつく様子も見られたりしてたんだけど、今日はそのへん大丈夫だったみたいでメンバーのテンションが段違いだった気がする。全員がケイレンしてました。でも日本の観客の静かさには戸惑ったのか「ちみたちはオラたちが出会った中で一番しずかだべ」とかMCしておりました。こういうバンドて暴れたくなる曲がないわけじゃないけど、暴れるよりもぼーっと音に溺れるほうが気持ちいい。海外ではまたノリが違うんかな。こないだ出た日本企画アルバムに付いてきたDVDを見る限りヨーロッパの観客も別にそんな暴れてるようには見えなかったんだけど。

まあともかく、映像がトラブったり音がプツっと一瞬切れたりと決して完璧ではなかったものの演奏が一昨日より全然よくて最初から最後までドップリ音楽に浸りきってしまいました(それでもサマソニほどインパクトを感じなかったのは4度目のライブだからしょうがない?)。一昨日は音が広がらずに内側に向かってしまった感じというか今ひとつスケールの大きさを感じることが出来なかったんだけど、今日は楽曲が展開する中で爆発的に世界が広がっていく感じがしてめっちゃよかったす。一昨日はやっぱサウンド面の問題が大きかったのかなあ?

で、一昨日「なぜ?」と思っていたサンプリング上のノイズだけど、今日はなかった。やっぱあれもトラブルだったんかね。あのせいで静かなパートが静かになりきれず、非常に歯がゆかった。

あとはセットリストも順番を変えてきてた。まずInstall A Beak(以下略)の後にFix The Sky a Littleを持ってきてたんだけど絶望と悲しみを感じさせるこの曲の演奏が素晴らしかった。で、一昨日イマイチだなあと感じたAwait Rescueが今日はめっちゃかっこよく聞こえた。爆発力と加速力が凄かった。それと同じようにThe Cat Is A Landmine(冷戦下で核戦争起きました、みたいなストーリー性のある映像がよく意味わからん)や65 Doesn't Understand Youも一昨日とは比べ物にならない迫力でたまらんかった。

んでもって「終わりベタ」と書いた一昨日とは違って本編ラストをRetreat! Retreat!とRadio Protectorで締め、アンコールをAren't We All Runnning?。このAren't We All Runningがまた素晴らしかった!一昨日は最後の盛り上がり前の部分でギターからノイズが出てダイナミズムが薄くなっちゃったりしたんだけど今日は完璧。終末の訪れを感じるラストの盛り上がりがかっちょよかった。

今日もまた70分程度のライブだったんだけど、この締めであれば納得しよう!って感じの説得力でした。

ってかこのライブレポで何回「一昨日は」って書いてるかね。別に一昨日も無理やり楽しかったって言うつもりもなく書いてたんだけど、こうして本領発揮のライブを観たことでなんとなく感じてた不満がいっぱいあったことに気づきました。いやでも一昨日と違うとこが全部「良かった」って方向に向いてたもんだからさあ。つい比べまくりになってしまった。

とにかく、やっぱこのバンド好きだなあってことを実感させてくれるライブで大満足だったよ。

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2006年11月21日

THE MARS VOLTA at ZEPP TOKYO

ライブ3連荘の二日目。今日は定時きっかりに仕事をあがらないと間に合わないので、朝から「今日は5時で帰っちゃいますからね!」とアピールし、適当に仕事を切り上げ、4時55分に部屋を出て5時きっかりに靴を履いて出発。

「この電車を逃すと到着が30分遅れる」ってすでに首都圏じゃねーよなと思いつつ、なんとか予定の電車に乗って18時30分に会場に。来日のたびに会場の規模を大きくして今回はZEPP2DAYS。しかも平日。すげー人気なんだなーと思って入ってみたら、ガラガラ。一段高くなっている後方ブロックは閉鎖されているんだけどそれでもフロアは人が少ない。ぎゅっとつめたら半分ぐらいしかいないんじゃん?

まあでもこのバンドのファンて背が高い男が多くてあんまギュウギュウになると最後までセドが放り投げたマイクスタンドしか見えなかった、てことになりそうなのでこんぐらいの入りがちょうどいい。ってそういう「僕はおちびさんなのでこのほうがいい」っていうことを毎回ライブレポで書いてるね。もうやめてやる!

7時を20分ほど過ぎたところでようやく場内暗転。いつものようにマカロニウェスタンなSEが流れ、メンバーがぞろぞろ出てくる。いやこりゃまた人数多いわー。総勢8人。去年のフジんときもすでにこんぐらいの人数いたけどZEPPで見るとその大所帯っぷりがまた強調されてる感じがする。

で、ライブがスタートしたわけですが、新作ほとんど聞いてないのでどの曲やったとかそういうのは全然わからんです。つーか何度もライブを体感してるうちに彼らのスタジオ録音にあまりもう関心がなくなってしまったというか、ライブでの強烈なエネルギーをCDにはあまりうまく封じ込められてない気がするんですよね、と例によってイヤーな選民意識。聞き込んでからえらそうなこと言えこのジジイめ。

そんな前準備もない状態で臨んだライブなんですが、ヤバかった。もう何度も鳥肌です。実はCDへの興味が失われてたのに引っ張られてヴォルタ熱もちょっと下がってたんですが、ライブ観るとやっぱひれ伏しちゃうわ。実質バンマスと言ってもよかったドラムのジョンが脱退したってことで果たしてどうなっちゃうかと思ってたんですが、新ドラムも鬼!ジョンの穴を埋めてあまりある存在感だったなあ。手数とアタックの強さだけじゃなくて「血」が生み出すかのようなそのグルーヴというかラテンの情熱的リズムがめっちゃかっこよかった。

去年のフジも8人編成だったわけだけど、そのときと比べてバンドの進化っぷりも著しい。フジんときはまだこの人数がうまく機能してないような感じもしたんだけど、今回はもうこの編成だからこその凄みがビシバシ伝わってきた。特に管楽器とパーカッションをとっかえひっかえプレイするあいつ(名前知らない)の貢献度はものすげーな。ヒステリックなサキソフォンとオマーのギターの掛け合い、ユニゾンが生み出す狂気のエネルギーが凄かった。オマー弟のパーカッションもいまやなくてはならない存在だし、アイキーのキーボードは言わずもがな。なんつー情報量の多いバンドなんだべ。

もう至る所からいろんな音が飛び込んできて、それらはまとまってるようには感じないんだけど、なんか脳の中で自然にまとめられてる気がする。変な言い方だけど、インプットの際はバラバラに入ってくるのにいつの間にか一つにまとまって興奮という形でアウトプットされるっつーか。意味わかんねーな。

セドも楽器陣がひたすらインプロやってる合間に怪鳥音と何をしでかすかわからん危険な動きで会場のムードを盛り上げてた。歌、うまくなってるよねこの人。

オマーがバンマスとなってリズムチェンジや展開をコントロールし、それに見事にバンドがついてくる。彼らの場合ジャムとは言え構成は結構細かく決まってるんだけど、インプロのエネルギーが見事にその構成で爆発に導かれる様は圧巻の一言。こうしてライブ観ると改めてこのバンドの唯一無二の凄まじさを思い知らされる。どんな音楽か説明がすげー難しくてラテンプログレインプロハードコア?みたいな意味不明な表現しかできんのだけど、なんかこういうの目の当たりにしちゃうとこのバンドのやってることと他の人たちがやってることを「音楽」っつー同じくくりの中で語っていいのかどうかわかんなくなっちゃうわ。

1時間45分で4曲。2曲目は40分ぐらいやってたんじゃねーかな。いつ終わるともしれない長いジャムだったけど、この長さがあった分後半2曲はそれぞれ15分ずつぐらいあったはずなのにものすげー密度が濃く感じた。

いややっぱこれ明日も観たいわ。一回じゃ足りん。

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2006年11月20日

65daysofstatic at 恵比寿リキッドルーム

サマソニでビックリしてタワレコのイベントで惚れ込んだUK出身のポストロックバンド、65daysofstaticのライブに行ってきました。開演前のアナウンスで「シックスファイブデイズオブスタティック」て言ってたので「シックスティファイブじゃなかったのか!」と今更気づいたんですが、daysが付いてるのにシックスファイブって変だよなあ、とか「ろくじゅうごにちかんの、ざつおん」て言ってたんだからやっぱシックスティファイブじゃねーの?と一人開演前にやるせない気持ちになってましたがそんな話はどうでもいいですよね。数字を使うバンド名はこういうとこでめんどいからやです。にーにーまるボルトとかさむよんじゅういちとか。

前座は日本のte'というバンド。どうせまた大学生がやってて普段は下北とかでライブやってるベタなポストロックなんじゃねーのー?と思ってて実際そうだったんですが、これがなかなかかっこよい。ポストロックといっても静かなタイプじゃなくて轟音と手数の多いドラムでカタルシス得られるパートを畳み掛けてくる感じのバンド。ジョニー・グリーンウッドとかMOGWAIの影響が大きいんだろうけどわかりやすかったしバンドもすごいマジメに練習してきたんだろうなあという演奏が素晴らしい。よかったです。でも最後の曲だけなんかつまらんかったな。

で、65daysofstaticのライブ。オープニングはサマソニ、タワレコと同じくDrove Through Ghosts To Get Hereから始まり、そのままI Swallowed Hard, Like I Understandになだれ込むという流れ。今回はドラムの後ろにスクリーンがあり、そこにPVやイメージ映像が流されている。

この2曲の流れは大好きなんだけどもte'の演奏が素晴らしかったことと、te'に比べてギターの音圧が足りないこと、全体の音量が小さいことからちょっと肩透かしのサウンド。正直「あれー?こんなだったっけ?」と思ってしまった。ただ、3曲目ぐらいから徐々にサウンドは持ち直したし、やはりリズム隊がものすげーのでそっちにガンガン引っ張られて興奮した。やっぱあのドラムかっちょよすぎ。ビートの一つ一つが硬く強く太い。

で、このバンドの場合そのギターのとがりをカバーするために(というのは俺の勝手な思い込みですが)サンプリングなんかを使っているんですが、今回はなんかそのサンプリングにノイズがずーっとかぶってた。ピアノサウンド実際にキーボードを演奏してるときも含めて必ずノイズがからまってたんだけど、これってわざとなんだろうか。サマソニとタワレコんときはなかったんだけど。あんまいいアイディアだとは思えないし特定の曲で使うならともかく全部で聞こえたからやっぱPAの調子が悪かったんかなあ。とりあえず明後日の代官山ユニット公演ではノイズがなくなってることを願う。

ってことで演奏というかサウンドにはやや不満が残ったし、全体的に振り返ってもサマソニやタワレコんときほどのインパクトは感じられなかったんだけど、やっぱそれでも素晴らしいバンドだなと思えました。リズム隊の演奏を聴くだけでもチケ代の元は十分取れるけど、やっぱ音楽が素晴らしい。小難しく理屈っぽいことを積み重ねた音じゃなくて、かなり衝動性が高いところが非常に好みであります。CDで聴くとかなり打ち込み主体な感じでいかにもポストロック的美メロ、って感じが強いんだけどライブではそのかっちょいいリズムがほぼ人力でかまされててそれに引っ張られて世界観も美メロというより激情、という感じになってるのもたまらん。

本編ラスト2曲がRetreat! Retreat!とAren't We All Running?っつー俺の大好きな曲連発だったってのも燃えました。前者はどこか祝祭的な雰囲気を感じるアゲアゲな曲で、後者はむしろ悲しみのあまり絶叫するような悲壮感が伴う曲。後者はタワレコではやらんかったのでめっさ嬉しかった。

で、ここで終わってたら短いけど「短かったけどやっぱすげえ!!」で終われた気がするんだけど、アンコールがなんか地味な曲だったので尻切れトンボみたいな感じでもあったなあ。te'も65daysofstaticも終わりベタですね。

ちなみにMCで"We are シックスティファイブdaysofstatic"て言ってました。すっきりした。

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2006年11月12日

MOGWAI at 恵比寿リキッドルーム

mogwai4.jpg

昨日のライブがあまりにも素晴らしかったもんだから別に今日は行かなくてもいいか?とか思ってしまったんですが、命とプライドをかけて行ってきました。いや普通に気軽に行きました。会場に着くとすでにソールドアウトらしい。こりゃいい場所キープしないとおちびちゃんな僕はまったくバンドを目にすることなくライブが終わってしまう!という毎度の危機感を元に、一段高くなってるポジションをキープ。

前座のRATATATATATATATは昨日よりは盛り上がってたけど、さすがに二日続けて聞くとバンドの音より眠気のほうが非常に魅力的なパワーを発してくるので立ったままなんどもカクンとなりました。

二日間あったらゴッソリ曲を入れ替えてくるのが定番ですが、やはり昨日とは打って変わったセットリスト。序盤はまずオープニングがYes! I Am A Long Way From HomeとかだったりHelicon2が入ったりとま俺としてはそんなにウレシイ変化ではなかったんだけど、それよりもやっぱ昨日の音と比べるとギターの尖り具合がかなり弱いというか、そういうところで物足りなさを感じてしまったりする。だから昨日のレポートに比べるとやはりテンションも下がり気味なのです。

とは言えYou Don't Know Jesusとかやられるとやっぱ盛り上がってくるんですけどね。そしてやはし中盤以降は凄かった。まあ音響の面でイマイチなところがあるので突き抜けてすげーってとこまではいかなかったんだけど、Killing All FliesとかSummerとかRatts Of The Capitalとか、なんか昨日の表選曲に対して裏選曲、みたいな感じでよかったです。この日だけ観たらなんか物足りなさを感じただろうけど昨日見た後だけにこれはこれでよかったっつーヲタクっぽい満足感。

で、今日は本編ラストがWe're No Here。エンディングでノイズちょといじってたけどさすがにここで延々とはやらず、「ああ、今日はあれナシか、よかった」と安堵。

アンコール一発目はジダン映画のサントラからBlack Spider。キレイだけど特筆すべきこともないような感じの曲だったな。で、今日はラストがMogwai Fear Satanかしら?とか思ってたらはじまったのはMy Father My King!ユダヤメロディーが反復しながら徐々にどす黒いエネルギーを増していくこの曲、長いけどスゴイ。終わったときにはなんか放心状態になってしまう感じ。

で、これで終わりかー昨日聞けなかった曲いっぱい聴けてよかったな!と思ったら始まっちゃったよいじりタイム。YTMタワーはなかったんだけど昨日以上にストロボ強くてさ。さすがに老いた体には堪えました。多分お客さんの6割は「もういいよ」と思ったに違いない。

帰りは死ぬほど寒かった。吉祥寺の味源で味噌ラーメンを食べて、帰りました。

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2006年11月11日

MOGWAI at 新木場スタジオコースト

mogwai3.jpg

17時まで東村山で仕事をして、速攻退勤&電車に乗って新木場まで駆けつけました。遠かったー。

急いで入場しようとすると、「僕らに送ってくれるなら、携帯で撮影してもいいよ」みたいな貼り紙。だから持ち物チェックとかもなかったんかなーと思いつつ場内へ。PA横の階段をキープ。観やすくていいよねここ。

前座あんのかな、あったら疲れるな、とか思いながら待ってたんですが7時きっかりに暗転して出てきたのはやはり前座。ニューヨーク出身のRATATATと言うバンドでした。ギターとベースのデュオがシンプルなリズムとちょっとしたメロディーが打ち込まれたバックトラックの上で演奏するという形態。歌ナシのインストデュオでした。

こういうのはややもすると痛い感じになりがちなんだけど、意外と楽しめた。主旋律は音楽性に似合わぬオーバーアクションが印象的なジョン・フルシャンテっぽいヘタウマムードなギタリストが奏でるんだけどこれが非常にアメリカっぽいベタさというかわかりやすさにあふれてて小難しさが薄い。ちょっと変わったことをやってるようでいて、後味はパワーポップを聞いた後のような感じ。無理やり表現するとRAPTUREとKILLERSを足して2で割って(いや3かな)インストにしました、みたいな雰囲気。

楽しめたと言いつつ途中何度か意識失いそうになったんだけどさ。

40分強のRATATATのステージが終わると場内にさらに人が流れ込んでくる。場内がギッチギチになってる感じ。こんなに人が入ってるコーストは初めて見たよ。

モグは8時からかなーと思っているとちょうど8時ぐらいに場内暗転。いつものステージセッティングかな・・・と思っていたらスチュアートが右端。メンバー全員が定位置について聞こえてきたのはいきなりX'mas Step!ということで場内はいきなり大歓声。

PA横の階段とこで観てたんだけど、音がよくて左右に振られた2本のギターの絡みもしっかり聞こえる。ステュアートの轟音ギターはステージに向かって右側のスピーカーから出てたけどあの真正面にいたら結構耳ヤバくなりそうだ。代官山とフジはそんなに音響が良かったわけじゃなかったけど今日は音量、音質ともにかなりよくて曲の素晴らしさが際立つ。

どこか坂本龍一っぽい雰囲気のピアノが印象的なFriend Of The Nightに続いてTravel Is Dangerous。ステージ後方にはYの字にMとTを絡めたシンボリックな照明タワーがあって(Mogwai Young Team?)そこから強烈なストロボが焚かれる。ちなみに開演前の注意放送では「ストロボが強烈なので各自体調管理に気をつけて」みたいなこと言ってた。Tracyではその静かな響きに会場は鼻水すすることすら憚られる静寂。音楽に聞き入りながらも、ここでオナラをしたら周りの人はどう俺を見るだろう、とか考えたりもしてたんですが、実行には移せず。曲がエンディングを迎えてもみんな静かに聞き入りすぎてたのでみんな声を上げたり拍手するタイミングがつかめない。ステュが苦笑しながら「サンクス」つって合図してました。

その次のAcid FoodやI Know You Are But What Am I?という流れでやや場内マッタリムード。ここらで立ったまま意識を失った人も多いんじゃないでしょうか。でもこの辺も全然つまらなかったってことは全然なくて音の絡みとシンプルだけど印象的なドラムフレーズがすげー気持ちよかった。特に後者はすげー好きな曲で、その世界に溶けてました。すごい静かで、きれいで、シンプルなんだけどそこでBGMにはならない何かが凝縮されているのがMOGWAIならではというか音圧関係なく「ロック」足らしめている所以なんだろうか。スネアの響きが良かったなあ。Hunted By A Freakでようやく場内の活気が戻ったかなと思ってたら最後の音をそのまま引き継いでMogwai Fear Satan!!この流れヤバい!場内のぉぉおおお!っつー盛り上がり雰囲気に俺もおもっくそ引っ張られました。音の鋭さも久々というかここ数年はやや抑え気味だった気がするんだけど今日はギターサウンドがしっかり突き刺さってこっちの感覚をしっかり痺れさせてくれる。あの静寂パートのあとの爆発は凄かった。初めてMOGWAIのライブ観た2003年フジ以来のインパクトだった気がする。

なーんてシタリ顔で思っていたらこっから先も凄かった。前半のゆったりMOGWAIから一転しての轟音MOGWAIの連発。Glasgow Mega-Snakeここでキタ!1月のユニット、フジよりもはるかにタイトな演奏に聞こえた。こういうバンドだとやっぱ会場の音響って重要だ。轟音が増すに連れてストロボの頻度もガンガン高まる。ステュのアタマもフラッシュ。倒れた人いなかったかしら。ある意味轟音MOGWAIのベタなとこを思いっきりコンパクトにまとめた感じのこの曲の即効性はやっぱすごい。たたみかけはまだ終わらない。ここでIthicaが来ちゃいます。ビビビビジジジガガガギギギ・・・とギターサウンドで体と脳が痺れていく感覚はたまらなく気持ちよい。

轟音連発のあとのCODYでのあの拙いヴォーカルとメロディーは、最高にしみる。今までそんな好きな曲だったわけじゃないけど、これは効いた。

そして本編ラストは2Rights Make 1Wrong。ミラーボールまで回っちゃうベタな大団円だけど、やっぱこの曲は死ぬほど感動的だ。後半のプップップッという打ち込みのリズムの音は、いつか口で出せるようになりたい。というか一人で練習してたら結構近い音出せるようになった。聞きたい人は今度会ったとき忘れずリクエストするように。

俺だけじゃなくてみんな今日のライブの素晴らしさには圧倒されたようで、アリーナでの足踏みの音が場内に響き渡る。

アンコール一発目はドイツのあのバンドに捧げたというワケはもちろんないHelicon1。なんか今日のセットリスト大盤振る舞いっていうかすげーなーとひとまずイントロではアタマで感嘆し、徐々に引き込まれてその演奏に体で感動。反復の中で徐々に世界が広がっていく。ディレイの響きが僕の中に宇宙をもたらします。そこでは、すべてのものが無限で、永遠なのです。そんな電波めいた体験すらできる。

と電波祭りに陥ってる俺を最後にぶちのめすのが新作からの轟音祭りチューンその2であるWe're No Here。こちらもグラスゴー目が脛イクと同じくベタな感じではあるんだけども、そのベタな絶望メロ、圧力がライブで体感するとCDの93489倍すごい。絶望メタルです。

なんかもう今回のライブはここ最近のライブで感じたもどかしさというか物足りなさが一掃された素晴らしいライブだったと思う。音も、演奏も、照明も、いや照明はストロボがしつこすぎたけど、もうほんとにすべて良かったです。大満足。

ただ、このラストの曲が終わった後の「エフェクター&機材いじり轟音コラージュタイム」はなかなかキツかったです。レディヘもカオスパッドとか使って延々とノイズいじりするけど、ああいうのってやってる方は楽しいもんなんだろうか?それともバンドからオーディエンスへの挑戦なのだろうか?そんな謎を残して彼らはステージから去っていった。

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2006年10月15日

LOUDPARK '06 二日目

快適快適言ってたわりにはすっげー朝が辛くて、結局昨日より1時間遅れで幕張着。電車空いててのんびりできてよかったです。某ブースに行ってつとむんに挨拶して図々しく荷物を置かせてもらっているとステージからは「「うげぇ」「ほげぇ」と吐き声が。そりゃ昨日終わったあと帰ってこんな早い時間に出てきたら具合も悪くなるよな、と思ったりするようなネタ的な発想は僕にはないですが、つい書いてしまいたくなるのはちょっとみんなの気を惹きたいから。で、そのBLOODSIMPLEは2曲だけ見たけどようわからんかった。

WITHIN TEMPTATION
マニヤの期待の中登場したはいいが、出音がいきなりショボい!ギターがトラブってたのかな。1曲目の後半にギターが復活すると一気にいいサウンドになった。さすがに欧州では大物、というだけあってバンドサウンドもしっかりしてる。ギターとベースは逆ネルソン。

で、繰り出されるSilent Forceからの楽曲がまた良くて。シャロンの動きはクネクネしてるけど固い、という不思議な動きでしたが、BLOODSIMPLEのあとに彼女の歌声を聴くと非常に癒されるというか、なんかこういう音楽もいいなあと素直に思えました。これは単独でライブ観てみたくなったなあ。

LAMB OF GOD
本日の目玉その1。音がでけえ!三半規管おかしくなりそう。殺伐として愛想のかけらもない楽曲が無慈悲な演奏で叩きつけられる様は圧巻。ドロっとしたアメリカのアングラなヘヴィネスというかがあるのがかっちょよかったなあ。

ラストにできたモッシュピットの中に笑顔のいどっちを発見。髪をほどいたせいかNAPALM DEATHのベースみたいな髪型になっててバンド以上のインパクトでした。

UNEARTH
そんな激烈なラムちゃんのパフォーマンスの後だけにどうなるんだろと思ってたんですが、これがまたすげえ。LAMBとはまた違ってこちらは切れ味鋭い硬質のメタルサウンドなんだけどバンドの繰り出す音の圧倒的なパワーは負けていない。ビールパフォーマンスなんかで笑えるポイントを作りながらも演奏は完璧。

んでもって愛想があるというわけじゃないけれどリフの展開によって聞き手を引き込む曲がまたさらに盛り上げてくれる。むはーかっこええ!と声が出ちゃう瞬間が何度もあった。前作が出たときにDOJOで観たときもアルバムとは違うハードコアなかっこよさが印象的だったけど今回はさらに凄くなってたなあ。恥ずかしながら新作は買っていなかったのでソッコー買うことにします。今日のベストかも。

MASTODON
本日の目玉その2。
だったんだけどしょっぱなから音が・・・微妙・・・。以前DOJOで観たときのあの暗黒グルーヴが全然ない。なんだべこれはと思いつつ後半ちょっと盛り返した気もするんだけど、とにかく不完全燃焼。ドラムの凄さが伝わってこなかったのが原因?ちゅーかそもそもDOJOんときが奇跡だっただけ?

つとむ君情報によれば、機材がレンタルで本人たちも不本意な状態でのショウだった、とのこと。あー、なんだかなあ。

HATEBREED
そんなダメドンの後だっただけに出音の凄まじさに一瞬圧倒されるも、このバンドの場合はとにかく曲が好みに合わないっつーか単調で盛り上がれない。健康的かつスポーティすぎる雰囲気もちょいと苦手。というのがわかってたのにブラダリに行かなかったのは、動くのがめんどくさかったから。

IN FLAMES
猛者に囲まれての出演、果たしてどんなショボいことになるのかと思いきや、なかなか健闘?特に昔の曲の演奏は成長を如実に感じさせてくれました。でも最近の曲になると途端にグダグダ。Triggerとか何やってんのか全然わかんねーし。まあでもCloud Connected、My Sweet Shadow聞けたからまあいいか。っつーか初期の曲の演奏はよかったっつっても期待値がすっげー低いから意外とマトモに聞こえただけ、というところかもしれない、と他の人の感想読んで思った。

KILLSWITCH ENGAGE
そんなインフレとは次元が違うタイトさのKsE。アダムはヘッドバンドに短パンつージョギングルックで相変わらずおふざけまくりのパフォーマンス。でもそういうファニーなところも出音が硬派なのといいコントラストであまりうっとうしく感じない。ただ、この人たちの場合全体的に曲がビミョーというか、クライマックスはいいんだけどそこに至るまでがすっげーつまらんと感じてしまう。もう少しここらへんで惹き込む力があったらなあ、と惜しさを感じつつ観てました。

CHILDREN OF BODOM
大人気。人いっぱい。でもパフォーマンスは最悪。

出音が悪いとかそういうこと以前にそもそも俺はこのバンドのライブを観てよかったと思ったことがないです。なんでだべなーと考えてみると、やっぱリズム。ことあるごとにチルボドファンにしつこく性格悪く粘着に毎度言ってることなんだけど、ドラムがショボいと思う。ツーバス連打したり決めフレーズ叩いてるとこはともかく、ビートでノリを生み出すってことが全然出来てないような気がする。とにかく体に響いてこないリズムなんだよなあ。

あとは楽曲もパッと聞きかっこよさそうなんだけど、実はあんまかっこよくない、みたいなのばっかだし。そういうショボーなバンドサウンドなのに青ヒゲヅラで悪ぶってばかりいる貧相な体したヴォーカルのアピアランスが死ぬほどかっこ悪いもんだからもう印象は最悪。フレデリック加入で一気にARCH ENEMYが一段上のバンドになってシャーリーの見掛け倒しっぷりが目立たなくなってきたので、MR.見掛け倒しの称号はこのバンドにささげよう。

DIO
果たして轟音バンドの続く中、DIOはどのように聞こえるのか。と思って期待と不安とまあどうでもいいんだけど、みたいな思いが交錯する中、ひっそりと始まったわけですが、1曲目Children Of The Seaだよ!他のバンドに対抗すべく一曲目は勢いのある曲で来るかと思ったけどそんな浅はかなこちらの思惑とは違ったとこで格の大きさを見せ付けてくれました、っつーほど感心したわけじゃないんですけど。

いつもと同じように盛り上がってきたぜ!っつーところでドラムソロが入ります。音量だけのチルボドのドラムを見た後だけにサイモンのシンプルだけどキレがあってしっかりとノリを作れるドラムが本当に気持ちいい。最後はコージーへのトリビュートなのか、木星をバックにプレイ。

いやまあおじいちゃんの休憩のためにソロタイムが挟まれるのがウザいとかクレイグ・ゴールディーがイングヴェイみたいなルックスかつプレイがイマイチだとかHoly DiverもHeaven&Hellが微妙に遅いとかもっとみんなが聞きたがってる曲あるだろとかいろいろあるんですけど、なんつーか「クラシックとして存在する楽曲のパワー」みたいのをぶつけられたというか。Kill The KingからRainbow In The Darkっていったいどういうこっちゃねんみたいに楽しかったです。うん。楽しかった。それにつきます。

SLAYER
予想通りのすげーパフォーマンスだったと思うんだけど、なんかもっとガツンと来るとことかうぉーってなるとこ多いかなと思ってたんだけど意外とあっさり目というか普通に良かった、って感じ。さすがに疲れが来てたようであの位置でDead Skin Maskとかやられると少しキツかったです。

っつーことで今日も超楽しかった。ひたすらライブ観てたんで(10バンド全部フルで観たっつーとこがアホ)あんま人には会えなかったんだけどメールでグダグダ会話しながらライブを観るというマナーもへったくれもない楽しみ方がナイスでした。

でもホントこんな快適なフェスってねーんじゃねーの?っつーぐらい楽だったなあ。いやもうフェスっつー感覚すら失われるぐらいでした。来年もあるといいなあ。来年はNeoClassicalPARKとかでもいいよ!

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2006年10月14日

LOUDPARK '06 初日

カウドパーク、行ってきました。幕張ってビミョーな遠さだなあってのは毎回言ってるとおり。東京から先がまたなげーんだよなあ・・・とブツクサ言っていたんだけど、サマソニんときとは規模が違うからかあっさり電車で座ることができたので結構ご機嫌です。

会場に着くと、まずびっくらこいたのが入場の列。なんじゃこりゃー。1日券と2日券は別の列に並ぶんだけど、1日券がサクサク入場していくのに対して2日券はなかなか列が進まん。1日券はチケットもぎってはい入場、だけど2日券はそこにリストバンド配布っていう1段階が加わるためだったみたい。まあ別にそんな焦って入りたいと思うほどFLYLEAFに賭けていたわけじゃないんでのんびり待っているとサム・ダンのカメラクルーがその列をだーっと撮影していく。もじもじしながらカメラ目線を避けてメロイックサインを出し、「日本のメタルファンはシャイでおとなしい。普段はあまり人と目を合わせたりしないのだ」ということをアピール。

15分か20分ぐらい並んで入場。会場は3つのセクションに分かれていてメインステージであるGitantour Stage(2日目はThe unholy Alliance stage)とBig Rockステージは大きな空間の左右に平行して並んでいる。

loudpa.JPG
loudpa2.JPG

片方のステージでライブを行っている間に機材をセッティングし、ライブ終了と同時に隣のステージでライブが始まる、というBeast Feastを思い出させる進行とステージ配置。BFんときは3つのステージが並んでたけど今回は2つだけ、しかもそのステージの間にはスクリーンがあるのでステージ間に立っていると両方のステージを無理に移動しなくてもそこそこの距離で見れるしスクリーンも見やすいしで非常に快適。

しかも、Gigantourステージでの音はBig RockステージのPAからも出ているので(逆のときも同じ)音もしっかり聞こえる。こりゃ楽チンです。

そんなわけで観ようと思えばGigantour Stage、Big Rock Stageに出るバンドはすべてフルで観ることができるんだよね。まったりお酒飲んでダラダラ楽しむ、というよりも観れるバンドは可能限り観たい!という人には非常にありがたい作りでした。

その代わり開放感とかはあまりないしだだっ広い下がコンクリの倉庫みたいなとこだから、所謂夏フェス!的な気持ちよさはあまりない。まあメタル聞くのにそんなん求めてないだろうけど。

という事で観たバンドの感想をちろちろと。

FLYLEAF
スクリーンに惜しげもなくアップで映し出されるレイシーたんの、ちょっぴり青い、いや蒼いわきの下に釘付けで、音はほとんど覚えてません。惜しげなく、わきげなく。

曲というかメロディーが俺にはあまり響いてこなかったんだけど、時折挟む絶叫は結構殺傷力があった。バンドも大暴れしてる割には意外とタイトでしっかり音出してたなあ。ちょっといい曲増えると一気にブレイクしそうな気もする。

ANVIL
昼飯(ケバブまずかった)食ってたらYAMA-ZKたんから「ダメカコヨス!」っつーメールが来たので慌ててステージに行ってみた。ラスト3曲だけ観れたんだけど、ほんとダメでグダグダなんだけどそれがきちんと愛嬌として機能してるから楽しい。メタロメッターとか懐かしかった。ラストの曲ではサシャ(ライブの合間諸注意とかするMC)がドラムで飛び入り。それでもあまりバンドサウンドに変化がないところがダメ素晴らしい。

OPETH
ANVIL後につつつっと左のBIG ROCK STAGE(すげーセンスのネーミング)に移動してOPETH。CDだとなんか俺の苦手なかったるさだったのでマトモに聞き込まなかったんですが、ライブだといきなり1曲目がかっこよく、思わずつとむ君に「いいじゃん!」と興奮して言ってしまった。でもスロウで長い2曲目からちょっと辛くなってしまった。タッキーも1曲目は楽しそうだったのに2曲目で一気にテンション下がってたのが印象的でした。でも思ってたほどキツくなく、40分強そこそこ楽しめた。それにしてもファンの熱狂っぷりがすごかったな。 人気あんのね。

HARDCORE SUPERSTAR
ようやくプロのバンド登場。出音が全然違う。音量もさることながら音の尖りぐあい、硬度が高くてかっちょ良かったです。大会場でのオーディエンスを掌握する術もしっかり持ってるしステージ映えもするし。各人が演奏力を高めると同時にいかにしてかっこよく魅せるか、オーディエンスを盛り上げるか、ということを真剣に考えて努力してきましたって感じ。MOTLEY meets SLAYERと称する新作を中心に勢い重視の楽曲で固めてきたのも良かった。けど、ほんとはSomeone SpecialとかShameみたいなメランコリックなウジウジソングが聞きたかったので、ちょっと残念。

DRAGONFORCE
単独で観たときは「あはははは」と笑って見てられたんですが、さすがにライブ観るのも何回目かになり、しかもハドコアスパスタの思いっきりマトモなパフォーマンスの後だったもんでその酷さにドン引き。いやキツいっす。なんかファンの「でもこれがいい」ってのはSKYLARKのダメさ持ち上げみたい。

一気になんか疲れたのでBACKYARD BABIESんときは友人知人たちとキモち悪い話をして過ごす。

CATHEDRAL
恥ずかしながら初体験なんですが、生き別れの双子の兄、ギャズとの初対面を果たすことができました。やっぱ俺に似てる。
森の動物の腐った死体だとかトカゲだとかをタップリ煮込んだ真っ黒いシチューみたいなグルーヴがホントかっこよく、気持ちよかったんだけど、こちらも聞きたい曲やってくれなくて残念、という小学生のような感想。 Midnight Mountainとかそういう曲ってもうあんまやんないのかしら。

DIR EN GREY
昔生徒に聞かされてた曲がマリリン・マンソンのBeautiful Peopleみたいだったり他の曲もゴス・インダストリアルな雰囲気でちょっとかっこよかったので何気にちょびっと楽しみにしていたんですが、いやこれひでーだろ。今回のフェスの趣旨を意識してのパフォーマンスだったんだろうけど、演奏もショボけりゃ絶叫もショボい。まいった。2曲聴いて逃げちゃった。 いやね、演奏がどうのっつーのは別にいいんだけどさ、どうもひたすら絶叫を続けても、そういう世界観を打ち出そうとしても、どうもそういう痛みとか苦しみ、怒りといった要素が軽く、浅く感じるんだけど。

FIREWIND
で、結局Ultimate Stageに逃げて世界観もへったくれもないバンドを観に来ました。新作好きだったからちょっと楽しみ。

ライブが始まってまずビックリしたのがその出音の素晴らしさ。こんなガッチリしたバンドサウンドを出すとは正直思ってませんでした。ナメててゴメンなさい。でもね、その素晴らしいバンドサウンドで演奏される曲が、鬼のようにつまんないの・・・メロウな曲になるとアポロの歌唱力に引っ張られてかなり聞けたんだけど。なんかすげーもったいない感じがするなあ。

そんな感じだったので後半かなりキツくなっていたんですが、クライマックスはラスト間際にあった!女性ヴォーカルがゲスト参加したんだけどちょっとタレ気味なおっぱいがイヤらしかったです。そのおっぱいが細かい岸田今日子的なヴィヴラートで小刻みに震える!という素晴らしいステージでした。

ARCH ENEMY
FIREWINDに苦しめられて帰ってきたら、すげーかっこいいんでやんの。ARCH ENEMYってライブだとなんかベタっとしてキレがなくてベースは見掛け倒しだわヴォーカルは「ガオー」ってやってるだけだわでどうにもダメで観るたびにぶーぶー文句言ってたんですが、ギターが元TALISMANのフレデリック・オーケソン(昔TALISMANのライブに行った時、俺はずーっと「ヘンドリック!」と叫んでたのに最後ステージから降りてきてピックを手渡ししてくれたナイスガイ)に変わった途端、なんかすげーバンドサウンドがかっこよくなってんの。こりゃちょっと手のひら返さないとアカンかも。

アンジェラは相変わらずダメでしたが、ムネの開いた衣装だったこと、MCが普通声になっててキュートだったということで目をつぶることにします。

ANGRA
一番期待してたんだけど、一番酷かった・・・。エドゥのヴォーカルが衝撃的にヘロヘロな上、何考えてこういう曲順にしたんだ?っつー構成、バンドのアンサンブルも、個々のプレイヤーはみんなうまいのになぜかグダグダに聞こえるっつーいいとこナシなパフォーマンス。エドゥもバンドも来日するたびに酷くなってるような気がする。こんなバンドじゃなかったのになあ・・・。Wings Of Realityやられてもこれじゃにんともかんとも。ラストはNothing To Say、Carry On, Nova Eraの3連発っつー贅沢っぷりでしたが、まとめないでもっと効果的に配すとかやりようがもっとあるんじゃねーかと思う。

ちなみにこないだのアコースティックライブは素晴らしかったです。今日1曲目にやった新曲も、アルバムで聴くとつまんないんだけどアコースティックヴァージョンで聴くと結構いいんだよな。どういうこと?

ANTHRAX
まあお祭りっつーことで楽しめました。1曲目からIndian来て燃えてしまった。冷静になるとやっぱヌルいしジョンとカッジアーノがいたこないだまでのラインナップのほうがかっこいい音だったとは思うんだけど。もともと初期に思い入れがない分「まあいっかー」って感じで楽しんでました。

MEGADETH
こちらも今更期待してなかったんですが、すっげー楽しかった。セットリストが鬼。いきなりSet The World On Fireが来たりさらにWake Up Deadになだれこむとかもう尋常じゃねーの。Devil's islandからSymphony Of Destructionへの流れもめっちゃ興奮した。ドラムとかムステインじゃないギターとかのパフォーマンスは正直物足りなくもあるんだけど(ドラムに関しては会場の音響のせいかもしれん)、とにかく往年の名曲をズラリと並べ、最近の曲もしっかり魅力的に聞かせる。次から次へと繰り出されるリフと惹きつけられる展開はノスタルジーに終わることない鋭さを持っていて、どっぷりハマってもうノリノリ、フィーバーフィーバーレッツゴーヤングでした。いやほんと楽しかった。

ステージ間の移動がないとか、人も少なくてゆったり見てられるとか、とにかく音楽を楽しむということに関しては快適すぎるフェス。「ここがイヤだった」ってのがほとんど思いつかなかったです。変に「音楽以外のところでどーのこーの」みたいなのを考えるトリガーになるもんがまったくないのもシンプルでいいし。音響に関してはまあしょうがないよね。

ということで満足しつつ家路に着く・・・けどやっぱこれが一番めんどくさかったな。帰り外に出てみたらさみーんでやんの。

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2006年08月15日

65daysofstatic at タワーレコード渋谷店

65daysofstatic.jpg

サマソニで多くの人が裏ベストに挙げているもんのすげーライブを見せてくれた65daysofstaticのインストアイベントに行ってまいりました。

春先に出た2ndに続いて日本盤がリリースされることになった1stをタワーレコード渋谷店で予約するとこのイベントの参加整理券がもらえるというもので、僕はすでに輸入盤で買っちゃってたので人に無理やり予約させて金を払うことなくこのイベントに参加してきました。わーい。

このイベントが告知されてからすぐに予約枚数には達したみたいでミクシィの65コミュには「チケット譲ってください書き込み」があふれてました。いやーよかったなーうれしーなー。と胡坐かいてたんですが、大阪ではライブじゃなくて「トーク&フィルムコンサート」だったし東京も「ミニライブ」ってことだから2,3曲だけだったりして。

時間前にタワレコ渋谷店に着くとすでにのイベントが行われる地下への階段の周りに多くの人が集まっている。並ぶ際の整理番号は400番台まで案内されてたけど結局何人分ぐらいのチケットが配布されたんだろ。並んでる列を見る限り、意外と女の子が多い。

タワレコの地下にはしっかりといたライブスペースがあって、ドリンクも売ってた。お酒はないんだけど。整理番号は20番台ってことで前に行こうか迷ったんだけど結局見やすい位置を確保することに。でもこの見やすい位置、エアコンの風が直撃してすげー寒い。ていうか風強すぎ。

さっき書いたように400番ぐらいまで整理券は配布されていたみたいだけど、ざっと見回して実際にいたのは2,300人ぐらい?小さいハコだったけどそんなギュウギュウな感じもなかったな。サマソニでのあの盛り上がりとライブ後の絶賛の嵐を考えると、こんな小さいとこでこんなのんびりと見れるのって今回が最初で最後じゃねーかって感じもする。ていうかこういう少人数でのライブを観れるなんて貴重だし、いつか「俺あんときインストアで見たんだよねー」とか自慢できるぐらいになってほしいぜ、というプチ選民意識と自慢したがりやさんな僕。

そんなことブツクサ言いながら待っていたら19時直前に場内暗転。ステージに向かって左側にはラップトップパソコンが置いてある。そしてドラムライザーなしで地べたに直接置いてあるのでおちびさんにはドラムがまったく見えません。

オープニングはサマソニと同じくDrove Through Ghosts To Get Here。ピアノフレーズの反復と打ち込みのサウンドが緊張感を高め、爆発するパートのところから生演奏に切り替わる。ステージに現れたときは普通の人たち、というアピアランスなんだけど楽器を手にすると人が変わるというかとにかくアグレッシヴなステージング。特にキャップをかぶった方のギターのポール・ウィリンスキーはなんつーかヤバいというかキレた感じでかっこいい。もちろんサウンドもやはり一発目から度肝を抜くサウンドで、やはりドラムのロブ・ジョーンズの凄まじさに一気に引き込まれる。手数足数が半端なく多い上に非常に安定感があり、音のやかましさも素晴らしい。アタマをぶんぶん回しながら叩く姿もかっちょよい。曲のエンディングからそのままI Swallowed Hard, Like I Understoodへとつながる流れもサマソニと同じ。この曲もかっちょいいんだよなあ。あまりの演奏に息を呑んでいた観客が曲が終わると同時に大歓声をあげるとジョーが照れくさそうに礼を述べ、"We are, ろくじゅうご、にちかん、あー、の、ざつおん"と自己紹介。staticは雑音って訳すのね。

続いてはサマソニではやらなかったInstall A Beak In The Heart That Crucks Time In Arabic。曲名なげーよ。中盤のトライバルなと言っていいのかわからないがドラムの暴れっぷりがすげーかっこよかった。ほんととにかくドラムの音が気持ちいい。サマソニんとこにも書いたようにこうしてライブを観てみるとAPHEX TWINにもMOGWAIにも似ていない。ドラムを軸にしたこの肉体的躍動感はどちらのバンドにもないものだし、ピアノとギターによって紡がれる美しくときに悲壮感あふれる世界観もこのバンドならではの素晴らしさだ。観客が全員そんなことを考えながら見ていたわけじゃないだろうが、スバらしい演奏が終わった後、みな虚を突かれたように「しーん」。なんか声出したり拍手するタイミングを見失ったらしい。

そんなビミョーな空気の中バンドは黙々とチューニングを直し、次の曲へ。mixiにアップされていたセットリストによればJapanという曲みたい。曲の略称もしくは別名なんだけどこれアルバムに入ってたっけ?こういうバンドの曲名は覚えられないのが多い。先ほどの静寂の気まずさをみな反省したのかこの曲の後は大歓声。そして2ndの中でも人気の高いAwait Rescueのイントロが聞こえてくると盛り上がりはさらにアップ。緊張感あふれるリズムとキーボードサウンドに息を呑むパートから一転天井がなくなったかのようなブレイクビーツと轟音ギターの組み合わせが映える解放感あふれるパートになると怒号とも悲鳴ともつかない歓声があがる。いやすげえ。かっちょいい。

その興奮は続く65 Doesn't Understand Youになっても収まらない。ブレイクビーツが凶暴な雰囲気を醸し出すこの曲、サマソニではドラムがイスの上に立って踊ってたけど今日はプレイに没頭してました。この曲のドラム聞くと、打ち込みナシで人力オンリーでも同じだけのスリル満点のサウンドを再現できるバンドだということがわかる。

なんかMCでジョーがお詫びがどーのとか言ってた気がするんだけどこの人の英語は俺にはまったく聞き取れず。後半の日本ツアーは今日が最後でどーたらってのはわかったんだけど。前半は俺以外の人にもあんま伝わってなかったような気がします。なんて言ってたかわかった人誰かおせーてください。

Radio Protectorのピアノの調べにのってシンバルを叩きまくるドラムによってもたらされる快感に身をゆだね、本編ラストは必殺のRetreat! Retreat!。This band is unstoppable!のナレーションに導かれ爆発するサウンドで再び大きなカタルシスが生まれる。

アンコールはAod。これってなんかのシングルに入ってる曲だっけ?どちらかというと地味な曲で、どうせならAren't We All Running聞きたかったな、とか今になると思うんだけどその地味というか静かな曲であっても十分聞かせる演奏だった。何かが起こる前兆を感じさせるギターとピアノのフレーズの連なりに呑み込まれる。

最後はジョー、ロブがステージを去り、ポールとサイモン(て書くとおかしい)が静かに曲を終わらせる。

55分の間だったけどサマソニで感じた衝撃がやはり本物だったということを十分実感させられる素晴らしいライブだった。まじでこのバンド、今年のベストバンド&ベストライブの最有力候補になっちゃいました。

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2006年08月13日

SUMMER SONIC '06 2日目

■ALL-AMERICAN REJECTS
うめえ。2ndがすげーよかったから期待してたんだけど、その期待を上回るライブ。音楽性はポップでスウィートなんだけど演奏はガッシリしててスタジアムでも通用する音だった。演奏だけじゃなくて盛り上げ方みたいのもすげーうまくてさ。やっぱ売れてるバンドはつえーなと思った。Move Alongはライブで聴いても名曲でした。

なんつーかSR-71とかブッチに通ずるライブ巧者って感じ。このヴォーカルは将来ブッチみたいな存在になるんじゃねーかなあ。

■FALL OUT BOY
オープニングでBON JOVIのLivin’ on A Prayerが流れてた。このバンドも売れてる勢いがあったなあ。演奏自体は結構ガチャガチャしてたけどやっぱ盛り上がるヒット曲を持ってるバンドは強い。でも全体としてはあんま印象に残ってなかったりする。

■LOST PROPHETS
どうせダメライブなんだろうなあ、と傍観姿勢でいたらすげーいいバンドになってるんでやんの。演奏もまとまってるし大観衆を掌握するだけの術も備えたフロントマンってことでめちゃめちゃ盛り上がってました。でもTAKING BACK SUNDAYと同じく音楽的に皮一枚はさんでハマりきれないとこがあんだよね。

■MY CHEMICAL ROMANCE
今日のマリンはなんかいいバンドが続いてるんでショボさが際立つんじゃねえかと思ったんだけど始まってみたら意外といいんでやんの。リズムがガッシリ聞こえるのと歌はもうああいうもんだっていう心の準備ができてたからかしら。いきなりI’m Not Okayが来たもんだから一気に沸点まで上昇したんだけどそのあとはまあマッタリ見てた。新曲はマイケミファンなら気に入りそうなキュートなポップソングだったな。

ってことで俺は好印象だったんだけどスタンドで聞くと予想(予定)どおりグダグダの音にしか聞こえなかったらしい。

■MUSE
オープニングこそ音の小ささが気になって大丈夫かと思ったんだけど、いやほんとすげーライブ見せてくれました。そんなにハマりきれなかった新譜からの選曲もよかったし、やっぱこんだけスケールのでかい音を出しちゃう演奏力に感服。セットリストも決め曲連発で息をつく間もなかった。
ちなみにメタルだメタルだ言ってたのは一種のアジテーションであって本気でメタルって言ってるわけじゃないよ。いくら音圧が高くて激しくてもメタルたりえない「線の細さ」があってそこいいところでもあるのよね。

「三人編成なのにこの音の厚み!」とか言われてたけど今回は曲によってはキーボード奏者が参加してたね。

■LINKIN PARK
チェスターの声はあんま出てなくて、バンド的にもツアーから離れてたもんだから本調子じゃねーなって感じもしたけれど、彼らの曲ってほんとノリやすいというか盛り上がりのツボを突くようにできていてほんと高機能だなというのを毎回ライブで実感させられる。んでもってその超高機能な楽曲がそれだけで終わらないのはやっぱチェスターのシャウト。聞いてて飽きやすい声だってのは確かにそうだと思うんだけど、血が滲むような痛みを伴った彼のシャウトはCDで聞くよりライブで聴くと威力が数倍にはねあがるというか聞いているこちらの感情をものすげー力で揺さぶる力があると思う。これも今更なんだけど。

なんてことをシタリ顔で書いてますけどこないだの日記に書いたようにライブ中は一番人口密度高いとこにいたもんだからノるとか踊るとかそういうことができる状態じゃなかった。ちなみに若者ぶってそこに行ったわけじゃなくてMUSEが終わって気がついたらまったく身動きできなくなってたというだけなのです。ほんとまいったー。

今回のサマソニベスト3は
1. 65daysofstatic
2. MUSE
3. ALL-AMERICAN REJECTS, DAFT PUNK

投稿者 trouble : 22:36 | コメント (3) | トラックバック

2006年08月12日

SUMMER SONIC '06 初日

めんどいからライブの感想だけね。

■65daysofstaticオープニングのDrove Through Ghost Gets Hereのバンドが入ってくるところからちょうど観れたんだけどまずその1曲目で昇天。Await Rescueのあたりで「とんでもねーバンドかもこれ」と思い始めたところにRetreat! Retreat!(ちょっとメロが南極物語っぽい)が来て、この時点で今年のベストライブに確定ぐらいの勢い。どんなバンドだか知らずに来た人たちが「すげー」連発して呆然としてたけどその気持ちが良くわかる。

よく引き合いに出されるMOGWAIほど静と動の対比に重きを置いているわけでもない感じ。イントロは静かでもそんなに焦らすことなく一気にクライマックスに持ってって、さらにそこからどこまでテンション上げられるかみたいな動の音楽性。知性よりも勢いが先走り、衝動性がものすげー高い。2ちゃんでAT THE DRIVE INを引き合いに出してる人がいたけれどほんとポストロックな雰囲気はまったく無く、ハードコア。既成のハードコアからさらに自分たちの音楽を発展させようって意味でのポストハードコアっつーか。とよくわかってもいないのにポストとかハードコアとか使ってみる。

その衝動性を引っ張るのがベースとドラムで、特にドラムは音圧すげーし手数足数めちゃめちゃ多い。打ち込みナシでも大丈夫なんじゃね?というのは大げさだけど、このリズム隊が凄まじい激しさとグルーヴ出してた。打ち込みはリズムをカバーするというよりも、曲に鋭さを加えるためにある感じ。ギターはMOGWAIのようにとまでは贅沢言わないけれどもう少し突き刺さるような感触があるといいなあ。

それにしても初日の早い時間にスタートだったのにめちゃめちゃ人多かった。しかも反応すげー良かったし、早く単独でのライブが決まってくれないかしら。

■TAKING BACK SUNDAY
こういうバンドって曜日をバンド名につけることが多い気がするが、それはさておき。演奏力はすげーしっかりしててぶっとくかなりよかったんだけど曲がイマイチはまりきれないこと、ヴォーカルがキモかったのが難点。いやTHURSDAYのヴォーカルもキモいけどさ、あっちはきちんとナヨナヨしてて王道キモじゃん?でもこのヴォーカルってすげーヒゲ濃いし金髪に染めた髪の毛がなんかキモいし多分脱いだらマッチョだしでアクションのキモさは同じでもなんかちげーんだよ。TO DIE FOR的キモさ。いややっぱ両方キモいでいいや。

ちなみにギターはかなりデヴ。かといってネオクラシカルなフレーズを弾くわけでもなく。エモなら苦悩して痩せろっての・・・と安直に思ってしまったけれど、苦悩のあまり過食に走った結果なのかもしれない。エモいぜ。

■AVENGED SEVENFOLD
本日のダメバンドその1。まあアルバム聞いてもそのショボさが印象的だったけど、ライブではその悪いところがさらに増幅されて暑い中ぐったり。リズムに迫力ないし、ギターはピロピロ魅力のないフレーズを垂れ流し、挙句の果てに恍惚のギターソロまで披露。しかもショボいクセにメタルファンの機嫌をとるかのようなPANTERAのWalkのカヴァー。いや好きなんだろうけどさ。でもこの曲での演奏が一番マトモだった気がする。メロスピって難しい音楽なんだなあ、と思いました。

それでも前方は盛り上がってたみたいで、グチョングチョンになったかみーんがスクリーンに映し出されてた。

■ZEBRAHEAD
前にサマソニで観た時もどうでもいいライブやってたんで今回はパスする予定だったんだけど雷雨のために身動きとれなくなったんでボケーと観てました。相変わらずつまんねーMCと画一的な楽曲が並んでたんだけど、やっぱこういうヤケクソ気味の天候ではこういう音楽がテンションを上げるのも確かでアリーナの盛り上がりは凄かった。フェス向きだから主催者としてはこういうバンドひとつ入れとくと安心なんだろうな(イヤな大人の視点)。

下品なMCは多いけどそれって中流階級以上の品の良いお子さんたちがこういう場だから喜ぶだけのような下品さで、音楽的にはそういう下品さがないむしろママも笑って済ませられる安心の高機能の消費音楽で、よく出来てるなあと思いました。今更言うことでもねーか。ちなみに僕の下品さは上流階級ならではの下品さです。

■HOOBASTANK
こちらもとにかく曲のよさで勝負する中流家庭育ちのお子さん御用達ロック。

このバンドは弦楽器隊の引っ張り具合というかグルーヴに欠けていていつもライブを観るたびに演奏自体には物足りなさを感じる。それは今回も同じなんだけど、とにかく曲のよさとヴォーカルのダグラスの顔の面白さ、いやフロントマン資質で楽しませる力があるバンドだと思う。

新作のつまらなさにライブは正直キツいものになるかと思ったんだけど1曲目からCrawling In The Darkで来るし、新作のInside Of Youはめちゃめちゃ盛り上がるしさらにSame Directionで畳み掛けるしと序盤はすげー良かった。Running AwayとかIf I Were Youが続いた中盤はかなりダレたんだけど、そのダレは終盤The Reasonの前に登場したダグラスのおばあちゃんによってすべて帳消し。「わたしのたいせつなダグラスを、どうかこれからも、応援してください、よろしくよろしくお願いいたします」と文章にしてみると選挙の応援演説のようなことを「あの、マイク・・・返して・・・」と困惑するダグラスの横でノリノリで話したおばあちゃんことサワコ・キタグチ。

■DEFTONES
ハイソックスのチノ・モレノのアピアランスがなんつーかもsu-ge-。とにかく太ってて醜いんだけどそのチノがマッタリとしたビミョーな空気を醸し出す楽曲に乗せて「プギャー!」とか「アヒャー!」と叫ぶ。アリーナはまったく盛り上がってないんだけど「これをわかるのが通だぜ」とばかりにちらほら盛り上がってる人もいたのでその人たちを見てました。

いや別に嫌いじゃないんだけどさ。やっぱこういうとこで観てもなんかハマれず、外の眼から観るDEFTONESのビミョーさを堪能。でも演奏は今までマリンで観たバンドの中では一番プロフェッショナルだった。ギターのとがり具合もリズムの重さも。

■METALLICA
前半3,40分、批判するために見たよ!批判するためといいつつEcstacy Of GoldからCreeping Deathが来たときには一瞬我を忘れそうになりましたが、演奏のおかげで現実世界に引き戻されました。いや演奏がグダグダなのって今に始まったわけじゃないけどやっぱこれで盛り上がれっつーのはキツいっす。「好きな曲をやるだけでいい」っつー吉本新喜劇や時代劇を楽しめるような感性のファンがいっぱいいるからこうやって持ち上げ続けられるんだろうけど。HELLOWEENとかIN FLAMESと同じくパイオニアなのに演奏で観るものを納得させることができないバンドで、言ってみりゃ「曲がいい」だけだよな。その曲がいいってのもセットリスト次第ではビミョーになるし。The God That FailedとFade To Black続けてやられたらキツくね?

あとMaster Of Puppets完全再現とかほんとこの手の企画最近多いけど、思い入れの問題じゃなくてこういうのってほんとくだらないと思う。え、イングヴェイがMarching Out完全再現?全ツアーおっかけます。

まあそのショボさってのはすでに前提になっていて、そのショボさそのものを今更書き立てるのは意味ねーよな。ショボいことを前提に、自分のノスタルジーと伝説を見てるんだという自己催眠効果にどこまで没入できるかどうかってとこなわけで、要はお祭り。ただ、お祭りになるってことは確かにすごいんだけど所詮お祭りはお祭りにすぎないわけで、このライブで「他のバンドとは格が違う」とか「メタルって素晴らしい」とかそういうところに結論づけられてるのを見るとなんだかなあ、と思う。

■DAFT PUNK
そんなメタリカを捨ててメッセに移動したら、すげー人。でもなんとなく流れに乗って前のほうに来てしまった。ステージセットはピラミッドと豪華な照明。かなりすごい。

いやあほんと楽しかった。自分たちの音源をけっこういじりつつ繋げていくわけですが、ビートの強さも音のデカさも展開も気持ちよい。2004年のフジでのケミカルより気持ちよかったなあ。One More Timeの後半ぐらいからさすがに疲れてきたし退散しちゃいましたが、満足でした。

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2006年07月19日

COLDPLAY at 日本武道館

coldplay0719.jpg

去年のフジロックでも素晴らしいライブだったんでもう一度!と思って行ってまいりました。

開演前、アリーナのお客さんがみんなPAブースのほうを振り返って見てるんでなんだろと思ってたんだけどグウィネスがいたみたい。俺もグウィネス見たかった!

ステージ後方には幅30メートルぐらいあるスクリーンがあって、それが今回の演出の要になっている。それ以外は全体的にシンプルなセット。

そのスクリーンにカウントダウンを刻むデジタル時計が映し出されてSquare Oneでライブがスタート。2曲目のPolitikの後半の叙情パートですでにヤバイことになってた俺ですが、畳み掛けるYellowでもう顔面決壊状態です。ってフジでの流れと同じなんだけどさ。アリーナには黄色い巨大風船が大量に転がり、3曲目にしてすでにアンコールのような盛り上がり。

前回のフジではとにかく大自然のスケールの大きさとバンドサウンドの広がりが印象的だったけど、今回はバンドの持つスケールの大きさが印象的だった。とにかく武道館が小さく感じる。いやそりゃフジのグリーンより小さいけどさ、なんかこういうデカイ会場でずーっとやってきたバンド特有の格の大きさというか。

クリスはステージを右に左に(いわゆる酔っ払いの千鳥足的なアクションでひっくり返りそうでひっくり返らない)動き回り、観客にアピール。ライブ映像にエフェクトをかけたりイメージ映像を流すスクリーンでの演出を含め、照明も曲の魅力を増幅する見事な効果を生んでいた。派手じゃなくてシンプルなんだけどすごいいいのよね。

音楽に宿るイギリス的な感性・気品は健在だけれど、アメリカでブレイクして身につけたエンターテイメント性とあいまって音楽に親しみやすさが生まれたというか、フジんときのレポにも書いたけどアルバムだけだとどこかセレブ臭が強くて俺としては疎外感を勝手に感じてハマることができなかったX&Yの曲をライブで聴いて好きになれたのは、ライブだとその辺のバランスがうまくとれているからなのかな、と思ったりした。

セットリスト的にはフジにWhat IfとアコースティックでのTrouble(これ嬉しかった)が加わったぐらいで大差なく、曲間も短めで(クリスの日本語MCが軽く入るぐらい。「モットウマクニホンゴガシャベレタラナア」が一番受けてた)畳み掛けてくるので1時間半弱でライブは終了。あっという間に感じたけれど、アンコールのIn My Place、Fix Youの連発での場内の感情の昂ぶりはかなりのもので、「短かった」と不満に感じたというよりも「あっと言う間に感じた」って感じかも。いやほんといいライブだったなあ。フジんときよりさらに良かった。

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2006年05月24日

FINLAND MUSIC DAYS '06 -Metal Showcase- at 恵比寿リキッドルーム

行ってきました。4日連続ライブだ!幸せ!

去年よりもやや小粒なバンドが揃った感じだったのできっと会場はガラガラだろう、フロアで横になって観よう、と思っていたのに意外と盛況。フィンランド人と思しき外人さんから、ライブ中ステージを背に写真を撮りまくり、挙句の果てに女性客に絡んで踊るという目にメイクした鬱陶しい外人さんまで(こいつ昨日もいたね)インターナショナゥな雰囲気だぜ!

PAIN CONFESSOR
確か去年も「出演順わかんねーなーっつーか出てきてもどっちがどっちだかわかんなかったりしてねーはははは!」とか笑ってたんですが今年もそんな感じで。とりあえず音楽はちらっと聴いたことあるので最初のバンドがPAIN CONFESSORだってわかりました!えらい!ていうかこういうイベントなんだから一回ぐらいバンド名名乗れよな。

最初は音はショボいしパフォーマンスは素人クサイしでこりゃキッツいなーと思ってたんですが、パワーメタリックなサウンドに若干のゴス風味を加えた楽曲が思いのほかネオクラッシャーなおじさんのハートにアピール。危うく前のめりガッツポーズしちゃうとこだったよ。

まあ期待しないで観たからこそ意外と楽しめたってレベルなんだろうけどさ。

AMORAL
まったく知識ナシで観たこのバンド、演奏始まったけどどこにもマイクスタンドないしインスト?とか思ってたら後になってヴォーカルが走って出てまいりました。かなりテクニカルで複雑なデスメタルバンドでメロディーに逃げることが少ないストロングな雰囲気。ただ、演奏はかっこいいんだけど曲の中に耳を惹くパートが少なくて、観ててすげー疲れた。思わず寝ちゃうところでした。いや立ったまま寝ちゃったんですけど。ベーシストはMUDVAYNEのライノウとかにかなり影響受けてそうな雰囲気でした。

なんか今日はいかにもバンドのオッカケとか普通にしちゃいます的なニオイを発する年齢の高いオバサン方が多かったように思うんですが、バンドのルックスを見て納得。かなりのイケメンぞろいでした。かっこわりーのドラムぐらいかな。でもこのドラムこそがこのバンドで最大のインパクト。上半身がまったく動かずブラストビートを叩き出すこの男、やけに乳房がなまめかしいのです。そしてその乳房の先端にあるチクビが感動的にピンク。タム回しの際にこの乳房が揺れるのですが、それがエロくて。そりゃオバサンたちが最前に駆けつけるわけだよ。

NORTHER
AMORALがかっこいいながらも曲に魅力を感じることができなかったので、NORTHERのコテコテな曲は結構楽しめるんじゃないかしらと思ってたんですが、キツかったす。出音ショボいし曲も別におもろくないし。かなり苦痛でした。Youth Gone Wildやんねーし。ヴォーカルは琵琶湖の半分ぐらいの量の水を飲んでたと思う。

てことでなんか収穫のないお祭でした。帰りに食ったラーメンが一番良かったよ。

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2006年05月23日

NOCTURNAL RITES at 渋谷クラブクアトロ 2日目

で、二日目です。今日は昨日の寂しい客入りが嘘のような大盛況!というわけではなかったですが、そこそこ入ってました。昨日よりもメタヲタムードを醸し出している人は多かった気がする。俺を筆頭にな!

セットリストは昔の曲が1曲入れ替わったぐらいだし昨日と大きく違った内容でもなかったので、レポは簡単に書くだけにしておきます。ヨニーは昨日よりは歌おうとしてたけれど、カンペは改善されてませんでした。で、昨日は気にならなかったけれど今日はドラムのバタバタ加減が気になった。なんかオカズ入れたりリズムチェンジするときに一瞬音が止まるような印象があるんだよな。

このバンドもそれなりに欧州ではツアーをしてきてはいるのだけれど、ヨニーにはもう少し貫禄が欲しいというか、弦楽器隊が頑張ってるんだからおちゃらけ過ぎずにもっと堂々として欲しいと思ったりもしました。

あとはやっぱ選曲なー。昔のダサい曲やって楽しい雰囲気もいいけど、最近の曲でもっと単純にメタルとしてのカッコよさを叩きつけてくれる曲が沢山あるわけだから、そっちも活かして欲しいよなあ。特にAFTERLIFEとSHADOWLANDから1曲ずつってのはちょっと寂しい。

まあ、そんなことは二日間観て重箱の隅をつっついて出てくる不満であって、楽しさはやっぱ変わらず。燃えました。二日間観てもまだ「もう1回観たい」って思ったなあ。

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2006年05月22日

NOCTURNAL RITES at 渋谷クラブクアトロ

昨日のWHITESNAKEに続いて連荘でライブ。このバンドのStill Aliveは今でもひたすら聴きまくる大好きな曲で、しかも「日本公演では絶対やる」ということだったのでもうワクワクウキウキメソメソしながら行って来ました。

このクラスのバンドが平日にクアトロ2daysてキツくね?と思ってたらやっぱりキツかったようで、お客さんの入りは多く見積もっても6割程度。寂しいけれど、ゆっくり観れるのでバンドには悪いけど嬉しかったりもして。

開演時間きっかりにライブはスタート。オープニングは最新作Grand Illusionと同じくFools Never Die。オープニングにミドルテンポってこの手のバンドでは珍しいけど剛健なサウンドでかなり体を持ってかれるので全然問題なし。3年前にHAMMERFALLの前座で来日したときはやはり前座ゆえ音をしぼられていたからショボく感じたのか、それともNIGHTWISHみたいなバンドの前座として大会場でプレイしてきた経験が反映されているのか、とにかく以前とは段違いにかっこいいサウンドで会場は一気に盛り上がる。

アルバムと同じく続けてNever Trust。これがまたカッコよくて。ドラムの硬質なサウンドと鋭いギターの音色にアタマを振りたくなること間違いなしって感じで。ジョニーの声はコーラスに埋もれて聞こえなくなることもあるし高音は苦しそうだったりもするんだけどやはり堂々とした、勇壮な歌を聞かせてくれる。

そして前回の来日では聞くことが出来なかったShadowland。サビはジョニーがコーラスや客に歌うの任せちゃってるとこが多いのが寂しいがとりあえず嬉しい。Delivalanceのようなミッドテンポの曲が挟まれても全然テンションが落ちることがないというか、こういうミドルテンポの曲をメタルとしてカッコよく演奏できるってほんといいよなあ、と思える。続くAwakeningはやはりジョニーは苦しそうだけどドラマチックなサビはめちゃめちゃカッコよい。

ギターのニルス・ノーベリは序盤こそ弾ききれてないところも多かったけれど徐々に調子をあげてよく動きながら流麗なソロを披露。この人もややタッピングしないと死ぬんです病にかかっている感じだがフレーズセンスがいいし、きちんとギターソロで盛り上がれるプレイがあるっていうのはSONATAとかEDGUYやKAMELOTにはない強みだよなあ、と思った。ソロタイムも聞かせる内容だったし。ベースのニルス・エリクソンもとにかく弾くことに没頭することなくアクティヴに動き、俺より年下とは思えないそのルックスを活かした存在感でかっこよかったです。コーラスでも活躍してたし。ヴォーカルのジョニーがのMCが空回ったり歌詞覚えてなくて床のカンペ見ながら歌ったり煽りにヘイヘイ多用しすぎて鬱陶しいというところもあったけれど楽器陣のパフォーマンスでカバーって感じでした。

昔の曲も日本のファンへのサービスかかなり多めにやってたんだけど、やっぱ現在のスタイルの曲と並べるとどうにも幼稚っぽく聞こえちゃうというかなんかダサく感じてしまった。Change The Worldとかかなりキツいっす。嫌いじゃないんだけどさ。でもまあそれがあるからその間に挟まれるThe Flame Will Never Dieとかが映えるんだけど。

そんなことを考えつつもライブは進んできたわけですが、終盤になってついに来ましたよ、Still Aliveが。めちゃめちゃ嬉しかったのは確かなんですが、まだこなれきれてないからか印象としてはイマイチで、なぜあまりライブでやってこなかったのかがなんとなくわかったような出来。ジョニーもサビはかなり苦しそうでコーラスや客に任せちゃってるとこが多くてちょっと悲しかった。でも燃えました。生きてて良かったよ。というほど苦労はしてきてないけれど。

その後、Test Of Timeを挟んでラスト3曲はAgainst The World、New World Messiah、Cuts Like A Knife。Against The Worldはドラマティックなメロディーを歌いながらジョニーはフロアに降りて歩いてバーカウンターに。歩いて行けちゃう客の入りが寂しいですが、そのままバーカウンターの上で熱唱。その後New World Messiahの前にフレドリックのギターにトラブルがあったのか微妙に間が空いてしまったんけど盛り上がりに影響することもなく、KAMELOTのMarch Of MphistoみたいなCuts Like A Knifeの強烈な演奏で大盛り上がりで本編終了。この曲ほんとかっこいいわ。デス声はフレドリックが担当してました。カーツラーがなぁーいー、そりゃ確かにこれぐらい悲壮な歌を歌いたくなるだろうな。

アンコールはDestiny CallsとAfterlife。ジョニーは上半身裸で出てきたけどかなり恥ずかしい体型でした。プルプル揺れてたよ。Destiny Callsでは掛け合いでちょっぴりレゲエっぽいリズムのお遊びを入れたりしてました。Afterlifeの前にはLost In Time!Lost In Time!と死にそうになりながら連呼してる人がいて笑えた。Afterlife聴いてて思ったんだけど、こういう早い曲の歌いだしってどれも同じような気が・・・してきた。でもやっぱ燃えた。エンディングではジョニーがWHITESNAKEのStill Of The Night叫んでたね。

ワンマンで長時間のライブはあまり慣れてないからか、序盤は良かったんだけど中盤~後半昔の曲を織り交ぜるところになるとやや流れがチグハグになったりしてたりもしたんだけど、とにかく勇壮かつ強靭なメタルソングを存分に浴びれたということで大満足のライブでした。楽しかったー。1回じゃ物足りない!と思わせるライブっていいよな。明日も楽しみです。昔の曲こんなに沢山やらんでいいからAfterlifeと新作からもっとやって欲しい。

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2006年05月21日

WHITESNAKE at 東京国際フォーラム

行って来たぉ☆.。.:*・゚☆

DVDリリースに伴っての来日なのでしょうか。とりあえず高校時代大好きだったバンドなので観に行ってまいりました。国際フォーラムでやるなんてすごいね。前回はZEPPじゃなかったっけ?

オープニングはDVDと同じくBurnからStormbringer。やっぱ興奮しちゃいます。デビカバはDVDと同じ服装で、若々しい。遠目だと顔の崩れ方とかよくわかんねーし。そのデビカバ、最初からワオー!とか叫んでゴキゲンだけど歌はヒドイ。DVDではなんかビックリするほどきちんと歌ってたけどやっぱあれ嘘だろー。そしてバックの演奏の音、グジャグジャ。ギターとかバッキングで何やってんだかわかんねーし。レブの音聞こえないし。それでもダグのソロプレイは素晴らしく、歓声があがる。

オープニング以降もDVDと同じなんかなー、と思ったらいきなりGuilty Of Love。場内も盛り上がる。ソロではレブが頑張って弾きまくり!だけど音聞こえねえ!ソロも終盤になってようやくヴォリュームがあがってきた。なんか前回のZEPP公演と比べてギターのコンビの動きに存在感が出てきた気がする。音は相変わらず少し線が細い印象だけど。

MCでは「ウ元気ですか」とビミョーな違和感を感じさせながら日本のファンに「30年間応援ありがとうございます」と演歌歌手ばりの挨拶。チンコの調子まで気にしてくれた彼は、本当に日本のファンを愛しているんだなあ。そんな彼は、続くLove Ain't No A Strangerではシャガレ声が痛々しくて切なかったです。思いっきり低く歌うとこ、シャウトするところはいいんだけど中音域になると声が割れちゃってヒドイ声になる。キップ・ウィンガーもそうなんだけど、デビカバはほんとヒドイ。音程も取れないし聴いててかなり鬱陶しい。今に始まったことじゃないんだけどさ。後半になればなるほど酷かったような気がする。Here I Go AgainとかStill Of The Nightとかマジだまってて、って感じでした。

これで他の選曲も前回と似たような感じだったらまたちくちくと今更なイヤミを書き連ねて(ダグのソロはほんとなんで毎回こんなつまんないんだろ、とかトミー・アルドリッジは30年間ルックス変わってなくて恐いとか、ドラムソロの最中死ぬんじゃないかとドキドキするとかデビカバは言われてみれば確かにHitomiに似ているとか)やるところなんですが、Walking In The Shadow Of The BluesからLove Hunter、Slow An' EasyのメドレーがあったりAin't No Love In The Heart Of The Cityをやってくれたりと、前回より好みのセットだったのですげー楽しかったです。サプライズ、と言って演奏された新曲はアップテンポでノリのいい曲だったけどサビはなんかイマイチだった気がする。とりあえずデビカバの声がボロボロな上に音程もまともに取れてなかったのでCDで聴いたらまた印象違うかも。Ready To Rockとかそんなのを連呼してた気がします。

ちなみに新メンバーのユーライア・ダフィーはエリック・ブリティンガムのベース回しをしたり、かなり堂に入ったステージングだったんだけど、とにかく音が酷くて肝心の演奏はよくわからんかったな。

そういやノクターナル・ライツ御一行さんが観に来てました。でも最後まで観てたのはジョニーだけでした。

帰りはひとりごっづして帰ろうかと思ったけど中央線で座れちゃったから新宿で降りるのめんどくなってしまって西荻のキャロットでハンバーグ食べて帰って来たよ。ここはデミグラスソースより大根おろしソースで食べるほうがはるかにおいしい。食後のドリンクのオレンジジュースは、全部飲んだら死ぬんじゃねーかってぐらい甘い。今、こうして生きていられるのは少しそのオレンジジュースを残したからです。危なかったぜ。人生には危険がいっぱいスリリング!

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2006年04月09日

BON JOVI at 東京ドーム 二日目

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昨日の微妙なライブのせいで今日もテンションはあまり上がらなかったんだけど、毎回初日はなんじゃと思っても二日目は素晴らしいライブを見せてくれているじゃないか!と自分を鼓舞。昨日のもったり演奏に慣れてしまえばまた違うだろうし。

今日の席はB9ブロック。ジョンがオープニングで通る通路から4席目。胸毛抜いてやる・・・と意気込みつつ開演を待つ。そして開演時間ちょうどになるころ、やけに場内がざわつきはじめる。なんだ?と思って俺も立ち上がってみてみたら、A10ブロック付近に何か超ゴージャスな輝きが!叶姉妹でした。すげー。普通に歩いててもスポットライト当たってるみたいな雰囲気だ。どうでもいいけど俺の両隣は体のラインが叶姉妹と逆の凹凸になっている感じのビッグバンベイビーズだよ。

そんなこんなでざわざわしていたら、昨日と同じくひっそりと、なんとなく客電が落ちてLastman Standingでライブがスタート。後ろの小ステージのジョンは見事にカメラとかぶってまったく見えないので遠慮なく前を向いてリッチーを凝視。今日は昨日の緊張感あふれたおっかなびっくりムードと違ってどこかリラックスした表情。そして今日はリッチー側だからか、バッキングのギターの音もしっかり聞こえる。

オープニングからStory Of My Lifeまでの流れは昨日と同じだけどさすが二日目、演奏は昨日よりかなりタイトに聞こえる。リッチーの表情も明るく、客のノリも昨日よりいいのかYou Give Love A Bad Nameの歓声を聞いたジョンが「今夜はすげーわ」とジェスチャーでメンバーにアピール。今日のお召し物はブルーのアーミージャケ?

昨日Sleep When I'm Deadをやった位置で今日はCaptain Crush。心の汚れたおじさんはこういうかわいい曲嫌いなんですが、まあいいか。とはいえさすがに左右に手を振るのはかっこ悪いと思うので腕組んで傍観姿勢。エンディングを引っ張ってジョンがカウントを入れ、Runaway!と一瞬思ったけど違った!I'd Die For Youだ!例によってテンポは遅い(とは言ってもCDと同じぐらい?)しリッチーがバックヴォーカルをサボるのは寂しいけど昨日よりはるかに熱い演奏で俺もかなりエキサイチン。リッチーがサボるなか、デヴィッドはきちんと昔と変わらぬバックヴォーカルを乗せている。えらいな。足を大きく開いてマイクに向かうジョンはBorn To Be My Babyと同じくこの曲もアグレッシヴにではなく、時に囁くような発声で静かに歌うんだけどやっぱこういう曲ではそういう歌唱だと物足りなく感じるなあ。

昨日はやはり弾くのが恐かったから即興になってしまったのかもしれないギターソロは、前半部分をきちんと弾いてた。弾きまくりに入るところからはまた簡易インプロ版みたいになってたのでやはり骨折の影響は大きいんだろうな。Radio Saved My Life Tonightはやっぱボックスセットの曲だけあって盛り上がりはイマイチなんだけど、曲も演奏もなかなかだと思う。そして昨日のBounceの代わりにここでEveryday。Bounceよりはるかに好きな曲なのでとてもうれしいでんねん。一番BOUNCEで好きな曲はUndividedだけど。BOUNCEツアーのときはライブで聴くともったりしてていまいちだなあと思ったEveryday、今日はそのときよりもきちんと躍動感が伝わってきていい演奏に感じる。曲の並べ方のせいなのかな。

そして続くは人気のIn These Arms。1音半下げのキーと、ややゆったりしたテンポゆえ、リリース当時のような躍動感あふれるポップな曲、というよりもしっとりといいメロディーを聞かせてくれる曲といった趣なんだけど、俺はこっちのヴァージョンも好きなんだよね。これはこれでいい。昨日のこの曲を歌ってたときよりジョンのテンションははるかに高い。ギターソロはやはりボビーが担当。リッチーが弾かないと鬼のように物足りなくなるけれど、もう文句ばっかり言っててもしょうがない。素直に曲を楽しもう。はい。楽しんだ。

昨日はここでI Wanna Be Lovedが猛烈に場内をマッタリとさせて空白の時間を作り出していたんですが、今日はWelcome Wherever You Are。これは楽しみにしていた人も多かったようだしロックソングでひたすらたたみかけてきた今日のセットにいいダイナミズムを作っていたと思う。ていうか単純にいい曲だね。2番のサビ後のブリッジとかがすげいい。ここらへんはほんと職人の技だよなあ。確かに昔のような迫力のある演奏は聴けないライブになってしまったけれど、こういう音楽的なとこはまだまだというか、常に成長してるって感じることができる(結局ファン)。

I won't Back DownをHave A Nice Dayのイントロに持ってくるっていうとこもすげー小憎い演出。ただ、やっぱりこの曲はソロで盛り上がりたいのでリッチーが弾いてくれないというのはなんともはや寂しい。こうして別ギタリストが弾いているのを聴くと、ほんとリッチーって「歌えるソロ」「耳に残るソロ」を作る天才だなあと思う。

Who Says You Can't Go HomeもIt's My Lifeも盛り上がって終了したところで昨日と同じくアコースティックタイム。今日も一発目はI'll Be The re For You。オリジナルメロディーで合唱するぜ!と歌いだした客が「あらら?」とコケるThis Left Feels Rightヴァージョン。続いて今日はBed Of Roses。こっちはまだ原曲の魅力が多少残ったアレンジだけど、やっぱねえ。これももうオリジナルは歌えないのかなあ。これは意外といけそうな気がするんだけど。

で、ここからの流れはとりあえず昨日と同じ。ただ、昨日よりずっと演奏のノリはよかった気がする。Raise Your Handsのテンポが若干速かった気がするし。Bad Medicineの途中での小芝居は「俺ももう44だ。野球選手なら引退だぜ。フットボール選手なら?レースドライバーなら?」みたいなことを言ってました。

そしてアンコール。多分ガラっと変えてくるのはここじゃないかと思って例によって「I Got The Girlやるなよ」と祈りながら待つ。1曲目はBells Of Freedom。あんま好きな曲じゃないからなーんだと思ったんだけど、こうして聴いてみるといい曲じゃないですか。と言いつつ本当は新作の中で一番好きなI Amを期待してたんだけどさすがにココでバラードやっちゃうともうないだろうなあ、とちょっとガッカリもしてたりする。昨日も今日もアリーナの前でI AMと書かれたプレートを持ってる人がいて「よし!がんばれ!」と応援してたんだけど。大阪とかでやられたら悔しいなあ。

続いてLast Cigarettes全然嬉しくないけど新作の曲はライブで聴くとアルバムより聞こえるからそんなにつまんなくもなかった。そしてテンポのトロいI'll Sleep When I'm Dead。昨日この曲やった位置で今日はCaptain Crushだったから「今のSleepだったらまだCaptain Crushがいいや」と思ってたのにここでやりやがったか。まあリッチーも昨日よりは歌ってたし楽しかったんだけど。曲のエンディングでジョンがメンバーたちに曲名を告げて回る。口の動きからしてRunawayかな、と思ったんだけどやっぱりそう。この曲も昨日ほどトロく感じず(いやトロいんだけど)、結構楽しめた。これで今日はTreat Her Rightかな?と思ったらジョンがなにやらヒューに指示して、始まったのはKeep The Faith!ティコ叩けるの?っていうかそもそもおめー自身まともに歌える自信あるの?大丈夫?と思ってたんだけど、ティコは結構頑張ってた。全盛期の67%ぐらいのかっこよさだけど、それでも「あ、まだ結構頑張れるのね」って思える感じ。今日のライブ全体を観てても思ったんだけど、2時間半じゃなくて2時間とかのセットにしてうまく緩急つければまだまだティコはかっこいいドラミングできるんじゃないかと思ったよ。

で、肝心のジョンさんなんですが、もうサビは放送コードスレスレっつーかモザイク入れたほうがいいよ!ってぐらいの形相で叫ぶ。サビになるとスクリーンに映される顔がみるみる真っ赤になるんだもん。それでも全然歌えてないので観ててほんと痛々しい。いつもなら「ギターソロで爆発!」になるはずなのに今回はそれもままならず、もどかしさはすごいあったんだけどティコがそこそこ頑張ってくれたおかげでなかなか楽しかった。しかしラストのサビに戻るところでジョンが急に顔を曇らせ、マラカス(マラのカス)を放り投げてしまった。このときはあまりその理由がわからなかったんだけど、後でネットで仕入れた情報によれば、今日は何人かが警備を突破してステージに駆け上がろうとしていた。そのたびに警備員に阻止され連れて行かれるファンに対して最初ジョンはTake Care、とか「あとで電話するよ」とか笑って言っていたんだけど、ラストのこのファンは取り押さえられてかなり暴れたらしく、そのためセキュリティの扱いもかなり乱暴になったみたい。それを見たジョンが「そこまでやんなくても」みたいな感じで機嫌を悪くした、というのが真相らしい。

もうこのことで「ジョンが日本を嫌いになったらどうしよう!」とか「次の曲でジョンの目に涙が!」とかそういう書込みがあふれかえっててさ。なんかもう思い込みだけで暴走しちゃってんのね。

別に「俺は事態を冷静に観れるぜ」とか言うつもりはないけど、今まで1000本以上のライブを重ねてきたジョンがそんぐらいで機嫌悪くしたりとか、日本嫌いになるとかありえねーっつの。アンコールで毎回客がみんな座ってしまうことを愚痴ってたりしてるし毎回日本ツアー初日は公開リハーサルになるわけだから、すでに軽視はされてるとは思うけど。

で、そのジョンが目に涙を浮かべていたという次の曲はSomeday I'll Be Saturday Night。Keep The Faithで無理しまくったジョンがまさかアンコールでこの曲を選ぶとは思わなかったんだけど、昨日と同様、それなりに頑張ってました。ただ、やっぱサビではめっちゃ苦しそうで笑顔なんて出せるわけもなく、それを「涙を浮かべてる」と思い込んじゃったんでしょうか。いや本当に浮かんでたかもしれないけどさ、さっきの事件がきっかけで泣くかっつの。デビューしたての10代アイドルじゃあるまいし。んでもって機嫌悪かったらアンコールですでに5曲やってるのにその上この曲やったりしないでしょ。

爽やかな余韻を残してラストはWanted。昨日と同じくリッチーが2番を歌ってくれたのでよかったです。

というわけで、昨日よりはるかに良かった。まだまだイケるじゃん!と思ったんですが、それって飽くまで「昨日と比べてよかったから」なんだろうなあ。昔はアンチが見てもとりあえず認めざるを得ないぐらいのライブをやるバンドだったんだけど・・・っていつまでもそこにしがみついててもしょうがないか。昔と比べなければ掛け値なしにいいライブだったと思うから、素直にそういう余韻に浸りましょう。

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2006年04月08日

BON JOVI at 東京ドーム 初日

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昨日のBON JOVIナイトで4時間半連続BON JOVI聴きっぱなしで正直「もうBON JOVI聴きたくない」って思ったんですが、ライブはさすがにサボれない。

HAVE A NICE DAYにいまいちハマりきれず(I Amだけは超好き)ライブが決まってもテンション上がらなかったんだけどアメリカのブート映像観たらやっぱ盛り上がってきた!と思ってたらリチャード・サムボラさんが左肩を骨折・・・一気にテンションダウン。骨折ってまともにギター弾けんのかおい、どうせなら一回ライブ日程延期して完治してから来てくれよ、と思ってたんですが、延期のための費用だとか今後の予定の組み直しは難しい。まあ日本のファンなんて「キャンセルしたかったけど大切な日本でのライブだからサポートメンバーの力を借りて頑張るよ!」みたいに言われれば「リッチーかわいそう!でもその気力に私達も応えよう!」みたいにあっさり納得しちゃうんだよな。実際ミクシィとかの書き込みみてるとそんなムード。毎回ツアー初日は公開ゲネプロみたいなライブ観せられてるのにね。

ってことで今回は2時間ぐらいでアッサリ終わられるんじゃないかという不安を胸に開演を待つ。東京ドームって屋根が薄いからこの時期の5時ぐらいだと外の明かりがモロに入ってきてヤだ。

開演時刻を10分強過ぎたところで客電が落ちる。が、やっぱり明るいので場内が真っ暗になる瞬間の興奮がまったくない。リッチーの骨折もあってか「アメリカとは6,7曲変えるよ」とインタビューでジョンが言ってたのでオープニングも変わるのではないかと思ったんだけど、アメリカと同じLast Man Standing。ジョンはアリーナ中央よりちょい後ろの小さなステージに登場。どうやってあそこに行ったんだろう。

俺が観てたときはジョンはずっと俺にお尻を見せてスタンドに向かって歌ってたのでお返しとばかりに俺もジョンにお尻を向けてステージを観てた。まずはリッチーが気になる。この曲のリフからしてまずリッチーは弾けるんだろうか?と思ってたんだけど、あれ、意外と弾けてるじゃん。ストラップを右肩にかけて体を反らすスタイルで弾きにくそうではあるけれどもソロもきっちりこなしてた。随分お太りになられたご様子です。

この曲が終わるとジョンはアリーナの9と10のブロックの間を通ってステージへ。その通路周辺はパニックになってました。ステージ後方には巨大スクリーンがあって、これがかなりキレイな画像。これが噂の幅40メートル、高さ9メートルの巨大LEDスクリーンか。ステージ上のドラムライザー、キーボードライザー(というのか?)にも電飾が施してあり、シンプルでありながら華やかな印象のステージ。音は、リッチーの音が小さい。ギターソロになると音量上がるんだけど、イングヴェイファンのあたくしとしては物足りない音像でございます。今日はB10ブロックだけど、二席ほどヒュー側。毎回ライブ観るとき初日は右側でギターの音が聞こえないと不満を持ってたら二日目左の席に行ったらきちんと聞こえるっつー繰り返しなのでもしかしたら場所が悪いだけかもしれない。

サポートのボビー・バンディエラはSOUTHSIDE JOHNNY & ASBURY JUKESのメンバーで97年のジョンのソロライブでもギタリストを勤めたずんぐりむっくりなオッサン。髪型が毎回短いおかっぱみたいでかわいい。スクリーンに映されることはほとんどないんだけど、バーのお客さんにも結構アピールしたりした。音全然わからんけど。

無難に終わったBad Nameに続いて新作からComplicated。アルバムでは別にどうでもいいと思ってたんだけどライブで聴くとなかなかノリがよくかっこよい。これは結構収穫。リッチーのギターも頑張っていたし、なんか斜に構えて観ていた俺もちょっとテンション上がる。そして続けざまにBorn To Be My Baby。わーい!と思いきや、ジョンの歌は曲中もなんかダラダラっとした感じ。発声や歌メロが完全にTHIS LEFT FEELS RIGHTヴァージョンになっててBON JOVIの最大の魅力である「必死さ」がまったく感じられない。あと、寂しかったのは昔は「この曲の主旋律はリッチーのパート!」ってぐらいリッチーのバックコーラスの声が映えていた曲なのに、年を経るごとにリッチーも声が出なくなってきて歌う割合がどんどん少なくなってきてる。んでもって右肩にストラップをかけ、多少体を反らせた状態でマイクスタンドに向かうのが難しいのか、今回はさらに歌う比率が下がり、「ここでリッチーの声が聞こえて欲しい」ってのが全然聞こえなかった。リッチーの歌がなく、ジョンがダラダラ歌うこの曲は、妙にモッタリ聞こえました。ティコは結構頑張ってたしリッチーもソロはよかったんだけどなあ。

そしてこの曲もエンディングからそのままStory Of My Lifeになだれ込む。文句を言いつつもこの流れにはなかなか燃える。んでもってさっきのComplicatedもそうだけど、新曲のほうが昔の演奏と比較できない分素直に今の状態を受け入れられて楽しめるのね。ギターソロ後のブレイクでは22年前にBaby Opening Actとして初めて日本に来たことを話し、一瞬の静寂の後にまた曲に戻るDestination AnywhereやJust Olderでよくやるジョンの好きなアレンジ。いや俺も好きですけどね。どうでもいいけどこの曲のサビのバックコーラスの「すとーりーおーまーいらーい」ってなんかすごいダサい。

I'll Sleep When I'm Deadはなんかすげートロいテンポ。リッチーも歌ってるんだけど声が出なくてハショる部分が多く、盛り上がってはいるんだけどなんだかなあな感じ。エンディングのソロはやはり辛いのか代わりにジョンが弾いてた。ジョンのソロって「ギター覚えてまだ3ヶ月です」みたいな感じのソロでドキドキする。

なんかでもここまではアップテンポな曲をガンガン続けてやってきててなかなか勢いがあるなあ、と思っていたらジョンがタイムマシーンがどうのと言い始め2005から徐々にカウントダウン。最終的に1983までカウントダウンして「ストーップ!」と叫ぶ(ここまで結構長かった)。このとき手でがっと前髪を上げたんだけど、そんなことしたらハゲがバレるよ!と焦ってしまった。生え際はうまいこと手のひらでおさえてた。

曲がヒットした経緯を話し、Runaway!テンポおっせー!けど場内大盛り上がり!俺も歌うよ!リッチーのパートを!さらにRadio Saved My Life Tonight、Bounceとロックソングが続く。Bounceのイントロを弾くリッチーを観てジョンが「よし、大丈夫だ」って感じでうなずいたのがジョンらしい小芝居でよかったです。でもほんとここまでバラード一切ナシで、演奏内容はともかくとして、BON JOVIのライブとしてはなんか珍しい感じ。こないだのイングヴェイのライブみたいな流れ。

でもアメリカとセットを変えたと言う割にはここまでは超通常モードなんですけど。やっぱ基本セットをこなして終わるつもりなんだろうか。と思ってたら聞こえてきたのはIn These Arms。ライブではCDより1音半低いキーなので、デヴィッドのキーボードが聞こえてきてもなかなかみんな気づけない。ベースラインが入ってようやく「おぉ?おおー!」みたいに歓声の輪が広がっていく。ジョンはあんまこの曲好きじゃないのか低めのテンションで歌ってる。そしてこの曲のソロはボビー・バンディエラが担当。「普段ソロとか弾かないんで」と言わんばかりの面白みのないソロでした。でもまあこの曲は聞けるだけでも嬉しい。

この曲の後、今日初めてマッタリとした間ができ、I Wanna Be Loved。これアメリカではたまにしかやらないんだけど、好きな曲だから嬉しい。でも、演奏も場内のノリもすべてひっくるめてとんでもないほどの「何事もなく過ぎていきました」感が流れてた。なんかほんと不思議な感じだった。一度体感してみて欲しい。別につまんない演奏だったわけでもないんだけど、なんか場内その5分だけなかったことになったかのような空気でした。

そして「次はHAVE A NICE DAYからの曲」というMCでトム・ペティのカバーI Won't Back Down。お客さん呆然。そりゃそうだ。1コーラス歌ったところでHave A Nice Dayスタート。リッチーはダブルネックじゃなくてシルバーのレスポール(?)弾いてる。場内の盛り上がりはすごかった。20年以上キャリアがあるバンドの多くはAC/DCが言うところの「アルバムをプロモートするためにツアーをするんじゃなくて、ツアーをプロモートするためにアルバムを出す」バンドになることが多いけれど、BON JOVIは新曲でもきちんと昔の曲と同等に場内を盛り上げることができる。それは素直にすごいと思う。

ただ、この曲もソロはバンディエラさんが担当。この曲のリッチーのソロは「来たー!」って感じでかっこいいのでそれが聴けないのは本当に残念。風呂場でこけて骨折ってほんとバカすぎる。

続くWho Says You Can't Go Homeも、俺は嫌いなんですけどホノボノとしてて掛け合いもしやすい曲なのでなんとなく盛り上がってました。その盛り上がりがIt's My Lifeでさらにアップ。この曲は2000年に初めてライブで聴いたときは「ライブだと半音下げだしすげーもったりした感じに聞こえるなあ」と思ってたんですが、6年経った今、他の昔の曲がどんどんテンポダウンしていっているのでサンプル使ってるせいで6年前と同じテンポをキープしているこの曲はまだマシに聞こえる。

この後はアメリカと同じくアコースティックタイム。まずはI'll Be There For You。リッチーとジョンが一本のマイクで歌う。もちろんTHIS LEFT FEELS RIGHTヴァージョン。これキッツいわー。THIS LEFT FEELS RIGHTは「昔の曲はもう高くて歌えないからそれを誤魔化せるヴァージョン」を作るためのアルバムだったわけだけど、この曲ってもうダメかなあ?前回のツアーみたいにリッチーが歌ってくれればいいんだけどリッチーもキツくなってきたのか?とりあえずこのTHIS LEFT FEELS RIGHTヴァージョンが聴けてよかったって人は今日の観客の中に3人もいなかったと思う(と思ったら「この曲が感動しました」って人がけっこういた)。

そしてBlaze Of Gloryも同じく左は右ヴァージョン。ティコのドラムがなかなかよかったんだけど、やっぱなんだかなあって感じ。エレクトリックでプレイされているときは「こんな曲別に聴きたくねーよ」と思ってたんだけど、こうしてショボいヴァージョンで聞かされるとあの曲もこれと比べたら凄まじく魅力的な曲だったんだなあと実感。いやな実感です。

そんな感じでテンション激下がりなところにBad Medicine。この曲もテンポ遅いしリッチーが昔ほど歌わなくなったことでダルダルなナンバーに成り果てているんですが、大合唱はできる曲なので場内は盛り上がる。そこで盛り下がる自分って言うのが「俺は本物を分かってるんだぜ」とアピールしたがっているようでかわいい!アウトロー気取りって最高!キモい!

ギターソロ後に「年寄りは一休みだぜ」って感じでブレイクを作り、そっからまたLet's Groove!とリッチー、ジョン、ヒューの3人がずんずんずんずんノリを作るんだけど、これはかっこよかったかも。そしてRaise Your Hands。これはLay Your Hands On Meの代わりにツアー終盤の曲として定番化してきてるような。ソロはなんとか弾きこなすリッチー。そしてラストはLivin' On A Prayer。前回BOUNCEのツアーのときは、イントロでリッチーが絶品のソロを聞かせるアレンジになっててそこは今回も是非やって欲しかったんだけど骨折のせいかそのアレンジはそんときだけのものなのか、とにかく今回はなし。例によってジョンもリッチーもかなり声出てないけど盛り上がりは最高潮。やっぱこの曲の持つパワーの凄さを実感するとともに、あと何年この曲演奏できるんかなあと考えながら歌ってました。

アンコール待ちではやはりほとんどのお客さんが座る。まあアリーナ前方はやはりお年を召した方が多いですし、ここまでですでに2時間(でも全然長さを感じないライブなんだけど)経ってるので座りたくなる気持ちもわかる。俺ももちろん座りたい・・・けど一応アンコールで手抜かれたときに文句言うためにきちんと立ってアンコールを求める拍手を送る。静かな会場を煽るためにステージ上のライトが点滅するんだけどそれもあまり効果なく、「このまま終わりになっても文句言えないわな」なムードで時間が過ぎる。

それでもきちんとバンドは出てきてくれる。ジョンは自分がオーナーを務めるフットボールチームのユニフォームを着て登場。顔はかなりお疲れな感じだけど。スクリーンにアップで映される各メンバーの顔を見てるとデヴィッドが一番若々しい。

アンコールでの選曲はもはやThese Daysとか望めないし、何をやってほしいかと言うよりもI Got The Girlとかやらないでくれ、と願うのみなんですが、始まったのはなんとI'd Die For You!アメリカツアーでも2回ぐらいやってた記憶があるけどまさかやるとは思わなかったです。まあ演奏も歌もトロトロでしたけど・・・。リッチーもバックコーラス全然歌ってくれなかったので俺が代わりに歌いました。周りの人うるさくてごめんなさい。ギターソロもリッチーは全然覚えてなかったみたいで即興でワウ使ったソロ弾いてた。ギターソロの入りはかっこいいのであそこぐらいはアルバムどおり弾いてほしかったぜ。ジョンは最近よくある「アンコールではテンション激下がり」を象徴するかのようにうつろな表情でマイクに向かって淡々と歌ってました。まあ年だからね・・・。この曲のエンディングからはドラムのロールが。Wild In The Streets。演奏にスピード感がなくなった今、この曲聴けても全然嬉しくないよ・・・と思ってたんだけど意外とよかった。ティコが頑張っててジョンが「ティコさまー」とばかりに崇めてました。さらに続けざまにJust Older。アンコールに入ってもひたすらたたみかけてくる。どうしたのかしらね。

さすがに次はTreat Her Rightやって終わるだろう、と思ってたらジョンが弾きだしたのはSomeday I'll Be Saturday Night。おいおい、ただでさえもう声出ないのにこの曲大丈夫?と思って観ていたんですが、省エネ歌メロにはなってるんだけど顔を真っ赤にしてサビもなんとか歌ってる。おー、ジョン頑張れ。この曲って何気にすげー人気があって、この曲に思い入れ持つ人ってすごい多いんだよね。ライブで一緒に歌うと最初にCDで聴いたときの「普通にBON JOVI感」が嘘のようにいい曲だなあ、って思える。

「ジュークボックスミュージック!」とジョンが叫んで今度こそTreat Her Right。俺も含めてこんな曲知らない。けど「へいへいへいへい」の掛け合いであるとか、曲を知ってる知らない関係なくわいわいできる曲なのでまあ場内は盛り上がっております。この曲の中でサポートメンバー二人を含めたメンバーの紹介が入る。リッチーの代わりにソロを弾いたりしてたバンディエラはともかく、キーボードのジェフ・カジーさんは別にいてもいなくても変わらないんじゃないかしら・・・と思ってしまったり。今回はコーラスの音量も小さくて全然人数増えた意味を感じなかったし。

これでライブは終わり!とばかりにメンバー全員でお辞儀をするときにデヴィッドがさりげなくリッチーの左手をとろうとして、リッチーが「いや左無理ですから」みたいな感じでやりとりしてたのが笑えた。と書いたけど別に笑ってないです。

そして挨拶して引っ込みかけたところでジョンが止まり、歓声を煽って「んじゃもう1曲!」とWanted Dead Or Alive。1番は観客に。キーが低いし、そもそもそこまで歌詞知ってる人ばかりでもないのであんま観客の歌声は響かない。2番はジョンがリッチーに歌えと合図してリッチーが歌う。毎回ライブで聴くたびに思うけど、この曲って別になんてことはない(ギターソロは名演だと思うけど)けどリッチーが歌うとそれだけで聴けてよかったと思うんだよね。今回はリッチーの歌の見せ場が少ない、というかリッチー自身歌えなくなっちゃってきてるのでラストでしっかり聴けてよかった。でもやっぱギターソロ後のリードヴォーカル取るパートでは衰えが表れてて切なかった。

今日のライブでは「本当にリッチーやれんの?」って感じのおっかなびっくりムードで、メンバーもリッチーも終わってみないとわからないって感じだったんだな、ってのがライブ終了後の表情に良く出てた。リッチーはかなり厳しい表情で動かずギターを弾いてたし、バンドもそんなリッチーの様子をうかがう感じだったのでバンドサウンド全体はどうもイマイチ。しかも懸念していたティコの衰え以上にリッチーとジョンの歌の衰えがすごく顕著で2003年のライブとは比べ物にならないほどにもったりとした音になってたのがかなりショックなライブでした。

それでも新曲に関しては衰えを感じない(今の彼らが作った曲なんだから当たり前だけど)し、ライブを通して選曲自体は良かったから楽しくはあったんだけど、うーん、やっぱもうロックバンドとしては終わったってことなんかなあ。

投稿者 trouble : 23:53 | コメント (30) | トラックバック

2006年04月05日

SIGUR ROS at 渋谷AX

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新作Takk...は今までにないポピュラリティを備えたアルバムで、本人達が「ロックっぽい」とコメントしていたとおり、なんかストレートすぎるというかなんというかで前作()ほどハマりきれなかった気がする。美しい世界の裏で渦巻く狂気の割合がやや下がったように感じたのもどこか物足りなさを感じた原因かもしれない。

ちょっとお疲れモードだったところに会場に着いたらSOLD OUTの掲示があったもんで「ギュウギュウのスタンディングでシガロスはキツいかも・・・」と少々メゲ気味。でも一段高くなってるところの一番前を確保できたのでラッキー!とほくそえみながら開演を待ちます。が。「前座がつきます」のアナウンス。こらつれーべやー大学の音楽サークルに所属している人たちがやってるような表層的ポストロックバンドとかだったらどうしよう、と不安になったのですが、出てきたのはAMINA(?)というバンド。どうやらSIGUR ROSでストリングス等を担当している女の子4人組によるこのバンド、鉄琴、ストリングスに加えてワイングラスに水を入れてそれのふちをなぞってホワーンて音出すやつ(なんて言うんだっけ)、鉄板(ノコギリ?)を弦で弾きつつ曲げて音程を調整するヤツ(これまたなんて言うんだっけ)と電子音を絡めながら幻想的かつ牧歌的でキュートな音楽を奏でる。最初はこれキツいかも!と思ったんだけど途中からはかなり引き込まれ、あっという間の30分でした。最後の日本語MCがかわゆかったです。

そして8時からはSIGUR ROS。バックの映像や幕に映るメンバーのシルエットをうまく使った演出はフジロックライブと変わりないものの、2時間にわたるショウは本当に素晴らしかったです。フジよりよかった。新作の方向性も相まってか狂気の部分は最初に国際フォーラムで観たときよりも徐々に薄れてきているような気もするが、眩い光の中で天使達が笑っているような一見清らかなイメージなんだけどよくよく目を凝らしてみるとその天使達は顔の半分が腐りかけていたり体の傷口から虫がわいていたりするような紙一重なところも相変わらず感じられてよかったです。

音量が時に小さくとも、音数も少なくとも、そこに込められている情報量はめちゃめちゃ密度が濃く、サクっと寝てしまいそうな心地よい音楽に聞こえるのに一瞬たりともステージから目を、耳をそらすことができず、最後の最後までどっぷり引きずり込まれました。ステージがほとんど見えなかったフジと違って、すげー観やすくて音楽に集中しやすいポジションを確保できたのも大きいかも。

それらの音楽によって積み重ねられたものが、ラストのTrack8(Popplagid)ですべて崩壊する。この曲で終わるのがお約束になってきているような雰囲気なので、ひょっとしてそろそろバンドが意図的にこの曲を外すんじゃないかとライブ中は思ってて、しかもこの曲がなくとも素晴らしいライブだったって思えるぐらいだったんだけど、やっぱりラストにこの曲があると予定調和ではあるのかもしれないけれど凄まじいカタルシスを感じることができる。何回観ても、やっぱりすげえとしか言葉が出てこない。

「好きになる音楽」ってだけじゃなくて、音楽の力に打ちのめされる、言葉も失うほどの「すげえ音楽」に触れることができるっていうのは本当に幸せだと思う。そんなことを感じさせてくれたライブでした。こういう体験をできたのは他にもTHE MARS VOLTA(2004年の渋谷クアトロ)、FANTOMAS、RADIOHEAD(サマソニ)、BEN FOLDS、BJORK(フジ)、MOGWAI(フジ)あたり。この感覚味わうと、しばらくの間感性がすげー敏感になって、自分が今までまったく興味なかった音楽の凄さをあっさり実感できるようになったりすんだよね。これがあるから音楽は、楽しい。

投稿者 trouble : 23:56 | コメント (386) | トラックバック

2006年03月17日

EDGUY & SAVAGE CIRCUS at 恵比寿リキッドルーム

EDGUY二日目行ってきた。初日もチケットをただでもらったので行って来たんですが、SAVAGE CIRCUSもEDGUYもなんだかなあって感じでした。EDGUYはやっぱ新曲がつまんねーっつーかなんつーか。お客さん少なくて見やすかったことがよかった点でした。

だから今日もまったく期待してなくて、また似たようなライブ見なきゃいけないのかあぐらいの超やる気ナシモード。しかも風つえーし。

昨日はSAVAGE CIRCUS開演前のBGMはツェッペリンだったんだけど、今日はL.A.METALコンピレーション。RATT、DANGER DANGER、W.A.S.P.、SKID ROW、MOTLEY CRUE、CINDERELLA・・・という俺のような選曲で、おばさんおじさんが喜んでました。

7時キッカリに始まったSAVAGE CIRCUS。直前になって中心メンバーのトーメン・スタッシュが急病になるっつートホホな事態。代役が元GAMMA RAY、IRON SAVIORのトーマス・ナックていうまったく期待できない雰囲気だったんですが、ライブもやはり微妙で。ヴォーカルは素人クサイパフォーマンスながら歌はしっかりしてて、今後が楽しみ。顔はマティアス・エクルンドと兄貴を足して2で割った感じ。

全体としては音のバランスが最悪で低音がグアングアン言ってて聴きづらいことこの上なし。ギターの音をはじめ、音量がデカいのはいいんだけどさ。トーマスのドラミングも「クリック聴きながら一生懸命合わせてます」て感じでそれなりにタイトではあるんだけどやっぱ急造っつー雰囲気は拭えない。迫力はまったく感じられないドラミングだったなあ。

あとは曲がちょっとキツかった。なげーしなんかどれも同じような感じで。いやジャーマンメタルに「どれも同じような感じじゃないもの」を求めちゃいけないのかもしれないけど曲の途中でダレちゃったりしたよ。

それでもヴォーカルのパフォーマンスを含めて初日より二日目のほうがよかった。ライブの主導権を握ってるのは完全にピート・シルークで、コーラスもパフォーマンスもヴォーカルなんかより全然存在感アリアリ。ベースもIRON SAVIORだしEDGUYのツアマネもIRON SAVIOR・・・ってことで二日目はヴォーカルとサイドギターを引っ込ませてアンコールでIRON SAVIORの曲を演奏。それでいいのかって感じもするけどSAVAGE CIRCUSの曲よりもいい演奏だったのいいか。

20分ほどのインターバルを挟んでEDGUY登場。オープニングは新曲でなんだかツカミはよくないんだけどお客さんは大盛り上がり。女子多い。2曲目のSacrificeはイントロとかすげーライブ栄えすんだけどやっぱサビで肩透かしを感じたりする。ただ、3曲目のBabylonあたりから会場の盛り上がりは高まる一方。コール&レスポンスのあと曲に戻るタイミングとか、客へのアピールのうまさみたいな、トビアスのフロントマンとしての存在感によるところが大きい。つまらない曲を「いい曲」には変えられないけど「楽しい曲」に変える力には恐れ入った。

まあその楽しさってのもときに俺みたいな屈折して家でUnbelievable Truthを聴いてベソを書くようなウジウジ君にとっては健康すぎてビミョーに抵抗感を感じたりもするんだけど、それは飽くまで好みであって、この楽しさっていうのはもっと多くの人に認められて欲しいと本気で思う。ここまでのパフォーマンスを見せられるとトビアスの「次は武道館で!」って言う発言も全然冗談には聞こえなくて、むしろ「ほんと武道館で観てみたい」と思うし武道館でやっても盛り上げられるだろうなって思う。

ただ、希望をかなえるためにはまだまだ足りないんじゃないかって思うところもいくつかあって、王道路線だろうとメロスピ路線だろうとどっちでもいいけど「曲の出来にムラがありすぎる」っていうところはまあおいとくとしても、やはりライブになるとトビアスに対抗できるぐらいの強烈な存在感のギタリストがいたらなって思ってしまう。イェンスは多分キャラとかは女の子にも愛されるだろうしいいんだけど、ことギタープレイにはどうも存在感がなくて「ここで盛り上がるソロが欲しい!」とかミッドテンポの曲での「体をグイグイ引っ張るグルーヴが欲しい」とかそういうのにことごとく物足りなさを感じてしまう。Fucking With Fireは新譜でWasted Timeと並んで好きな曲なので(WARRIORのFighting For The Earthみたいでよくね?)やってくれたのはめちゃめちゃ嬉しかったんだけど、ギターがもっと体を揺すぶってくれたらって思ってしまった。ミッドテンポでも魅力ある曲を書けるのがこのバンドならではの強みだけど、それをライブでさらに一段上に持っていくだけのギターの肉体的なセンスと、楽曲の中に、そのパートにくると会場に歓声が起こるような強烈なギターソロ(速いとか正確とかそういうのとは別な意味での)が欲しい。フェリックスのドラムはラウドだしキレもあるしで本当に素晴らしいだけに、ギターがもっと存在感を出してくれたら。もしそこがクリアできたらほんと無敵だと思うよ。

まあこういうのってギターヒーローがいるバンドを聞いて育ったおっさん世代の「粗探し」のような要求なんだとも思うんだけどさ。今のままでも本当に彼らのライブは魅力的で、IRON MAIDENのように「音楽嫌いだったのにライブで見たらその音楽が素晴らしくて好きになった!」と言うところまではいかないものの、部外者からしてみても「バカにしてたけどこんだけのライブやられたら認めざるを得ない」と思ってしまうだけの説得力があると思う。会場でのこれだけの一体感、とにかく楽しい!っていう雰囲気は、93年ぐらいのBON JOVIに相通ずるものがある気がする。そんなことを感じさせるぐらい楽しいライブでした。

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2006年03月05日

HELLOWEEN and PRIMAL FEAR at Club Citta' 川崎

今回のHELLOWEENは新作があまりピンとこなかったので正直観なくともいいかなあ、と思ってたんだけどPRIMAL FEARの新作にちょっぴりハマってしまったので行くことにしました。ZEPPに行きたかったけど日曜日じゃないと行けないスケジュールだったので、頑張って川崎まで。相変わらず人々の雰囲気がなんつーか、すげーよね、川崎は。

ソールドアウトだってことでギッチリ詰め込まれて、隣の人の腕毛から滴る汗が全部俺のセーターに吸い込まれて変な化学反応起こして有毒ガスになって俺死ぬんじゃないかとかドキドキしてたんですが、後ろのほうは意外と余裕があってノンビリ観戦できたよ。

PRIMAL FEAR
時間通りにスタート。ラルフはほんとにマッチョだった!スキンヘッドだった!っつーかバンドの音ちいせえ!演奏力に悪い意味での定評があるHELLOWEENですから、前座にマトモに演奏されたらたまりまへんがな、ということで音量しぼってたんでしょうか。特にギターのザクザク感、エッジに物足りなさを感じる音だった。

ラルフは怪鳥音出して楽しそうだったけど、あんま好みじゃなかったりする。マッチョのハゲが裏声出して歌ってるのを大の大人が喜んでいるという画は、冷静になってみるとどこか倒錯した世界を感じます。いや別にいいんだけど。ただ言ってみたかっただけ。日本語で歌った曲は音程ボロボロでした。

あとはやっぱ曲にあんまのめり込めないというか、パッと聴きは良さそうなんだけどその実深みに欠けるというか飽きてしまう曲が多い気がする。「この曲がよかった」ってのがあんま残らないんだよなあ。

でもまあなんだかんだで冠のつかないメタルっぷりは好きだし、ランディ・ブラックのドラミングがかっちょよかったしで観れてよかったです。

HELLOWEEN
PRIMAL FEARが終わってから30分ほどしたところでショウのスタートを告げるAC/DCのFor Those About To Rockが流れ、曲のエンディングにかかったところで暗転。ステージ上には布かぶったオッサンがとことこ出てきて本を読んで帰るという文章にすると意味のわからない、でも会場の皆さんには興奮を喚起する演出があったらしいですが僕はおちびさんだったので見えなくて、気が付いたらステージの左右高いところにメンバーが立ってました。

アルバム通りいきなり長ーいThe King For A 1000 Yearsでスタート。いつものライブと同じように「うわっ!演奏ショボっ!」という衝撃が襲ってくる。これだけベテランになっても一向にライブの音に説得力が出てこないってのはすごい。LOW-FI魂。

2曲目にEagle Fly Free。毎回HELLOWEENのライブ観て思うけど、多分今のキスケよりアンディのほうが絶対マトモにこの曲歌えると思う。演奏はグダグダでもやっぱこの曲は燃えてしまう。いまだにメロスピでこの曲超えて好きな曲って出てこないなあ。出てきてないかな。出てきてるかも。わかんない。んでもってKeeper Of The Seven Keysも燃えてしまう。アンディのジャケがPINK CREAM 69時代のじゃん!Sings Of Dangerやってくれ!とムダに思ったり、演奏がどーのとか音がどーのとかアンディが今までしぶとく持ちこたえてきたけどついにハゲが目立つようになってきたとかいろいろ言いつつも燃えてしまう。長さを感じないいい曲だなあ、と思う。おそらくアンディの歌唱にはまた怒る人がいるんだろうけど、なぜか俺は平気です。A Tale That Wasn't Rightも格段好きじゃなかったのにアンディの声で聞いたらいいと思えたし。ヴァイキーのギターがよかったです。

アンディの歌が平気なのってキスケをあんま好きじゃないからなのかなあ。キスケってライブだと音程が甘いというか低音から高音に上がるとき一瞬上がりすぎて、一瞬微調整するじゃん?(というのをアタマで想像したらマトスになった。おかしいな)あれがなんかヨレっとした印象であんま好きじゃないんだよな。

そんな感じで前半は意外と楽しく過ごしていたんですが、新作のOccasion Avenueあたりから大分疲れが出てきたのかかったるくなってきた。ドラムソロもギターソロも趣向を凝らしてああいうことやってんだろうけど、もうなんかダルくて。やってる曲はMr. TortureとかPowerとか好きだし本編ラストにやったInvisible Manは意外といい曲じゃんとか思えたんだけど、なんかもう楽しめなかったというか。それが疲れによるものなのか演奏のグダグダっぷりによるものなのかはわからないけど。でも疲れ関係なく毎回ライブ観るたびに後半はこんなムードになってるので俺のせいじゃなくてバンドのせいに違いない。そうだ!俺は悪くない!

そしてアンコールは奇跡的につまらないMrs. God、今更どうでもいいI Want Out、Dr. Stein(元々キライ)っつー強烈な3連発。2時間以上の長丁場のエンディングを凄まじい負のインパクトで締めくくってくれました。いやー長かった。もう絶対HELLOWEENのライブなんか来ないぞ。でもきっと来ちゃうと思う。

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2006年03月02日

EXTREME THE DOJO Vol.15 at 渋谷O-EAST

この日の開演時間は6時15分ということで、きっかり定時にあがってやる!と気合を入れていたにもかかわらず、さあ荷物を持って出ますよ、というところで捕まってしまい、そのまま40分ぐらいお話。ひえーとばかりに電車の中でも全力疾走して渋谷に着いたんだけど、今度は雨降ってるし。このメンツの中で一番楽しみにしていたEXODUSに間に合わない!なんかもうめんどくなってきた!帰ろうかな!とか思いながら会場に駆け込みました。

したらなんとか間に合ったみたいで、ロッカーに荷物をしまっているときにオープニングのSEが聞こえてきました。わーい間に合った!と急いでフロアに行ったんですが、1曲目の途中で「あれ?ロッカーの鍵がねえ・・・なんで?」と思ってポケットをいろいろまさぐる。やっべー落としたのかなあ、と思ってロッカーに入れてからのことを思い出してみたんですが、どうも鍵を閉めた記憶がない。お金を入れて、鍵を抜く前にほんとにもう閉めて平気か確認して・・・そのまま急いで出てきたみたい。

うわーどうしようでも戻るのめんどいなあ、誰も取らないよなあ、とかいろいろ考えたんですが、変にドキドキしながら観るのもイヤなもんで、もう一回走ってロッカーまで行って鍵を閉めて(やっぱり忘れてた)改めてライブに臨みました。という、小物かつマヌケな俺らしいエピソードでした。

EXODUS
こないだの来日公演は観れなかったんで楽しみにしてたんだけど、新加入のヴォーカルの「5歳の幼女をトレーラーハウスに引きずりこんでます」みたいなホワイト・トラッシーなルックスとそのルックスそのまんまの存在感が際立ってておもろかったです。

クランチーなギターは本当に気持ちよく、そりゃフロアも大騒ぎさ!て感じ。いやそれにしてもドラムのヌケとキレの良さはそれ以上にかっこいい!と思ってたらポール・ボスタフだった。なるほど(知ったかぶり)。
そんなわけで、しょっぱなのバンド(いやEDGE OF SPIRITが最初か)からこんな強烈に叩きつけられたら後のバンドは苦労するだろうなあ、と大きなお世話なこと考えてました。ひょっとしてすげー時間短い野中と思ってたんだけど1時間やってくれました。

NILE
新作が俺でもかっこいいと思える出来だったのでこれもまた楽しみにしてました。サウンドチェックでドラムがありえないブラストかましたり、開演前からなんか凄そう・・・というムードプンプンだったんですが、実際は・・・キツかったです。いやそのサウンドチェックのときに感じたドラムのアホスゴさはライブ本番でも変わりなかったんですが、観ていた場所が悪かったからかバンド全体となると何やってんのかさっぱりわかんない、て感じだった。何度か「あ、ここかっこよさそう!」みたいなとこはあったんだけど、途中から疲れたこともあってぼへーっと観て終わってしまった。

なんかヴォーカルをとる3人はみんな同じ声に聞こえた。あんま3人で歌う意味ないんじゃねーかとか思ったけどああいう声出すの大変そうだから3人いると楽なんかね。

ど-うでもいいですよ。「ベースは顔つきや表情とか扇風機ヘドバンなんかも含めてどっかジェイソン・ニューステッドみたいに見えた」という報告。

THE HAUNTED
そんなNILEでなんかグッタリ疲れてしまって休憩時間は力石徹との試合を終えた矢吹ジョーみたいになってて「THE HAUNTED60分やられたらつれーな・・・」とか情けないことを思ってたおっさんです。

で、ライブが始まったときも音の迫力が上記2バンドと比べて落ちることや、出戻りヴォーカリストピーター君の体型・動きがテレビで観た中国奥地で見つかった野人と人間の間に出来た人、みたいな動きだったことからこらキツいわーと思ってしまいました。でもEXODUS、NILEの後にこのバンドの音楽聴くとなんかもうネオクラなんだよね。アルバム聞いたときは全然そんなこと思わなかったんだけど、ギターソロだけじゃなくて曲の中に叙情的なパートがしっかりあって。CDで聞いてたときは全然そういうとこ意識しなかったんだけどなあ。ということでとっとと取り込んで聴きなおすことにします。

ピーター君も喉から血が飛びそうな絶叫を聞かせてくれたし、すげー楽しめたライブでした。

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2006年03月01日

THE RASMUS at 渋谷Duo

なんか全体的にスケールアップしたアルバムの出来とは裏腹に、前作がリリースされたとき、そして初来日公演のときと比べるとなんとなく盛り上がりに欠けるムードなTHE RASMUSの来日公演に行ってまいりました。

会場のDUOは初めて聴くとこだなあ、と思ったらO-EASTの1階でした。でもロッカーはなし、クロークはちっさいビニール袋1枚で500円となんかヒドイ感じ。段取りも悪そうで「引き取るときはもっと大変です」なムードがプンプンだったので、荷物は持って入ることに。

中に入ってみると、天井は低いものの、横幅はO-EASTと同じぐらい?想像してたより広かった。でも何はともあれフロアに柱が立ってるってのがムカつく。なんでこういうとこをライブ会場にすんのかな。客入りは勝手に寂しくなると思ってたんだけど開演時間直前には満員に。女子ばっかかなあと思ったら意外と男子も多い。とりあえずかなりステージが低いみたいなのでこらおちびさんな僕にはキツそうだなあ、とグッタリしながら待つ。しかも暑いよ!こういうときは2階に座ってるライターさんたちが恨めしいです。

7時を過ぎたところでBGMのWelcome To Jungleが唐突に切られ、客電が落ちて新作のNight After Nightでライブがスタート。前回は、演奏はうまかったものの、あまりのそのうまさが逆に優等生ぽくてケッとか思っちゃったんだけど、今回はもうそういうもんだとわかっていた分素直に曲と演奏の素晴らしさを楽しんでまいりました。偉いなあ。変に評論家ぶってロックとはそもそもとか言うようになったらオシマイですよね!

DEAD LETTERSからのキラーチューンを挟みつつ新曲を中心としたセットリストは、前回の来日公演よりさらに強力になった感じ。とにかくやる曲やる曲とにかく劇メロの嵐って感じで。前作と比べてキラーチューンが少ない、とかほざいてた俺ですが、新作の曲はライブで聴くと細部のアレンジがとにかく緻密というか、ここでこうくるとこんなにグッとくるのか!みたいな惹きつけっぷりがより一層強調されててよかったです。まさに職人芸。

Last Generationのイントロの重さが足りなかったり、メタルな俺にはギターの淡白さが物足りなかったりするんだけど相変わらず躍動感のあるリズム隊が引っ張り、アルバムよりもダイナミズムを感じさせる演奏で聞いていて非常に心地よい。ラウリのヴォーカルも相変わらずの反則声質。一瞬のブレイクや間の取り方も「長年同じメンツでライブやってきたんすよ」ってのがよくわかるバッチリっぷりでほんと「バンド」な感じなんだよね。

ライブ中盤に設けられたアコースティックセットではINTO収録の藤木メタルHeartbreakerも1コーラスやってくれたし、Chillも聞けた。Funeral Songも素晴らしかったなあ。ということで、楽しいライブでした。腰痛くならなかったよ。

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2006年01月25日

MOGWAI at 代官山UNIT

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新作発売前にMOGWAIがショウケース来日するということで速攻チケットゲット!したのに初日は単純なダブルブッキングで観に行けず・・・ガックリ。でもまあ二日目が観れただけでもいいか。

今回は初日にMELT BANANA、二日目にあふりらんぽという色んなところで話題になっているバンドが前座につくということでそちらも期待してました。相変わらず地下奥深くに潜っていく感じの代官山UNIT。ショウは二日間ともあっという間にソールドアウトということでかなりの人口密度。男の客が多く、こうなるとおちびちゃんの僕はつらいです。

あふりらんぽ
ギター&ヴォーカル、ドラム&ヴォーカルの女の子二人組。「変」と「痛い」の合間というか、やや痛めサイドにいっちゃってる感じでわけわからん詩をすっとんきょうに絶叫したり意外とストレートなロックを演奏したりでした。ストレートなロックのとこはけっこう音圧もあったし普通に聞けたりしたんだけど、まあやっぱなんか、痛い。

ただ、二人とも意外とかわいいし、ドラムの子はノーブラタンクトップだったのでそれだけでアリでした。

MOGWAI
初日は新作からのヘヴィチューンGlasgow Mega-Snakeでスタートして度肝を抜いたみたいですが、二日目はFolk Death 95(てなんかフィンランドのヴァイキングメタルのコンピレーションアルバムみたいなタイトルだな)でスタートして新曲は6曲。ラストがGlasgow Mega-Snakeでした。

大好きなI Don't Know JesusやChristmas Steps、2 Rights Make 1 Wrongも聞けたし選曲的には大満足。やべーやっぱすげーいいわMOGWAI。アンコールはLike HerodとGlasgow Mega-Snakeという強烈な連発。今挙げた大好きな曲はどれも初日にはやってなかったみたいなので二日目に行って大正解。これ初日に行って二日目に行けなかったら泣いてたぐらいの俺ツボ選曲。

ただ、まだまだバンドの調子が上がってきてないのかはたまた会場の音響のせいなのか、いつものライブで聴けるような、あのカラダが痺れてしまうようなノイズによるビリビリ感はいつもほど強烈ではなかったような気も。

で、肝心の新曲ですが、特に奇を衒った印象もなく、どれも非常にわかりやすくMOGWAIな感じ。特に前述のGlasgow Mega-Snakeは「轟音MOGWAI」のイメージをすげーわかりやすく体現してる。彼らにしてはややテンポが速めでそれが即効性を生んでるんだけど、リズムもすごくMOGWAIちっくなリズムだし、「MOGWAI大好きなバンドがやってるいい曲」て感じにも聞こえたりして。いやわかりやすくてすげーいいんだけどね。

他にはピアノの旋律が印象的なFriend Of The Nightがよかったな。

投稿者 trouble : 23:35 | コメント (3) | トラックバック

2006年01月22日

STRATOVARIUS at 渋谷O-EAST

ここまでグダグダになってしまうバンドは珍しい!という醜態を晒しまくっていたSTRATOVARIUS。音楽的にもバカにされるしなんか痛いバンドの代表格みたいになってしまっているけれど、なんだかんだで俺は彼らの音楽好きなんです。新作はあまりピンと来なかったんだけどそれでも過去の名曲群を聞けるのであれば、ということでライブに行ってきました。

開演時間直前になって、ステージ両サイドにあるスクリーンにはツアーの映像日記みたいのが流され始める。相変わらずいい味を出しているイェンス(博士の愛した数式の博士役にはイェンスがいいと思う)と新加入のベーシストがこの映像では目立ってた。開演前にこういうので楽しませてくれるのはいいね。

その映像のバックにエルガーの威風堂々がかかり、それがショウのオープニングになってました。

1曲目はHunting High & Low。なんか全然低音が効いてないけどクリアはクリアな音像でイェンスのバッキングがよく聞こえる。続けざまにSpeed Of Light、Kiss Of Judasがプレイされたんだけど、この流れはかなり燃えた。やっぱこういう曲好きなんよね。

新加入のラウリ・ポーラは若い頃のリー・ドリアンが優男になった感じの指弾きベーシストで、ルックスもプレイもパワーメタルバンドのベーシストって感じではないんだけど派手に弾きまくりながらもしっかりボトムも支えてる感じでなかなかの存在感。なんでSTRATOVARIUS入ったんだろ。コティペルトは時折苦しそうになりながらもさすがのパフォーマンス。トルキのギターは相変わらずなんか薄味だけど、ルックスはさらにパワーアップ。ヨルグのドラムはなんか抑揚がなくて苦手。でも曲のスピードが途中でヤケクソのようにあがっていくあのムチャクチャっぷりは結構好き。DestinyとかEagleheartとか、どうしたっつーぐらい途中からスピード上がってた。

新作からは極力抑えてたみたいで前半はManic Danceのみ。これがライブで聴くとなかなかかっこよくてちょっとというかかなり見直した。いいじゃんこれ。その後もEagleheartやDistant Skiesといった往年の名曲がプレイされ、かなり楽しかった。まあEagleheartとS.O.S.とHunting High & Lowってそれぞれの曲のパートを入れ替えても気づかないくらい同じに聞こえるんだけど。

ただ、長いベースソロを挟んでの後半は一気にテンションが落ちたんだよな。特にだっさいリズムのTwilight Symphonyと新作からのUnitedからがキツかった。後者のときはなんか平和を訴えるいたーいメッセージがスクリーンに流されるんで余計になんかゲンナリしてしまった。こういうのはやっぱ苦手だなあ。

ただ、アンコールは盛り上がったし好きな曲が沢山聞けたので楽しいライブではありました。行ってよかった。

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2005年12月15日

YNGWIE MALMSTEEN at 日本青年館

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っつーことで二日目です。日本青年館て千駄ヶ谷にあるのね。相変わらずファッキン寒い中行ってまいりました。

昨日の厚生年金会館は珍しくソールドアウトだったけど今日は当日券も出ていたみたい。でもとりあえず1階は完全に埋まってました。2階はどうだったんかな。

今日の席は9列目真ん中やや左よりということで昨日とは裏腹にバランスよく聞こえるであろう席。まあイングヴェイのライブにバランスなんて求めてないけど。イングヴェイのライブで俺が求めてるバランスの良い音というのは「とにかくギターの音がデカイこと」です。

1曲目はやはりRising Force。てかアレ?席のせいかもしれないけどギターの音が小さい!なんじゃこりゃ!いや普通のバンドのバランスなんですけど、昨日マーシャル直の素晴らしい音のシャワーを浴びた後では物足りないー。と超盲目的なワガママを抑えつつ。

まあそんなことはともかく、今日のイングヴェイは調子いいみたい。いつもRising Forceの2弦スウィープのパートはきちんと弾けるようになるまで数秒かかるんだけど、今回は一音目からピシっと決まってる。どうしたんだろう。その後の掛け合いもなんか恐ろしく丁寧に弾いてるのかキレのあるプレイ。

ゴニヂバドギョー!!(「こんにちは、東京」)のダミ声挨拶を挟み、今日の2曲目はNever Dieではなく、Revolution。Never Dieより2曲目に合ってる感じがする。

続いてLocked & Loadedが嵐のようにプレイされ、いつものイングヴェイタイムへ。ドゥギー言うところのLesson1の時間が始まる。多少うんざりしながらも今日のイングヴェイは調子いいし、ファビョンはすげーことになるかも!とワクワクしながら観てたらアダージョの途中からイングヴェイが怒り始めた。ステージ前方中央を指差して何度もローディーに何かを怒鳴っている。でもこのローディー、イングヴェイが何言ってるのかわからないのかぼへーっと突っ立ってるだけ。このローディー、ダボっとしたスウェットを着た物凄く鈍重な感じの人で、曲の途中ドゥギーが歌ってる前を思いっきりノソノソ歩いて通ってイングベのマイクスタンドにピックをつけたりすげー邪魔。つか要領悪そう。

イングヴェイはそんなローディーに業を煮やしたのか何度もローディーに向かって「テメークビにすんぞ!」とばかりに首切りポーズを連発。最後にはアダージョ演奏途中にも関わらずステージ袖に消え、(弾きながら)ローディーに怒鳴りまくる。それでもイングヴェイの不満は解消されず、この後も何度か首切りポーズ連発してました。スモークが出なかったことにキレてたとかいう話もあるけどそれであんなにキレるかなあ。なんだったんだろ。

もちろんお客さんの多くは「うげーすげー怒ってんだけど」とビビって、というかドン引きしてましたが、こういう光景はイングヴェイのライブでは良くみられる上に、これこそがイングヴェイ!って感じで俺は大好き(今日の盲目ファンっぷりその1)。でも実際やつが怒ってるときってアドレナリンが出るからかプレイが猛烈にアグレッシヴでかっこよくなる。今日はただでさえ調子がいいのにそういうノリなので、Far Beyond The Sunは凄かったです。ここ数年この曲の半分ぐらいはまともに弾かずに「ウジャーウジャー」とやってることが多かったし昨日なんか弾いてる時間よりストラップに挟まった髪の毛を直す事の方にご執心だったぐらいなんだけど、今日は明らかにいつもと違う。ヤケクソ感満載の弾きまくりで神プレイ連発。すげーわ。感情移入云々とか、時代性云々とか関係なく、単純に聴いてて観ててかっこいい。

そんなわけで今日のイングヴェイすげー!これで選曲もちらっと変わってくれたら最高!と思ってたんですが、その後は昨日Revolutionあった位置にNever Dieが移動したぐらいで昨日と同じ流れ。期待していたCracking The WhipもBogey Manもナシ。まあ2番でドゥギーのリズムがズレてもExileはやっぱ爆走でかっこよかったし、そのままのスピードでなだれ込んだNever Dieは昨日よりもよかった。

で、ギターソロももちろん相変わらずだったんだけど、今日は調子よかったことと、なぜかイングヴェイは急ぎまくってて(途中時計とか見てた)ディレイでギューンとやるパートをすげーアッサリ終わらせてた分疲れなかったな。You Don't Rememberも掛け合いナシでアッサリ終わらせてたし。

本編に大きなヒネリがなかった分今日はアンコールで来るのかな!と思ったらこれも昨日と同じ。すげーガッカリ。こうなると「勢い良く連続してプレイしている」ってのも「やっつけでやってる」ようにも見えてきたりして。

でも今日のサプライズはこのあとにあった。ステージ袖でギターを取替え、なんと!!ギタークラッシュ!!!うわーいらねー!!!そんなことやるんだったら3曲余計にやってくれよ・・・と呆然としながら観てました。急いでた理由はこれやるためかよ。アホアホバカバカウンコタレ。イングヴェイはギターを3つに割ってご丁寧に投入。派手に奪い合いが起こってたけど手切りそうで怖いよな。

ということで、プレイに関しては猛烈にかっこよかったけれどライブの満足度としては2日目だしあまり高くないライブでした。まあでも前半の飛ばしっぷりだけで俺は元取った気にはなったしそもそも今回の来日公演は期待値がものすごく低かっただけに意外と楽しめた瞬間が多かったので嬉しくはあった。やっぱ2回じゃ足んないなあ。もっと観たい。決して文句なく楽しめるショウをやってくれるわけないということがわかっていても、それでもライブのイングヴェイは魅力的だし、何度でも観たい。という盲目ファンぷりをアピールして終わりにすることにします。

そういやメンバー紹介での、ミックは「ドラムはできないしギターは弦が多すぎた。だからベースをやってるミック・セルヴィーノ!」みたいなこと言われてて笑った。

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2005年12月14日

YNGWIE MALMSTEEN at 東京厚生年金会館

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ドゥギー・ホワイトが嫌いなのはどうしようもないにしても、欧州ツアーの様子や音源なんかを聞くにつれて気分はかなり盛り上がってきてました。巷の評判はともかくUNLEASH THE FURYは好きなアルバムだし(11曲にしぼると名盤)。

今回は2列目イングヴェイの真正面という超ナイスポジションをゲット。この位置だとおそらくマーシャルの壁から吐き出されるギターサウンドにバンドの音はかき消されるだろうけれど、それがあたくしの望みです。ギターの音がデカイことはそれだけで素晴らしいことなのです。

イングヴェイのマイクスタンドにはインディアンのお守り?アクセサリー?みたいな羽のついたわっかがブラさがってる。なんとなくバンドのセッティングはステージに向かって左側に寄っており、イングヴェイのマイクスタンドは通常の位置より真ん中寄り。イングヴェイのマイクスタンドから右側がすごく空いているように見える。

ってことで開演時間を10分ほど過ぎたところで例によって静寂を打ち破るように速弾きのフレーズが切り込んでくる。客電が付いたままなので観客は「え?何?」って感じでしばらくは呆然としていたが、客電が落ち、ジミヘンのフレーズに導かれてRising Forceの「ドーン」というキーボードが聞こえてくると大歓声が起こる。予想通りマーシャルからのギターの音がデカいんだけど、予想してたよりは控え目。ヴォーカルは遠くで聞こえるって感じだけど。でもやっぱバッキングでウジャーウジャーと好き勝手にかき鳴らすギターがしっかり聞こえてすげーかっこいい。黒シャツ、黒の革パンツで文字通り飛び回るイングヴェイは確かに前回よりかなり痩せたように見える。

Rising Forceからは間髪入れずにNever Die。やっぱりドゥギーはサビになるとかなり苦しそうだけど、意外と聞き苦しくない。ただ、アクションも服装もかーなーりーダサい。頑張ってはいるんだろうけど。ギターソロ後はもうイングヴェイはリフを弾く気はまったくなく、ギターを投げたり掲げたりしながらグイーングイーンやってるだけでした。そうそう。まともに弾かなくていいからそうやって汚い音出しまくっててくれるのが好きなんです(盲目)。そしてさらにもう一発スピードチューンLocked & Loaded。重さのあるリフがかっこいいので新譜の中でも特に好きな曲だ。ただ、イングヴェイが言うと思ってた「ファイヤア!!」がなかったのが残念。ギターソロは雑ではあるけれどきちんとキレはある。この曲も怒涛のように終わり、アタマ3曲はあっという間に終わってしまった。バンドの演奏はタイトで、パトリックのドラムはオカズにはあまり魅力を感じないが安定感は抜群。

ここでようやくドゥギーがMC。「今夜はRISING FORCEとしての100回目のライブだ!」とか言ってるけど正直どこから数え始めたのかわからんのであんまりピンとこない。イングヴェイ自身はまったく意識してなさそう。んでもってここからが1回目の「いつもと一緒タイム」。毎度おなじみのヴァイオリン奏法やってから、パガニーニ。そしてアダージョ。そしてFar Beyond The Sun。まあ正直ハイハイって感じなんだけど、なんだかんだでライブで観ると興奮はする。ただ、イントロで一瞬ブレイクするところのドラムパートがすっげーダッサくなっててガッカリした。タンカタンカタン、って感じでおもちゃのタイコみたいなフレーズなんだもん。んでもってようやくここでキーボーディストのプレイをまともに聞くことが出来たんだけど、ニット帽かぶった小太りのオッサンっつールックスの割りにそこそこ面白いプレイをしていた・・・ような気がする。結局名前もわかんなかったんだけど。

エンディングではアメリカ国歌をプレイ。ブラジルで9/11のテロ後にプレイしたときにはブーイングの嵐を受け、その中で何度も弾き倒したっつー話があったけど、イングヴェイは政治的なことなんかきっと考えずに、ただ「ジミヘンだぜー」って感じで弾いただけなんだろうな。世界情勢が微妙なときでもそういうデリカシーのないことをやっちゃうイングヴェイが好きでした(盲目2)。86年のツアーのようにそこからFireになだれ込むなんてことはもちろん無く、ドゥギーが出てきて「今夜のレッスン1だ」とか言って今度はアコースティックギターでのソロタイム。例によってPrelude To Aprilだのバディネリをペケペケポキポキと弾き倒して、Dreaming。前回のツアーでのDreamingはなんかドゥギーが微妙にオリジナルのメロとは違うメロを歌っててそれがすごく気持ち悪かったんですが、今回は丁寧に歌っててなかなかいい。バンドが入ってきてからはドゥギーの歌はイングヴェイのアドリブにかきけされてました。こういう裏で弾くイングヴェイのフレーズがいいのよねー(盲目3)。

キーボードの音もフェイドアウトして一瞬の静寂が訪れた・・・という瞬間を狙ってイングヴェイがDemon Driverのリフで切り込んでくる。この流れはかなり燃えた。肘90度で前のめり、て感じ。ドゥギーの声域にも合っているし、場内もかなり盛り上がった(と思う)。続いて演奏されたWinds Of Warはイントロのドゥギーの手拍子がバンドのリズムと合ってなくて気持ち悪く、客もどういうリズムで手拍子していいのかわからなくなってて切なかった。しかしながらスピードチューンの多い今日のライブで初のヘヴィチューンということもあってかその重さが凄くかっこよかった。アルバム以上にドラマチック。

続くBaroque & RollもMCナシで間髪入れずにスタート。イングヴェイのライブにしてはすごくいいテンポ。イングヴェイもこの曲のプレイはなかなか。インストだけどアップテンポだからあまりダレなかったと思う。んでもってExileも続けてプレイされる。なんか曲のつなぎ方はヤケクソって感じ。

今回のツアーの目玉はこのExileだったと思う。なんつってもスピードがCDの倍はあるんじゃないかっつー超高速ヴァージョン。これはヤバかった。ギターソロの入りの部分、高音チョーキングがフェイドインしてくるところは「2005年かっこいい瞬間大賞1位候補」なんだけど、一応きちんとそこも再現してくれてたのが嬉しかった。

んでもって結局次のRevolutionも怒涛の流れでプレイ。この曲もCDで聞いたときは特にいいと思わなかったんだけどライブで聞いたら燃えた。曲全体としては「メロがいい曲だ」っていう印象ないんだけど、ところどころにグッくるメロが配されているというか。ATTACK!!とUNLEASH THE FURYにはそういうタイプの曲が多い。最初は物足りなさを感じてたんだけど、最近は逆に全編メロメロ志向に逃げずにそういう感じで「時々出てくる」ってとこが気持ちよくなってきた。気がする(盲目4)。

ってことでここまでの流れはイングヴェイのライブにしてはというか、普通に考えてもおかしいだろっつー感じの突っ走りっぷり。ヤバかった。元々イングヴェイのライブっていうのは「そういうもの」として諦めておかないといけないところが沢山あるライブだと思うんだけど、今回のここまでの流れはそういうのをあまり気にせずにその勢いに見も心も持っていかれたというか、正直珍しく興奮した。普通のライブだったらこういうのが当たり前なのかもしれないけど、こういう勢いをイングヴェイのライブで感じれたというのが嬉しい。

という俺の慎ましやかな喜びもここまで。ドゥギーの大仰だけどなんて言ってるのか全然わからないMCに導かれての「メインギターソロタイム」。Trilogyは今日は結構丁寧に弾いてた気が。昔B!の藤木が「2弦スウィープのところを3弦スウィープに変えて弾いてたことにガッカリした」と言っていたけれど、難易度はともかくとして俺は3弦スウィープになってるほうが好きだったりします。でも今日はしっかり2弦スウィープでした。お久しぶりのKrakatauを挟んでイングヴェイ一人遊びタイム(もうディレイ奏法は飽きた)。でも時間は結構短めだったような気がする。んでもって予想通りのCherokee Warrior。残念ながらイントロの「フンガー」「ユノウトキンバウ、ハハハ」の意味不明パートはなし。どうでもいいけどCDのこの曲のイントロ変だよね。なんでイングヴェイご機嫌なんだろ。誰としゃべっているんだろう。そういう意味不明っぷりがステキだ(盲目5)。

実はこの曲よりも俺はRed Houseのほうが好きなのであまり嬉しくはなかったんですが、かといって嫌いなわけでもなく。ただ単に「いつもと同じか」「このあとYou Don't Rememberやって本編終わりなんだろうな。アンコールでDon't Let It Endやってくれるかな。くんねーだろうな。どうせヒロシマぐらいだろうな」ということを考えつつ冷め冷めムードで見守ってました。

でもこの後コンチェルトの曲を挟んだ分いつもと同じ構成の長ったらしいソロタイムには変わりないものの、いつもより「1人遊びタイム」が少ないように感じたし意外とすっきり終わった気がする。さすがにぶっ続けでイングヴェイ弾き倒してきたのでソロタイムが終わるとドラムソロで休憩。でもこのドラムソロも意外と短いんだよな。2分ちょいぐらい。すぐにイングヴェイが戻ってくる。で、予想通りYou Don't Rememberが始まる。この曲もドゥギーちょっとキツいなあ。曲の途中にDemon's Eyeを挟む。全然好きじゃない曲だけどライブで聞いたら意外とそのグルーヴ感が気持ちよかった。この曲ではドゥギーがマイクスタンドを操ってデビカバみたいなこともやってたんだけど、これがもう様になってないこと萩原流行のカウボーイルックの如し。もうひどい有様ですよ。かっこいいってのとはかけ離れてた。まあ観てておもろいし愛嬌があるってことでいいか・・・ドゥギーカワユス、カワユスドゥギー・・・カツラが安っぽいよ・・・。

アンコールではまた「長いアコギソロ~Black Star」っつーウンザリな流れかな・・・と思ってたんだけど、今回はいきなりCrown Of Thorns。イングヴェイ的お手軽ネオクラ曲の悪いとこが詰まったような曲で、やっぱ全然好きじゃないんだよなあ。

んでもってアンコール2曲目はHiroshima Mon Amour。やっぱこれかあ。これ南海もやってるからすでにマンネリになってる気もするんだけど。Starcarr Laneやってほしい。で、この曲のドゥギーはオリジナルの歌メロをかなり忠実に歌って頑張っていたんだけど、ファルセットを多用しなくていけないこの曲ではそのファルセットのヘナチョコっぷりが逆に際立って聞いてて気持ち悪かった。

ラストはI'll See The Light, Tonightすでにやっつけ感すら漂う演奏だけど、それなりに場内は盛り上がっておりました。

ダレる時間が今までのイングヴェイのライブと比べて圧倒的に少なかったし、アンコールも俺好みではない選曲だっただけで勢いはあった。まあ後半は俺は完全に冷めてしまったんだけど、前半に感じた興奮は今までのイングヴェイのライブでは感じたことがなかった類のものだったし楽しみました。明日はCrown Of Thorns、Winds Of WarをCracking The Whip、Bogey Manをやってくれるんじゃないかと期待。

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2005年12月13日

METAL BLADE TOUR IN JAPAN at 代官山UNIT

metalblade.JPG

一回書いたのに全部消えちゃったよ・・・ということでさっくり簡単に。

さむーいなかポクポク歩いて代官山UNITに行ってきました。初めて来たんだけどかなり地底に潜るとこなのな。

UNITED
アメリカンスラッシュっぽいファンキーさも兼ね備えた王道80年代スラッシュをベテランらしい堅実なパフォーマンスで叩きつけてくる。ヴォーカルの爽やかなMCも印象的でした。そんなパフォーマンスに引っ張られてフロア前方はしょっぱなから大盛り上がり。ただ、リフとかは「うぉおかっこいい!」と思うまでに至らない曲が多いというか、イマイチ求心力を感じなかったりもした。逆に俺みたいな感性の人間に引っかからないところが逆に硬派なスラッシャーに受けるとこだったりすんのかな。

IMPIOUS
UNITEDと比べてしまうとどうしても出音の迫力は劣るものの、逆に俺に引っかかるカッコよさはこのバンドはしっかり兼ね備えていたし、演奏の巧いヘタとは別のところの「ライブパフォーマンス」がしっかりしていたので楽しかったです。ただ、ヴォーカルは鎖帷子を着用していなかったので、雪深い母国に帰って反省してきて欲しい。

THE BLACK DAHLIA MURDER
前回の来日公演でのオタク然としたルックスのメンバーがぶっ放す強烈なサウンド・パフォーマンスの評判を色んなとこで聞いたのですごく楽しみにしてました。ヴォーカルは痩せてしまったらしく残念至極ではあったけれど、メガネバンドを付けて微妙なユルさを感じさせるそのルックスとキレっぱなしのパフォーマンスはかなりのインパクト。最後は客席に飛び込んで歌ってたね。引っかからないようにステージ上のスタッフがマイクのケーブルを持ってたんだけど、そのせいで鵜飼の鵜みたいになってた。

ちなみにいどっちが思いっきりシェーン・エンバリーだと勘違いしていたギタリストは、俺にはもしゃもしゃパーマになったマイク・クラシアクに見えました。

まあそんなことはさておき、ドラムが凄かった!丸太で腹を突かれるようなズドドドドドっつードラミングがもうものすごくて。前回も「ドラムが凄かった!」っていう評判でそれを楽しみにしてチケ取ったらドラマー変わっちゃったよ!とガッカリしてたんですがこの新しいドラマーもそりゃもうすげードラミングでしたよ。音楽的には微妙に好みとは違うんだけど、それでもその迫力に圧倒されっぱなしで楽しんでみることができました。

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2005年12月06日

DRAGONFORCE at Club 1ne 2wo

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昨年HELLOWEENの前座としてバカで速くておもろいライブを見せてくれたDRAGONFORCE。会場は高田馬場のESPの中にあるんだけど、この会場名読みにくい。クラブわんねとぅーうぉ?1回こっきりだけあってお客さんはギッシリ。しかも暑い。そして若い。メロスピ臭がムンムン。やっぱクサメロパンクとファン層がかぶるのか横山健のTシャツを着てるファンもいたりして。

場内に「ライブ中の注意事項とプロモーターからのお知らせ」が流れてる途中で場内が暗転し、ライブの始まりを告げるAC/DCのThose About To Rockが流れる。フルで流れるので結構待ってるのタルかった。

相変わらず演奏はバタバタながらも「きっちり演奏することよりも見てるほうを楽しませるほうが先!」っつー気合が満載のライブ。ドラムだけがそれなりにタイトではあとはもう客を煽るか走り回ってるかの音楽同様爆走しまくりのステージ。ヘルマンじゃない方のギターの弾けてなさっぷりは凄かったけど、演奏がバラバラでもネガな気分に全然ならないところがこのバンドの凄いとこだ。立派に「最高に楽しいライブ」として成り立ってたと思う。楽しければ速くて臭いだけでいい!っつーふっきれっぷりが気持ちいい。人気出るのもうなずける。極端でバカなのはいいことだ。

そんなわけで凄くいいバンドだなあ、とは思ったけれど、果てしなく続くメロスピ地獄には中盤以降疲れがきてグッタリしてしまったのはあたしがおじサンだからでしょうか。一応バラード(SKID ROWのI Remember Youにそっくりなやつ)が入ったりキーボードソロ(メロスピとユーロビートは同じような音楽だってことを実感)があったりしたんだけど、後はひたすらメロスピ金太郎飴状態。1曲1曲が長い上にメロディーはどれも似た感じなのでずーっと聴いてると徐々に感覚が麻痺してくる。「あれ?さっきもこれ聴いたような・・・まださっきの曲終わってなかったのかな、おかしいな・・・」と時間の概念までおかしくなってきた。メロスピトリップ。

ヴォーカルは自分が歌ってないときはペットボトルの水を撒くのに没頭しやがってたので困りました。まあ前のほうに撒くのはいいんだけどさ。実際すげー暑かったし。ただ、フタの開いたペットボトルをいきなり投げてきて、俺の周りは全員よけやがったので太ももに直撃、おマタがびっしょりです。っつかいてーよ。

ヘルマンはXヤポンのトシに似てると思いました。

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2005年11月26日

MOTLEY CRUE at パシフィコ横浜

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友人の結婚式に行けない腹いせに行ってきた。マジおめれとう!なんか紆余曲折を経てついに落ち着いたって感じだねー。マジめでたい。

というわけでモチョリークリュウです。くりぃむしちゅうです。なんかさいたまではパイロガンガンだのサーカスだのでかなり演出派手だったらしいけど、事前にパシフィコにはそういうの持ち込めませんからなしですよ、とアナウンスされていたみたい。まあしょうがないか。

開演時刻の17時を10分ほど回ってから前座のBUCKCHERRYが登場。単独公演はソールドアウトが出るぐらい大盛況だったらしいけど、俺はイマイチだったなあ。ドラムに全然迫力がない。こういうのってやっぱリズムがかっこよくないとダラダラしちゃうと思う。あとは曲。まあこれって好みなんだろうけどどの曲もダメじゃないけどインパクトもない、みたいな小粒感。ちょっと眠いときにこういうバンドを観るのは大変ツライのであります。ヴォーカルもドタバタしてるだけでなんかカッコわりーし。前に単独で来たときブリッツかどっかで見たんだけど、こんなつまんなかったっけなあ。スカイラーク並に苦痛の40分でした。

そんな感じでウォームダウンは完璧!ああ、これでモトリーもショボかったらヤだなあ。バクチェリドラムショボいとかおもったけど モトリーのほうがバンドとしてはへたっぴだもんなあ、とウトウトしながら開演を待つ。

20分ほどのセットチェンジが終わって客電が落ちると、まず始まるのは人形アニメ。なんか隕石が地球に落ちるからどーたらこーたらみたいな内容だった気がするけど全然意味わからんかった。

そのアニメが終わって幕が落ち、第一部のオープニングはShout At The Devil。勝手にオリジナルヴァージョンでプレイされると思ったんだけど、今日は'97ヴァージョンじゃん!こっちのほうが好きなのでいきあんりチョー盛り上がり。ヴィンスは相変わらずドリフの合唱隊んときの志村けんのようなヘリウムガスハイトーンで歌っているというより言葉を投げやりに吐き出してる感じだけど、そんなことがマイナスになるはずもなく、会場はいきなりのクライマックス。やっぱこの人たちの楽曲のカッコよさは半端じゃねー、といきなり思い知らされる。

Too Fast For LoveとTen Seconds To Loveとか普段はどうでもいい曲も、生のニッキー、トミー(スモークでよく見えなかったけど)、ヴィンス、ミックじいちゃんが目の前でプレイしているとすっげー興奮すんのな。

Red Hotではヴィンスの「ワーチューシュリーフォー!」というカウントんとこで音玉も炸裂。いやこれ燃えた。さいたまとかではもっと派手な演出だったんかなあ。演奏はまあもちろんうまくないわけだけど、ニッキーのベースはバキバキ言ってるしトミーのヌケがよいと同時に重さも感じられるスネアも相変わらず気持ちいいサウンド。ミックじーちゃんはアレだね、みんな「弾けてたよ!」っていうけどピッキングはキツそう。フィンガリングは結構ごまかせてたけど細かいリフの刻みが必要なとこは刻まずにストロークでジャージャー弾いてた。わざとなのかそれともやっぱキツいからなのかわかんねーけどさ。でもまあお祭なんだからそれが気になって楽しめませんでした、なんてのはバカバカしいし、実際生で観たら全然気にならなかった。

残念ながらステージの規模は縮小されてるものの、それでも時折出てくるおねーちゃんたちの演出はおもろい。ただエロいんじゃなくて中国雑技団的な荒業を披露してました。ブラ下がってM字開脚じゃなくてY字開脚とか。アレグリアならぬエログリア、サルティンバンコならぬ猿チンコマンコでした。ああいうのに絡まれながら仕事できるヴィンスはいいですね。ミックじーちゃんに絡むとこを見ると、「刺激しないであげて!」と思ってしまったけれど。どこでだったか忘れたけどミックがおどけたようにヨボヨボしながらステージ中央に出てきたときがあった。演技だよね。演技と言って。

THE GET UP KIDSのカヴァーが名演だったOn With The Show、Looks That Killと畳み掛けるように名曲
が続き、正直どうでもいいLouder Than Hellを挟んで第一部ラストはLive Wire。初期に好きな曲はまだまだあるのでもっとやって欲しいー。40分ぐらいでアッサリ終わっちゃった感じだもんな。

インターバルは10分。スクリーンに映画のグロシーンを編集したオサレな映像が流され、画面には開始までの時間がカウントダウンされる。

その数字が減っていくにつれて会場もまた「そろそろくるぞ」的な緊張感に包まれる。そしてカウントダウンがゼロになったところでバイクのエンジン音が鳴り響く!Girls Girls Girlsでまたもや盛り上がりは最高潮。いやかっこいい。それしか言えん。そしてエンディングのパワーコードからWild Side。この流れ、マジテラヤバスです。1番の「エイメン!」とか2番のWishing well,の後の「フウッ!!」とかいくつになっても興奮して叫んじゃいます。キラーリフの嵐もモトリーの凄さだけど、こういう小ネタのかっこよさも多いよなあ。

ただ、後期の名曲を網羅したこの第二部になると、やや流れの悪さが気になるというかダラダラした空気が流れる時間が多かったと思う。ミックじーちゃんのソロは正直イングヴェイのライブのソロタイムよりキツかったし曲間にも妙な間が長くて。Dr.Feelgoodの前にはニッキーの謎ソロタイムがあったんだけど、意味不明でした。あまりに意味不明でDr.Feelgood始まってもその意味不明ムードに押されてなかなか盛り上がれなかった。あとはしょうがないとは言え、トミーのソロタイムがなかったのは残念無念。彼のリズム感覚は昔からすっげー好きで、別にギミックなしでも楽しめたと思うんだけどな。

んでもって延々とアンコールを待たされた挙句のAnarchy In The U.K.1曲ってのもなんか寂しい。せめておっぱい見せろ!と思ってたらダンサーのねーちゃんはおっぱい出しちゃってました。もっと前の席で観たかったよ!!

と、お小言も少々書きましたが、最終的には「ああ楽しかった」という感想が一番デカい。2回目のフェアウェルツアーがあっても、毎年恒例のフェアウェルツアーになってもいいから、また来て欲しい。ノスタルジーだけで終わらない鋭いカッコよさが音楽にまだまだ残ってる。

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2005年10月05日

VISION DIVINE / SKYLARK / DIVINEFIRE at 渋谷クラブクアトロ

久々のキモスパー大集合イベント。普段からキモスパることを心がけている俺ももちろん駆けつけました。前日の夜からクアトロで待ってたよ。っつーか開場前はクアトロ付近の磁場が狂ってました。

チケット売れてないみたいよ、と聞いてた割にはモサモサとキモスパーが集まってきていて十分な入りだったと思う。

DIVINEFIRE
2ndアルバムHEROはまあそこそこの出来だったものの、やっぱ1stはネオクラッシャー垂涎の素晴らしさだったしこの日一番楽しみにしてたのもDIVINEFIRE。とは言うものの、北欧のバンドですからライブかましてみたらスカイラークよりひでえなんてこともありえるんじゃないかと不安でもあったりして。前日のサウンドホリックイベントではアコースティックライブでしっかりした歌唱を披露していたらしいですけどあんだけ作りこんだサウンドをライブでどうするつもりなのかっつーのもあるし期待しないで臨みました。

が、これがなかなかどうして素晴らしいライブで。サンプルを多用しすぎるキライはあるものの、ドラムは安定して高い音圧を叩きだしていたし、ギターの音圧も十分(場所のせいでソロがほとんど聞こえなかったけど、俺はバッキングがやかましく聞こえるほうが好きだから問題なし)。そして何よりNARNIAのLONG LIVE THE KINGと刺繍されたジャケをまとったヴォーカルのクリスチャン☆シャイニング☆リヴェールが空回り寸前の気迫とベテランらしいフロントマンシップでいい意味で北欧のバンドらしからぬステージを見せてくれました。意外に「とにかくオマエラメタル好きだろ!」的なオーラ出しててよかったね。

まあリズムギタリストが担当するデス声があまりにもショボかったりヴォーカルがリズムを見失ったりするところもあったものの、こういうライブを斜に構えて後ろで観て揚げ足とるのはクソ評論家ドモにまかせておけばいいんですファンは楽しければいいんです。いやあWorld On FireとNever Surrenderの連発は燃えた。

SKYLARK
で、SKYLARKです。確かに妙な中毒性はあるものの、なんつーかこれって音楽としてっつーよりモンドカルチャーだよな。SKYLARKはピンクフラミンゴ。これで前後のバンドとDIVINEで結ばれました。

そんなことはどうでもよくて、ほんと酷い。なんかもうね、ネタとしてどうとか言っちゃいけないでしょ。こういうバンドがCD出すせいで他のバンドが契約切られたりすることもあるだろうし、いやまあこんなバンドに蹴落とされるバンドはまあどうでもいいんですけど、こいつらのために貴重な石油資源が使われているということをもっとみんな考えてエコロジーに目覚めようぜ。

なんか俺っぽさが激減したポタや、ドラムのプレイが意外とマトモなのもまた腹が立つ。指一本で弾けるちんちくりんなキーボードフレーズを軸に組み立てられるヘナチョコの代名詞のような音楽は聴いていて苦痛にしか感じない。そしてどこか勘違いしたフロントマン二人と脳内麻薬物質が異常分泌しておそらく痛みとか感じなくなっているであろうキーボーディスト。タッピングの意味がわからないベーシスト。ほんとその存在感は「SKYLARKのライブを観てガンが完治しました」とか「SKYLARKの音楽を聴いていたらアトピーが治りました」「彼女ができました」とかそういう雰囲気すら漂う胡散臭さ。もうさ、ネタだからとかそういうこと言って変に持ち上げるのやめようと。

ってのを年に1回ぐらい友だちとグダグダ言いながら観るのは、意外と楽しい。

VISION DIVINE
果たしてSKYLARKのことをどう思っているのか知りたいVISION DIVINE。知ってるんだろうか。

新作と同じオープニングのSEが流れてる中登場すればいいのにメンバー全員ステージに出揃ってからそのSEを流したもんで妙に間抜けなオープニングになり、どうなることかと思ったんだけど、このバンドはルッピたんに尽きました。すげーわ。苦しそうになることなく伸びるハイトーンと安定した音程で「俺は歌でメシ食ってんだよ」っつー説得力がアリまくり。ミスやトラブルを適当に冗談に変えて笑い飛ばせる機転の利き方やステージングなどからかなり経験を積んでることもうかがえた。なんでこのバンドにいるんだろ。

その一方でバンドはなんかチグハグ。ルッピたんが観客を二手に分けて掛け合いさせようとしているところにドラムがカウント刻んで曲に入っちゃったり、MCの途中で曲を始めたり。んでもってメインギタリストでリーダーのオラフ・トーセンの「チューニング狂ってるの?それとも間違ったポジションで弾いてるの?ってぐらい外れた音程で弾くソロ」とかもう酷すぎ。あんま巧いとかヘタとか気にせずに「ギターはバッキングの音がデカければいい」っつー俺でも勘弁してって思ったもん。ドラムも同じく「巧いヘタ関係なく音がデカければいい」って俺には音圧が低くて物足りなかった。ベースだけは今日出た3バンドの中ではきちんとベースとして機能してて気持ちよかったけど。

それでもそんなことはどうでもいいってぐらいルッピたんの歌が素晴らしくて観終わった後には高揚感しか残らず。La Vita Fugge(これライブで聴いたらめちゃめちゃ燃えた)のラストのロングシャウトはさすがに後半キツそうだった(というか音外れてた)けど、とにかくずっと彼の歌を聴いていたい!と思わせてくれるライブで大満足。

会場でも売ってたけど今日ダブルポイントだし、と終演後ダッシュでHMVに行ってDVDを購入。定価が5500円もする割にはすげーショボい映像素材でちょっとガッカリ。そのショボい映像とルッピたんの異様な歌の巧さが全然マッチングしてなくて変なムード醸し出してる。

開演前は昼間買ったIN FLAMESのライブDVDを早く観たくて「ライブよりDVDみてー」とか思ってたんだけど始まってみたらDIVINEFIREもVISION DIVINEのルッピたんの歌も素晴らしくてものすげー充実したイベントでした。

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2005年09月29日

BEN FOLDS at 中野サンプラザ

benfolds.bmp

前回観たときはベンとピアノだけっつーガチンコピアノマンライブだったんだけどそれが本当に素晴らしく感動的だったので、シングル三部作とニューアルバムを全然好きになってなかったんですけどチケットをとって行ってきました。

今回はベースとドラムもいる3人編成のバンド形態。いつものように緊張感があるんだか妙なんだかわからないBGMに乗ってBENとバンドが登場。やはりベンのなで肩は凄い。立ってピアノばっか弾いてたから肩だけ下がってしまったんでしょうか。

In Between Eyesでスタートしたライブは3部作EPと新作からの曲を中心に進んでいく。評判は悪くないけど俺はなんかメロにグッとくるものがなくて物足りなく感じる最近の曲中心なので、ちょっとキツい。「次から盛り上がるか、いや次からか」と思ってるうちに淡々と時間が過ぎていく。ようやくStill Fighting Itで気持ちがちょっと盛り上がる。やっぱ俺はこういうベタなメロが好きなんだよなあ。さあこっからガンガン盛り上がるぞー!と思ったら次も新作からのPrison Food。なんだーと思ったんだけど、この曲は後半のドラムパートが緊張感あふれててかっこよかった。家帰ってCD聴いたら相変わらずつまんなかったけど。

その後もBastard、Landedと続き、座って観てた俺は眠気が最高潮。あれー、毎回感じたあの楽しさはどこに行ってしまったのかしら・・・と切なさがつのります。

が、やはりそのまま終わるはずもないのが便・放る図。曲調と歌詞のミスマッチがおかしさを生むDr.DreのカヴァーBitches Ain't Shitが終わってバンドが引っ込んだベンのソロパートからテンションの低かった俺もどんどん前のめりになっていきます。Fred Jones Part 2で哀愁を撒き散らすとDon't Change Your PlansとLullabyeのラインホルトメスナー連発。そしてBest Immitation Of Myself。Armyでの人力ホーンセクションもビシっと決まり、バンドが戻ったあとはお祭騒ぎ。ヴォイパやベンのベースタイムが盛り上がったRockin' The SuburbsではBON JOVIやジャイケル・マクソンが登場する歌詞を梶芽衣子(すげー人選)とPINK LADYに変えて歌い、ラストはPhilosophy, Misirlouで本編終了。

アンコールはSong For The Dumpedを1コーラスだけメジャーキーで歌い、あとはしみったれた泣きヴァージョンで演奏。ラストのOne Angry Dwarf And 200 Solemn Facesのエンディングではいつものようにイスをピアノに投げつけて、大団円でライブ終了。

終わってみればやっぱり楽しかったこのライブ、正直その「楽しかった」部分は過去の曲ばかりだったりするのがちょっと寂しい。セットリストは日替わりらしく、俺が大好きなThe Ascent Of Stan、Brick、Annie Waitsなんかは他の日にやってたみたい。あー、そっち聴きたかったなあ・・・。

そんな感じで不完全燃焼気味ではあるんですが、やっぱライブは何度でも観たい。次回は絶対2回以上行ってやる。

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2005年09月06日

FANTOMAS at 渋谷クラブクアトロ 二日目

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昨日のライブ後に飛び入りしたイベントでパットン将軍は灰野敬二と30分近くインプロをかましあったらしく、たいそうかっこよかったらしい。やっぱ観たかった・・・

という後悔をしつつももう一度ライブを観れるからやっぱ嬉しいぜ!と会場に。今日も7時きっかりにZuがスタート。やっぱラストの「ぼーっ、ぼーっ」で10分近くっつーパートはキツいんだけど、それ以外はかっこいい。バキバキしたベースやジャズっぽい雰囲気で複雑だけどキレのいいリズムを弾き出すドラムはかっこよかった。

Zuが始まる直前にはスカスカだったフロアも、いつの間にかかなり埋まっていて7割~8割ぐらいは入ってたと思う。機材の搬入が終わると出てきて相変わらず黙々と自らの機材をセッティングするパットンを見て「うわ、かっこいい・・・」とため息をもらす女性陣。っつーか昨日もそうだったけどなんか可愛い子多かった。絶対に素人ではない(素人ではいられるはずがない)可愛さの子がいたんだけど、あれってOLIVIA?英語話してたし。

昨日とは違う新作の曲でスタートしたライブは予想通り選曲を変えてきた。昨日やった歌モノ4曲のうち、Twin Peaks以外の3曲を入れ替え、Der GolemとかSimply Beautifulをプレイ。それ以外のパートも昨日とは曲順を入れ替えてた・・・と思う。

そしてサプライズゲストにMELT BANANAのギターが飛び入り。でもサングラスとマスクしてたので顔はわからん。いや顔見てもわかんないんだけど。バゾとトレヴァーをバックにデイヴのドラムとの掛け合いインプロみたいなことしてました。それを見てパットンはほくそえんでたけれど観てるほうとしてはそんなに面白いもんでもなかった。

Cape Fearであっさり終わった昨日と同じく今日もゲストとの共演が終わるとTwin Peaksをサクっとプレイして終わり。昨日は「初台行くために早く切り上げたのかな」と思ったけど、MELT BANANAのギターが参加したパートを抜かすと昨日のライブと同じ感じだからこれが現在のツアーの基本セットって感じみたい。欲を言えば前回SLAYERのAngel Of Deathで大盛り上がりで終了だったのと同じようにラストにもうひと山クライマックスが欲しかったなあ。全体の流れは俺は昨日のセットの方が好き。The Omenあったし。

まあそれでもやっぱすげーライブだったのは間違いないわけで。昨日書いた「ただ再現するだけじゃなくてそこにスリルとエキサイトメントを感じさせる演奏」に重要なのが独特のアングラ臭を放つバゾのギターと高速でかっこいいドラムを叩きつつもカッチリと決まるというよりロックンロールの雰囲気をきちんと感じさせるデイヴのドラミング、そして微妙にキャラの薄いトレヴァーのベースにも「複雑な展開についていく」だけ以上の存在感があった。ほんとこのメンツだからこその音の迫力なんだな、というのを再確認。

帰りに山崎さんが「言うほど変態じゃないじゃん」て言ってたんだけど考えてみると確かに絶叫だとか恍惚の表情だとか「あの人ヤバい」なとこはあるにせよ「変態」てのとはちょっと趣が違うかも。ああいう音楽を作る発想や他人には絶対マネができないそもそもフォロワーが存在し得ないようなふり幅のデカいパフォーマンスは十分「変態」と言ってもいいと思うけど、天然な感じはしないし。

でもってMr. bungleの2ndの頃はサウンドから得体の知れぬ変態っぽさが感じられたけど、今はそういうのよりも表現者としての気迫であるとか凄腕のミュージシャン達を指揮して複雑怪奇な音楽を組み立てていくコンダクター、という真摯で知的な要素のほうが前に出てると思う。コントロール不能なエネルギーではなくて明確な目的意識が存在した上での爆発というか。そういう意味でも天然の変態たちとはちょっと違うとこにパットンはいるかもしれない。もちろん天然の変態とはちょっと違うから悪いってことではなくて、このような徹底的な無秩序の中に圧倒的な秩序を作り出すことができるコントロール力を持っているパットンだからこそここまですげーレベルに到達することができているってのは間違いない。

まあどんな言葉が似合うかはともかくとしてパットンはほんと偉大だ。凄すぎる。ああ、もうライブ終わっちゃったよ。次に来日するのはいつなんだろう・・・来年フジにTOMAHAWKとかで来ないかなあ・・・。

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2005年09月05日

FANTOMAS at 渋谷クラブクアトロ 初日

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つ、つ、つ、ついにやってきました。もう「来日が決定した」ということが「今年度のベストライブ決定」ってぐらいインパクトがありました。5年ぶりっすよ。

会場は前回のサイクロンより一回りか二回り大きいクアトロ。大阪公演は普通にぴあで買ったのに整理番号19番だったのでガラガラなんじゃねーの?とすげー心配してたんですが、6時50分ぐらいに会場に入るとほーんとガラガラ。え、ええ?って感じ。でも、クアトロは客入りが悪いとフロアにテーブルが出るんだけど今日は出てないからそれなりに入ってるのかなあ。

と思ってたらオープニングアクトのZuが登場。スカイラーク(ってどうしてカタカナで書きたくなるんだろう)を生んだ神秘の国イタリア出身のこのバンド、ドラムのプレイを軸にサキソフォンとベースがアヴァンギャルドなプレイを乗せるスタイルで、最初は「何者?ZOOだったらいいのに」とか思ってたんだけど意外と楽しめた。ただ、ラスト10分ぐらいはフィードバックとか反復をずーっと続ける感じでかなりきつかった。

Zuが30分ほどプレイしたあとにセットチェンジがあり、パットンの要塞がくみ上げられていくんだけど、機材が所定の位置に置かれると、本人が出てきていろいろセッティングしてんのよね。そんなパットンに熱狂するオーディエンス。相変わらずのオールバックでさすがに色男。セッティングしてるときは真剣。当たり前か。サンプリングを点検し、「ぼわっ」とか「つくつくつく」みたいな感じでマイクテスト。セッティングは概ねいつものとおり?キーボードやサンプラーや録音した音を再生する機能がついたおもちゃがくっついたキューピーとかが備わったパットン要塞です。マイクは普通のが2本で他にバスについてるような安っぽいマイクを使ってた。で、会場の期待が最高潮に達するころには最初はガラガラだったフロアにもかなりの人が。なんかライブが始まる前に緊張するって久しぶりだなあ。

新作の曲でスタートしたライブはいきなりパットン節前回。やはりあの顔であの絶叫かまされるとCDで聴く数倍のインパクト。うわはははすげええ!と爆笑しながら同時にやっぱ天才だあこの人・・・と唸ってしまうようなスゴ味が第一声から出まくり。初めて観る人にはほんとすげーインパクトだと思う。

新作を中心としながらも各アルバムからの曲もバランス良く織り交ぜたセットリストで55分。前回は70分ぐらいだっただけに長さにはちょっと物足りなさを感じたけど、中身はホントすごかったです。やっぱマイク・パットンは天才!!と降りしきる雨の中連呼したくなるぐらい。音楽ってどんな方向にも可能性を広げていくことができるんだなあ、としみじみ感動してしましました。

演奏される音楽は実際にライブで観るとCDで初めて聴いたときの「なんじゃこりゃ感」が少なく、意外と「あ、これはあそこのパートか」ってのがすぐわかる。アヴァンギャルドなようでいて実はキャッチーというかさ。だからさすがに曲名までは覚えてないけど「これはどのアルバムに入ってた曲か」はすぐわかる。

で、それらの曲(パート?)が次々と繰り出されてくるわけだけども、DIRECTOR'S CUTはともかくとして他のアルバムはどれも「アルバム1枚で1つのストーリー」といった趣になっているわけじゃん?それを一度解体して他のアルバムの曲と組み合わせてそれでまたしっかりとした流れを作ってるってのがすげーなあ、とライブの帰りになんとなく思った。相変わらず「すげー」連発のボキャブラリーの少ない俺ですが、他にどう表現すんのよって感じ。まあとにかく、この一度バラして他の曲と組み合わせて・・・っていうのはかなり難しいと思うんだけどライブを観ていると「最初からその流れであったかのように」感じるんだよな。1st3rd4thからの曲の合間のDIRECTOR'S CUTからの曲がすごいいいアクセントになってた。

もちろん演奏は完璧。マイク・パットン・オーケストラの様相を呈しているけれど、パットンの指揮の下にこういうデタラメのようで実はとことん緻密に組み立てられた音楽をライブで単に再現するだけでなく、CD以上のスリルとエキサイトメントを与えるってとこがほんとすげー(また「すげー」)。んでもってそのバンドとパットンの間に漲る一瞬一瞬の緊張感がすげー(ヤケクソ)んだよ。ナイフを持ってにらみ合って間合いを計っているような緊張感。そしてその緊張の後に爆発するように始まるノーガードの刺しあい殴りあい叩き合い、みたいな。

ただ、MCがあんま無かったのが残念。前回のUSネイビーに対する「オハイオに帰れ」とかAngel Of Deathの前の「次の曲は悪名高き日本のバンド、GLAYの曲だ!」みたいなの聴きたかったです。あ、でも曲中にいきなり「そうですかー!!」って絶叫してたのはかっこよかった。

やべー前回同様すっかりライブ後はパットンオンリーモード。死んでもついていきます。今日のライブ後にゲスト出演した初台でのイベントはどうだったんだろう。そのイベントに出るために今日短かったんだろうか。明日はもっと長くやってけれ!

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2005年08月14日

Summer Sonic '05 二日目

今日は頑張って9時に起きた。それもこれもBULLET FOR MY VALENTINEを観るため!というほど好きじゃないですけど。ていうかなんかメタルっぽいの観たいじゃん?

そんなわけで昨日より1時間早く出発。でもまったく同じように新木場で17分待ち。今日はその時間を有意義に使うため、ドトールでベーグル食べました。それが俺の考える有意義なのだ。

開演時間10分前ぐらいにマウンテンステージに到着すると、なぜかステージからぞろぞろ客が引き上げていく。あれ?最初のバンドのスタートが遅れて今終わったとこなのかな?とか考えながらステージ前に座ってぼけーっと待ってたらつとむ君も到着。今日何観るのーとか話しながらぼけーっと。

結局11時55分スタート予定だったのにスタートは12時半でした。ようやくだー、と思って立ち上がったんですが、あれ、なんかメンバー多くね?っつーかサウンド全然アルバムとちがくね?

そうなんです、ステージ上に出てきたのはNO WARNINGだったんです。

■NO WARNING
まあ事情はわかんないけどとりあえず観るつもりだったので観る。アルバムでもグランジ以前のハードロック臭が漂っていたんですが、ライブで観たらさらにその臭いが強い。ヘアメタルとかじゃなくて、GUNS以降のバッドボーイズロケンローな感じで、音楽的にはSKID ROWって感じ。80年代末期から90年代初頭のバンドの雰囲気がすごい強かった。

Bad Timingとかのシングル曲を前半にガンガン、とやっちゃったんだけど特に後半テンションが落ちるわけでもなく、曲がすげーいいわけでもないんだけどその分ライブ慣れしたパフォーマンスでカバーしてました。あんま期待してなかったけど結構楽しかったな。

BULLET FOR MY VALENTINEは結局ドラマーの急病でキャンセル、んでもってマウンテンが各20分ほど繰り上げ、ということになってたみたい。

NO WARNINGが終わって、一瞬だけINME。最初の3曲ぐらいしか観なかったけど、いやー酷いです。なんじゃこりゃ学祭かよみたいな感じ。こりゃきっつい、と逃げてしまったんですが後半はどうだったんでしょうか。まあでも若いもんね。

その後は結局デスキャブに行かずに笑い飯を見る。前半なんかだらーっとしたテンポで「あれ?ヤバくね?」と思ったんだけど中盤からはなんとか持ち直してました。テレビで観たらつまんねーって言ったかもだけど生で観てると素直におもろい。

笑い飯が終わるとつとむ君と合流してデスキャブチラ見。単独よかったけどこういうでっかいとこでは合わないのかなー、と思った。ちろっとだけ見てマウンテンに移動しちゃった。

■HIM
ヨーロッパではビッグだというこのバンド、日本盤出てない状態なのでお客さんガラガラ。前の方にだけなんか個性のお強いファンがいらっしゃいます。

うようよとした低音で歌われるゴシックでキャッチーなメロディーを音圧の高いバンドの演奏に乗せるスタイルはまあいいんですが、ヴォーカルが熊川哲也と河村隆一の真似をするみっちー、って感じで腐女子系の女の子にはいいんだろうけど俺にはちょっと冗談にしか見えない。しかも歌うときは内股で、手を太ももの間に挟むの。「ぼくぅっ・・・ウンチ・・・漏れちゃうよ・・・ぶちゅ!ブリブリ!いやぁあ!!観ないでぇえっ!!でも、漏らすとこ観られるの、ちょっと気持ちぃいっ!!ブリブリ!」て感じのステージアクション。音楽がキャッチーで演奏の質が高くてもこういうのを真剣に聞けるわけないよう、とか思いながらもずーっと観てました。やっぱ男がやるゴシックってキモいわ。2曲目のアップテンポなパートとかはふつうにLUNA SEAの曲でした。

と悪口になると饒舌になりますが、別に酷いわけじゃなくて単に俺の苦手なスタイルだっただけ。バンドのプロフェッショナルな演奏と、魅力的な楽曲は確かに人気があるのを納得させるだけの力があったと思う。キモいと思いながらも途中からは素直に楽しんじゃいました。CDだったら抵抗なく聴けるかな。

途中でASIAN KUNG-FU GENERATIONを観るために抜けるとか、木村カエラの入場規制を避けるために早めに会場に向かうとかいうメタラーの風上にもおけない軟弱モノどもを尻目に、完観いたしました。

このあとはしばらくヒマなので俺もカエラたんを観に。開演後しばらく経ったときに入ったら規制も外れて普通に真ん中辺まで行けました。カエラたんはテレビのイメージとは裏腹に、意外と語気も強く、早口でしゃべっておられてちょっとショック。

■PUBLIC ENEMY
なんかノリいいのが観たかったので。開演予定時間より10分早く始まったそのライブ、Bring The Noiseも聴けたし(メタラーの模範解答)後半のアゲアゲっぷりはすげー楽しかったんだけど、フレイヴァー・フレイヴいないのは普通に痛かった。と思う。いたときのライブを観たことあるわけじゃないけどさ。まあこういうのも観れるのがフェスのいいところだよね!(フェス覚えたてロックファンの模範解答)

そのまま会場でマッタリして、今回のサマソニで一番楽しみにしていたBLACK CROWESのライブを待つ。いやそれにしてもガンガン人いなくなるんですけど。大阪では2、300人しかいなかったっつーことだけど、東京もそこまではいかないにしてもかなりの閑散っぷり。でもまあ裏でWEEZER、OASIS、しかもPUBLIC ENEMYとの並びだもんなあ。しょうがないっちゃーしょうがない。バンドはかわいそうだけど。

■BLACK CROWES
そんな寂しい状況でライブはスタート。スペース気にせず踊れるしよく見えるからいいか。

前半2曲ぐらいはちょっと演奏にまとまりがなくて「あれ?リハ不足なん?」って感じだったんだけど、徐々にいつもの彼らの持ち味が炸裂。相変わらず各自が淡々とプレイしているんだけどそこがかっこいいし何より音が気持ちいいのなんのって。前半はユッタリした曲を中心だったんだけど酒もなんもナシでも酔っ払っちゃう感じ。なんも派手なことやってないのにゆったりとした中に徐々に山場を作っていく。ゆらゆら揺れてるだけでなんと気持ちのいいことやら。去年フジで観たときはあまり歌がなくて寂しかったけれど今日はクリスの声もきっちり堪能。やっぱいい声してるよなあ・・・。客の少なさにご機嫌斜めだったのかちょっとテンション低かったけど。あ、ゴーマンのギターもよかったなあ。

大阪では演奏したらしい大好きなSoul Singin'はプレイされなかったけど、中盤のShe Talks To Angelは嬉しかったなあ。なんかもうキュンとしちゃいましたよ。そしてTwice As HardとRemedyのアップテンポ連発ではアホみたいに盛り上がる。さあここからさらに畳み掛けてくんのかー?と思ったらここであっさり終了。きっかり1時間アンコールなし。

ええええええ短すぎ!!ということでお客さんもかなり粘ったんだけどここで終了。えー。まだまだたんねー。なんでよー。全然不完全燃焼。客入りやシチュエーションなんかも含めてやっぱサマソニ向きではなかったし、来年はフジのField Of Heavenで3時間ぐらいやってほしいっすよマジで。

それでも今回観た中ではダントツのかっこよさ(NINも良かったけど)。こういうノリっていかにもアメリカ!って感じでいっぱいいそうだけどここまでかっこよくやってくれるのはやっぱBLACK CROWESしかいない。ライブにいかないと絶対わからない気持ちよさとかっこよさ。ああ、観てよかった。でも短かった・・・。

OASISの開始が機材トラブルで遅れててCROWES終わってからゆっくり行っても余裕で間に合ったみたいだけど、もう全然そんな気も起きず。とりあえず観れたという喜びの余韻に浸り、電車が混む前にゆったり座って帰ってきました。単独はないのかなあ。

投稿者 trouble : 22:37 | コメント (9) | トラックバック

2005年08月13日

Summer Sonic '05 初日

おはよ。っていうかもう10時過ぎてるよ。

ということで急いで出発。いつもながら全然気分が盛り上がらない。地下鉄乗って新木場に着くと、ちょうど快速が行ってしまったところ。10分後の普通に乗っても17分後の快速に抜かれるっつーことで結局駅で17分待ち。なんだよそれ。あーうっとうしい。と一つ一つにカリカリする俺。やっぱロックってこうやって常にフラストレーション抱えてることが必要なんだよ!優しさ?ハッピネス?連帯?死ね!!電車待ちイラつきメタル。

そんなわけで会場に着き、もちろん昼間のマリンスタジアムになんか目もくれないのがヒキコモロッカーの基本だ。フェスでも室内。暑いのいや。お日様こわい。

13時過ぎにメッセに到着。サイドステージでは猫ひろしがハードコアなステージを繰り広げていたのでそれをチラ見しながらマウンテンステージに行ってみる。演奏しているのはTHE DEPARTURE。超つまんねー。DEPARTUREのほうが観たいよーと思っていたら某Sっきーから電話。「彼女と彼女の友だちと来てるんだけど、彼女の友だちに馴染めません、助けてください」とのこと。そんな剛の者Sっきー、合流後にその彼女にメール。「友だちに呼ばれたから行ってきます」だってよ。そうだよ!呼んだのは俺だよ!

■TV ON THE RADIO
なんか評論家受け良さそう、っていうイメージで観ることにした。「俺あんときのサマソニで観たよ」とシタリ顔するために。でも、辛かったです。よくなりそうだけどよくならずにダラダラ続く、って感じで寝そうになった。Sっきーは立ったまま寝てました。

寝そうになったとはいえ、せっかく観れるんだからそこはガマンして寝ずにZAZEN BOYSを観にいったつとむ君とメールしてたんだけど(失礼)、なんか大変だったみたいっすね。入場規制かけたのに人が入ってくるので収集がつかず、安全性を考慮するためにライブ開始を遅らせて、みたいな感じだったみたいだけど。なんかこういうとこサマソニっぽくていいよね!殺伐として、ストレスがたまるってとこがサマソニの真骨頂。音楽の楽しさを実感したりとか自然が素晴らしいとかピースフルな雰囲気があるフニャけたフジロックなんかよりよっぽどロックのトゲトゲしさを感じられるぜ!あははは!!

そのあとはINTERPOLを数秒観て切り捨てたり、ゴハン食べたりして過ごし、16:00からMEW。

■MEW
相変わらずフェスに合わないっていうかちょっと明るいところで観ただけでその良さがガッツリ殺がれてしまうところがMEW。1曲目からいきなり新曲だけど、かなりメタル色が濃かった。いやだからっつってリフがザクザクしてて疾走感にあふれ、頭に鉄槌を落とされたかのような圧力、とかそういうわけじゃないですけど。新曲は演奏も例によってかなりグダグダだったんですが、2曲目からは結構しっかりしてた。前回のサマソニよりは良かったような。それにしても何度聴いても「ふぁーらー」んとこで笑っちゃう。

と、ちょっと小ばかにしてますけどやっぱ映像と音楽がセットになってハマったときの威力は凄まじい。Comforting Soundの感動もさすが。隣のヒスパニックの姉ちゃんがおいおい泣いてました。新曲はまだよくわかんねーな。

ファーラーの世界を堪能したあとはマリンへ。SLIPKNOT入れなくなる前にアリーナの前ブロックに入っちまおうということでDEEP PURPLEをSpace Trackin'から観る。いやまともに観てないけど。後ろで座ってました。有名な曲ばっかだからまあ盛り上がってるっちゃー盛り上がってるような気もする。

DEEP PURPLEが終わるとまたもやSっっきーと合流。どうでもいいけど「せっきー 四面楚歌」で検索してこのブログに来る人がいるんだよな。せっきーに何があったんだ。Tカイさんも俺らがいるあたりにいるらしいんだけど発見できず。

■SLIPKNOT
そうこうしている間にライブが始まったんだけど、なんじゃこりゃ、音わりー。元々人数多いからしょうがないかもだけど音グジャグジャで何やってんのか全然わかんない。音量も小さいから全然体に響いてこない。って音のことなんて気にしちゃいけないんだよね!音気にするんだったらPA前で腕組んで耳澄ませて演奏の質を細かくチェックすりゃいいのさ!
いやでもこんだけ音ショボいとバンドが演奏で伝えようとしていることなんか全然つたわってこねーしさ。どうなんすかね。今日だけじゃなくて前回の来日んときもすげー音ショボかったから、マリンの問題じゃなくてバンドがあんま考えてないってことかしら。

まあ音のことはさておいてもライブ内容はBefire I Forgetがプラスされたぐらいで前回の来日とおんなじ。MCも似たような感じ。終盤のマンネリっぷりはキツかった。なんか終わった感があったなあ。大好きなだけに残念。次のアルバムがあるなら、「これならまたライブ観たい!」って思わせてほしいな。

あ、前回よりよかったのはVermilionのときの「デスマスク仕様」がスクリーンではっきり見えたこと。この曲んときって普段使ってるマスクじゃなくてビデオクリップでもつけてた「顔型そのまんまのマスク」になるんだよね。スクリーンで観るとコリィとかは普通に素顔に見えたなあ。マスクつけないで泥だけ塗ってる?みたいな。

ちなみにTカイさんは2曲目んときに発見。3メートル前ぐらいのところで振り上げられた腕に見慣れたあのショボい時計が!

SLIPKNOT後はTカイさんとその彼女とも合流し、Sっきーと二人で彼女と話させろと絡んだんですがTカイさん以前に彼女がどんどん僕等から離れていきます。「見た目ほどイヤな人じゃないよって言ってきて」って頼んだら「見た目以上にイヤな人じゃないですか!」って言われたよ。

■NINE INCH NAILS
始まる前に「Wishとかで始まったら燃えるよなー」とか言ってたらほんとにWishで始まったライブはもう圧巻。照明もかっちょいいしトレントは坊主になってオッサンだしギターが意外と暴れるし演奏はタイトだしで「これぞ」のライブを見せてくれました。このバンドって暴れるための機能性ってそんな高くないからサマソニではどうなんだろとかシタリ顔心配してたんだけど、やっぱそこに含有されるロキノン的感性の暗さ、重さ、そして楽曲のドラマ性は聞き手をグイグイ引っ張っていく。なんかSLIPKNOTがイマサンなライブだっただけに余計に凄さが際立ってた。

選曲もわかりやすくてよかったなー。

今日はSLIPKNOTがあんまよくなかったのにガッカリしたけれど、NINでもう帳消し。これだけでも来た甲斐があったって感じ。やっぱ最後がいいと花火も気持ちよく見れるね。ただ、帰りは東京湾花火大会だのと重なったこともあってかずーっと電車混みっぱなし。マジ辛かった。

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2005年07月31日

7月31日 Fuji Rock Feastical '05 最終日

おはよおおお!晴れてる!わーい!

昨日の大雨が嘘のようにいい天気です。予報では今日も雨だったので覚悟してたんですが、これは嬉しい。あんまダラダラしてたらもったいない、ということで急いで準備して、出発。と言ってももう12時前なんですけど。ああ、THE KNACKが観れない!

晴れたとは言ってもまだまだ会場はグチョヌル状態だろう、ということで今日も最初から靴カバーを装着して出発したんだけど、予想通りまだまだ足元はグチャグチャ。でもそんなものを物ともせずビチャビチャと進みます。でも今日が最後なんだよなあ、と思うとなんか会場に向かう嬉しさよりも切なさのほうが前に出てきてしまってついため息が増えてしまったりもして。あー、ほんと今日で終わりなんだなー。悔いのないように楽しみたいです、と誰にも聴かれてないのに抱負を胸に抱いたりして。

まずは朝ごはん、ってことでオアシスに向かう。まだ食べてないのなんだっけー、と思って買ったのはジンキスカンと肉ゴハン?。これはイマイチだったかなあ。普通の肉野菜炒めみたいな感じだった。まずくはないけど。いやそれにしても暑い。ちょと日が出ただけで一気に身体が焼かれてるみたいな感じになる。雨もイヤだけど、晴れたら晴れたでそれも辛い、と贅沢なことを思いながらソフトクリームを食べました。暑い中食べるのは最高。

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メシを食べ終わったところでRED MARQUEEでOCEANLANE。最近エモ系のバンドを観にいくとオープニングアクトで出ていることが多い彼ら。エモいメロディーながらどこかクールな雰囲気が漂っていてなかなか。ただ、ときどき歌が「ちょっと不安定すぎじゃね?」ってなったりするところもあったりして。

そんなわけで途中で抜け。今日はWHITE STAGEに骨を埋めるつもりなので、ベースはGREENじゃなくてところ天国に作ることに。やっぱり泥がすごい。ハネた泥を浴びつつもところ天国に着いてまずは昨日食べて最高だったモカロックを食べよう!と思ったんだけど、アイスココアが無くなってしまったということで残念無念。しかも天国バーガーも売り切れ。もう一回食べたかったなあ。いやでも昨日食べておいてよかった。

相変わらず陽射しが強くてジリジリ暑さを味わいつつ、川遊び。さすがに天気の悪かった昨日と比べるとかなり人が多いんだけど、がんばっておくまで行ってのんびりゾーンを確保。

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WHITEではGO! TEAMが演奏してて、最初は「なんだこのヘタクソな歌は」とか思ってたんだけどちゃぷちゃぷやりながら聴いてたら途中からすげー気持ちよくなってきた。何気にこの川べりって音楽聴くのに最高の場所かもしんない。

で、川辺で1時間ぐらいボケーっと過ごしてたらSOUL FLOWER UNIONがスタート。沖縄音楽をベースにした骨太なロックサウンドは、自然の中っつーシチュエーションだとかなり気持ちよさげなのでサクサクっとWHITEに向かう。途中阪神大震災についての曲を挟んだりしつつ気持ちよい音楽をエッサホイサと踊って堪能。もう少し観ていたかったけど、15:00からの押尾コータローを観にオレンジに移動することに。ファッキンライト!!

オレンジに向かうボードウォークには簡易ステージみたいのがあってバンドが演奏。こんなとこでもやってんのな。でもおかげで演奏してるバンドと観客の間を思いっきり横切らなきゃなんなくて微妙に気まずい。

オレンジに近づいてくると、聞こえてくるのはアコースティックギターで奏でられるウルトラマンの主題歌。なんだべー、と思ってたら次に聞こえてきたのはててってっててってっというスーパー・マリオのテーマ。誰かがギターで遊んでるかのような雰囲気。続けて「地下の迷路」っつってデデデデデデ、って演奏してたのがウケてました。

どうやらまだ準備はできてないんだけどとりあえず場つなぎで出てきてちろっと演奏してたらしい。しばらくするときちんとしたステージ衣装を来て押尾コータロー再登場。テレビで何度か観たことはあったんだけど、メロディーラインを弾きつつギターのボディを叩いたりチョッパーで弦を叩いたりのパーカッシヴなサウンドも同時に出してしまう彼の演奏は生で観てもかなりのインパクト。坂本龍一の戦場のメリー・クリスマスとかは原曲の持つ幻想的な雰囲気をギターから多彩な音色を生み出してしっかりと再現。思わず聞き入ってしまった。MCも自然体のおもろいオッサンて感じで会場をすごくいいムードにしてました。また、中盤での「1人バンド紹介」もおもろかった。「On Bass!押尾コータロー!!」と言ってそのアコースティックギターでひたすらベース的なプレイを披露し、続いて「ちょっとナルシスティックなギタリスト、On Electric Guitar、押尾コータロー!!」ってことでチョーキングだのロック的な早弾きをディストーションを軽くかけてアクション満載で演奏。「On Drums、押尾コータロー!!」ではもちろんパーカッシヴなプレイを聞かせ、会場は大盛り上がり。

本編が終了しても歓声は止まず、アンコール。フジロックのムードを気に入ったっていうMCやギターを準備している間に即興の歌(僕は~、ギタリストなんで~、ギターがないと~、困るんです~、みたいなの)も披露して最後はアップテンポな新曲で終了。BEN FOLDSとかのライブで感じるような「いやほんと音楽って楽しくていいよなあ!」みたいなプリミティブな喜びを感じることができる素晴らしいライブでした。こういう「音楽」そのものへの喜びみたいのってさ、ジャンルに固執している間は絶対味わえないんだよな。うぉーイヤーな感じの選民意識!

本当は押尾コータローは30分ぐらいだけ観てWHITEのATHLETEを観るつもりだったんだけどあまりの楽しさに最後まで観てしまった上にAVALONでTHE BEAUTIFUL LOSERSに引っかかってしまった。

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みんな地面にゴミ袋とか敷いてマッタリ観てたんだけど、サウンドはなかなか。ヴァイオリニストはあまり存在意義を感じないんだけど、アコースティカルな雰囲気でマッタリといいメロディーを紡いでいく雰囲気。

そんなわけでATHLETEは途中からしか観れなくて、しかも2,3曲でステージ前から離脱。あとはところ天国でノンビリ聴いてました。押尾の後でちょっと気分がアッパーになっていたのでちょっとハマれなかった。でも、繊細なUKロックなんだろうと勝手に思い込んでいたんだけど、実際は予想以上に骨太でダイナミズムが感じられるメリハリのある音楽で、今になってもう少しきちんと観ておけばよかったかなと思ってみたりして。

次はきちんと観るぞーと意気込んでDOVES。前回出たときのライブはRED MARQUEEで観たんだけどすげーよかったんだよな。その後の単独ライブはまあまあって感じだったけど。

で、ライブが始まったんだけど、なんかイマイチ?機材トラブルがあったのはまあしょうがないとして、なんか彼らの持ち味(と俺が勝手に思っている)であるキラキラとした雰囲気があんま感じられないし、意外と野外の雰囲気に合わない。野外だと凄いスケール感に聞こえるんじゃないかと思ったんだけど、なんか今日はすごく鈍重に感じちゃったな。

そんなわけでボケーっと突っ立って観てたんですが、WHITEでは写真撮影する不届きモノを注意するために、屈強なセキュリティが紛れ込んでおります。

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一応会場のムードをしらけさせないよう彼なりに気を遣ってるのか、小さく手拍子をしたりリズムをとったりしているのですが、その目つきは獲物を狙う肉食動物のそれ。携帯やデジカメで撮影しているやつを見つけると真上から「ダメー!」と怒られます。でも、そのチョコチョコ動いている姿が愛らしく、彼が撮影者を探しているその姿を撮影する、という光景がチラホラ見受けられててほのぼのしてました。

DOVESが終わると一旦ところ天国に戻ってメシ。

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なんかチキンを香草で炒めたのやトマト、スクランブルエッグ、パン(?)が乗ってるプレート。チキンはおいしかったけど、特にそんな特筆すべきこともない感じ。

人気あるし遅れてって入場規制かかってたら凹むから!ということで急いでWHITEに戻ってBOOM BOOM SATELLITES。かーなーりー楽しみにしてたんだけど始まってみたら期待以上!アルバムで聞くよりもさらにギターが前に出てるし身体を突き動かすリズムのカッコよさもすごい。こりゃたまんねー!ってことで踊りまくる。Dive For Youのイントロが聞こえたときの盛り上がりとかすごかった。

途中から雨が降り出した上に時間が経つにつれてどんどん強くなったんだけど、踊りまくれたおかげで気にならなかったなあ。こりゃ単独も行かなきゃ!と思ったらちょうど7月に日本ツアー終わったとこだった。残念。

このブソブソのときは踊りまくってたから全然平気だったんだけど、この雨の調子と夜の気温を考えると絶対寒くなると思ってパーカーをカッパの下に着る。今どうかじゃなくて、1時間後どうなってるかを考えとかないとキツいんだよね。

そんなわけで続いても今回のフジロックの俺の目玉、THE MARS VOLTA!激しい雨を浴びながらいまかいまかと待っていたんだけどなかなか始まらねーのな。結局予定時刻から15分押しぐらいで開始したんだけど、それを待っていたかのようなタイミングで雨が止んだ。「雨が降ると髪の毛爆発しちゃうからイヤなの」とアフロ二人組みがゴネていたから開演を遅らせたのかもしれない。そのぐらいのタイミングだった。

いつものように西部劇のサントラのような壮大な音楽でオープニング。それに続いてメンバーが出てくるんだけど、めっちゃ人数増えてんの。元々5人なのにオマーの弟がパーカッション(彼は初来日からいたか)、元SPARTA(だっけ?)のサウンド・マニピュレーター、さらにはサックス・フルートのメンバーまで加わってステージ上は8人の大所帯。そしてバックドロップには鳥の頭の不気味な人間の絵が2体。

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そんな8人がひとしきり好き勝手に音を出した後、スタート!というわけでもなく、そこからひたすらインプロが続くというのが彼ららしい。基本的に彼らのインプロの主導権を握っているのはドラムのジョン。彼が叩き出す半端じゃない威力のビートで築かれた大地の空にオマーがギターで宇宙を描き、セドリックが風を吹かせ、サックスやキーボードが狂気を描き出す、そんな雰囲気。新加入のサックスが彼らの世界に与えた彩りはなかなか素敵で、今までの彼らにはなかった雰囲気をしっかり感じられてすげーよかったよ。

インプロが苦手な人にとっては彼らのインプロもやはりキツいかもしれないが、俺にとって彼らのインプロは波長が合うというか、演奏者たちが音楽に没入している中での感情や集中力、気持ちの動きにすごく入りやすい。だから延々と続いていてもそのインプロの中での起伏がすごく気持ちよく感じられるし、一緒に楽しむことができる。結局この始まりのジャム・パートだけでも20分近くあったんだけど、まったく飽きることがなかったし、それどころかテンションはどんどん上がる。やべー、やっぱこいつらすげー!

そして一瞬のスキを突いたかのようなタイミングで始まったDrunkship Of Lanternsのカタルシスの大きさと言ったら!これを聴いて興奮しないやつなんていないだろ!ぐらいのテンションでものすーんげーかっこいい。ブレイク部でのサックス、フルートの存在感も際立ってたし彼らがさらに一段上のステップに昇ったことを実感させられる演奏だった。曲中でインプロに入り、最後にセドのうめき声からシャウトに変わったところで曲に戻ったのがめちゃめちゃヤバかった。鳥肌立った。そういえばセド、マイクスタンド叩きつけてたな。あれも燃えた。

彼らにとって曲というのはインプロの合間に挟まれた目印のようなものなんだよな。その目印に向かってどこまでインプロでテンションを上げていくことができるか。それがうまくいけばいくほどその曲(パート)の破壊力が大きくなる。そういう意味では今日のインプロはすごい調子よかったんじゃないだろうか。インプロで味わえるトランス感、たまんなかった。

Drunkship Of Lanternsの後はCynus... Vismund Cygnusを20分ほど。これもすげかったです。ただ、前回の単独で新作からは1曲だけだったんで勝手に今回はもっと新作から聴けるかと思ったんでそこは残念だったかも。でもやっぱすごかった。ボキャブラリー少なくて申し訳ないですけど、すごかった。

そんなわけで興奮してたら腹減っちゃった。BBSとMVの連発でもう抜け殻って感じだったので無理してSIGUR ROS観なくていっかー、と思ってAVALONにメシを買いに。今年のフジロック最後の食事だし、慎重に選ばねば!と気合を入れて選んだのは結局マルハバのチキンカレーとシシカバブ。だって昨日食べたのおいしかったんだもん。

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シシカバブ2本にしちゃいました。んー、うまい・・。でもこれが最後の食事かと思うと切ないです。涙でカレーがしょっぱいです。なんか食べてる間に意外とSIGUR ROS開演に間に合うんじゃね?と思ってWHITEに戻るとまだ始まってない。わーい、と思って前に・・・行こうと思ったんだけどすごい人。裏でNEW ORDERあるし、意外と人少なかったりして、と思ったんだけど全然そんなことなかったですゴメンナサイ。後ろにいるとステージがまったく見えないので頑張ってかきわけかきわけ前に一生懸命進んでいると、途中でライブがスタート。ステージには薄い幕(膜って感じ)がかかっていて、演奏している彼らがうっすら見える。途中で幕が上がるとバンドの後ろには大きなスクリーンが。

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そのスクリーンに人形のアップだとか不思議な模様が映しだされ、彼らの静かで、美しく、すべてがスローモーションになるような音楽の根底にあるどこか不穏でねじれた雰囲気を強化する。夜、野外で見るSIGUR ROSはすごそうだ、と思っていたんだけど、さらに「霧」が加わり、ほんとピッタリ。星空の下よりもこういう雲の中のようなシチュエーションの方がさらにいい。

疲れのたまった3日目だと立ったまま寝ちゃうんじゃないかとか思ってたんだけど、全然そんなことはなく、幻想的な音楽に、ひたすら飲み込まれてました。そしてラストは()のTrack 8。悲しみにあふれたメロディーの反復の下で着々とカウントダウンが進んでいき、最後に世界は美しくも凄絶に破壊的な終末を迎える。

単独ライブでも打ちのめされたこの結末だけど、このシチュエーションの中ではさらに大きなインパクトがあった。一昨年のMOGWAIのように、静寂こそが最大のヘヴィネス、みたいな瞬間もあったし。素晴らしいライブでした。ヤバかったー。

その帰りにところ天国に荷物をとりに行ったんだけど、森をライトアップしたその空間もすごくスピリチュアルな雰囲気。毎年ここの夜の雰囲気には圧倒される。奥に行くと美しいっつーより恐怖すら感じたりもすっけど。ステージ前よりもここの方がSIGUR ROSの音楽がさらに強力に聞こえたかも。

そんなわけで、GREENのクロージングバンド、PRIMAL SCREAMを横目に観ながら帰路に着く。

今回は天候に恵まれなかったけど、準備が万端だったおかげで今までのフジで一番疲れが少なかった。音楽的にも個人的に目玉のなかった去年よりもはるかに感動することができた。音楽以外のところも十分に堪能できたし、ものすげー充実感。ただ、辛いのはその充実感が大きくなれば大きくなるほど現実に戻るのがキツくなるんだよな。でもそこで終わっちゃったと凹まないでさあ来年に向けて頑張るぞ、ってならないとアカンよね。と自分を無理やり前向きにして、床に就く。

ほんとものすっげー楽しかった。

最後に。越後湯沢駅の売店で売ってる特濃ソフトクリームがめちゃめちゃうまかったです。

投稿者 trouble : 23:23 | コメント (3) | トラックバック

2005年07月30日

7月30日 Fuji Rock Feastical '05 二日目

おはよう!!すげー雨だ!!ざんざかざんざか降ってて雨音で目が覚めたよ。ずっと前から雨が降るってのは予報されてたけどこんなにすげー雨が降るとは。

少しぐらいの降りならカッパ着てさあ行くぞ、ってなるんだけど夕立みたいな雨なんだもん。雷まで鳴ってるし。PRAXIS観たいけどこれじゃあ出るに出れねえなあってことで宿でしばらく待機。テレビを観たりパンフを読んだりしてひたすらグータラ。いくらでもゴロゴロできる感じでした。

1時半ぐらいになるとさすがに雨も弱まってきたので準備を開始。雨合羽に念入りに防水スプレーをふきつける。そりゃもう偏執的に。俺が使ってるカッパは一昨年から使ってるやつで

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こんな感じのやつ。ポンチョっぽい感じなのでリュックを中に背負うこともできるし中でゴソゴソすることもできてなかなかいい。しゃがめば中でおしっこすることも可能だ(これは一昨年のBJORK待ちんときほんとにやろうかと思ったけど湯気でバレそうなのでやめた)。

さらに重要なのは靴カバー。長靴だとかなり足に負担がかかるし、かといって濡れた靴ってほんと不快であの感触で歩くだけでかなりの疲れがくる。だから俺はスニーカーの上にかぶせるカバーを愛用してます。これがなかなか強靭で、山道ガシガシ歩いても破れないし、きちんとサイズに合ったカバーをすれば靴はほとんど濡れません。

あと、今日は荷物も最低限にしたほうがいいなーと思っていろいろと持ち物を減らして俺的に最小限の荷物で出発。雨はかなりでかいダメージ与えたみたいで、「ええと、キツくなったんで一旦ホテルに帰って出直します」って感じのぐしょぬれの人たちがぞろぞろと引き上げていく。雨具があってもあんな強い雨の中に長時間いたら疲れるだろうなあ。

すでにグジョグジョになった地面を物ともせずに歩いて行って、ゲートでゴミ袋をもらう。カッパを着てても長時間雨に打たれてると雨は染みこんできちゃうので、それに対抗するためにこのゴミ袋をカッパの上にマントのように巻く。最初に染みこんでくるのは肩なんだけど、こうしておくとかなり効果がある。

ポンチョ風カッパの上にゴミ袋のマントというかなり珍妙な姿になってしまっているけれど、そんなことは気にしない。そんなことよりもまずはメシ。まだAVALONエリアで買って食べたことないなーと思ったので今日はAVALONまで行って食べることに。MAXIMO PARK全然おもろくねーな、と思いながらGREENを横切り、ところ天国でモカロック購入。これはアイスココアの上にモカアイスが乗っているんだけどこれがうまい。ナイスチョイス。えらい。

ホワイトに着くと、ちょうどHAWAIIAN 6が終わったところでやんの。ホワイトのお客さんたちが皆AVALONにメシ食いに向かうもんだからAVALONは凄まじい混雑具合になってしまってんの。

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ライブ会場かっつー勢いですよ。とりあえず第一希望はマルハバのカレー。でもこれすげー並んでんの。さすがにキツいので、まずは食べる場所確保。下はもうグチョグチョヌルヌルです。イヤらしい。もちろん直に座るのはキツいしゴミ袋とかを敷いてもびしょびしょになってしまう感じ。こういうとき役に立つのは小さいイス。

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これがあるとホント楽。雨で下がぐちゃぐちゃでも辛くなったらすぐ座れるし、下に座るのと少しでも高いところに腰掛けるのでは楽ちん加減が大分違う。ちなみに俺が使ってるのは大中で100円です。軽いので持ち歩いても苦にならない。あと、座るところがプラスチックなのも何気に大事。布とかのほうが確かに座り心地はいいんだけど一旦濡れてしまうとめんどう。プラスチックだと長時間座ってたらケツ痛くなるけれど濡れてもすぐ拭けるってとこが大きい。

これに腰掛けてボーっと人の流れを見ていて、あまりの並びっぷりに他の店にしようかなー、と一瞬迷ったものの、やはり食べたいものは食べたい!ということで意を決して列の最後尾に並ぶ。結局30分ぐらい並んでチキンと野菜のハーフ&ハーフカレーとシシカバブをゲッツ。これがうまい。苗場で食ったカレーの中で一番おいしいかも。そしてシシカバブ。これも昨日食べたのよりずっとうまい。大当たりでした。

このおいしい組み合わせを堪能した後は、再びところ天国に向かう。そういえばところ天国に来たのにところてん食べたないじゃん、ということでところてんも購入。これはまあ普通。シチュエーション依存型ところてん。

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で、もう一つ気になってたアイテムをガマンできずについ買ってしまった。天国バーガー。柔らかいパンにあらびきのバーガー、分厚い(分厚すぎる)トマトとレタスを強引に挟んでみました、という感じですが、これがめちゃめちゃうまい。すげーうまい。メシ食った直後だってのに全然問題なく食べられる。トマトの汁だの肉汁でグジュグジュになりながらあっという間にたいらげちゃった。腹いっぱいだけど幸せー。

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で、この幸せな食生活の間、サンボマスターさんが愛と平和をひたすら叫んでらっしゃったんですが、ほんとダメだ、この人たち。生理的に受け付けないというか。「こんな汚い俺だけど・・・愛を・・・夢を追ったっていいじゃないか!見苦しくたって、必死になったっていいじゃないか!」みたいなアティテュードがもう最悪。いやそれはいいんだけどさ、それを「そうだろうみんな!わかってくれぇえ!!」みたいにこっちに投げてくるのがほんとうざい。そういうのは人に求めずに自己完結してくれって感じ。ウザイ。

きっと輪の中に入ってしまえばすんげー楽しいんだろうなと思う。愛と平和コールとか。あー、でもやっぱ苦手だ。ということを延々と語りながら(悪口は饒舌)GREENに戻るころには雨もほとんど止んだのでGREEN芝生後方に基地を作り、ASIAN DUB FOUNDATIONを観るために前へ。

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アルバムよりもはるかに凶暴な感じで身体に訴えてくるリズムがめちゃめちゃかっこいい。野外フェスにバッチシ合う音楽で盛り上がりも凄い。俺は彼らのアルバム1枚しか持っていないけど、それでも猛烈に楽しかったです。Enemy Of The Enemyも、イントロでちょっとトラブった感じのFortress Europeもアルバムよりはるかにかっこいいんでやんの。参った。

続いてはBECK。これは結構楽しみにしてたんだけど、なんかA.D.F.で暴れてしまったからかあんま気持ちが盛り上がらず、ボケーと観てた。もっと楽しいかと思ったんだけど意外とタルかったな・・・。食器使っての演奏とか、前時代的トレーニングウエアを来たダンサーとかおもろかったんだけど。でもBECKファンには楽しいライブだったみたいっすね。

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で、BECKの間にメシを買いに行く。チキンと夏野菜のトマトリゾットとフィッシュアンドチップスを買ってきて、モサモサ食べながら鑑賞。リゾットはちょっと味が濃かったけれどなかなかおいしかった。フィッシュアンドチップスはなんとなく来たら食べたくなるから買うんだけど、これってすっげー油っぽいし身体に悪いことこの上ないよね。ビネガーたっぷりかけて食べました。

そしてFATBOY SLIM。人増えるし早めに前に行ってよう!と思ってたらまた雨ですよ。今度もかなり強い。やっぱ人多いなーとか思ってたら21時ちょうどにFATBOY SLIM登場!!早くね?とか思ってたんですが、スターウォーズのダースヴェイダーのテーマだとかを使った曲を流しつつ普通にスタート。

で、そんな中雨はガンガン強くなる。午前中みたいに「雨降り」というより「夕立」的な大粒の雨。さらに雷。ステージ左に稲妻が走ったりするんだけど、これはかなり盛り上がった。ピカ!ってなるたびに皆が「うぉー!!」って盛り上がって。

なんかお客さんがみんな3Dメガネみたいのかけてたんだけどあれは一体なんだったんだろ?スクリーンに映ったニコちゃんマークをみて「すげー!」って言ってる人いたけどどういう感じに見えてたんだろう。どこで配ってたんだろう。

ただ、そんな大自然の最高の演出がありながらもなんか個人的には盛り上がらない。疲れてるわけでもなくて、単純になんかつまんねーな、って感じがした。山場もあんまなくて単調というか。そして雨もガンガン強くなってくるので10時前には退散。あのあと盛り上がったのかなあ。

「必ず雨が降る」ってのはわかっていても、ここまで強い雨が降り続いたって俺が参加するようになってからは初めてだった気がする。一昨年は梅雨が明けなくてずっとしとしと降ってたけど今年のはそれと違って夕立みたいな雨がずっと続いてたというかさ。ただ、一昨年は気温がすげー低くてそれがとにかく辛かったけど、今年は雨が降っても気温が高いからあんまキツくないというか。もちろんパーカーとかしっかり防寒対策してないとキツいだろうけど。

そんなわけで、おやすみなさい。


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2005年07月29日

7月29日 Fuji Rock Feastical '05 初日

おはよう!あぢぃ!!

なんか7時半ぐらいから「ふぁぁーふぁーふぁーふぁーふぁー」だの「ぷひー」「ぷふあー」という音が頭の中をこだましてうなされていたんですが、宿の隣で大学かどっかの吹奏楽部が合宿してるらしく、かなり朝早い時間から練習開始しやがんの。正直すげー眠かったんですがこれじゃダラダラ寝てるわけにもいかないわい、ってことでソソクサと準備をして出発。この時間だと若干雲は多いものの太陽は出てるんだけど、天気予報を見る限り明日からは天候崩れるっぽいので今日中に楽しんでおこーう。

そんなわけで10時半ぐらいに宿を出発したんだけど、会場に近づくにつれて人がガンガン増えてくる。グッズ売り場なんてそれだけでライブ会場みたいになってた。よくここに並ぶ気になるなあ、とか思いながらサクサクと歩いていく。

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まずはグリーンにレジャーシートを。今年からテント等が禁止されたためか、スペースが随分ゆったりしている気がする。毎年テントとか使って基地を作ってた人たちからは不満が出てたみたいだけど、テントとか使わなくとも基地はできるし。でも「来年はサンシェード付きの基地を作って快適に過ごすぜ!」と意気込んでテントとか買って持ってきた人は現地に着いて大ショックだろうな。

レジャーシートを敷いてまず考えるのはもちろんメシ。まだ時間も早いのでオアシス・ワールドレストラン・エリアもそんなに混んでない。だーっと見渡して決めたのはクィンシーバのオムレツココナッツチキンカリー。微妙に踏韻してるところがチャーミングだ。味のほうはまあまあ・・・かな。カレーそのものの味に深みが微妙に物足りない気もする。でもまあ野外で音楽聴きながら食べればなんでもうまい。

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ぼーっとゴハンを食べて、まずは会場をぐるっと回ってこようということで出発。ポヘポへ歩きながらところ天国を通り、ボードウォークでフィールド・オブ・ヘヴンへ。そこからアヴァロンを通ってホワイトに降りてくる。字で書くと簡単なんだけど相変わらずこれがなかなかの距離。12時25分からのSIMPLE PLANを観る予定だったんだけど、ぜーんぜん間に合わなそう。グリーンを出てホワイトに出るまで40分ぐらい歩いたのかな?

道中特に変わったところはなかったんだけど、帰りに気づいたのはホワイトからグリーンへのボードウォークが出来ていること。いや厳密には途中なのかな。試しに歩いて行ってみることに。まだ気づいてる人も少ないのか人通りも少ないのはいいんだけど、なんかすげー森の中に通ってる感じ。途中からはボードがなくなり、ケモノ道みたいになってくる。硬い茎とかが地面から沢山出てたりするしコケたらそういうのが刺さって死ぬんじゃないかとびびりながら歩いてきました。

結局普通にホワイトから歩いてくるよりかなり疲れた感じがするんですけど、来年にはきちんとした道になるのかな。

グリーンに戻ってきてみると、すでにSIMPLE PLANのライブも中盤を過ぎた感じ。でもせっかくだから前のほうに行ってみる。ちょっとナメられやすい曲をやってるバンドだけど、演奏はすごくしっかりしてるし人気のあるアメリカのバンドならではの盛り上げの巧さ。ラストはPerfectとI'm Just A Kidどっちがいい?とアンケートをとって歓声の大きかったPerfectでシメ。個人的にはI'm Just A Kidみたいなアップテンポの曲で終わってくれたほうがよかったけどPerfectも十分盛り上がってました。

SIMPLE PLANのあとは17:30のTHE MUSICまで特に観たいのはなし。こういうとき他のステージに行って知らないバンドを観るのもいいかなあと思ったんだけど、今回は音楽ももちろん大事だけどフジの音楽以外んとこも楽しもうと決めていたので、念願のドラゴンドラに行くことに。今年からRED MARQUEEの横から行けるようになっていたんだけど、これ行くまでが結構坂がキツいのね。ついさっきフィールドオブヘヴンまで行ってきたばっかなのでひーひー言いながらジジイはゴンドラに向かいます。どうでもいいけどドラゴンドラとドラゴンランドは似てますね。

このドラゴンドラ、毎年オススメされてるし毎年乗ろうと思ってはいたんだけど、正直あんま期待はしてなかったり。でも乗ってみたらこれがなかなかのもんで。乗る前に「所要時間:22分」って書いてあって「え?そんなになげーの?」とビックリしたんだけど、ほんとに遠くまで行く。最初は眼下に見えるグリーンとかホワイトなんかを見て「うわー、こんな遠くまで来たんだー」とか言ってたんだけどゴールはそれよりもはるか先。

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ゴンドラは正面の窓の上のところが開くようになっていて、そこから手を出して(ホントは手出しちゃイカンのだろうけど)スレ違うゴンドラの人たちに手を振ります。なんか手を振ってる人ってみんな「えへぇ」って顔してるのが笑える。ピースフルとかそういう雰囲気というよりも、単純にユルんでるという感じの表情。こっちもそういう顔になってるんだろうけど。

で、このゴンドラただ淡々と進んでいくわけでもなく、アップダウンがすげー大きいの。山を3つとか4つとか越えていくのな。山をグングン登っていってそこにゴールがあるかと思いきや、すげー深い谷を降りていくみたいな。軽いジェットコースター感覚。そのたびに「うぉー、すげー!」とか言ってたんだけど、ふとゴンドラ内に貼ってあるチラシみたいのを見ると「すげー!の連続!!」とか書かれてた。ほんとにすげーすげー言ってた自分の底の浅さを見透かされていたようで、ちょっと恥ずかしかった。

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こんなとこをズンドコ登って下ってたどり着いた先がDAY DREAMING AND SILENT BREEZE。下とは随分気温が違う。上着持ってくればよかったー、と思いつつもしばし涼しく澄んだ空気を堪能。それにしてもここもまた随分ユルい空気が漂うというか、パンダとかタヌキの着ぐるみがいて、「だるまさんがころんだ」やりましょうー、みたいなイベントがあって。わぁはぁはぁ~と集まる人々をほんとにやりたいのかそれ!と横目でみながらシーソーとかにムキになってました。

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これはまったくスピード感のないターザン。わお!おねいさんの黒ブラがセクスィーだ!そんな感じでひとしきり遊んで、さあそろそろ戻るかーと思ったらポツポツと、いやバラバラと大粒の雨が。うわーこりゃきっついわーと思ってゴンドラに乗ると、その雨脚はさらに強まるばかり。途中からは「豪雨」って感じになってしまってゴンドラの中で微妙にテンションダウン。雨は明日からだと思ってたのに今日からかよー、みたいな。ほんとすげー雨でした。

でも!ゴンドラが下界に到着すると雨が上がっている!ゴンドラに乗ってたのは22分間だけど、下界ではもう少し長い時間雨が降っていた様子。俺らが上に行ってる間に雨が降って、帰ってくる前に止む。なんてできた雨なんだろう!!わーい!!昨日の財布からしてなんか今回は俺神様にかなり愛されてるみたい。

とかなり調子こいたこと考えていたんですが、やっぱそう簡単に天気が回復するわけでもなく、HIGH-LOWSんときも途中からパラパラと雨が降ってました。ほんとこの人たちってフェスに強いというか否が応でも盛り上がらざるを得ない音楽だよね。GREENの客もかなり多かった。相談天国の「雨はもう止んだ」ってとこでうまく雨が止んでたりしないかなと思ったんだけど残念ながらこの歌詞のときのも雨が降ってました。

でもそんなことが彼らのライブに影響するわけもなく、聴いてるこっちもなんだか嬉しくなってしまうようなMCとかっこいい音楽を楽しむことができた。

続いては最初から観ようと思っていたTHE MUSIC。どうもこないだの来日公演について聞こえてくる感想が芳しくなかったし、去年のサマソニ、引いてはその前の来日公演でもなんかイマイチだったもんでまったく期待せずに。なんかさ、このバンドって初来日とその後のフジロックでたまたま奇跡のようなライブをやっちゃったもんで一気にBIG IN JAPANみたいな存在になっちゃったけど、そもそもまだそんなにすげーバンドじゃないんじゃない?とか思うようになってきた。2ndはそこそこよかったけどさ。

だからあんま期待しないようにしようー、と思ってたんだけど、案の定Take A Long Road And Walk Itで始まったライブは、ショボい。以前あったような勢いで突っ走って破綻寸前というか完全に破綻してしまっていながらもそこから生まれたスリルみたいのがすっかり無くなって、演奏は非常にゆったりとしたテンポになってて。落ち着きとか成長とかそういうポジティブな言葉で表せるものじゃなくて、単にトロくなったってだけのような気がする。ロブはすっかり堂々とした佇まいをみせるようになったし歌も安定してきてはいるんだけど。

新作からのFreedom Fighterもなんかタルーく終わってしまい、あーこりゃやっぱダメだなとか思い始めてたんですが、そこまではエンジンがかかってなかっただけなのか、その次のCessationあたりから急に楽しくなってきた。おかしい。やっぱこのバンドすごい・・・のかな。よくわからん。ライブの途中からかなり激しい雨になってきたんだけど、それがまた妙にテンションを上げる効果があったというか。The Peopleとかはもっともかっこよかった頃の演奏を味わってしまっているからダルダルに聞こえてしまったんだけど、その後プレイされた新作からの曲は単純に楽しむことができた。Bleed From Withinはかなり興奮しちまったぜ。

激しくなった雨も後半になると止み、雲が低いこともあって幻想的な雰囲気でした。そして夕焼けも。これはキレイだったなあ。ちょうどこの頃はキングトーンズが出演してたはず。すげーハマっただろうなあ・・・。ミクシィに「涙こらえて~、と歌われたけど、こらえられませんでした!」って書き込みがあったんだけど、俺もこのシチュエーションであの曲聴いてみたかった。2002年の井上陽水級によかったんじゃないだろうか。

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次のCOLDPLAYが始まる頃にはすっかり日も落ち、彼らの音楽にはピッタリのシチュエーション。1曲目はアルバムと同じくSquare Oneで幕を開ける。ステージを照らすことよりも、暗さをうまく美しさに使った照明は大自然の中というシチュエーションにピッタリ。続くPolitikでは歌詞を「僕が欲しいのはKAISER CHIEFSやTHE MUSIC、FOO FIGHTERSなんだー」と変えて会場を盛り上げる。この曲の中盤以降の美しく悲しい展開は反則だよなあ。そして続くはYellow。2003年に昼間GREENで聴いたときの解放感も素晴らしかったけれど、夜聞くとまた違った美しさを伴っていてたまらない。

God Put A SmileではFOO FIGHTERSのBest Of Youをいきなりガナったりしてたクリスですが、その後もことあるごとにこの曲を歌う。よっぽど気に入っているのかしら。

正直言うと新作は最初はいいと思ってたんだけど何度か聞くうちにサウンドから醸し出す「セレブ臭」みたいのが気になってあまり聞かずにラックにしまっていたんだけど、こうして無邪気に歌うクリスと最高の環境で聞くと素直にその曲の素晴らしさが伝わってくる。Speed Of SoundもWhite Shadowも掛け値なしに素晴らしかったです。

個人的なクライマックスはThe Scientist。悲しくて、なんて美しいんだろう。クリスのモッタリした声と歌が本当に素晴らしい。

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その後はちょっとダルめなアコースティックセットがあったりして昼間の疲れが出て眠くなったりもしたんだけど、ラストのIn My Place、Fix Youでまた盛り上がり、大団円て感じでした。もちろんバンド単体でも素晴らしい演奏、歌だったんだけど、そこに大自然に囲まれたGREENステージという最高の環境が加わり、音楽の素晴らしさをさらに一段上に引き上げていたと思う。いいもん観たなあ。

と満足にひたりながら一旦戻って座って休み、今回のフジロックですっげー楽しみにしているアーティストの一つ、FOO FIGHTERSのステージを待つ。こないだMTVで放映されたライブと同じ沢山のスピーカーをごちゃっと一つのオブジェにしたようなステージセットが組み立てられている。そのライブでは緑のレーザー光線がバリバリ使われててカッコよかったんだけど、野外のデカイステージでそれ使ったらさらにすげーんだろうなあ、でもGREENのトリとしてはお客さんちょっと少なめ?みたいなことを考えていたらいきなりかき鳴らされるギターが聞こえてくる。

ライブのオープニングはIn Your Honor。Can You Hear Me!!ときったない声で絶叫するデイヴに「聞こえてるぜ!!」と思わず叫び返したくなる、これから始まる壮大なロックショウを予感させるイントロから爆走パートになだれ込むと会場全体も大爆発。さらに間髪入れずにAll My Life。これがもう鳥肌モノのカッコよさで、テンションが上がる上がる。その後もTime Like These、My Heroと名曲を続けざまに叩きつけてくる。デイヴはオヒェエ!!!(Oh Yeah) ヒャウィゴー!!(Here We Go)と声をひっくり返して絶叫し、そのたびに大きな歓声。いやこれまた反則の流れです。

大好きなCOLDPLAYに贈るよ、と始まったのはしつこいまでにクリスが歌っていたBest Of You。この曲では先述のレーザー光線が大活躍。マイクに噛み付くような、というよりはマイクを噛み砕くようなデイヴのシャウトと苗場の大自然に負けないぐらいスケールの大きい演奏を聴かせるバンドによって叩き出されるこの極上のエモ・ロックをさらに壮大に彩っていた。いやマジでこの曲好きだわー。中盤のギターの激しくエモいメロはたまらなくカッコイイし、曲の起伏の激しさに伴ってこちらの感情もめちゃめちゃ揺さぶられる。エンディングがバシっと決まったときには鳥肌立ちました。そんな男・デイヴのシリアスな面を強調したBest Of Youが終わるとゆったりとしたギターとリズムに乗せてのユルーいMC。「ふじろっくぅ」という力の抜ける呼びかけで始まって「俺がフジに来ると必ず雨が降る。俺が来ないといい天気。」みたいな愚痴や、いやらしい雰囲気での「次の曲は・・・美しい恋人たちに捧げるよ」みたいなMCがまた会場の雰囲気をさらに親密なものにする。「ハァイ!」といういくらちゃんというよりキンパチ先生のような返事でさらに会場を笑わせ、Up In Armsへとつなげるんだけど、この選曲は嬉しかった!

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Stacked Actorsではデイヴがステージを降りてPA塔に登ったりして周辺を混乱に落し入れ、アンコールではデイヴがドラムを叩き、テイラー・ホーキンスがヴォーカルをとってのCold Day In The Sunをプレイするなど見所満載(やっぱテイラーよりデイヴのドラムのほうがはるかにカッコイイんだけども)のライブは、This Is A Call、Monkey WrenchやBreakoutなどの定番ソングも凄まじい盛り上がりで終了。もう呆然とするぐらいかっこいいライブでした。

ただ、残念だったのは大好きなEverlongがデイヴ1人の弾き語りだったこと。思い入れも深いこの曲はフルバンドで聴きたかったなあ。あとせっかくだから新作からもう少し聴きたかったかも。No Way Backとかさ。まあそれは今後の単独公演に期待することにしよう。やけっぱちな勢いと男臭い力強さにとびきりのユーモア、さらには胸をしめつける哀感をちりばめた彼らの音楽を心ゆくまで堪能できたし、大満足。初日からCOLDPLAYとFOO FIGHTERSの素晴らしい2連発でほんと幸せな1日でした。

しばしレジャーシートで放心してからずっとガマンしてたゴハンを食べにオアシスへ。

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ちょっと暗いね。左がチキンカレー、右はウンコみたいに見えるけどシシカバブです。マハッタという店で買ったんだけど、多少カレーに深みが欠ける気はするものの、シシカバブを砕いてカレーに入れるとこれが見事なケミストリーを。マジうめー。

ほんとはもう少しゆっくりいろいろ見て行こうかと思ったんだけど、まだまだ初日だし昼間の疲れも素晴らしいライブが終わったとたんにデロっと出てきていたのでささっと宿へ。風呂に入って、死んだようにグッスリ眠りました。ステキな一日でした。

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2005年07月13日

WAKING ASHLAND at 原宿アストロホール

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新人離れしたアルバムの充実度がそのままチケットの売上に反映されたのか、あっという間にソールドアウトになった初来日公演。チケット取ってなかったのであきらめてたんだけど、ラッキーなことにオークションで安く買えたので行ってきました。

前座は日本のエモバンド。バンド名なんつってんのかわかんなかった。最初はきっついかなーと思ってたんだけど意外と楽しめました。

で、WAKING ASHLAND。結論から言ってしまうと、可も無く不可も無く、というようなライブでした。演奏はそこそこしっかりしてたし曲紹介なしで次から次へと繰り出される美メロには文句のつけようもないんですが、ライブ全体にどうにも起伏が欠けていたというか。全曲いい曲なんだけど一気に並べてみると全体の流れは平坦、みたいな感じ。アルバムでもそういうとこはちょっと感じたんだけどライブだとより一層それを実感させられたかも。

本人達もそのへんの自覚があるのかアコースティックタイムを設けたり(ってあんまこういう音楽性だと意味ないような気もするんだけど)していたんだけど、ギターのトラブルがあったりあんまうまくいってない感じもした。と言いつつHands On Deckのしっとりとした美しいメロディーにはぐっときたけど。

結局本編ラストのキメ曲I Am For Youでもあんまり爆発!って感じにならなかったような気がする。会場がぐあーっと盛り上がるとこがないままライブ終了、みたいな。

とは言うものの、まだまだ若いバンドなんだしそこらへんはこなれてなくて当然なのかな。ここまで即効性の高いポップソングをガンガン書けるっていうのはすげー才能だけに、今後に期待。

投稿者 trouble : 22:20 | コメント (2) | トラックバック

2005年07月08日

PELICAN at 渋谷クラブクアトロ

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行ってきました。MONOとかJohn Johl's Cornfiledとかも出てたんだけど、きちんと観たのはPELICANだけ。J.J.C.はちょっとキツかったなあ・・・

バンドが出てくる前はミラーボールがまわってなんかクラビーな雰囲気が醸し出されていてオジサンはどぎまぎ。お客さんの入りはあまりよくないけど俺にとってはゆったり観れてちょうどいい感じ。

PELICANは3バンド中2番目の出演。いかにもHYDRA HEADな雰囲気のインストバンドで、MOGWAI、ISIS、NEUROSISあたりが思い浮かぶ。ただ、そこらへんのバンドと比べると人間の業とか暗黒の雰囲気は非常に薄い。彼らの音楽からはそういう人間の内面の世界を描くというよりは、オーロラだとかシリウスとかそういう単語が使われている曲名からもわかるとおりその人間存在をとりまく大自然、宇宙のような無限の広がりを感じることができる。

草木を食べる虫が鳥に捕食され、その鳥が哺乳類に食べられ、その哺乳類が土に返って草木を育て・・・というような四季を通じての生命の誕生と死、ミクロの食物連鎖から視点の位置はどんどん高くなって大宇宙の誕生までを俯瞰する・・・という感じ。ポジティブとかネガティブという方向付けのない、無常の流れの中から生まれる美しさ、というか。わっかんねーけど。

そんな彼らの音楽はライブでもしっかりと再現されていた。ISISのようなライブを観終わった後言葉が出なくなるような衝撃はないものの、感情を差し挟むことを許さない圧倒的な大自然の力を見せ付けられたかのような、スピリチュアルな感覚。淡々と演奏しているけれど、その音が描き出す景色は本当に大きかった。ステキなライブでございました。

投稿者 trouble : 23:42 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月09日

Extreme The Dojo Vol.14 at 渋谷クラブクアトロ

前回は7時開演と勘違いして遅刻したんだけど、今日は18時半にはきちんと到着。なんかすげー客すくねーんですけど!でもマッタリ観れていいかもねーと思いながら待機。

MISERY SIGNALS
カオティックなメタルコアって感じ。1曲目とか「いかにもデヴィン」て感じ。出音には迫力があるし、演奏はかっこよかったんだけど、曲にあまり惹かれなかったかなあ。メロウなとこが突出してるわけでもなく、尖ったとこがすげーってわけでもない。でもライブだと音がかっこよければ気持ちいいんだよね。ってことでそこそこ満足。

DEW-SCENTED
M.S.の出音と演奏がかっこよかったこともあって、ドイツ出身のバンドだとショボく感じちゃうかも、と思っていたんだけどこれが全然そんなことねーの。カッチリとタイトな演奏でデスラッシュのかっこよさを存分に味わえるライブでした。スピードパートとモッシュパートのバランスも絶妙で、メタル好きならたまらないカタルシスを存分に味わえた。確かに全部同じに聞こえるんだけど、カッコイイからいんじゃね?みたいな。新曲も結構いいのあったじゃん。

スキあらばメンバー全員ヘドバンしまくりなとこもメタル魂炸裂だったけど、ヘドバンてアタマを振り下ろすときはともかく、ぐぁっと髪の毛が上に上がったときに見える顔がすげー面白いんだよね。マユゲあがっちゃってたりしてさ。あれってヘドバンのかっこ悪いとこだと思う。

HIGH ON FIRE
Relapse RecordsのContamination Festival 2003のDVDで観たライブがかなりショボかったので大丈夫かなーと思ってたんですが・・・って俺心配ばかりだ。マチルダさんに「心配性のようね」って言われちゃうね。まあそれはともかく、そんな心配をしていたことを土下座して謝りたくなるかっこいいライブでした。ドラムのセッティングに手間取ってなかなか始まらなかったり(ジョンは会場に流れていたMOTLEYの曲に合わせて弾いてたような)出音一発目はギターの音が小さくてなんだかなあって感じだったんですが、2曲目からはもう汚くて下品な音が全開。テンポが速いときは原始的な衝動を存分に感じさせてくれるし、ミドルテンポのときは煙の中を漂うようなクラクラする気持ちよさがたまらん。

ヴォーカルの野卑な叫びやユルんだ体から醸し出すオーラがホラー映画の「町に現れたモンスターに最初に殺されるアル中のホワイトトラッシュ」って感じで最高なのはもちろん、リズム隊がかっこいいのなんのって。ドラムは手数が多いしキレもあり、ドッカンドッカン迫力満点だし、ジョン・プレストンのベースは輪郭がハッキリとしたテクニカルな雰囲気で圧倒するというよりも、ぼわーっとした出音なんだけど「会場の空気全体を邪悪に振るわせる」って感じですげー存在感。

前回のDojoて微妙なライブだったような気がするんだけど、今回は良かったなあ。どのバンドも音楽性がバラバラだったけどそれぞれの良さをきちんとアピールしてて楽しめました。

投稿者 trouble : 23:04 | コメント (45) | トラックバック

2005年06月03日

RAMMSTEIN at Club Citta 川崎

行ってきました。正直言ってというか、多少ウソをついたとしても俺全然このバンド知らないんすよね。知ってるのはMutterだけです。知ってるっつっても「牛乳残すなーモターイなーい」ってとこだけ。あ、あと「混ぜて飲んでぇ」もRAMMSTEINか。

そんな適当な感じで臨んだライブなんですが、もう仕掛けだけで十分楽しめたライブでした。確かに曲どれも同じだしノレそうでノレない微妙な曲ばっかなんだけど、4500円のチケット代であんだけすげー仕掛け持ってきてかましてくれたわけだから音楽性の細かいとこつっつく必要もないというか。

最初の仕掛けが炎じゃなくて白い煙幕?みたいのだったので「やっぱ日本ではあんま炎使えないのかなー」とか思ったらその後は火柱上がるは火炎放射器出てくるは火噴くはデカい音で爆発するわでもう大変。熱いし耳は痛いしでよかったです。ライブ中何度も「うぉ、すげ」とつぶやいてしまいました。

あとは意外とドイツ語の雰囲気が気持ちよかった。確かにあれは母国語でやるからこその味というか世界観があった。あの語感とどこか冷徹さを感じるインダストリアルな雰囲気がピッタシだったなあって今更なんですけど。もちろん冷徹といってもキーボードを中心にコミカルな雰囲気も満載で。某ジャパメタバンドのマネージャー氏を彷彿とさせる風貌のキーボーディスト、巨大なナベに入って火を噴きつけられたりもしてたけど、その出し物にオチが用意されているわけでもストーリー性があるわけでもなく、ただ噴きつけられてるだけ、という無意味さもナイス。

なんかこういう雰囲気どっかで観たことあるなーと思ったら映画の「デリカテッセン」でした。これフランス映画だけどさ。あのコックとナベんとことかなんか雰囲気似てんだよ(短絡的)。RAMMSTEINの世界観に惹かれてる人は一回観てみてはいかがでしょう。と、CD一枚も持ってない俺が言うところがいいよね。あはは。

AmerikaってTHE SOUNDSのカヴァーかと思った。We're not livin' in Americaー

投稿者 trouble : 23:49 | コメント (21) | トラックバック

2005年05月12日

Finnish Music Days In Tokyo 2005 ~Metal Showcase~ at 恵比寿リキッドルーム

聞くところによると、フィンランドの音楽を日本に売り込もうっつー意図で組まれたショウケースギグらしいです。7時から4バンドって遅くまでかかるんだろうなあ、とちょっと気後れしつつも行ってみました。

客入りはまあまあというか、フロアの後ろにあるカウンターのあたりを閉鎖して業界人用スペースにした分フロアに人が増えてって感じ。

一発目のバンドってなんだっけ?KIUS?カイアス?KYUSSだったらいいなあ!とかそういうありがちでくだらない会話を交わしつつ開演を待っていると定刻の7時に場内暗転。KIUASかなーと思ってたら民謡ちっくなオープニングSE。前の人が「ENSIFERUMだよ」と話していたので順番変わったことを知る。

ENSIFERUM
顔にウォーペイントを施した上半裸のむちむち君たちがおもむろに演奏をスタート。最初の出音はショボ!って思ったんだけど徐々に改善されてきた。アルバム聴いたことないんだけど(CDRで1枚あった)、俺のイメージするヴァイキングメタルのメロディーをみんなでオーオーオーオー歌う感じのバンド。

北欧のバンドってライブ観たらショボーってこと多いからこのバンドもズッコケさせてくれるのかと思ってたんですが、演奏はしっかりしてたしキャッチーで朴訥な(というか単純な)メロの嵐で妙に聞き手を惹きつける魅力を持ってました。楽しかった。

ちなみにキーボーディストのお姉ちゃんはスキあらば扇風機ヘドバンかましててインパクト大。こったんたちが「かわいいよ」って言うから前まで行って見てきたんだけど、彼女よりもフロント3人のムチムチ具合というか、たわわな乳房が揺れているほうがインパクトでかかった。

KIUAS
新人バンドらしく、音はめちゃめちゃショボい。フロント3人が同じタンクトップだったってよりもギタリストとベーシストがスキンヘッドにアゴヒゲっつーまったく区別のつかないルックスだったほうがインパクトあった。ZZ TOPとか、NELSONとか、VIPERとか、HARDLINEとか、BEE GEESとか(ここの双子は似てないか)、まあとにかくそんな感じ。音に迫力もヘッタクレもなかったので途中からは座ってました。音楽的には好きな感じだったのでCDは買ってみようかな。

TO/DIE/FOR
音は一番プロフェッショナルな感じだったけど、とにかくキモい。元々男による耽美系とかゴシックって生理的に受け付けないものがあったんだけど(デペッシュ・モードとかNINはスキだけど)、そういうのをすげー実感させられた。とーにーかーくーキモい。シルエットだけマイケミのジェラルドに似ているヴォーカルのうようよした低音で歌われるキショいメロディーとか、ピッキングするたびに胸の筋肉がピクっと動くのが死ぬほどキモいシースルーのシャツを着たマッチョギタリストとか。

音楽的には好きな感じのもあったんだけど、とにかくキモくてそれどころじゃなかった。きっついわー。

TWILIGHTNING
KIUAS、TO/DIE/FORと負のインパクトが強いバンドが続いたので「すげーまともに見えるんだろうな」と思ってたらホントにマトモだった。ヴォーカルは大門グラスにネクタイ・・・っつー格好だけじゃなくてブロンドの長髪で美形なもんでまるっきり虻川・ラヴィーンでした。

そのヴォーカルが歌唱、パフォーマンスともに前回HELLOWEENの前座で来たときと比べて大きく成長していてグイグイライブを引っ張る。時々何言ってんのかわかんなかったりもするんだけども。音的にはドラムがショボいなーとは思ったし、すげーキャッチーなハードロックっつーアルバムの印象とは違ってライブで聴くとなんかバタバタしてるというかなんか展開とか曲の輪郭をがわかりにくいっつーかっつーとこもあったんだけど、楽しめました。いいバンドじゃんね。

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2005年04月26日

Extreme The Dojo Vol.13 at 渋谷クラブクアトロ

NORMA JEAN
D.E.P.チルドレンて感じのカオティック・ハードコアバンド。てっきり開演7時かと思って7時過ぎに入ったので後半15分ぐらいしか観れなかった。もう少し耳を惹くパートが沢山あったら好きかもって感じだったけど、演奏自体は迫力あってよかった。解散したの?

UNEARTH
ニューイングランドメタルフェスでのライブ映像を観たら、アルバムの印象とは違って意外とハードコアな雰囲気満点でかっこよかったので軽く期待してたUNEARTH。どうやら「巧いほうのギタリスト」が来日できず、サポートギタリストを従えての来日だったみたいです。

それと関係があるのかはわかんないすけど、音はイングヴェイのライブ並にデカイギターを中心にかなりグジャグジャ。だけどそれは悪い意味じゃなくて、整合感命でスッキリ整理されてしまうメタルサウンドとはある意味対照的なハードコアっぽいかっこよさにつながるグジャグジャで、よかったです。
ただ、音はそんな感じでかっこよかったんだけどこうしてライブで聴いてみると意外に曲がつまんねーっつーか。音はかっこいいっつってもそれだけで勝負するほどすげーわけでもないので最初はいいかも!と思ってたのになんか途中からはダルくなっちゃった。もう少しドラムに迫力あったらよかったなー。

ATREYU
出音一発目からしてしょぼい!なんかもう演奏のよしあし気にしないぜとか言う俺でもこりゃ酷いっつーか音がまったくこっちにぶつかってこない感じ。ってことで2,3曲でもう帰っちまおうかと思ったんだけどダラダラ話しながら頑張ってみてました。ギタリストはとってもミニマムで、観客の「ちいさっ!」というリアクションはAVRIL LAVIGNEのライブんときとまったく同じ。超Sk8er Boyタイプ。

ただ、演奏はヘタながらも楽曲の中にはこちらのメタル魂をくすぐる要素がいっぱい。CDで聴いたときはそのソツの無さすぎっぷりになんか物足りなさを感じていた彼等なんですが、こうしてライブで聴くと演奏が完全にヘタクソなために逆にメロの煽情力が際立って聞こえるというか。メタルアクション、フォーメーションも笑えたし、なんつーか演奏のヘタっぷりを曲の楽しさとそういうネタでカヴァーするってとこがPOISONみたいでYAMA-ZKさん的に言えば「好感が持てた」って感じ。「こういうもんだ」って受け入れちゃったあとは結構楽しくなったよ。ある意味UNEARTHの印象とは正反対。バンドとしてまともなのは明らかにUNEARTHなんだけどさ。

ラストは「今までのライブはこの曲のための前フリにすぎなかったんじゃないか」という感じのYou Give Love A Bad Name。なんかもーどーでもいいやーと思わせるムードを醸し出し、大盛り上がりでライブ終了。

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2005年04月23日

KAMELOT and SILENT FORCE at 恵比寿リキッドルーム二日目

今日はやや早めに会場入りして見やすいポジションをゲット。客入りは昨日よりずっとよくて、SILENT FORCEんときにすでに6,7割は埋まってました。

SILENT FORCE
昨日と同じく掛け声でスタートしたライブ、今日はきちんとひな祭り成功。ていうか昨日ギターの音が出なかったことへの悔しさだったのかいきなりギターの音がデカい!アクションだけじゃなくてサウンドバランスまでインギータイプになったかのようなヴォリューム。イングヴェイのライブのサウンドバランスが理想で「とりあえずギターがデカくなきゃ」な音が好みの俺はこういうので大満足なんだけど、やっぱドラムがショボいのが気になった。弦楽器に押されて音埋もれちゃってるし。DCの音量もつられて大きくなってたけどやっぱ歌イマイチだなあ。

ってことで印象は昨日と特に変わらず。

KAMELOT
今日はきちんと客が入ってKAMELOTんときには8割ぐらい埋まってたかな。一曲目は昨日と同じくCenter Of The Universe。昨日よりギターとキーボードが前に出ててその代わりドラムがやや抑え気味の音量、とギターの音圧アップは嬉しいけどバンド全体の音のヌケは昨日のほうが若干良かったような気も。フロアのお客さんの密度にもよるのかな。

ロイは昨日と同じ革ジャケに日の丸のシールを貼って登場。昨日よりやや声の出は悪かったがさすがの存在感で今日もライブ会場の色をエローく染めていく。気になる「股間にライト」は昨日より若干減ってました。

セットリストは昨日のThe Hauntingに変わってⅢ Ways To Epicaが登場。好きな曲だから嬉しかったんだけど、演奏はやや固かった?というか昨日のほうが音のバランスは悪かったけれど演奏の凄みは上だった気がする。いや全体の流れの違いで印象が変わったのかな。全体の構成っつーか間の取りかたとかテンションの持続度は昨日のほうが上だった。あと餅つきヘドバンもほとんど無かったしな。

とは言ってもつまんないライブになったなんてことはまったくなくて。March Of The MephistからKAMELOTで一番好きなKarmaが始まるとことか最高だったなあ。ほんとこの曲好き。サビがハイトーンでぐあーっとくるんじゃないのがいい。

THE FOURTH LEGACYで大ファンになったものの、EPICA辺りから正直マンネリな感じが否めなくてTHE BLACK HALOはほとんどのめり込むこともなくなってしまったんだけど、そのTHE BLACK HALOの曲もライブではそういうマンネリさなんか感じずに音楽の素晴らしさを素直に受け止めることが出来てすげー楽しかった。ロイのヴォーカルがヘロってても俺にとっては楽しく素晴らしいライブだった。

ライブ後のいどっちが暗かったのはライブがつまらなかったからじゃなかったのねー。ということでライブ後は3夜連続となるココイチへ。こうなると「好きだから」じゃなくてタダの意地だよな。

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2005年04月21日

KAMELOT and SILENT FORCE at 恵比寿リキッドルーム 初日

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俺KAMELOT好きだから!という勢いでつい二日間チケットをとってしまい、今になって「二日観るバンドじゃないよな・・・」とグッタリ。しかも仕事がいろいろ入って会場に着いたのは開演時間ぎりちょんぱ。

SILENT FORCE
バンドが気合を入れてたのかステージ袖から掛け声が聞こえ、それを合図にしたかのように客電が落ち、ライブスタート・・・なんだけどいきなりギターの音が出ず、ひな祭り不発。しかもお客さん全然入ってないし。ギュっとつめたら3割4割ぐらい?

ギターが復活しても最初の出音はなんかしょぼい上にドラムがモタモタしてて「えー」って感じ。ドラムのモタっぷりは結局ライブ終了まで気になったんだけど、サウンドは途中からよくなったしベースの音に弾力性があってそこそこ気持ち良かったす。アレックス・ベイロットはマニアならぐっと来てしまう「まんまイングヴェイな腕の振り方」とか「ピックの投げ方」を時々織り交ぜててキュンとしました。弾けてるか弾けてないかだとかーなーりー弾けてなくてキメの音外しまくりだったけど、俺はそういうのを気にする「日本野鳥の会タイプリスナー」ではないのであんま気にならなかった。音でかければいいよ、みたいな。

DCはなんつーか相変わらずキモーな感じ。やっぱ年取って声域が変わったからかファルセットと地声の細かい切り替えを多用しなきゃいけないとこはかなり聞き苦しい。もともと嫌いな発声法だから余計に。音程もかなりフラフラ。服装と髪型は確かにJBJをすげー意識してんな。

と、やっぱDC嫌いーと言いたくなる要素満載ながらも音楽的には惹き付けられるとこがいくつかあった。ヘドバンせずにはいられない(と言いつつしてない)かっちょいいリフがたまんねーFalls Into OblivionからGladiatorになだれ込むあたりなんてメタルのカッコよさを凝縮しててすげー良かった。ただ、Empire Of The Futureとかメロディーも展開もありきたりでしかもつまんないっつー典型的な安直メタルバラードのSpread Your Wingsあたりは結構キツかったなあ。Heroesみたいな曲でもイマイチ復活せず。

全体の印象としては、結局アルバム聴いたときの印象と似たような感じ。購入直後は「すげーいい!」と思ってたのに徐々にAT VANCEと似たようなもどかしさが出てきちゃった。機能性のみで存在の重みを感じられない、存在感の欠落というか。好みなのかなあ。音楽的にはめっちゃ好みなんだけどな。まあこういう音楽は機能性さえありゃーいいみたいなファンが求めてる音楽だろうからソレで問題ないんだろうけど。

アンコールではROYAL HUNTのRiver Of Painを演奏。クライマックスに向けて徐々に盛り上がり、緊張感もある大好きな曲なんだけど、今日の演奏はドラムがやっぱダメな感じでやはりオリジナルの素晴らしさは再現できてなかった。変な構成で掛け合いが入っててグダグダな感じだったし正直蛇足って感じ。

KAMELOT
KAMELOTの開演直前になると、お客さんもそこそこ入ってきて結局は6割ぐらい?

前回のライブは「初来日」っつーことでこちらの気分も舞い上がってて、「すげーよかったぜ!」と思ってたのに後でブート聞いたらロイは声出てないし弦楽器隊全然存在感ないしでなんじゃこれ、ショボーって感じだったんだよね。だから今回は正直あんま期待しないでライブに臨んだんだけど、いんや-すげーよかったでねすか。

Center Of The Universでスタートした序盤の出音はやはり弦楽器隊の存在感がまるでなく、あーあって感じだったんだけど途中からはそこそこバランス良くなった。確かにギターの存在感の薄さはいかんともしがたいんだけど、途中からは慣れたのか全然気にならなかった。ベースは最初音が聞こえず、トラブルで引っ込んでも音の厚味が変わらないというMETALIUMみたいなことになってたんだけど、徐々に音が整理されるとベキベキというピッキングノイズがかっこよく聞こえるようになった。ベキベキの師匠スティーヴ・ハリス的アクションも決まっててかっこよかった。ドラムも相変わらず硬すぎ&直線的な感じであまり好みではないんだけど、SFを観た後だけに迫力が際立ってたし今回は特に気にならずに聞けたかな。ペキ!っつースネアも途中からは気持ちよくなった。

序盤はそんな感じで音はイマイチだったんだけどやっぱり音楽の持つ求心力はすごくて、3曲目のEdge Of Paradiseあたりからその音楽に引き込まれまくり。今回はこういうミッドテンポの曲のかっこよさを実感した。ギターとベースが向かい合って交互にヘドバンする「餅つきヘドバン」が非常によかったです。

Soul Societyはアルバムで聞くと「ふーん」とか思ってたんだけど、How Can I Believe In Heaven~のあたりのメロディーは、ライブで聴くとたまらん。グっときて思わず拳を振り上げてしまう。その後も「おそらくこれはロイの休憩タイムとしての役割もあるんだろうな」というパートを挟みつつもこちらの集中力が途切れるどころかさらに引き込まれる構成と迫力ある演奏で名曲を繰り出す。掛け合いも挟んでのForeverのエンディングがビシっと決まったときは鳥肌立った。その後しばらく歓声鳴り止まなかったもんなー。そのままのテンションで続いたBlack Haloの演奏も素晴らしかった。ここらへんの演奏の凄みを出せるのはやっぱりアメリカのバンドならではかも。

なんつーかね、飽くまで個人的な感想なんだけど、なんかもどかしさを感じたSILENT FORCEとは、やっぱハナからアーティストとして目指すところと実際音楽が持つ説得力・威厳が段違いなんだっつーことを痛感させられるライブ。機能性のみを追及している(ように聞こえる)アーティストと、独自の世界観の表現を目指してるバンドの持つ音楽のエネルギーの違いというか。アーティストとしての重みがすげー。いいね、だけで完結せずフォロワーを生み出すだけの、後続に影響を与えるだけのインパクトがKAMELOTの音楽にはあると思う。やっぱこういう風に感じさせるバンドはいいよ。

相変わらずの煩悶ヴォーカリスト、ロイは「こういうものだ」とわかってないと受け入れがたいフェイクの多さとハイノートの出なさっぷりではあるものの("a"の母音だと結構きちんと出るんだよね、この人。でも"i"の母音のハイノートは全然出ない。誰でもそうか)、シアトリカルなアクションとDon't You CryやWander、Epilogueなどのバラードで聞かせる唯一無二の美しく艶っぽいものげすげー濡れ濡れヴォイスと表現力はさすが。糸引いてたよ、こんなになってるよ、ほら。と言って嫌がっているのに無理やり顔に塗りたくなるような、そんな感じ。ステージ前方下からロイの顔を照らすための赤いスポットライトがあったんだけど、ステージ前に出すぎて顔じゃなくて股間を照らす状態が多かったのもミスではなく、エロムード演出のための意図的なものだったに違いない。ちなみにロイ、アンコールで長ラン着て出てきてました。

バラード以外ではサウンドバランスの問題・・・というかロイが声量で圧倒するタイプのヴォーカリストではないためにバックに埋もれてしまうこともあるし、Marche Of Mephistは演奏のカッコよさにヘドバンせずにはいられない興奮を覚えながらも「あれ、シャグラスのパートだけじゃなくてロイも口パクじゃね?」って思ってしまったりした。あとはやっぱギターの音圧が乏しいのは確かで「こういうものだ」で納得するために乗り越えなきゃいけないとこは多いライブなんだけど、その音楽、そしてロイでなくては表現できない世界があるのはもう有無を言わさぬほどの事実なわけで。ライブ終わったときは「なんで二日とっちゃったんだろう」なんつー気持ちはどこへやら、「明日も観れる!」っていう喜びだけが残ってました。よかった。

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2005年04月05日

JIMMY EAT WORLD at 渋谷 O-EAST

今月に入るまですっかりライブがあることを忘れちゃってたんですが、新作があんだけ素晴らしかったのに見なきゃもったいないもんね。

前座には日本のエモバンドOCEANLANE。この手のバンドの前座を数多く勤めてるエモ界のMASTERMIND。チラチラとフェスで観てたんだけどきちんと観るのは初めて。胸キュンメロ満載でなかなか良かったです。ていうかライブ中Kayがピックキック&キャッチをやってました。彼は20日のアヴリル公演でブッチを観て気に入ったみたいなんだけど、この技も盗んできたのかしら。ちなみに2回とも成功でした。フジロック出演決定だってさ。

30分ほどのセットチェンジの後、JIMMY EAT WORLD登場。まずステージにジムが一人で出てきてFutureを歌いだし、続いてトム、リック、最後にザックが出てくるという憎い演出でライブがスタート。派手じゃないけど熱く、染み入る彼らの歌は、Clarityからの曲も含めてバランス良い選曲。もちろんIf You Don'tとかまだまだ聞きたい曲はあるんだけど満足できる選曲でした。

相変わらず黒のワイシャツとズボンで地味に決めたお世辞にもルックスがいいと思えないメンバーですが、その真っ直ぐさというか人柄みたいのが表れた音楽は本当に真っ直ぐこちらに届いてきて、熱い音楽でも押し付けがましくないししっとりしても情けなくない。ジムのナイーヴな歌声やシンプルながらもタイトかつシャープで印象に残るリズムを淡々と叩き出すザックの音は本当に気持ちよかった。

彼らのライブを観るのは今日が3回目なんだけど、今回が一番よかった。ラストのSweetnessはやっぱり会場中が燃えたけど、それが無くとも十分素晴らしいライブでした。いややっぱSweetness聞けたらそりゃ嬉しいけどね。

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2005年03月20日

BUTCH WALKER / AVRIL LAVIGNE at ZEPP TOKYO

AMERICAN HI-FIとのライブがあまりに素晴らしかったので思わずアヴリルとのツアーの最終日のチケットも勢いで購入。

正直アメファイの前ならともかく、アヴリルのファンって熱心な音楽ファンじゃない人もいっぱい来るだろうしいきなり出てきたブッチに対してみんなどういう反応すんのかなーとドキドキしながら開演待ち。アメファイんときは開演時刻キッカリにライブが始まったんだけど今日は微妙に押してます。

いつものよりRadio Tokyoでスタートすると、意外にも結構盛り上がってる。ブッチのピック芸はやっぱりあんま調子よくなかった(というか決まってたのって初日だけの気もするからこれが普通なのか)けれど歌とパフォーマンスは相変わらず鬼気迫るものがある。Best Thing You Never Haveとかやっぱすげかったです。あんだけ絶叫されるとアヴリルのファンは引くんじゃないだろうか。

ツアー後半ではアメファイとのライブと同じぐらいの曲数やってたんで今日は最終日だしそこそこやってくれるんじゃないかなあ・・・と思ってたんだけど残念ながら30分ほどの短縮版。特別な演出はアヴリルんとこのギタリストがLights Outに飛び入りしたぐらい。もう一回Cigarette Lighter Love Song聞きたかったなあ。でも短いながらもラストにもう一回ブッチのライブを観ることができてすげー嬉しかった。もっと観たいなあ、と思ってしまうけど今回のツアーでのアヴリルファンのウケがかなり良かったみたいなので知名度も上がったんじゃないかな。勢いに乗って単独も近いうちに実現しますように。

虻川・ラヴィーンは観ないで帰ってしまおうかっつーぐらいブッチのライブが終わって気が抜けちゃったんですが、アンコールで出てくるかもしれないし何よりなんだかんだでいい曲が沢山あるアヴリルのライブは観てみたら楽しいんじゃないかしら、ということでそのまましっかり観ることに。

なんか少女漫画の主人公みたいなヘアスタイルになってたアヴリル、出てきた途端会場全体が「ちいさっ!」というリアクションだったのが面白かった。いやほんとちっさくて歩き方もなんかコミカルで、かわいすぎる。あまり激しく動くことなく左右に定期的に行くぐらいでMCも「ミンナ、ダイスキー」があったぐらい。曲間をほとんど空けずにサクサク進行していくんだけどアヴリルのパフォーマンス自体が非常におとなしいこともあって、勢いよくというよりもほんと淡々とライブが進んでいき、あっという間にSk8er Boyが終わって本編終了。グランドピアノをステージ中央に運んできて2曲弾き語りしたことが目立った演出ぐらいでほんとノーギミック。ステージセットもバックドロッププラスアンプの壁だけっつーイングヴェイみたいなセットだった。

肝心の歌は予想よりしっかりしてました。別に群を抜く表現力!とか超人的な歌唱力!とかそういうわけじゃないけど声は出てたしきちんと歌えておりました。ライブ始まったときはヴォーカルだけが前に出ててそれ以外が遠くから聞こえるような音像で「おお、さすがアイドルのライブはこういう音なのだな」とか感心してたんですけどすぐにバックの音もしっかり聞こえるようになった。やっぱ売れてる人のバックバンドだけに演奏しっかりしてんのね。ドラムとかすげーうまかった。

アンコールではまず話に聞いたとおりアヴリルがドラムセットに座り、シンプルなビートを叩き出す。すると酒を片手に猫背でブッチが登場。アメファイのアンコールに登場したときと同じスタイル。人のステージに飛び入りするときにはああいう感じで出るのが彼のこだわりなんでしょうか。そして歌いだしたのはBLURのSong 2。知らない人も多かったみたいだけどナンも知らなくても一緒に歌える曲なので盛り上がってました。

そして今日最大のサプライズはこのあとに。ドラムを降りてアンプの裏から走り出てきたアヴリルがそのまま客席にダイヴ!!お客さんもこのことは予想していなかったからかアヴリルはクラウドサーフするというよりもそのまま人の中に埋もれていった感じがしました。みんなビックリしただろうなあ。なんか淡々とライブ進行してるしあんま楽しくなさそうな雰囲気だけど彼女なりに興奮してたんかな。

最後はComplicatedをみんなで大合唱してライブは終了。なんだかんだで曲の良さを実感して帰ってきました。

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2005年03月17日

ANGRA and NIGHTWISH at 渋谷AX 二日目

昨日の疲れがまだまだ残ってたりする30代。フジロックのための苗場プリンスの宿のゲットに失敗したり来年度の仕事についての電話があったりとライブ前にグッタリすることも多く、正直ライブなんてもうどうでもいいやという気持ちで臨んだ二日目。今日もソールドアウトなのでギュウギュウ。てか昨日よりさらに人が多い気がするよ。

NIGHTWISHはMEGADETHのSymphony Of DestructionのカヴァーがPINK FLOYDのカヴァーに変わった以外は変化ナシ。特に昨日のライブに付け加える感想も無し。いいライブだったと思うけど興奮度は低め。今日観て思ったけどONCEの曲に感じられたデジタルっぽビートのカッコよさがライブだとあまり出てないような気がする。1回観れば十分なバンドかも。

今日はセットチェンジの時間も短くスムーズに始まったANGRAのライブ。音が悪い悪い言われてるけど俺のいたとこは全然問題なしだったけどなあ。ていうか少なくとも前回の日本ツアーんときよりもずっと好みの音だった。みんなのいい音のいいってのと俺の言う音のいいってのは全然違うんだろうか。今日のほうが昨日のよりもギターがくっきり聞こえなかったけどそれは出音のせいというよりも背の高い人に囲まれてたせいってのがあったような気がする。リズム隊の音は今日のほうがクリアだった。

演奏はかなり粗め。ツインギターで高速パッセージをハモるときにかなりズレがあったしギターソロもミスりまくり。確かにここらへんは「あれ?どうしたんだろ」って思った。でもまあ俺の場合はそういうカッチリした演奏よりも勢いとパワーがあればいいやって感じなので致命的にはならない。楽曲の魅力を損なうほどじゃないし、昨日と同じく彼等の音楽の凄さを実感させるのに十分なかっこいい音だったと思う。ミスった回数を数えにライブ観に来てるわけじゃないしね。あ、でもやっぱカッチリ決まったときのカタルシスを味わってるだけにそれが味わえなかったのは残念っちゃー残念だな、やっぱり。

昨日散々文句言ってた構成については若干の改善が(改善というより名古屋に当日移動するための単純な短縮?)。Heroes Of The Sandがカットされ、アンコール一発目がIn ExcelsisからNova Eraでそのまま間髪入れずにCarry Onへ。カヴァーもなしだったので昨日より20分ぐらい短かった。なんか「助かった」って感じ。あとはCarolina IVの低音パートも今日はそれなりに歌ってました。Heroes Of The Sandは俺はすっげー好きな曲なんだけど今日はやらなくて良かったしおかげで純粋にRebirthにどっぷり浸かれた。疲れたじゃなくて浸かれたのほうがいいわね。でもきっと二日目だけ観てて初日の話を聞いたら「初日に行けばよかった」って思いそう。

と、演奏にはあまり文句つける気にはならないんだけど今日もエドゥ酷かったなあ・・・。昨日気になってしまったから余計今日も耳が行ってしまったってのはあると思うんだけど、元々こんな歌い方する人じゃなかったよね?もう少しうまかった気がするんだけど。パフォーマンスも前回よりは少しマシとは言えなんつーかかっこ悪い。ルックスよくないし貧弱なのに脱ぐし。

と、なんだかんだ言ってますけども大航海時代とルネッサンスの雰囲気をラテンの血ならではの情熱的なメタル音楽で表現しているような彼等の凄まじさはやっぱり他のバンドの追随を許さないよなあ。演奏がイマイチでもその音楽の凄みは十分に伝わってきました。俺は楽しかったです。

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2005年03月16日

ANGRA and NIGHTWISH at 渋谷AX 初日

ここ2,3年の雰囲気とは打って変わってソールドアウトになることが多い今年のライブですが、このカップリングも当然のようにソールドアウト。平日でも6時の時点で会場はギュウギュウなんだけど、フロアの一番後ろは意外とゆったりと観れました。

欧州ではすでにビッグな存在になっているNIGHTWISHをこんな小さな会場で観れるっていうのメタル後進国日本の恩恵って感じ。ただ、やっぱ一応前座だから今回は顔見せかなあみたいな雰囲気で待っていると6時半きっかりに場内暗転。SEが流れ出す。

アルバムと同じくDark Chest Of Wondersでスタートしたショウは、まずターヤの存在感に惹き付けられる。五輪真弓的ルックスでよく通る声を聞かせながら堂々と観客を煽る様はさすが欧州のビッグバンドのフロントマンと言えるアピアランス。他のメンバーも演奏に没頭しすぎることなくきちんと場内を盛り上げる動きを心がけていてさすがって感じでした。

ただ、演奏そのものにはサンプルによるオーケストレーションを多用しているからか、安定はしているとは言えあまりライブならではのエキサイトメントというのは感じられなかったりする。ターヤも存在感はあるし衣装換えを何度かしてステージに華やかさを与えていたけれど(意外と露出度高いのね)、声自体はやや平坦だし楽曲も大仰さとは裏腹にそこまで懐が深いわけでもないので彼女一人だけが歌っていたら音楽的にもメリハリが感じられない雰囲気になりそう。実際ターヤが一人で歌う曲は2曲ぐらい聞くともうおなかいっぱいというかあまりに品が良すぎてのっぺらぼうに感じた。それをカヴァーするためにももう少し音にアタックの強さとか勢いみたいのがあったらいいと思うんだけどそういうのはそもそもこのバンドの音楽性とはマッチしないんだろうか。

バンドもそれを自覚しているからこそマルコ・ヒエタラをベーシストに据えているんだと思う。それらの欠点を完璧にではないが、彼の存在感が補っていた。TAROT時代からおなじみの朗々としていながらどこか邪悪な雰囲気を漂わせる彼の声と、まるでみつばちハッチに出てくる悪いカマキリみたいな顔をして観る者を威嚇するように歌うその姿によってステージに「美女と野獣」的なエンターテイメント性を与え、音楽的にも立体感を作り出していてかなりのインパクト。マルコが歌いだす2曲目のPlanet Hellで雰囲気がガラっと変わったもんな。このマルコ、バンドのオリジナルメンバーではないものの、完全にバンドの主導権を握っているようでMCを取ったりするのは彼の役目だった。

オペラ座の怪人やMEGADETHのSymphony Of Destructionのカヴァー(これは迫力なくてショボかったなあ。ターヤの休憩タイムなのかもだけど、どうせカヴァーやるならOver The Hills And Far Away聞きたかった)を交えながらも完全にOnceの曲を聞きやがれモードで、アンコール一発目に大曲Ghost Love Secretsを持ってくるなど自信満々の80分間のショウを観せ、彼等を待ち望んでいたファンにも初めて彼等の音楽に触れるANGRAファンにもしっかりとアピールするショウだったと思う。I Wish I Had An Angelとかすげー盛り上がった。

で、30分ほどのセットチェンジを挟んでオープニングSEが流れ出し、ANGRAのスタート。このSEがなげーの。5分ぐらい焦らされたような感じがする。焦らしに焦らされて爆発するようにスタートしたSperead Your Fireで一気に場内沸騰。しょっぱなはエドゥの声が完全に演奏に埋もれて聞こえなかったりするんだけどそんなことは誰も気にせず盛り上がる。嵐のように曲が終わると続けてWaiting Silence。

今日のANGRAはいつになくラウドな音像で、リズム隊のアタックが強いしギターの音量が大きい。2本のギタープレイがはっきり分かれて聞こえるおかげで二本のギターのリフの絡みなんかが生々しく聞こえてすげーかっこいい。NIGHTWISHがサンプルを多用するあまりライブのエキサイトメントを失っていた大人しい演奏だったのに対し、ANGRAはカッチリとした整合感よりも勢いとパワーを重視した演奏。今までのライブではどちらかというとキレイキレイな雰囲気を重視していてそれが個人的にはスマートすぎて物足りなさを感じていたんだけど今日はすげー好みの音です。

観てて思わず「んじゃ切ってあげようか?」と言いたくなるほど執拗に前髪をかきあげまくるエドゥのカクカクしたコミカルなイントネーションによるMCによってコールされたAcid Rain。イントロのシャウトを決めるエドゥにしびれつつも、その彼の歌が気になり始めたのもこの曲だったりする。シャウトやヴィヴラート聞かせてるときはいいんだけどそれ以外のちょっとしたメロディーの追い方が雑でかなりヘロヘロな感じがする。安定感がなくて聞いててあれ?と思った。が、そんな違和感も続けて聞こえてきたNothing To Sayに一旦かき消される。この曲のイントロって緊張感あってホント好き。ギターの刻みとドラムの微妙な拍の違いのかっこよさがいい。ポリリズムっつーんでしたっけこういうの。この曲の間奏でのオーケストレーションの小ささに面食らいはしたものの、そういえば今回はそういうサンプルに頼ってるとこすくねーな、やっぱ生演奏で勝負っていいぜ!と妙にポジティブな印象に変換。

さらに続いてメンバーがブラジルの民族楽器を抱えてドラムジャムを始め、Carolina IVへ!初来日の彼等のライブで猛烈に感動したのがこの曲で、俺にとってはすっげー思い入れが大きいです。当時はイントロにコーラスなかったけど今日はフロントのメンバー3人で生コーラス。そういや今回は歌もサンプリングよりも生コーラス重視で頑張ってる。やっぱ俺としては完成度がどうのというよりもとりあえず生演奏でやれることをやってみるっていうスタンスのほうが好き。と言いつつも低音パートを歌ってる人がずーっと音程外れててすっげー気持ち悪かった。音痴は誰かしら。

この曲でもやっぱエドゥの歌に気になるところがいくつかありながらも中間部の展開はまさに僕のハートを鷲づかみ状態。テンポダウンしてピアノの調べをバックにキコが官能的なソロを聞かせ(雑だったけど)、壮大なオーケストレーションから(やけに音量小さくてバンドの演奏に完全にかき消されてたけど)、スリリングなギターソロパートへ。この流れは何度観ても感動するなあ。大好きですよ。

と、ここまではもうオッサン大興奮。いやあ今日のライブすげーよ!と思ってたんだけどここからどうも雲行きが怪しくなる。アコースティックギターの美しい調べから劇的に展開するNo Pain For The Dead、DREAM THEATERっぽいプログレメタルフィーリングがかっこいいAngels And Demonsあたりはよかったんだけど珍しくプレイされたNever Understandあたりから妙に雰囲気がマッタリムードに。Wishing Well、ドラムソロと続いてTemple Of Hateで一瞬盛り返すもキコのスケール練習を見せられてるような「技巧的にはすげーんだろうけど全然おもろくない」典型みたいなソロタイムでグッタリしたところにHeroes Of The Sand、Rebirthのバラード連発。もう立ったまま寝そうになるどころか疲れがどっと押し寄せてそのまま座り込みそうになったオッサンでした。いやここでプレイされた曲はどれも名曲だと思ってるし、Rebirthなんかはやっぱりぐっと来る。でも構成が悪いというかこういう流れで聞かされるとツライ。もったいない。

ここに来て前半から気になっていたエドゥの歌の雑っぷりがどんどん際立ってきていてそれもグッタリ感に拍車をかけた。後は照明がやけにストロボ多く使っててこれもキツかったなあ。

結局ラファエルのスパニッシュギターが美しいながらもこの流れで聞かされると苦痛になってしまうThe Shadow Hunterでダメ押し。Angels Cryで本編が終了したときにはとりあえずホっとしたというのが正直な感想。もうそんなテンションなのでアンコールで聞こえてきたUnfinished Allegroもこうなるともうまどろっこしく、いいからすぐ曲始めてよ!とイライラしてしまった。と言いつつやっぱCarry Onは興奮しちゃうんだけどね。エドゥはもうむちゃくちゃって感じだけど誰もそんなことは気にしてないし、俺も盛り上がる。そんだけ曲の持つ力が大きいってことなんだよね。

そんなこんなで大団円でライブは終了・・・と思いきや、まだ場内は暗転したままで、しばらくするとIn Excelsisが聞こえてくる。そうだまだNova Eraがあったんだっけ・・・曲は嬉しいけどとりあえずもう頼むからすぐ曲始めてくれーと心の中でエドゥをしのぐハイトーンシャウトをかましながらひたすら待つ。結局並のバンドだったらこの状態で興奮することなんて無理なんだけどこの状態だからこそANGRAの音楽の持つ力の強さを逆に実感することになったというか。やっぱこんだけ疲れててもかっこいいって思えるんだよね。逆説的に凄さを実感するってあんま嬉しいことじゃないけども。

今度こそ終わりだと思えどもまだライブは終わらず。おもむろにキコが弾きだしたのはCowboys From Hell!!歌には入らずそのままI'm Brokenだの5 MiniutesだのMouth For Warをメドレーで演奏。MCも何もなかったけれど、彼等なりのダレルへのトリビュートでした。そしてそのままRaining Bloodに突入!今度はヴォーカル入り!歌うのはエドゥではなくベースのフェリペ。トム・アラヤ的というよりも同郷のマックス・カヴァレラ的だったりもしてなかなか堂に入っている。演奏も今日のラウドな音像でプレイされるとコケオドシっぽく感じられないし何よりこの長丁場なので半ばヤケクソ気味に盛り上がれる。とりあえず「ANGRAがやっても嬉しくない」とかいうのはきちんと聞いてから言おうぜ!

ライブが終わって外に出たのは10時40分。両バンド合わせて激突4時間バトルでした。こうやって振り返って書いてみると色々感じることはあったんだけど、ライブが終わったときはもう「長かった・・・」としか思えないぐらいの疲労。エドゥの歌とかそういう問題以前に中盤以降の構成がキツかったです。明日もチケットとっちゃってるけど同じ疲労を味わうのかと思うとちょっと気が重くなったりして。

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2005年03月12日

INDEPENDENCE-D

おっす!みんな元気?俺超元気!INDEPENDENCE-Dの2日目、パンクデイに行ってまいりました。

楽しみにしていたCOPELANDがキャンセルになった時点で観たいバンドがHEAVEN SHALL BURNとDILLINGER ESCAPE PLANだけになっちゃったんで昼過ぎになっても全然行く気にならず、めんどくせーどうしようかなーと思っていたところにYAMA-ZKさんから「マンガ読みたいから行かないことにした」っつーパンク魂あふれるメールが届き、それに煽られて俺もいかなーいとか言ってたんですがダラダラしてPCやったり昼寝してたらあっという間に5時。明日は法事があって行けないしこのままじゃ俺の週末が!と心を奮い立たせて新木場に。まあその時間から行ったってちょっとしか観れないんだけどさ。

6時20分に着いて入場するといきなりケンカが始まってて「パンクは違うなあ!」と感心しました。で、お目当てのHEAVEN SHALL BURNが19時20分なのでなんか食べながらぶらつこうと思ったら、もう食べ物屋さん全部閉まってるの。パンクの夕飯は早いらしい。ふてくされながら手ぶらでブラついてみると、ステージ構成みたいのは去年のWARPEDと同じような感じ。ステージ1、ステージ2は室内にあってステージ1が一番大きい。ステージ3は屋外のテント。ステージ4はどこだったのかはわかりません。

会場で会ったちゃいなたうんさんに「BOWLING FOR SOUP?」と聞かれたので「HEAVEN SHALL BURNっす」って答えたら「ステージ3だけ混んでるから早めに行ったほうがいいかもよ」と言われて慌てて向かってみると、確かにステージ3だけ満員電車以上にスシ詰め。とりあえずHBSの前にOCEANLANEがあるけどそんときからいたほうがいいのかなあ、と思ったんだけどあまりにギュウギュウなため、「いや、OCEANLANEが人気あるってだけでHBSになったら空くだろう」と勝手に判断してステージ1へ。

ステージ1はちょうどいい感じの人口密度で後ろでマッタリ座ってBOWLING FOR SOUPを待つ。BLINKだのSR-71だのらしい選曲のBGMが流れる中、定刻通りに客電が落ちてメンバーが出てくる。ここで思わず会場がどよめいたのはやっぱりマルムスティーン氏のルックス。ビデオクリップでもその存在感はすごかったけど生で観ると一際その巨体のインパクトはデカイ。

演奏は安定してるけどなんかこういう音楽にしては落ち着きすぎじゃね?とかとも思っちゃったかも。ステージ両サイドにはメロイックサインを掲げる手のバルーンがあったりしたっけ。

15分ほど観てステージ3に移動すると、ちょうどOCEANLANEが終わったばかりなのか客の入れ替えをしていた。やっぱOCEANLANEの後はみんな移動するよなあ、とか思ってテント内に入ったんだけど人が出た割にはやっぱりギュウギュウで。満員電車の中みたいな人口密度で開演を待つことに。

日が暮れたからかわかんないけど強風は吹いてるしとにかく外は寒い。テントの中は外よりはマシだけど風通しがグッドすぎてこれまた寒い。暴れるつもりだったのかTシャツ1枚で待ってるいかついにーちゃん達が「俺もう無理。上着とってくる!」と脱落していく。いくら満員電車並の人口密度とは言え、Tシャツ1枚はツライよな。

定刻をちょりっと過ぎてHEAVEN SHALL BURNスタート。アルバムANTIGONEのイントロと同じピアノの調べに乗ってバンドが登場し、演奏開始!したと思うんだけどまったく見えません。ステージがあまり高くない上に俺の身長もあまり高くないっつーか低いので完全に人に埋もれてドラムのシンバルすら見えない。
こういうとき思い出すのは高校時代友だちが悪ふざけで請求した「伸長法(雑誌に広告出してる背が伸びます!っつーあれな)」のパンフレットが実家に届き、それを見つけた母ちゃんが「気にしてるなら、お金は出すからやってもいいのよ・・・」と言ってくれたときの笑顔だ。そのときは気にしてねーよ!と笑い飛ばしたし実際気にしたことはなかったんだけど、こういうときには「やっぱりやってみればよかったぜ」と言う想いがよぎらなくもない。いや、気にしてなんかいないよ!

そう強く胸の中で叫び、ライブが始まってほぐれた人の隙間をぬって前に進む。人の動きが増えたおかげでステージもチラチラと見えるようになった。ほら、チビでも頑張ればやれるんだよママ!

という俺の劇団ひとり芝居をよそにバンドは熱い演奏を繰り広げている。ちなみにアルバムでの印象とは異なり、メンバーは皆「超普通」な若者たちでした。ドイツのバンドらしくステージ進行も多少ギコちなさがあったりして。後半ウォール・オブ・デスをやらせようとしてたんだけどいざ曲が始まったとき、「どこでぶつかればいいの?」的な雰囲気もあったような気がする。ただ、演奏自体は悪くない。最初はギターの音が小さくて音に迫力はなかったんだけどライブが進むにつれてアルバムで聞けたザクザクと切れ味がありながらもどこかウェットで湿った重さを感じることのできるギターの音が聞けるようになる。ドラムも抜けはあまりよくないがプレイ自体はしっかりしているようだ。そんなしっかりした演奏に煽られて前方の盛り上がりはかなりのもの。バンドのエンジンもライブが進むにつれてどんどん上がってきてかっこよかったっす。フェスで制約の多い状態じゃなくて、もっときちんとした状態のライブを観たい!って強く思わせるライブでした。

ということでいいライブを見せてくれたHEAVEN SHALL BURNなんですが、さすにが「これを観たから今日はもうオッケーだぜ!」と思えるわけでもなく、DILLINGER ESCAPE PLANももちろん観ていくぜ!と意気込んでいたわけですが、やはり待ち時間の寒さはかなりの苦痛。何度も「去年観たし帰っちゃおうかな・・・」とか「人多いし出口と逆の方まで来ちゃったけど抜けられるかな・・・」とかSadao Escape Plan考えてたんだけど、結局「HEAVEN SHALL BURNの30分のために4000円てありえねえ」と金の問題に落ち着き、歯を食いしばって待ちました。

で、こちらも定刻をちょりっと過ぎて始まったDILLINGER ESCAPE PLANのライブなんですが、さっきまで葛藤してたの嘘みたいに「やーっぱ観といてよかったぜ!」と清清しく言いたくなっちゃう素晴らしいライブでした。HSBが終わった後に後ろのお兄さんが「やっぱこのステージってどのバンドでも出音悪くなっちゃうなー」と言っていたので後でブログ書くときに「このステージは音響が悪い」とかしたり顔で書いちゃおうかと思っていたんですが、D.E.P.の出音はなかなかよかったです。ギターはとにかく鋭く耳に突き刺さり、ドラムもくっきりしててバスドラが鳴るたびに丸太で腹を突かれてるような衝撃がある。ヴォーカルも加入当初こそ抵抗があったものの、今は素直に「何をしでかすかわからない不気味なキレマッチョ」な雰囲気があることを認められるようになった。

ほんと演奏力についてはもうこの人たちの場合は何度観ても「すげえ・・・」と言わざるを得ない迫力を叩きつけてくるし、実際ライブが始まり、Panasonic Youthが終わると後ろからやっぱり「すげえ・・・」「マジかよ!」「化け物?」みたいな声が聞こえてきた。が、今回のライブで印象に残ったのは演奏力ももちろんだけどMISS MACHINEで感じることができたマイク・パットンとのコラボレーションで学んだ「ケオティックでありながらキャッチー足らしめる」という成長をライブでさらに実感できたこと。昔の曲もかっこいいんだけど前述のPanasonic Youthなどで聞けるように、キャッチーなパートの存在感がアップしたことによってライブ全体にもメリハリが出たような気がする。そこが今までのライブと今回のライブの間に感じた一番大きな違いかも。いやほんとかっちょよかったっすよ。まあWhen The Good Dogs Do Bad Thingsなんかを聞くと「パットンだったらもっとすごいのに!」とか思っちゃうんだけどね!(このフレーズはD.E.P.のライブを観て文章を書くときに必ず挟むお約束の文章なので気にしないでください) いやそれは冗談としてこの曲は名曲よね。ドラマチックで激しくて。

って感じで「いやーよかったなあ」とホクホク顔で外に出たんだけどその瞬間冷たい猛烈な風がD.E.P.のライブの凄まじさすら吹き飛ばす。いや吹き飛ばされちゃいないけど「それどころじゃねえ!」と思ってしまうぐらいの寒さですよ。なんだこりゃ。海のそばだからとか言い訳聞きたくねーよそういう問題じゃねーよマジさみーよ!って感じでした。

でもやっぱD.E.P.はすごかったなあ。H.S.B.もまあまあだったしフェス感覚を味わうほど長くいたわけではないけれど、とりあえず「行ってよかった」とは十分思えた。来年もこのフェス開催決定してるみたいですね。

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2005年03月08日

BUTCH WALKER / AMERICAN HI-FI at 渋谷クラブクアトロ 二日目

二日目。多少セットリストはいじるかもとは言うものの、時間の関係で「追加」はできないということだったので(えりんさんとこ情報)まあ昨日と同じぐらいのライブが観れればいいやーと思いつつ臨んだ二日目。

昨日と同じように7時きっかりに客電が落ちると聞こえてきたのはやっぱり昨日と同じくRadio Tokyoのイントロのピアノ。わかっていてもやっぱり血が騒ぐ。フロアからは掛け声が起こり、いつの間にか巨大なモッシュピットができてたり・・・はもちろんしないんだけど昨日よりも反応はよく、盛り上がりが大きい。中盤からアップテンポになってドラマチックに曲が盛り上がる。何度聞いてもいい曲だよなあ。

そしてエンディングからコステロ色の強いUncomfortably Numbで畳み掛ける。軽快なノリだけどサビのブッチはやっぱり熱い。すでに汗だく。ただ、今日はピック芸不調。ことごとく失敗してやんの。エンディングでは「本職のギタリストだったんだぜ!」と言わんばかりの熱いソロを聞かせる。日本語での挨拶を済ませてきちんと伝わったとわかると「俺の日本語まだきちんと通じてるぜ」と嬉しそう。続いて#1 Summer Jam。正直この曲あんま好きじゃないんだけどライブで聴くと楽しい。コーラスではベースが活躍。

Last Flight Outもライブで聴くといい感じ。この曲でもブッチは暴れまくり、次のDon't Moveのイントロで「息が切れた」って日本語でなんていうの?と冗談めかす。が、すぐに顔はシリアスに戻りこの曲のムードに没頭していく。バラードを歌っているときのブッチは完全に曲に浸かっている感じで感情移入が凄いよね。この曲のギターソロ後のパートってライブで聴くとすごいジェフ・バックリィっぽいけどブッチ好きなんかなあ。ここドラマチックですげーかっこよかった。

ここまでは昨日と同じセットリスト。入れ替えなしかな、次はMixtapeかなと思っていたところ、ブッチはキーボードの前に。感触を確かめるように軽く弾いてから、「次の曲はMarvelous 3ファンに捧げる」と言って歌いだしたのはCigarette Lighter Love Song!!マジでーーー!!!もうこの時点で涙腺決壊寸前。ヤバイ。バンドなしでしっとりとブッチが弾き語るんだけど節回し一つ一つにもうやられました。RADIOHEADのライブでFake Plastic Trees初めて聞いたときと同じ感動。もうダメっすよ。やばいっすよ一人で見てて良かったよ。俺の隣の女の子もぼろぼろ泣いてて「俺も気持ちわかるよ!」とばかりに抱きしめてしまいたくなりましたが犯罪になると思ってやめました。

続いてのMixtapeもやっぱり甘く、熱く。バラードが続いても全然ダレないのはすごいよね、っていうかそりゃキミには思い入れというスパイスが存分にふりかかってるからねと言われたらそれまでなんですけどホント全然マッタリしない。

「一番キライな奴に今電話して、次のこの曲を聞かせてやれ」という曲紹介で始まったのはBest Thing You Never Have。強い哀しみと憎しみを歌った曲だけにブッチの感情移入も最高潮。絶叫から一転囁くように歌ってみたりとふり幅の大きいダイナミックな歌を聞かせる。後半クライマックスでの感極まった絶叫はほんとぐっとくるよ。CDで聞いたときにそんな強く印象に残ったわけじゃないんだけど、こうしてライブで猛烈に熱い歌を聴かされると圧倒される。すんごい。この曲でもベースがコーラスで活躍。

感情が強すぎるからこそ絶叫じゃなくて静かになるんだ、と言わんばかりのエンディングから一転して軽快なLights Outへ。UFOのカヴァーじゃないよ。掛け合いも盛り上がってお祭騒ぎで終了。しばらくアンコールの拍手が止まなかったけど、結局戻ってこなかった。でもやっぱ足りないよね、これだけじゃ。

この日は結局Maybe It's Just Meの代わりにCigarette Lighter Love Songが入った感じ。二日とも観てよかったよいやーマジ感動。ブッチへの思い入れは元々めちゃめちゃでかいので演奏の良し悪しに関わらず興奮はしてしまうと思ったんだけど、この二日間で初めて生で観ることができたブッチは本当に素晴らしかった。カッコよさで酔わせ、歌で泣かせる。たまんないっすよ。帰ってきてから2時間ですでに禁断症状だよ。Hattieさんに地方まで見に行っちゃえば?って言われたけどほんと行っちゃいたい気分。単独観れるなら地方どころじゃなくてアメリカまで行って観たくなったよ。まいった。本当に素晴らしいアーティストでした。ブッチ・ウォーカー。

とすっかり「もう燃え尽きたぜモード」だったんですがしっかりAMERICAN HI-FIも観ました。昨日のライブは本人達も納得いかなかったのか今日はガラっとセットリストを変えてきました。入れ替え曲も多数。こうやって昨日はダメだったから今夜は変えてみようってことで大幅に変えられるのはライブ慣れ&長年一緒にやってるっつーのが大きいよね。YNGWIEのライブには望むべくもないことです。と言いつつライブのツカミみたいのは昨日のほうがよかった気はする。

でもすぐにノリもよくなってきたし今日は音も演奏もよくてAMECICAN HI-FIの持ち味が存分に発揮されたいいライブだった。カヴァーは残念ながらASHじゃなくてチートリのSurrenderっつーお約束な曲でちょっとガッカリだったんだけど楽しかったのは間違いないのでそんなとこにツッコミ入れるのはやめましょう。

やっぱこちらもライブで盛り上がれる曲が沢山あってとにかく楽しい。Another Perfect Dayみたいなステキなバラードもいいし。で、密かに今日はアンコールでブッチとのセッションあったりするんじゃねーかと思ったんですが期待通り!アンコール一発目のSomething Real(昨日はセット中盤にプレイされ、ステイシーがキーボード弾いてた。Home Sweet Homeちろっと弾いてたね)でキーボードを担当し、そのままバックステージに戻ろうとしたところを「まだまだ働いてもらうよ!いつもはブッチが俺たちを働かせるけど今日は俺たちがブッチを働かせるんだ」と呼び戻し、「ブッチと俺等がすっげー影響されたアーティスト、エルヴィス・コステロだ!」とRadio Radioをプレイ。ステイシー、ブッチ、ドリューが順番にリードヴォーカルをとり大盛り上がり。ブッチはコステロのモノマネしてましたね。ラストはセカンドアルバムからヘヴィなHappyをプレイし、はっちゃけでライブは終了。

ブッチとのセッションっていうスペシャルもあったけどそれを差し引いても昨日よりはるかに素晴らしい彼らならではのライブ。昨日は「パワーよりもポップ」とか書いたけど今日はパワーも十分。ステキなライブでした。

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2005年03月07日

BUTCH WALKER / AMERICAN HI-FI at 渋谷クラブクアトロ 初日

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延期だのなんだので微妙にテンション落ちてたりもしたんですが、土曜日に某所でブッチに会うことができて、ちょっと話をしたもんだからまたぐあーっとテンションアップ。Southgang時代から好きだぜ!みたいな社交辞令言いつつIndie QueenとCigarette Lighter Love SongとRadio Tokyoが好きなんです、と過去のことばっか言ってたイヤーなファンなんですが笑顔で「ライブはRadio Tokyoでスタートさせるよ!」言ってくれました。マジでー!!と思ったけど知らずにライブ臨みたかったー!!というのも本音だったりして。

事前になんも調べてなかったんで実はブッチが先かアメファイが先かもわからなかったりした今日のライブ。7時きっかりに客電が落ちて、聞こえてきたのはRadio Tokyo!!興奮するとともに「なんだブッチが前座なのか・・・」とガッカリしたりもして。まあでも生で観る初ブッチは予想以上にすげかった。ピック芸(ピック投げて足で蹴ってそれをキャッチして弾いたり、ピックを投げて口で受けてそれをまたプッっと上に吹き出してそれをキャッチしたりとか)を織り交ぜながら文字通りマイクに噛み付くように、全身全霊ですーんげー熱さで歌う。なんかアクション一つ一つもとにかく力いっぱいで見てるほうもつられて熱くなってしまう、そんなパフォーマンスでした。

バラードでも熱かった。アコギの弦を引きちぎりながら絶叫。その一方でMixtapeなんかの甘いとこはもうアホみたいに甘くて。スピードワゴンの小沢さん以上に甘かったよ。トロけそうでした。ブッチの顔も放送禁止にしなきゃいけないぐらいになってたけど。とにかくブッチの表現者としての気迫、そしてエンターテイナーとしてのかっこよさは噂通り、いや噂以上でした。すげー人だなこの人。

と、彼のパフォーマンス自体はとにかく素晴らしかったし長い間待ってた甲斐があったって感じなんだけど、やっぱどうにも物足りなくて。40分は短すぎてどうにも気持ちがおさまらねー。結局Radio Tokyo以外はすべて2ndソロの曲だけしかプレイされなかったし。Marvelous 3をガンガンやれーとは言わないから(言いたいけど)もう少し長い時間彼の作った素晴らしい音楽をライブで味わいたかった。

また戻ってくるとは言ってたけどサマソニかなあ。フジだったらすっげー嬉しいけどアーティストの色としてはサマソニっぽいよね。まあ一番いいのは単独だ。

で、アメリカンパイパイ。彼等を観るのは1stんときのショウケースギグとフジロック(ちろっとだけ)以来。悔しいことに盛り上がりはやっぱブッチより彼等のほうが上なのよね。ヘッドラインだから当たり前なんだけどさ。ライブ自体は最初出音がイマイチというかギターが全然聞こえずに肩透かしだったけれど徐々にまとまってきてさすがライブ慣れした楽しいライブを見せてくれました。驚いたのは途中で「ASHを知ってるかーい」(日本語)とか言い出してBurn Baby Burnをプレイしたこと。確かに音楽性はすげー近いもんな。とりあえず本家よりいい演奏だったので明日は是非Shining Lightを。もしくは新作のハードな曲でもいいな。そういやステイシーはTeenage FanclubのTシャツ着てた。UKパワーポップ好きなんだろうな。

このアメリカンパイパンで一番好きな曲はFlavour Of The Week(アンコールでこれと続けてブッチが出てきてMARVELOUS 3のFreak Of The Weekやってくれればいいのに)とかじゃなくてWall Of Sound。初来日公演のラストに演奏されてすげーいい曲だなあと感動したんだけど、なんとなくこのバンドにしては異色なナンバーな気がするのでさすがに今回は外されるかと思ってた。でも今日もラストで演奏。客はやっぱりこのタイプの曲を求めていないのか全然盛り上がらなかったんだけど、オッサンは嬉しかったです。ただ、3rdアルバムで感じた「パワーよりもポップ」って雰囲気のサウンドプロダクションのためか、どうも音圧には欠け、文字どおりのWall Of Soundにはならず。初来日ショウケースんときの感覚が残っているだけに正直物足りなかった。この曲以外も楽しくはあったんだけど、なんか突き抜けそうで突き抜けないもどかしさがあったような気がするなあ。

ということで両バンドともに文句ナシって感じではなかったんですが、おいしいカップリングだしブッチもセットが短いなら2日観りゃいい!ってことで明日も楽しみに行ってまいります。

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2005年02月13日

MANIC STREET PREACHERS at ZEPP TOKYO

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ZEPPは久しぶり。いつ以来だろう。A PERFECT CIRCLE以来だったりして。したら1年近く来てなかったってことかな。

今日は5時開演だから早く帰れるぜーと思って会場入りしたら、ガラガラ。最終日なのに?と思っていたら前座がつくらしい。それでみんな来るのが遅かったのかな。まあどっちにしても2階席は完全閉鎖になっていたからそんなにチケが売れてたわけでもないみたい。

で、その前座。DETROIT 7っつったかな。女性vo.&guitarとベース、ドラムの3人編成でややヒネリのあるロックンロールをやってるんですが、これがもうつまらなくて・・・。なんかよくいる「文系ロック幻想に憧れているおねえちゃん」的なんだけど、すべてが痛い方痛い方に転がっていってる感じ。って俺は3曲見て外に出てしまったので、もしかして途中から素晴らしいショウを見せてくれたのかもしれません。

そんなわけでMANICSの前に少々グッタリしてたんですが、結局MANICSのショウ開演直前にはそれなりにお客さんも入り、新作の1985でライブスタート。セットリストは新作LIFEBLOODから多数プレイされていましたが(当たり前だ)、それ以外にはHOLYBIBLE10周年記念アルバム&DVDがリリースされたからか、なんかこのアルバムからの曲が多かったような気がする。序盤にYou Love Usが来てビックリしたけれど、全体的にはHOLYBIBLEとLIFEBLOODからの曲を軸に、代表曲を絡める感じのセットリストでラストがA Design For Life。The Masses Against The ClassesやMotown Junkなんかはやっぱり盛り上がるけれど、全体的には大人しめのムードだった気がします。

相変わらずひたすら直線的なビートだけを叩き出すドラムと、ルックス担当のベース。今更言うことでもないけれど、少なくともライブでのMANICSの音楽的魅力はジェイムズ一人にかかってる。そのジェイムズ、前回ちょっと痩せた気がしたんだけど今回はまた丸くなった気も。まあそんなことはさておき、彼の歌声は相変わらずまっすぐこっちに届いてくる。いい声してるよなあ。ギターもうまいし。

まあわがままな感想としては、今まで行ったライブでは聴けなかった曲も多かったんで嬉しかったんだけどそのせいなのかThe EverlastingとEverything Must Goっつー俺の大好きな2曲をプレイせずでちょっと切なかった。KNOW YOUR ENEMYのFound That SoulとOcean Sprayも聴きたかったし・・・って贅沢言ってたらキリがないんですが。よく考えたら前回の来日はグレイテストヒッツライブで、あれが奇跡みたいなもんだったんだよな。あんときは演奏のノリも客のノリも凄かったなあ。やべ、後ろ向きになっちまったぜ。

ということで、2週間で9本っつーライブ三昧は今日で終了。さすがにハードだったけどいいライブを沢山観れたので幸せだったなあ。明日からはしばらくそれがないかと思うと切ない。あんなに・・・もうロンリネス(Motorcycle Emptiness)って感じ。

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2005年02月12日

METALIUM, DREAM EVIL at 渋谷クラブクアトロ

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HATEBREEDを捨ててこっちに来る僕。METALIUMを観ずにHATEBREED行くようなヤツにロック語られても信用できねえよな!いやチケット取れなかったんだから捨ててっていうか捨てられて、だな。

開演20分ぐらい前に入場すると、客入りは多く見積もって5割ぐらい。スカスカでした。最終的にはもうちょっと入ったのかな。「あ!なかやまさんだ!」と後ろで気づいて前から3列目ぐらいに普通に会いに行ける感じ。ゆったり観れてすげー楽。

METALIUM
音デカい。こないだのCONVERGEと同じぐらいデカかったような気がする。
デカい音でメタルの名にふさわしく鋼鉄な音像、思わずアタマを振りたくなる疾走感、ライブ慣れした堂々としたパフォーマンスと、アピールポイントはあるんですが、俺にとってはどれも同じで面白みを感じられないメロディーとぐっとくるアレンジがまるでないバカ正直な(ダメ正直な)メタル金太郎飴って感じでかーなーりーぐったり。2曲でいいよ。そういう意味ではMASTERMINDみたいだなあ、って思ってみたり。で、ギターも音デカのはいいけどキレがなくてリフもソロもぐじゃぐじゃ。ジャキジャキしたカッコよさはまるでなし。Metaliumと新曲(Cyber Horizon?)はちょっといいって思ったけど。あ、あとラストの曲もね!

ネタ的には、曲始まったとこで弦が切れたベースがまったく慌てる様子もなくアンプの上から予備の弦を取り、裏で自ら張り替えてたベースがかっこよかったです。さらにはそういう状態になっても別に音の厚味に変化が特に無いってとこも。んじゃベースいらねんじゃね?と思ってしまいそうですが、そんなことはないのです。METALIUMのベースはSLIPKNOTにおけるピエロ達みたいなもんなのだ。音なんて聞こえなくてもいいからそこにいることが大事なのよね。あと、DREAM EVILの開演前、メンバーが客席に来て「サインするよ!下に来いよ!」って言ってもあまり人がついていかなかったっていうのもメタリウミックで良かったです。

でもまあ高い金出してそういうネタ観にいくわけじゃねーからな。どうでもいいです。70分長かった。うんち。

DREAM EVIL
こちらも俺にとってはドーデモイーヴォーなんですけども、やっぱりスノーウィー・ショウはすごい!全編ドラムソロでその上に曲が乗ってるような雰囲気はもうTHE MARS VOLTAの域。DREAM EVILは超THE MARS VOLTAタイプ。いやでも毎回思うけど、この人のドラミングを観るためだけでも金払う価値あるよなあ、ってぐらいスノーウィのドラムは大人気なくてかっこいい。他のメンバーはこんなのがドラムだと演奏しにくいだろうなとは思うけどさ。

あと、METALIUMの後だけに、曲の良さが際立つライブだったなあと思う。各楽曲に必ず「ぐっと来るツボ」みたいのが配されてて斜に構えて観ててもつい拳を握ってしまうような。大好きなInto The Moonlightのサビのショボさにガッカリしながらも、In Flames You Burnとかやられるといてもたってもいられなくなっちゃったりして。かっちょいいよなこの曲。銀塗りメイクしちゃうようなセンスとどうもハマりきれない雰囲気が彼らのアルバムにはあるんですが、ライブだと素直にその音楽のカッコよさを体感できるというか。

新加入のマーク・U・ブラックはスウィープだとかタッピングだとかを華麗に操る現代的なギタリストで、ソロには必ずタッピング入れないと死んでしまうレブ・ビーチ病でした。写真で観たときは地味だなーとか思ったんだけど近くで観たら意外とイケメンだったような気がする。超ピロピロ。ただ、こないだ観たRAGEもANGRAとかもそうなんだけどさ、どうしてソロ以外はギターの音ちっさくしちゃうんだろう。メタルなんだからヴォーカルなんかかき消すぐらいギターがデカくてジャキジャキしてればかっこいいのになあ、と思うんだけど(イングヴェイ麻痺)。どんなに上手いギタリストでも、バッキングのギターに音圧がないサウンドになってると俺としてはすげー不満なんだよね。そういう点ではヘタでもバッキングんときも音がデカイMETALIUMのギターのほうが気持ち良かった。

で、全体的な印象なんだけど、METALIUMと正反対。バーコードTシャツのヴォーカルは相変わらずMCヘタで曲間のつなぎがダメダメだったり、バラードでカッコよくライブを終わらせようとしても結局ビシっと決められなかったり、なんつーかショウとして、バンドとしてはグダグダだったんだけど音楽的にやっぱ好きだなって思わせるところは満載だったのでいいかな、みたいな、スノーウィーが叩きまくってグっとくる曲が沢山聴けたのでそれでいいやって感じ。

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2005年02月10日

MY CHEMICAL ROMANCE at 恵比寿リキッドルーム

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今日も恵比寿。客層はとにかくヤング!30代俺一人じゃね?って感じ。で、女の子が多いのはまあ予測がついたんですが、みんなちっちゃいの。平均身長150ぐらい。おかげで俺もステージ全体が見渡せてよかったです。

演奏は意外とと言ったら失礼ですけどリズム隊がそこそこしっかりしていて安定感がありました。いやそりゃものすげー上手いってわけじゃないけどギター、ヴォーカルも含めて彼らが表現しようとしている音楽には十分なスキルというか。リズム隊は大人しく演奏、ギターとヴォーカルが暴れ担当。

ヴォーカルは客席に向かってツバをはきまくってて「止められないんだ。君たちも俺に吐きかえしてくれ」みたいなこと言ってたけどFAITH NO MOREのチリ公演みたいなことにはなりませんでした。他にもいろいろヴォーカルがMCでオーディエンス煽ろうとしてたんだけどあんま通じてなくて反応は少なめ。そんなところもI'm Not Okay。

1stの曲はノリがいいだけって感じだったけど、2ndの曲はホント勢いの中にメロディーの素晴らしさが光っていてこうしてライブで聴くと改めて魅力を感じました。で、本編ラストがI'm Not Okay、アンコールがHelenaっつー反則の2連発。大合唱とお祭騒ぎと甘酸っぱさでともにあっという間にライブ終了。楽しかった。

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2005年02月08日

THE MARS VOLTA at 恵比寿リキッドルーム

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先日のDojo出場バンドと並んで、今もっとも「批判しちゃいけないムード」ぷんぷんのバンド、THE MARS VOLTA。本当にみんなすげーと思ってんのー?ほんとはBON JOVIのほうが好きなんじゃないのー?

こないだのTHE RASMUSのときとは打って変わって男の比率が断然高い客層。しかもみんな背高い。こうなるとちびっ子ちゃんには苦しいので無理して前には行かず、一段高くなったとこでイスに座ってのんびり観戦。約90分のライブだったけど、新作からはCygnus... Vismund Cygnusの1曲だけ。ライブ全体はあらかじめきっちり流れを決め、そこにインプロパートが組み込まれているという構成で、全体的な雰囲気は前回と同じ。新曲1曲だけってことは新作のツアーでもう一度もどってくるってことなのかな。

1曲目のTake The Veilはなんか音がこちらに届いてこないというか、「あれ?」って感じだったんですが、途中からはやっぱりそのリズムとドラマチックで煽情的な演奏に体が動かされるのなんの。正直音の圧力みたいのは去年のクアトロのほうが上だったし100%の出来だったとは思えないけれど(音響のせいもあるのかな)やっぱすげーっすこのバンド。こないだのdojoのすぐ後でもまったくインパクトが弱くならない。

両ジョンの鉄壁のリズム隊とロドリゲス弟のパーカッション(貢献度大)の上で自由奔放に暴れまわるオマーとセドリック。両者ともに去年よりもアフロ度アップしてました。いやでも相変わらずジョンのドラミングは鬼です。下半身にうったえてくるドラムってかっこいい。マイク・テラーナごときで喜んでるやつは、メタラーとしての自分の存在を(中略)要ないけどね。

で、今更思ったんだけどきちんと曲として爆発しているパートよりも、オマーが好き勝手にエフェクト使って「それってただデタラメ弾いてるだけじゃね?」って思ってしまうようなフレーズ弾いたりジョンがバンマスとして次のパートに移るためにバンドを引っ張っていくとこ(これに関しては前回よりもさらに凄みを増してた気がする)のほうがやっぱ緊張感高いんだよね。「次どうなるんだ」ってのがあるから集中して見ちゃうの。弛緩したインプロは苦手だし、実際このバンドのインプロを苦痛に感ずる人も多いんだろうけど、俺とは相性がいいらしい。少なくともひきつける力はすげえ。おっくんは「暴れて踊ろうと思って来た若年層のオーディンスをすっかり置いてけ堀に。」って書いてたけどただ暴れて踊ることを目当てにしてるファンってMVの場合圧倒的に少数派で、皆インプロパートでの緊張感とトランシーな雰囲気を評価してると思うんだけど。

と言いつつ彼らの「曲」もやっぱり大好きなわけで、その曲のパートとインプロパートの両方が凄まじいからこそそれぞれのパートがさらに引き立つわけだ。緊張感あふれるインプロパートから「曲」になだれ込むときのカタルシスと言ったら筆舌に尽くしがたい。この感覚は他ではなかなか味わえないよ。

MCどころか「サンキュー」すら言わず、アンコールもなし。徹底的に演奏と音楽だけに没頭して、それが聴くものをここまでエンターテインしてしまうんだからすげーよな。やっぱ唯一無二。新作からの曲ももっとライブで聴きたいのでとっとと再来日してけれ。

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2005年02月06日

RAGE at 渋谷クラブクアトロ

前回の来日の素晴らしさに思わず今回も行って来ました。って相変わらずCD一枚も持ってないんですけどね。このライブもソールドアウト。昨日のSONATAもDOJOもソールドアウトだったし、なんか景気がいいよね。ソニマニは人入ってたのかしら。

前回はなんとなく有無を言わさぬ迫力にぐっと引きずり込まれてそのままヘドバンの嵐の中ライブが終了したような記憶なんですが、今回はヤンメンちゃんと同じくやや冷静にというか、昨日のDOJOが凄すぎたからどんなライブ観てもかすむのは当たり前っつーことで自分にも言い聞かせて観てたりしたんですが、やっぱこんだけ決め曲持ってるバンドは強いわけで。なんだかんだで盛り上がるわけですよ。

正直弦楽器二人にはメタルとしての圧力、尖り、グルーヴみたいのが欠けていて物足りなさを感じたりもするんだけど(ピロピロうまいけど)、そこらへんはマイク・テラーナが肉食パワーでカヴァーしてるからギリギリ持つというか。いや久々にあんな長いドラムソロ見たよ。

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2005年02月05日

Extreme The Dojo Vol.11 at 渋谷クラブクアトロ

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今回のDOJOは今もっとも「批判しちゃいけない」ムード満載の3バンドということで当然のようにソールドアウト。整理番号600番台だったんで会場に入れたのは開演時間ギリギリでした。ちなみに山崎さんは整理番号無視して入ったらしいです。

ISIS
勝手にMASTODONが一番手だと思ってたのでヴォーカルが出てきたときはあれ?と思った。MASTODONは上でゆっくり観てようと思ったんだけどISISだったので思わずフロアに降りてしまった。

前回の来日公演があまりに素晴らしかったので周囲に「凄かった」とやかましいほど言っていたんですが、今回ショボかったらそう言ってた俺が恥ずかしくなるよ!と自分のことばかり考えていた僕です。
しかし彼らはそんな小物な俺の心配をよそに、やっぱりものすごいライブをみせてくれました。セットはほとんど新作PANOPTICONからで、OCEANICからThe Beginning And The Endを混ぜたってぐらいだったらしい。決してアタマから疾走したりすることのないサウンドですが、聴いているうちにグイグイと引きずり込まれていく求心力はさすが。アップテンポになったときのグルーヴもすげーしそのダイナミズムと言ったらもう。前回よりもややサウンドはすっきりと整理されていたというか前回のほうが混沌としていた気はするんですが、その分さらにスケールは大きくなったような印象も。

やっぱりMOGWAIあたりに共通する雰囲気はあったんだけど、あっちがエフェクト等のテクノロジーも使って独特の世界観を築いているのに対し、ISISは確かにキーボードとか使っていてももう少し肉体で勝負!みたいな雰囲気もあって、そこが激烈音楽たらしめているところなのかなとも思った。どっちがいい悪いじゃなくてね。

新作はいたるところで絶賛されていたけれど、ライブのあの迫力を体感してしまった人間からしてみたら「ふーん」って感じだったんですが、ライブではその新作の曲もやはり凄まじい。MOGWAIにしてもISISにしてもさ、CDで聞いても絶対凄さはわからねーだろうなと思う。ライブを観るとこういうダイナミズムを録音する技術はまだまだなんだな、と思ってしまう。イヤーな感じの選民意識だと自分でも思うんだけど、ライブ観た人ならこう言いたくなる気持ちわかってくれるんじゃないかしら。

まあそんな細かいことはともかく、1番手から恐ろしいライブだったよ。暴れている人は少なかったけれど、それは体に訴えかけてこないというよりも、音楽に体を鷲づかみされて動けない、って感じだった。曲間に起こる拍手と歓声は大きかったしISISならではの盛り上がりだったと思う。ちなみにキーボードはフランク・ザッパみたいなルックスでした。

MASTODON
YAMA-ZKさんが「前来たときは大したことなかったんだよなあ」と言っていたのであまり期待していなかったMASTODON。長いSE(白鯨がらみの海のSE?)に導かれて始まったライブはISISとは反対の勢いで攻めてくる。

ホワイト・トラッシュな風貌とやっぱりアメリカならではの泥臭くベタついたアングラ臭を漂わせながらも随所にIRON MAIDENちっくな場面転換やツインリードを織り込み、RUSHにも通ずるテクニカルな雰囲気も感じさせる彼らの音楽はライブではさらに凶暴。アホみたいに手数が多いのにきちっとタイトに決めてくるドラムなど、もうカッコイイの一言です。テクニカルなところがあるおかげで音に適度に張り詰めた緊張感みたいのがあったのもかっこよかったな。しょっぱなはどこかバラついた雰囲気もあったんだけどそれもすぐに解消され、その恐るべき迫力でフロアは騒乱状態。ISISのときのまま前のほうにいたので色々巻き込まれて楽しかったよ!Iron Tuskんときとかマジ大変でした。あとラストにやったMELVINSのカヴァー!これもめちゃめちゃかっこよかった。

CONVERGE
セットチェンジに得たいの知れない音楽かかっててチョー面白かった。FUCK OFF!FUCK OFF!みたいな。で、そのセットチェンジの間サウンドチェックっぽいのもやってたんだけど前の2バンドの3倍ぐらい音でけーの。PAの前にいたんでこれやべーんじゃねーの?と思いつつゾクゾク期待。

CONVERGEのライブを観るのはBeast Feast以来・・・というかそんときしか観たことないんですが、JANE DOEを買ったときはまだこういう音楽好きじゃなくて「意外と聴けるわ」程度の感想だったのがそのBeast Feastのライブで衝撃受け、去年出たYOU FAIL MEでどっぷしハマった俺としては今回のライブに超期待してました。

で、ライブが始まったわけですが、音がデカい!!とかそう思ったのも束の間、音のデカさよりもフロアの騒乱状態のほうが大変でそんなこと構ってられなくなりました。モッシュピットのすぐ横で飛んでくる人をさばきながら観てたんですが、尖るギターと穴の開きまくった肺で絶叫しまくるようなヴォーカルとカオティックなのに決してグダグダになって圧力を失うことなく、ツブのそろったリズム隊の素晴らしさ。激烈さだけじゃなくてアルバムと同様のドラマ性や叙情性も感じられたしそりゃみんな暴れたくなるわね。前の方意外と女の子多かったんだけど鼻血出したりしていろいろ楽しそうでした。後半にはISISのキーボードとかもダイヴしてたし。

もうそんな状態だったので細かいとこまで覚えてないんですが、3バンドともマジ凄かった。今年のベストライブ候補になりうるライブを一気に見せられた感じ。もう今年ライブ観なくていいよ、ってぐらい充実度が高かった。ゲキソク君も言ってたけど3バンドともカラーが違ってたのもよかったよね。で、こういう言い方するとまた痛いかもだけど、どのバンドもカラーは違えどもロック、激烈音楽だからこその先鋭性、芸術性、肉体性、衝動性とかを見事に持ち合わせているところは共通していて、そういうバンドがそれぞれにしかできない方法論で音楽を叩きつけてくるわけでさ。本当に見事だった。すんごかった。まいった。

ライブ後はこの感動を語り合うためにゴメギャザのこったんと合流して軽く飲み。YAMA-ZKさんの一般人の感性を無視した「デス声っておまえどういう意味で言ってんだ?デス声には色々あるのを知っているのが常識だろ、全部わかってないやつはデス声って言葉使うな的講釈」と、「IRON MAIDENは誰でも知ってるはずだコミュニケーション」がおもろかったです。名言「レビュー読んでも曲わからない」。
げんしけんは俺テレビで観たことあったっぽい。

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2005年02月04日

SONATA ARCTICA at 渋谷AX

メロスピの肉体性と機能性を確認しに行ってまいりました!

アルバムと同じく2曲目のBlinded No Moreでテンション一気にガタ落ち。ところが3曲目にいきなりFull Moonが来てかなり興奮。こんな位置でこの曲やっちゃってどうなるんだろう!!とちょっと盛り上がってきたんですが、その後もSilenceとかそういうどうでもいい曲(いや単体で聞くと実はこれキライじゃないんだけど)を織り交ぜながらライブは進行し、本編はとにかくかなりの疲労を感じました。早いだけで全然メロディーがいいとも思えないSan Sebastianもなんだか「みんなやれやれ言うからやりました」みたいな雰囲気だったしなあ。

もうあまりにつまらないので座っちゃおうかと思ったんですが、アンコールのGraveimage、Don't Say Words、The Cageにはさすがにグっと来ました。Don't Say Wordsはライブでは一層映えて良かったよ。この曲は大好きだ。

昨日書いた童貞のロック性がなんてのは半分冗談であって、やっぱこのバンドはメロスピの機能性を最大限追及したバンドだと思うんですが、その「機能性が命」ってのを実感させられたライブだったなあ。トニーは過去最高に声が出てたし、バスドラの連打にときどきバラつきがあったような気もしたけれど全体的にはバンドの演奏そのものもよくまとまってる。コミカルなキャラは相変わらずでカリスマ性の欠片もないけれど(ベースの服装と佇まいが猛烈にキモいです)、親しみやすいパフォーマンスとテンポ良い進行には大会場で演奏してきた経験も活かされてるんだろうと思う。でもね、このバンドってそれだけで聞かせることができないバンドなんだよね。演奏がまとまっていても、よく歌えていても体に訴えてくるものは何もなくて。メタルの肉体性と表現者としての説得力の欠落。

まあ俺は彼らには最初からそんなもん期待してないし、今更言うことでもないんですが、それでも前回の来日ではそれを補って余りある「メロスピとしての機能性」が最大限に発揮されてて実際すごい感動できたライブだった。それが今回はその「機能性が高い曲」がセットには少なかったんだよなあ。こうなってしまうともともと演奏者とか表現者としての地力が無いバンドだけにライブはキツい。自分達がバンドとして演奏の説得力で勝負できるバンドだと勘違いしてしまったのか、それとも欧州ではああいう曲が求められているのか。New England Metal Festivalでウンコ投げつけられてくるといいよ。

以上、ネガティブな点をあげつらうときほど饒舌になる、ということを確かめてみました。

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2005年02月01日

THE RASMUS at 恵比寿リキッドルーム 2日目

昨日のライブ観て別に2日続けて観るバンドじゃねえなあ、とか思ったんだけど勢いでチケ二日取ってたので観に来ました。セット変えてくるかもしれないしねー。

と思ったら昨日とまったく同じ・・・。長年一緒にやってるメンバーだからセットリストは融通利かせられそうなのになあ。でも同じセットリストで続けてやっているからこそ絶妙の間が作れるんだろうしスリルじゃなくて完成度を提供するバンドなんだろうからそこに文句言ってもしょうがないか。

まあ昨日書いたとおりパフォーマンス自体は素晴らしいものだったし十分楽しめたんですけどね。Not Like The Other Girlとかは間奏部分のベースランニングとかが凄く気持ちよくてCDよりもかっこよかった。このベース、派手な技巧があるわけじゃないんだけど気持ちいい音出してた。んでもってドラムは常にメガネが曇ってた。

ていうか、帰りに入ったちょい高めの居酒屋で食べた鱈の西京焼がめちゃめちゃうまかった。

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2005年01月31日

THE RASMUS at 恵比寿リキッドルーム

ラスマス。ヤンキー、若くして女をハラマス。いぃやっほう!

ヨーロッペで大人気のバンドのライブに行ってまいりました。客の入りは多く見積もっても6割程度?でも虚弱体質のぼくちゃんにはこんぐらいゆったりのほうがいいです。会場には海外から追っかけてきたと見られるダイハードなファンもちらほら。日本まで追っかけてくるというだけあってルックスもダイハード。ゴスっ子って「デヴ・メガネ・歯列矯正」、もしくは「リストカット派」に大別されるよね。と、こんなところでもカテゴライズ中毒っぷりを発揮してみたり。いや俺はふくよかな女性も大好きだしボーダーっぽい人も好みだよ!

いやさすが向こうでは国際的なバンドだけあって、ライブ慣れした素晴らしいパフォーマンスでした。曲の畳み掛けのタイミングやアコースティックセットの折り込み方なんかも10年選手ならでは。ちょっと心配だった演奏も、ギターの弱さが気になったりはしたけれどリズム隊は安定しているし(ベースラインには耳を惹かれる)苦言を呈したくなるようなところはまるでなし。ラウリのヴォーカルも時折音程はフラつけどやっぱり反則技な声質であのメロディーを歌うわけだから女の子達はうっとりです。僕も隣りのお姉さんのいいにおいにうっとりしました。

Guiltyでスタートしたライブは新作Dead Lettersと前作のIntoからの曲を中心としながら1stからの曲で現在の彼らの音楽と並べても違和感のない曲なども折り込み、アコースティックセットでちょっとアットホームな雰囲気を作ったりとほんとにもう「うまい」って感じ。先述したように安定した演奏でテンポよくキャッチーな曲を繰り出してくるし、ちょっとしたアレンジのひねりなんかもあって大いに楽しめました。俺としてはスピッツ臭プンプンのSmall Townをはじめとして、Chill、Heartbreakerあたりも聞きたかったけれどそれはまた次回に期待っつーことで。

まあこんだけ優等生っぽくて女の子や子どもにも安心!みたいな雰囲気のライブに「ロック」な雰囲気を感じたかと言われたらノーなんですけど、そもそも誰もこのバンドにそんなの求めていないだろうし素晴らしい楽曲の数々を安定した演奏と堂々としたパフォーマンスで素直に楽しめばいいじゃんって感じ。楽しいライブだったべさ。

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2005年01月19日

EXTREME at 渋谷公会堂

EUROPEに続いての再結成組であるEXTREMEのライブに行ってまいりました。両バンドとも頭文字がEで最後の文字もEだ!これには何かメッセージが隠されているに違いない。電波受信開始!

EUROPE以上にこのEXTREMEのチケットの売れ行きは良いようで、各会場ソールドアウトらしい。今日の公演は追加公演。追加がホールって最近のライブではなかなかないもんね。去年(一昨年だっけ?)のGUITAR WARSがいいプロモーションになったのかしら。

ベースはパットじゃなくて知らない人だったが、フランス人らしい。名前なんて言ってるか全然聞き取れなかったよ。で、このメンツでのツアーは今のところ日本だけらしく、ウォームアップをこなしてきているわけでもないのでツアー前半はリハ不足が感じられるライブだったらしいが、今日のライブはそんなことはほとんど感じさせないライブだったと思う。Get The Funk Outはなんかモッタリした感じでノリにくかったけど。まあそこらへんの曲はそういう細かいこと考えずに楽しめばいいし、実際楽しかった。

相変わらず動きはでかいしよく動くが「かっこいい」とは思えないゲイリー・シェローンはさすがVAN HALENのヴォーカルという大きな経験をしてきただけあって、フロントマンとしての役割を存分にこなす。ヌーノもお笑い好きなミュージシャンというイメージ通り小ネタをはさみながら場を盛り上げる。正直事前に見たセットリストはあまり俺好みではなかったけれど、最終日らしいサービスで大好きなStop The WorldとTragic Comicをそれぞれアコースティックでのワンコーラスのみだけれど聴けたのは嬉しかった。あと、会場によってはやらないこともあったDecadence Danceもしっかりやったし。

それにしても客の盛り上がりっぷりはすごいもんで、3rd以降の曲でもしっかり皆歌っちゃうんだよね。サビ以外でも。勝手にPORNOGRAFFITYの人気だけ突出してるのかと思ってたらそんなことは全然ねーんでやんの。バンドとオーディエンスのやりとりも非常に親密で、アットホームな楽しさにあふれた素敵なライブだったと思います。楽しければ、今後の活動につながらうのか後ろ向きなのかとかそんなこと関係ない。

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2005年01月08日

EUROPE at 渋谷AX

昨日のライブの素晴らしさのあまり、急遽2日目も来てしまいました。追加公演ながら客入りはなかなかよい。男性ファン多いね。是非前で盛り上がろうとジョン・ノーラム側5列目ぐらいの場所を確保。

ライブの流れは昨日とほぼ同じだが、盛り上がりはやっぱりスタンディングのほうがいい。1曲目から前方はかなりの盛り上がり。いやGot To Have Faithってこうして聴くとオープニングにふさわしいカッコイイ曲じゃないですか。Ready Or Notも同様。イス席じゃ盛り上がらなかったこの曲に対する反応もかなりのもの。

Superstitiousも大して好きな曲じゃないんだけどライブで聴くとブリッジからサビにかけての展開で曲に引っ張られる。曲作りに気合入れてるバンドのって第一印象が地味でもやっぱり曲に聞き手の意識を引き込む作りがなされてるよね。でも、ライブで聴くとサビでジョーイが歌うメロって俺の思ってる主旋律とは違うんだよね。俺にとっての主旋律はその3度上なんだよな。ミックが歌ってるパート。こういう「俺が主旋律だと思ってたパートは実はバックコーラスだった」って多いんだよね。EDGUYのMandrakeとかFIREHOUSEのAll She Wroteとか。これはBON JOVI聴くときにリッチーのパートばかり追うことが癖になっていたからでしょうか。

「昔の曲タイム」はやっぱり昨日とは選曲を変えてきました。まず一発目はHeart Of Stone。地味だけど好きな曲なんで嬉しい。ジョンはあのソロを弾ききれてなかったりしたけれど、バンドの演奏はしっかりしてたし言うことナシ。2曲目は「遅い曲は好き?次の曲はとっても遅くて静かで・・・エレヴェーターミュージックみたいな感じのだよ。Scream Of Anger!!!!!」ということで待ちに待ったScream Of Anger。実際はアルバムよりはスロウなのかもだけど古臭さや無理してますっていう雰囲気がまったく感じられないヘヴィでカッコイイ演奏。イアンのオカズはアルバムよりもカッコイイ。ARCH ENEMYはこんなヘヴィでかっこいい演奏できねーべな。

その後のセットリストはフォーラムとまったく同じなんですが、やっぱりHeroは大感動だし、Start From The Darkの盛り上がりもすごかった。Carrieはジョーイがフェイクナシでアルバム通り歌えてたりと昨日以上に素晴らしいライブ。嬉しかったのがThe Final CountdownよりもSeven Doors Hotelの合唱のほうがはるかに大きかったこと。サビだけじゃなくてアタマっから大合唱。ちなみにテンポは昨日より今日のほうが早かった。ほぼオリジナルどおりかな?いやかっこよかったっす。

やっぱり二日来てよかったーと心から思える素晴らしいライブ。ジョーイはCherokeeも2番の歌いまわしをフェイクナシで歌ってたし全然歌えるじゃん。いやよかったよほんと。帰りに「いやー新曲よかったね!」と興奮気味に話す人を見て「な?」と言いたくなってしまいました。新年一発目から最高のライブでした。EUROPEは超現役。

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2005年01月07日

EUROPE at 東京国際フォーラム

スウェーデンロックフェスのライブがなんだかなあな感じだったので最初はあまり期待していなかったんですが、めちゃめちゃよかったよ。

年齢層は高いけど客入りは良好。なんか80年代のジャパメタバンドみたいな髪型の女の人が目立ちます。

客電が落ち、"Ladies & Gentleman, The biggest rock band ever that come out from Scandinavian. Please welcome on stage, EUROPE"というナレーションの後にならされたイントロはGot To Have Faith。うぉ、めっちゃヘヴィな演奏!そしてオーディエンスは全然盛り上がらない!次がReady Or Not!やっぱり盛り上がらない!って感じで序盤はめっちゃ静か。ただ、演奏自体は素晴らしい。新作と同じような音像で「ジョン・レヴィンってこんなに存在感ある音だったんだ?」と驚いてしまうベースのバキバキ感。グルーヴ満載で非常に骨太かつラウドな音。ジョーイもマイクスタンドをクルクル回し、存在感抜群。

3曲目のSuperstitiousも原曲のイメージとは大分違う骨太でずっしりと腰の据わった演奏。なんつーかここらへんまでは80年代のキラキラっぷりを期待していた観客が面食らっているというか新生EUROPEに戸惑っている雰囲気が感じられた。

が、次のAmericaが演奏されると徐々に盛り上がりもアップ。「こういうかっこよさで攻めて来るわけね!」みたいな雰囲気になってきた。その雰囲気の盛り上がりに追い討ちをかけたのがWings Of Tomorrow。やはりテンポは遅いがボトムが効いてるし何より曲がいいので燃える。キー・マルセロの曲ではイメージを崩すことなく弾きこなすといった感じのジョン・ノーラムも、この曲では独特の粘り気たっぷりなギターそソロを顔をくしゃくしゃにして弾く。

「日本ツアーでは昔の曲を増やす」と言っていたジョーイですが、ここでその昔の曲タイム。まず1曲目はKing Will Return。しっとりしたいい曲だと思うけど序盤で演奏されると結構マッタリしちゃう。そして昔の曲タイムもう1曲は"Specially for you"とコールされたNinja!歓声というより失笑を持って迎えられたこの曲になんだかんだでみんな盛り上がる。ヘヴィなサウンドでのプレイだけにきらびやかさはないけどやっぱいい曲だと思うよ、これ。

続いては新曲タイム。フィル・ライノットに捧げられたHeroをジョーイがギターも弾きながら歌う。これが最高でした。ちょっとウルっとしちゃった。それにしても新曲はどれもライブで聴くと魅力が通常の3倍の赤い彗星仕様だ。続いてプレイされたのは新作の中でもひときわヘヴィなWake Up Call。ジョーイが髪を振り乱して(さすがにちょっとM字退行してます)歌うこの曲もライブで映える。新作の曲での気合の入り方と実際の演奏の素晴らしさからして、今回のツアーを「再結成して昔の曲を聴いてもらう」と考えているわけではなく、「目的は新作のプロモーションで昔の曲は飽くまでサービス」ってスタンスでライブやってるのが伝わってくる。で、それが空回りしてるわけでもなく、曲がコールされたときは「なんだ、新曲か」と言う反応を示していたオーディエンスも曲が始まると「なんだ、カッコイイじゃねーか!」と盛り上がる。再結成ではあるけれど、他のバンドと違って完全に現役で今の音に凄まじい説得力があるんだよね。80年代のライブビデオとか観たときはただの小奇麗なバンドかと思ってたけど実際はかなり腰の据わったバンドなんだなあってことに今更ながら気づきました。

ミック・ミカエリの美しいキーボードソロに続いてしっとりと始まったSign Of The Timesに続いてメンバー紹介があり、「15歳のときに出会ったときから彼はギターヒーローだった!」みたいなジョーイのコメントでジョン・ノーラムのギターソロへ。ブルージーなインスト曲。新作を聞いたときはザック・ワイルド大好きなんですね!って感じだったけどこうしてライブで聞くとやっぱりジョンはゲイリー・ムーアなんだよね。粘り気満載で好きだなあ。そんなギターソロのエンディングからGirl From Lebanonへ。かっこいいつなぎだなあこれ。曲自体はチューニングを下げてることによる違和感があったものの、大好きな曲なので聞けて嬉しかった。

Song about you, Song about usというMCに導かれて始まったのはStart From The Dark。ここまで安定した歌を聞かせてきたジョーイがここで少しヨレたりもしていたけれど、いやこの曲のパワーはすごいわ。バリライトを駆使した照明もかっこいい。ここまでのライブで「新作の曲もいい!」ってことを実感したのかオーディエンスの盛り上がりも昔の曲と変わらない(ような気がした)。会場のあちこちでヘッドバングする姿も見られる。この曲ライブで聞くと「新たな代表曲だ!」って素直に思えるね、ほんと。

Carrieはジョーイ一人で弾き語り。2番の入りを間違えたためにごまかすためにちょっと客と掛け合いしちゃったのが残念だったけどジョーイはよく歌えてたし観客も大合唱で満足げ。全盛期と比べるとややハスキーになった感じがするけどそれがまたいいんだわ。
Carrieの爽やかなムードのあとは一転してダークなFlames。ただ、この曲もあきらかにAmericaとかのときとは違ってイントロから手拍子が起こり、反応はいい。っていうかこの曲って張り詰めた緊張感があってかっこいいよね。
間髪入れずにYesterday's Newsへ。取り立てていい曲ではないけれど、コンサート後半のお祭ムードには意外と向いてるのね。まあ正直言えばこのアルバムからはPrisoners In Paradiseとか他にやってほしい曲はいっぱいあるんだけど良しとしよう。

そして本編ラストはRock The Night。まあここらへんは当然のように盛り上がります。

アンコール一発目はキター!!なSeven Doors Hotel。やっぱりテンポは遅いけれど実際はそんなに気にならなかったな。会場大盛り上がり。続いてCherokee、これも大騒ぎ。

んでもってラストはみんなが待ってたThe Final Countdown。意外とこの曲にはノスタルジー抜きのパワーを感じた。やっぱ曲がいいってことなのかな。

ということで今回のライブで感じたことは、「とにかく新作からの曲はライブで映える」ということとバンドの「今」にこだわる姿勢。そこらへんの再結成組とは全然違う現役感があった。やべー、マジかっこよかったわ。明日は選曲変えてるくるんじゃねーかとか考えたらたまらなくなってきた。っていうか新作の曲はこういうホールじゃなくて小さい会場でスタンディングで聞いたほうが絶対盛り上がる。

ということで当初は1日だけの予定だったんですが明日も行くことに。


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2004年11月04日

THE VELVET TEEN at 渋谷クラブクアトロ

実はすっかりライブのことを忘れていまして、1週間前になってチケットぴあから「おいオマエまだチケット発券してねーぞ」っていうメールが来て思い出したという不届きモノでした。

そんな気持ちでのほほんと観に行ったら前座付き。正直平日のライブで前座付くときっついんだよなーと思ってたんですが、考え事してたらあっという間に終わった。まったく記憶が無い。ゴメンナサイ。

セットチェンジの間も色々考え事をしててぼやーっとしてて、思わず「こんなんじゃTHE VELVET TEENのライブもまったく記憶に残らずに終わってしまうんじゃないだろうか」とか自分で不安になったりしてたんですが、始まってみたらなかなかどうして。昨年はMEWの前座で来日し、「意外と肉体的」なライブで好印象でした。今年出た新作ではピアノを中心に躍動感よりも壮大さと美しさを追求した印象があり、そこらへんライブだとどうなるんだろという不安もありましたが、そんなの軽くねじ伏せるだけの迫力がありました。

新作のSarte Ringoでスタートしたライブは、前回の来日でも見せた「ライブで聴くと意外と肉感的」な前作以前の楽曲に、ピアノとジュダの歌唱を芯にしたややポストロック的なアプローチもあるELISIUMからの楽曲を織り交ぜながら進んでいく。アルバムを聞く限りは静謐な印象のあるELISIUMの楽曲も、ライブでは美メロとストリングスに頼りすぎることなく、新加入のドラマーのキレと重みのある素晴らしいプレイを土台に厚みも感じられるスケールのデカイ独特の世界を描き出していた。リズム隊が強いとこういうバンドのライブもやっぱ体が動くね。このドラム、メガネ・デヴ・髪型変で一見鈴木ヒロミツ的オーラを放出しておりながらもそのプレイは一級品。

1本しか持ってきていないギターがトラブったりもしたんだけどそのときのやりとりが逆にアットホームな雰囲気を作ったりしてたんだけど(いつか金持ちになったらもう1本ギターを買うとか言ってたな。あとシャツ4枚)、とにかく圧巻は本編ラストのChimera Obscurant。反復フレーズを重ねながら高まっていくジュダの感情とそれをさらに高みに引き上げるドラムスのプレイがとんでもないことになっており、ジュダの絶叫で曲が終わると鳥肌ぞわーですよもう。いやーこれ聞くだけでもチケット代の元取ったって感じ。

アンコールはCode Red、Counting Backwardsという初期の名曲を連発して大盛り上がりの中終了。ジュダの歌唱は内向きなナルシシズムがやや過剰というか歌唱そのものにかなりクセがあるために好き嫌いが分かれるかもしれないが、今回のライブで見せたバンドの成長っぷりには驚いた。まだまだ大きくなりそうな感じ。

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2004年10月30日

SLIPKNOT at 幕張

SLIPKNOTのライブ行ってきましたー。幕張は遠い。しかも寒い。クロークは500円もとられるし長蛇の列で並ぶ気にはなれず、でも傘は持ち込み禁止(ムカつくけどこういうバンドのライブなら仕方ない)ってことで傘は外の柵に引っ掛けて入場。RADIOHEADんときはとにかくバカデカい会場だったっていうイメージがあるんだけど今回はあんまり広くない。しかもブロック分けしてない。なんかがらーんとしてて貧相な雰囲気よね、ここって。客層はすっかり一般人中心で激烈音楽愛好家なニオイをプンプン発散している人はむしろ少数だったような。そういや白いツナギを着てSIXRIDEのコスプレしている人が多かったけど、前座だったのかな?(典型的なイヤーなメタヲタユーモア)

ライブ前半はなんか会場の音の悪さにバンドのインパクトを殺がれてしまった感じ。天井は左右非対称な倉庫みたいなところで最初からいい音なんて出るわけないのはわかってるんだけど、バンドの演奏・パフォーマンスも以前観たときほどではないような・・・?とちょっとモヤモヤしながら観てたんですが中盤からはさすがの迫力。ドラマチックなメタルってやっぱいいぜ!と痛感させられるVermillionとかはゾクゾクしました(ここらへんから音の抜けも良くなってきてた)。

ジョーイのツーバスって結構ヨレヨレで聞いててアレ?ってなること多いよねとか(これは前からか)今回はドラムとかパーカッション動かないんだねとか何よりツアー初日てやっぱ微妙よねとか物足りなく感じたとこはいろいろあるんだけど後半の名曲連発でそんなことはどうでもよくなってしまいますね。やっぱ本物の持つ迫力みたいのに体引っつかまれてブン投げられたぜーって感じで。

Spit It Outでは前回に続いて座ってジャンプのコーナーがあったけどさすがに今回は「シャガンデー!」じゃなくて「スワレー!」だった。残念。

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2004年10月17日

JOURNEY at 東京国際フォーラム 二日目

二日目。昨日と比べるとかなりお客さんの入りは悪くて2階は閉めてたのかな。くりマンの招待チケットもかなり出回ってたみたい。

開演前にとしおっちと「入りがよくないからひょっとして今日は1時間半ぐらいでサクっと終わらせられるんじゃないか」とか話してたんだけど、その危惧は半分当たり。ディーン・カストロノヴォがリードヴォーカルをとる3曲が削られただけではなく、オウジェリー唯一の持ち歌であるHigher Placeや個人的に今回のライブでもっとも嬉しかったEdge Of The Bladeまでもがバッサリとカット。その分ジョナサン・ケインがリードヴォーカルの曲がちょっと増えてたけどあんま嬉しくなくて、選曲的にはかなりガッカリ。カットしてほしいところ(ヴーデューチャイルとか)はそのままに、カットして欲しくない所が削られてて切なかったです。初日より20分ほど短かったもんなあ。毎回同じショウを見せろとは思わないけれど、見せ場は作って欲しい。まあそれでもヒットパレードのとこは楽しいしそれがあれば最低限の満足はできるんだけどさ。

と、やや贅沢な不平不満を書いてしまいましたが、演奏的は初日よりよかったし、確かに裏に引っ込んでる時間は依然として長いにせよディーンが会場の食う気全部持ってっちゃうってこともないので「オウジェリーないがしろ感」もさして感じなかった。服がやけに地味だったけど。

思わず家に帰ってからラスヴェガスのライブDVD見ちゃった。

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2004年10月16日

JOURNEY at 東京国際フォーラム

2001年のツアーは「どうせ後ろ向きな集金ツアーだろ」とナメて行ったらもう冷静な感想なんていえないぐらい素晴らしいライブで土下座したくなるぐらい感動させられたので、今回は追加公演と二日ともチケットゲット。

Be Good To Yourselfはオープニングには今ひとつ向いてないなーとか2曲終わったところでギターソロってのは毎回のことなんだろうかみたいなのはともかくとして、オウジェリーちゃんの声の調子はあまりよくなくて結構ヘロヘロしたりしてる。風邪でもひいてるのかなーと思ったら5曲目のKeep On Runninはいきなりディーン・カストロノヴォがリードヴォーカル。スティーヴ・ペリー系のハスキーなハイトーンヴォーカルなんだけど、これがうまい。やや直線的なきらいはあるものの、ラウドなドラムを叩きながらとは思えない安定感がある上にハイノートでも余裕を持って歌っちゃう。オウジェリー危うし!な感じ。まあこれだけなら「お楽しみ」で済まされたんだけど、その次のHigher Placeでもオウジェリーのパートの上を余裕でハモるところがクローズアップされたり、次のSuzanneで再びリードヴォーカルと、すっかり「ディーン・カストロノヴォタイム」。ここまで歌われてしまうとその凄さに感心するよりも「オウジェリーの立場は?」みたいな心配のほうが上回ってきたりする。ニール・ショーンはデカい音で弾きまくってるし、なんつーか前半はDEAN CASTRONOVO feat. NEAL SCHONのライブみたいな様相を呈してました。ここまでやるならWILD DOGSまでやってほしかったぜ!みたいな。

その後も1曲おきにオウジェリーは引っ込んで、ロス・ヴァロリーが歌ったりジョナサン・ケインが歌ったりニール・ショーンによるVoodoo Chileがあったり、挙句の果てにMother Fatherまでディーンが歌って、オウジェリー不憫なことこの上なし。Open Armsでようやく彼にも見せ場が来てその期待に応えるだけの完璧な歌唱を聞かせてくれた(口パク説もあったけど、実際この曲だけ異様にうまい)のは嬉しいんだけど、なんかDREAM THEATERのジェイムズ・ラブリエ以上に裏に引っ込んでる時間が長くてかわいそうでした。

選曲はこういうバンドだからヒットパレードで攻めてくるのかと思いきや、前半はかなり意外な選曲中心。
Rubiconみたいなどうでもいい曲もあったけどMother FatherやEdge Of The Bladeまでやってくれたのは嬉しかったな。でもこの曲って俺の中ではJORNのカヴァーがインパクト強すぎて、脳内では「パーパラッパッパーパーパパパパーパー」というあのフレーズが聞こるようになってしまった。ちなみに中盤のかなりキーが高い所ではやっぱりディーンが歌ってました。余裕で。

まあだからといってもやはりやらなきゃいけない曲は山ほどあるわけで、後半は「誰でも知ってるJOURNEY」のヒットパレードにはなるんだけど、これはこれで普通に楽しいしテンションあがっちゃいました。オウジェリーも尻上がりに調子をあげてきてたし。

全体的に観るとなんかオウジェリーほんとにこれでいいのかなとかロス・ヴァロリータイムにしてもニールのVoodoo Chileにしてもすげーダレたし2時間10分のヴォリュームは嬉しいけど引っかかることの多いライブだったなあ、とか感じてしまいました。でもそれって前回のライブがあまりに素晴らしかったせいでそう思うだけであって、そういう比較対象を持ち出さなければすごく楽しいライブだったと思う。

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2004年10月05日

MOGWAI at 恵比寿リキッドルーム 2日目

本日も行ってまいりました。今日はJAMES ORR COMPLEXとPART CHIMPも観ようと思って早めに会場入り。1曲1曲ギターのチューニングを変えるJAMESさんはアコギ一本の上に淡々と言葉を乗せていく感じのSSW。正直苦手っつーか辛かった。

PART CHIMPはなんつーんすかね、こういうの。ややカオティックなとこもあるハードコア?ディスコード?よくわかんないや。でも意外によかった。CD買ってみてもいいかな、って感じ。

で、本日のMOGWAIなんですが、半分ぐらいは昨日と選曲を変えていて、MFMKだとかも聴けたんで嬉しかったんですが、全体的には昨日の方が良かったかなあ。なんかのめり込めないまま終わってしまった感じがあった。何が原因だったかはよくわからず。初日の選曲の方が好みって言っても別に選曲のせい・・・って感じではなかったし、2ちゃんで言われてるような音の悪さも卓の前の1段高いとこで見てたからか特に気にならなかった。まあのめり込めなかったとはいえ、やっぱり素晴らしい音楽だったとは思うけどね。次回は野外で観たいぞー。

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2004年10月04日

MOGWAI at 恵比寿リキッドルーム

自分の誕生日を祝ってMOGWAIのライブに行ってまいりました。

会場は恵比寿リキッドルーム。新宿から移転後初参戦。前座は見なくていいやと思ったので8時ちょい前ぐらいに入りました。なんかO-EASTに似た感じ。階段あがって2階に会場があるのかと思いきや、すぐまた上ってきた階段の裏を下りるという不思議なプロセスをたどらされる。で、その新しいリキッドルームは新宿と似た雰囲気。一回り大きいのかな。リキッドルームより天井が高いのでそういう印象があるのかも。

朝霧でのセットリストはけっこう渋めというかMogwai Fear Satanとかやってなかったので逆に今日はそこらへんやってくれるんじゃないかなーと期待しつつ開演。1曲目から大好きなYou Don't Know Jesus。朝霧では音が小さかったって声もあって不安だったんだけどきちんとTシャツが震えるほどの音圧がありました。

っていうかやっぱマジ素晴らしいライブだった。2 Rights Make 1 Wrongの美しさ、Like Herodの凶凶しさ。美しいフレーズの反復から生まれるトランス状態とそれを破壊する轟音のカタルシス。どれもがMOGWAIにしか出せない説得力と迫力を持って表現される。器材トラブルが多くて大変そうだったし、アルペジオからディストーションサウンドに切り替えたときのコントラストは前に観たときの方が大きかったような気もするけれど、全体的にみればそんなことは些細な事でした。大海原のクラゲの群れの中で電気を浴びながら漂うようなこの感覚はやっぱりこのバンドじゃないと味わえない。なんつーかもうスピリチュアルですらある。

明日は明日で選曲変えてくるだろうしめっちゃ楽しみです。Christmas Stepとか聞けるかな。

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2004年09月12日

IN FLAMES / CHIMAIRA / GOD FORBID その2

昨日のライブのあまりの楽しさに思わずチケットを買ってしまったこの公演。2時ぐらいになっても「なんで取ったんだろう、やめちゃおうかな」とか思ってたんだけど、やっぱ行ってみたらすげー楽しいのな。

GOD FORBID
昨日とセットリストはほぼ同じだったのかな?デッカイ斧でザクザクと枝の束を切り刻んでいくような、ジャギンジャギンとキレのいいギターが気持ちいい。これでヘドバンしたくならないほうがおかしいって感じ。で、ベースも厚味と弾力性があっていいんだよな。ドラムがちょっと弱いかな、とは思ってもベースがしっかりしてるから物足りなくならないんだよな。今日はPA前のど真ん中で見てたからきっちり左右に音を振ってあるギター2本の絡みがよくわかっておもろかったです。
ドラムスティック拾っちゃった。

CHIMAIRA
昨日も凄いと思ったんだけど今日はさらに3倍の凄さ。赤い彗星仕様でした。昨日も鬼のようなドラムを披露してくれた元DYING FETUSのKevin Talleyですが、つとむ君かおっくんの話によれば昨日がCHIMAIRAに入って2回目のライブだったらしい。2回目であれかよ、って感じですが3回目の今日は昨日をはるかに上回る安定感。ガトリング砲のようなツーバスの連打も気持ちいい。で、バンドにも溶け込んできたからなのか全体のサウンドも昨日よりよかった。ギターも大分聞こえたし、あと例のサンプルの彼の音も結構聞こえた。ちゃんと働いてたのね。

ちなみにこのバンドのライティングはヴォーカルの彼女がやってるらしく、その彼女の誕生日を祝ってハッピーバースデイの合唱をさせられました。バンドの音楽と合わないハプニング。この彼女が担当するライティング、かなりかっこよかったよね。2曲目のイントロの演出とか鳥肌もんでした。

いやでもこのドラマーは本当に凄いね。叩き方もかっこいいし。スタードラマーだよ。この人の投げたスティック欲しかったなあ。とか言ったらGOD FORBIDに悪いか。

ベースはデイヴ・ナヴァロにちょっと似てた。

IN FLAMES
昨日はしょっぱなの出音の悪さにビックリしたんですが、今日は最初っからすげーいい音。音量もしっかり出てるし。CHIMAIRAの後でも全然聞き劣りナシでやんの。これって俺のポジショニングのせいだけじゃないよな。演奏もしっかりと安定してるし全楽器がきちんといいヌケしてました。昨日の音はやっぱ本人達もこれじゃいかんと思ったんだろうな。昨日は「パイオニアなのに音に威厳がない」とか書いたけど、今日ぐらいの出来だったらそんなこと言っちゃいかんわね。

で、昨日アンダースが言ったとおり昔の曲を中心にセットリストを変えてきた。昨日より中だるみがなかった気がします。ノリも今日のほうがよかったと思う。アンコールの2曲はやっぱたまらん。MY SWEET SHADOWブーム。

というわけで、なぜか二日とも行ってしまったわけですが、行ってよかったと思えるだけの内容だったです。満足満足。お金なくなっちゃったけど。

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2004年09月11日

IN FLAMES / CHIMAIRA / GOD FORBID

ライブ行ってきたよ。

開演時間の5時の時点ではお客さんは5割ぐらい。ちびっ子な僕にはこんぐらいのほうが観やすくていい。

GOD FORBID
ホリックのイベントでちらっと聞いてあとはまったく何も知らなかったんだけど、これがよかったです。ドラムの音がちょっと小さい(キレはあったと思うので単なる音量の問題かな?)とは思ったものの、その分ギターがヘヴィメタリックなリフと流麗なネオクラシカル・ギターでグイグイ引っ張る。ちょっとしたフォーメーションもあったりして、様式美というか本当に「かっこいいヘヴィメタル」を聞かせてくれました。ベースもしっかりと自己主張しててかっこよかったなあ。なんの期待もしてなかった分すげー得した感じ。

CHIMAIRA
これまた「その筋では有名」っつーことしか知らなかったんだけどかっこよかった。弦楽器隊の抜けは悪いものの、逆に鬼のようなドラム(ツーバス連打になるとちょっとリズムヨレたりしてたけど)が曲を引っ張っていっててGOD FORBIDとは対照的な感じなんですが、ニュースクールっぽいアグレッションと凶悪さが満載でさすが有名バンドは違うぜって感じ。

多分観た人すべてが思うのはシーケンサー(?)担当のメンバーの音はどこから出ていたんでしょう、ということだと思う。一人「ガンガンヘドバンしながらなんか機材をいじってるんだけど音は聞こえず、たまにヴォーカルを取る」っていう人がいたんだよね。あと印象に残ったのは、どの曲もエンディングがなんとなくしつこい、ってことだな。でもかっこよかった。これCD買っちゃいそうだなあ。

IN FLAMES
彼らのライブは基本的に「そういうもんだ」と受け入れてからじゃないと楽しめないところがある。まあ今更言うことじゃないんだけど、とにかく演奏がユルい。抜けも悪い。音圧も無い。その筋のパイオニアなのに音にまったく威厳がない。だからある程度「かっこいい曲をいっぱい聞けるから、それだけでいいんだ!」っていう寛容な気持ちになっとかないと始まった瞬間すげー脱力すんだよね。なんつーか、HELLOWEENのライブに近い。
今回は前座2バンドが素晴らしいパフォーマンスだったので「これはいつにも増して覚悟しとかないといけないねえ」なんてつとむ君と話してたんですが、始まった途端本当に「なんじゃこりゃ」って感じで。ヘッドライナーだから演奏はショボくても音はデカくしてくるだろうと思ったんだけどそういうわけでもなく。

そんなわけで「あちゃーこりゃ参ったなあ」とか思ってたんですが、やっぱり「曲がかっこいい」っていうのは何にも増して強い。ライブが進むにつれて少しずつ音が整理されてきたこともあって(後半は抜けも良くていい感じでした)、単純に繰り出される曲を楽しむことができるようになった。正直言うと、というか正直言わなくても俺は最近のIN FLAMESが好きなので新作の曲が多いのは歓迎だし、セットリスト的には満足。その最近の彼らの音楽に漂っている冷たく無機質な感触はライブでは全然感じれなくて残念だったけど、アンコールのCLOUD CONNECTEDとMY SWEET SHADOWっつー大好きな曲2連発で燃え尽きました。

3つもいいライブが観れたってことでつい日曜日のチケットも買っちゃった。買ってから「冷静になってから決めればよかった」とか思ったのは内緒で。

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2004年08月08日

Summer Sonic '04 二日目

文句言いつつも二日とも行っちゃうところがダメな俺。今日のメッセは着いたときから大混雑。マリンの昼間がヒップリホップリなのでロックファンが全員メッセに避難してきたって感じ。

KASABIAN
話題になっていることもあって客入りはすごい。規制もかかったらしい。バンドは淡々と曲をこなしているが、正直CLUB FOOTのあのノリを期待してしまうから、アシッド決めてマッタリ踊るのがよさげな曲にイマイチ乗り切れず。CLUB FOOT1曲だけ、ってバンドじゃなさそうなんだけど、この曲に結構イメージ縛られちゃってる感じ。

MY CHEMICAL ROMANCE
つとむ君がヘタクソって言ってて実際ヘタクソだったんだけど、こういうバンドはこれでいいと思うのよね。演奏が下手でもそこに勢いや焦燥感が感じられればそれでいい。そういう意味でこのバンドは十分アリ。アタマ2曲ぐらいがつまらん曲だったんで不安だったんだけど、新作のオープニングトラックを演奏したあたりから俺の気持ちも乗ってきた。やっぱいいメロのあるバンドはいいなあ。心が動くつーかさ。まあベタボメするほどの内容でもないんだけど、単純に楽しめたよ。

AMEN
その後THE FAINTを軽く観たりしてから山崎さんご推薦のAMEN。で、推薦した本人が「ダメだこりゃ」と笑ってましたが、ホントむごかった。2NDアルバムを聞いて痛感した曲のつまらなさを改めて実感させられたのはしょうがないとして、ケイシー先生の動きのかっこ悪いことかっこ悪いこと。「痛い」って感じ。でも頑張って最後まで観たよ!褒めて!

MIDTOWNをチラっと観てからBOOM BOOM SATELLITESに行ったら入場規制。やっぱ人気あるよなあ。でもこの人たちは単独で観たいから特に悔しくも無く。

HOOBASTANK
意外や意外、超大入りで開演前に入場規制。THE REASONの大ヒット効果なんだろうか。OUT OF CONTROLでスタートしたんだけどとにかく出音のショボさにビックリ。なんじゃこりゃ。でも、やっぱ曲がいいっていうのは強いねー。そんなにバラエティに富んでいるわけではないけれどフックがあるし、アメリカで勢いがあるバンドのフロントマンというだけあって煽りもうまい。んでもってTHE REASONでは感動しちゃった。去年のPUIDLE OF MUDDのBLURRYに匹敵(微妙な例)。このバンドはポップスであり、メロハーなんだからロック性がどうのとか考えずにそのままいい曲を楽しめばいいじゃん、っていう楽しいライブでした。

THE MUSIC
1週間以上前に来日してフジロックを満喫していた彼らはサマソニどう思ったのかな。なんて別にどうでもいいんですが、思ったほどギュウギュウに人が入ったわけではなくて結構余裕を持って観れました。4,5曲やった新曲はどれも悪かないけど強烈なインパクトもナシ。アルバムではどんなアレンジになってるのか楽しみにしておこう。
演奏はなんかライブを重ねるたびにトロくなってきてない?今日もどの曲もテンポが遅くてイマイチだったというか、変に落ち着いちゃって来てるような。ヘタだけど破綻寸前のギリギリのスリルがあった初来日と比べると一番肝心なものがなくなっちゃってるような。なーんかすっきりしない感じでした。盛り上がってたけどね。

というわけで二日間行ってきてのベストアクトはなんだろうなあ・・・。SILVERTIDEかなあ。HOOBASTANKやTMGもよかったけれど。っていうか今回俺が観てないバンドが素晴らしいパフォーマンスしてそう。GREEN DAYとか普通にいいだろうし。っていうか今年は一度もマリンに行かなかった。ダラダラしてて能動的に音楽を探しに行かなかったような気がするなあ。っていうかサマソニの雰囲気がそうさせないんだよ!と言い訳。

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2004年08月07日

Summer Sonic '04 初日

行ってまいりました。メッセは解放感もへったくれもない倉庫。マリンスタジアムはすぐに規制が出るしグランドはビニールシートが敷いてあって暑すぎ。死ぬ。そして何よりライブ以外の魅力がまったくナシ。目ぼしいライブがないときはただボーっとしているしかないのよね。コンクリでケツ痛い。今年はゲームが置かれたり、人の流れを邪魔するような形で人がたまる場所が作られてたりで例によってストレスフルな環境。まあそのストレスフルな環境がサマソニの持ち味、というところなんでしょうか。

今日は別に観たいの特に無かったんだけど、なんとなーく来てみました。あまりテンションも上がらず。高い金払ってるのにもったいない。でもしっかり11時半には会場に到着。以下、観たバンドの軽い感想。

NEGATIVE
単独んときよりよかったんじゃね?新曲もよかったし演奏も安定してた。相変わらずドラムは素晴らしい姿勢で直線的なビートを叩き出していたのが笑えたけど。キーボードの役割が大きかったし、新作はCD買ってみようかな、って感じ。

HOPE OF THE STATES
オープニングのインストは、やっぱ素晴らしい。ヴァイオリニストが非常に大きな役割を果たしている感じ。映像も使ってたしなかなか雰囲気としてはよろしかったです。とは言うもののやっぱ歌モノはつまんないんだよな。ということでちろっと観てすぐに移動。

SILVERTIDE
色んなとこで話題になってるみたいですが、その理由が出音一発でわかった。目を引くステージング、しっかりとした演奏、80年代90年代をすっ飛ばしたかのような70年代テイスト、グルーヴが最高。ヴォーカルにも雰囲気あるしこりゃブレイクすべーなあ。ワンマンのライブを観たい。

ORANGERANGE
で、そのまま観てしまった。それなりにライブもこなしてるからか盛り上げ方もしっかりしてるし曲の流れも良くて、意外と楽しんじゃった。これは夏休み明けに中学生に自慢できるぜ。

この後は山崎さんとダラけまくり。相変わらずのイヤーな内容の話をしてたらどうにもライブ観るのがめんどくなってきたりして。でも二人で頑張ってTHE DAMNEDを観て、そのショボさにゲンナリしてGO-GO'Sに移動してノスタルジアに浸ってみたり。俺はヤングなのでGO-GO'Sを知らなかったんだけど、おじさんは大喜びしてました。

BRIDES OF DESTRUCTION
アタマ3曲ぐらいはどうも出音のショボさと曲のつまらなさにゲンナリしていたんですが、途中からはトレイシーのギターがかっこいいなあと思ったり、スコット・クーガンの歌う曲がいいじゃん、とかなんだかんだで楽しんできました。そしてアンコール。
ONE MORE REASON→RIP N TEAR→LIVE WIRE→KNOCK 'EM KID→SHOUT AT THE DEVILという反則の流れ。そりゃ興奮するっちゅーねん。幕張メッセは一気にCATHOUSEと化したのでした。スダメタリック。
ただ、やっぱロンドンの歌に魅力がないというか、歌メロのつまらなさをカヴァーするだけの声、歌いまわしがあるわけでもなく、物足りなさを感じた。まあ今更このメンツのバンドにあまり大きな期待しちゃいけないだろうけどさー。

TMG
GREEN DAYを観ずにこっちを選ぶという自分のロックっぷりをまず褒めたい。演奏はクリス・フレイザーのドラムを中心に非常にタイトで文句ナシ。エリックは例によって高いパートは「歌ってるフリ」みたいな感じでズルしてたけどもうMR. BIGの結成当時みたいな歌は歌えないだろうししょうがないのかな。
選曲は全曲TMG。こっそりMR.BIGとかNIGHT RANGERの曲を期待してたら見事にスカされた。しょうがないか。それにしてもジャックをベーシストにさせておくとはなんて贅沢なバンドなんだ。まあやっぱりこのおじさんじっとはしてられないようでエリックよりも前に出てきたりちょこまかアピールしてたけどね。

んー、やっぱ一日いてもサマソニ、ていうイベントには思い入れがわかないし、疲れるんだよなあ。と言いつつ明日も行きます。明日はKASABIANとTHE MUSICに期待。

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2004年08月04日

Fuji Rock Festival '04

フジロック、今年は意外とマッタリ見れたかな。夜のボードウォークとヘヴンの美しさも堪能したし、いっぱいおいしいものも食べたし、気持ちいい風と気持ちい青空にも恵まれたし。ちっとは雨も降ったけど、去年の辛さと比べたら天国でした。クツカバーも活躍してくれたし、言うことなしですよ。今年一年また来年のフジを楽しみに生きていこう。ってその前に試験です。

今年観たバンドと一言感想を列挙しておく。細かいことは自分とこのフジロック観戦記で書く。かもしれない。
7月30日
SIKTH
THE KILLERS
SNOW PATROL (5,6曲だけ)
HAVEN
ASIAN KUNG-FU GENERATION (2,3曲)
PJ HARVEY
PIXIES
CHRIS ROBINSON & NEW EARTH MUD

期待しないで観たTHE KILLERSが意外とよかったんだよな。どことなくニューウェーブっぽいからイギリスのバンドだと思ってたけどアメリカなのね。一方期待はずれだったのがSNOW PATROL。演奏に迫力が感じられないこと、どうもメロに引っかかりを感じないということで5,6曲聴いたところでHAVENのために移動しちゃいました。そのHAVENも相変わらずというか、演奏はうまいんだけどつなぎのとことか曲のエンディングがなんか適当っぽかったりとか痒いところに手が届きそうで届かないもどかしさを感じるんだよね。まあギャリーのあの歌さえきちんと聞ければそれなりに満足できるんだけども。DONT SAY A WORD聞きたかったなあ。

アジカンは凄い人気でした。レッドマーキーに一番人が入ったのは彼らのときじゃないだろうか。でもイマイチ音楽的に好みじゃないし、ライブの見やすい日本のバンドよりも他のライブを楽しもう、とすぐ出てきちゃった。PJ HARVEYは迫力満点。女性の、核の部分を目の前に突きつけられるような、そんな感じ。今のALANISよりもずっと生々しい。PIXIESはとにかくルックスのインパクトがすごい。海坊主だよあれ。音楽的にはイマイチはまりきれないんですが、轟音サウンドとポップなメロ、みたいなところで俺が好きなバンドが彼らに影響を受けてるところはすごくよくわかった。このバンドを好きになれないのは「BEATLESに影響を受けたバンドは好きだけど、BEATLES自体にそんな興味がわかない」っていうのと似てるかな。

本日一番の目当てだったCHRIS ROBINSON。ソロになったもんだと思っていたのですっかり彼の歌を堪能しまくれるんだろうと思ってたんですが、実際は彼の歌よりもジャムバンドっぽい雰囲気で肩透かし。ただ、演奏はいいし、やっぱりクリスの歌の素晴らしさは言うまでもなく、バンドの方向性に慣れたら気持ちいったらなかったよ。

7月31日
JAMAICA ALL STARS (ちろっと)
THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE (ちろっと)
ESKOBAR
FRANZ FERDINAND
BEN HARPER AND THE INNOCENT CRIMINALS
COURTNY LOVE (半分)
JIMMY EAT WORLD
THE CHARLATANS
THE CHEMICAL BROTHERS

JAMAICAとジミヘンはシートの上でゴハンを食べながら。ESKOBARは礼儀正しくオシャレなスウェーデン優男って感じのサウンド&ルックスだったけど、ラスト前でいきなり「行くぞー!1,2,3,ダー!!」ってやってたのが笑えた。FRANZ FERDINANDは評論家が絶賛してるって時点で嫌いだったんだけど、ライブで聴くと踊らされるねー。THE STROKESと同じでライブで観ると「確かにいい」と認めさせられる感じ。
BEN HARPERもシートの上でまったり気持ちよく聴いてたんだけど、このとき結構雨が降ったんだよね。彼らのサウンドは夏フェスにピッタリ!って感じの夏サウンドだけにちょっとかわいそうだった。
今日の主役はなんと言ってもコートニー。予定時刻を過ぎても全然出てこないので「やっぱ来れなかったんじゃねーか?」とか「今になってイヤだとか言い出したんじゃねーの?」とかの声がちらほら聞こえ出した頃に登場。「あれシラフ?」ってぐらいの立ち振る舞いで歌詞は覚えてない、声は出ない、客の反応の悪さにキレる、とある意味期待通りの展開。客もドン引き。お祭の中だからこれはこれで楽しめたんだけど、これが単独だったら・・・っていうかやっぱコートニーはおもろい。そして音楽雑誌の人たちはこれを貶したらロックのスリルがわからないって言われるんじゃないか・・・とビクビクしつつ「コートニーはロックだった」とか書くんだろうなあ、と思った。素直に貶せよ。
JIMMY EAT WORLDはコートニーとは正反対のとことんまでに音楽に真摯な姿勢で取り組んでる感じでこれもこれでよかった。いきなりSWEETNESSから始まったから焦ったよ。横殴りの雨の中、素晴らしいパフォーマンスでした。THE CHARLATANSはベテランの素晴らしさ。演奏はしっかりしてるし盛り上げる術を知ってるって感じでした。ケミカルはいきなりHEY BOYで始まって焦ったけれど、全体的にはイマイチ?一昨年のフジでの前半のほうが凄かった気がする。楽しかったけどね。

8月1日
STELLASTARR (ちろっと)
JAMIE CULLUM (半分)
SOUTH
MUM
PRAXIS (ちろっと)
THE LIBERTINES (ちろっと)
JET
KEANE
WHITE STRIPES (半分ぐらい)
ASH

STELLASTARRはまったく期待せずに観たらなかなか良かった。ニューウェーブ風味もあるポップロックって感じで。JAMIE CULLUMはおそらく知ってる人もあまりいなかったのかな、って感じだった。最初は客もまばら。ところがジャズピアノと優しくも力強い歌と、ピアノに飛び乗ったり走り回ったりのパフォーマンスを伴っての演奏がカッコイイ。曲自体はそんなにいいとも思えなかったんだけどJEFF BUCLEYの曲なんかも交えつつの熱演で通りがかった人たちが「誰これ?」って感じでどんどんステージ前に集まってきてた。俺はSOUTHを観るために途中で抜けたんだけど、RADIOHEADのHIGH&DRYなんかもやったみたい。聞きたかったなあ。
で、そのSOUTHなんですがこれも良かった。思った以上に力強い感じで軟弱なUKロックって感じはなかった。むしろアメリカのエモロック系に見られる時折見せる激しさが力強くてよかったです。MUMは真夏の炎天下にまったく似合わないポストロック・音響系。メンバー自らセッティングしてました。癒し系を超えて妙なおどろおどろしささえ感じさせるその冷たくも美しいサウンドに引き込まれました。SIGUR ROSとかBJORKとか、アイスランドには何か危険な匂いがします。あ、QUARASHIもアイスランドだっけ。
PRAXISはちらっと観て俺には合わないなと退散。LIBERTINESはちらっと観ただけで、去年と同じくピーターなしっつー布陣でしたが演奏は去年よりよかったような。でも音楽的に興味ないからすぐパス。JETは確かに去年のレッドマーキーでのライブは素晴らしかったけれど、いきなりこんな人気バンドになるとはビックリです。タイアップって凄い。ライブも盛り上がりまくり。このバンドはCMの曲だけじゃなくて他の曲もカッコイイし、堂々としているのでグリーンで観てもショボくない。
KEANEはかなり期待していたんだけど、まあまあかな、って感じ。演奏はしっかりしてるし声も出ているんだけどそれ以上のサムシングはなかったような。意外と一本調子というか。なんか「曲はいいんだけど心に残らない」ってとこでCALLINGと似てるかも。WHITE STRIPESはなんだかんだで求心力を持っていて、メグのリズムも上手いわけじゃないのに妙に気持ちいい。そんなSTRIPESを切り上げてASH。これがもう素晴らしくて。「あのヘナチョコASHがよくぞここまで」と感無量になるお父さんお母さん多数。っていうかすげーテンションだ。新作と前作に過去の代表曲を絡めて、って感じだったけどとにかく全曲キラーチューン。どの曲もコールやイントロの直後に「うぉおおお!!」っていう声が上がって盛り上がる。盛り上がりなら今年のフジで一番じゃなかったんだろうか。

目玉はなかったけれど、行ってみたらやっぱり楽しいのよね。本当は音楽以外のとこの素晴らしさについても触れたいんだけど、変に信者っぽくなるのもイヤだしな。でも食べ物もおいしいし、ほんと素晴らしいフェスですよ。死ぬまで行きたい。

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